ん?美人兄じゃなくて美人兄友でいいんだよね?
しかし最後の彼女のセリフ…白々しいな
俺は休みだったけど、彼女は会社を休んで来た。小綺麗な格好で、よく喋った。
「K先輩しつこいって前に言ってたでしょ?なんか狂言吐いてるの、K先輩。
ほら、美人ちゃんのことをヤリマンだとか、そんな根も葉もないようなこと。
社交辞令も本気にするし、付き合うなんて約束もしてないのに。
名前言わなかったのは心配かけたくなかったからなの。
昨日、私に自信たっぷりに話して来てびっくりしたの。
お前の彼氏に言ってやった!てね。迷惑かけてごめんね」
こんな内容を、可愛らしく淀みなくペラペラと喋った。
ついうっかり、納得しそうな程上手に喋った。彼女は焦ってなかった。
「美人ちゃん、大変だったんだって?」
→「そうみたい」
「美人ちゃんに相談されたんでしょ?」
→「うん…。されたよ?」
「どんな内容なのか、わからないけど…」
→「そりゃ言えないことだもん」
「じゃあなんでKさんには言ったの?」
→「言ってないよ?」
スラスラ嘘をつくから、どんどん嫌気がさしてきて、俺はもう直球に言った。
「美人ちゃん、浮気じゃなくて、襲われたんでしょ?」
彼女の顔から可愛らしい表情がスッと消えて、
「あいつ喋れるくらい回復したの?」
と言って来た。
続きます。
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・・・・・・・・ゴクリ。
こ、怖い支援
こえええええええええええええええええ
何これ怖い支援
wktkしすぎてウナギになりそう∈(゚◎゚)∋
なんという糞女
人間不信になるなこれ…
「お前、相談されたんだろ?なのに、何やってんの?」
彼女の言いぐさに、一瞬で怒りが溢れてしまった俺は、初めて大声を出してしまった。
にも関わらず、彼女は平然とした感じのまま、「ねぇ、あいつと話したの?どんな感じになってた?」
と俺に聞いてきた。
こいつ人間か?と思って、さらに怒りが溢れて、美人ちゃんのこと、爽やかくんのこと、俺は怒鳴って彼女に色々言った。よく覚えてないけど…。
それもふーんという感じで彼女は俺を見てたけど、「お前は何がしたかったんだ!」と俺が聞いた時には
「潰したかったから」
とケロッと答えた。
本当、稚拙な表現だけど、本当びっくりして真っ白になった。
こんな人間見たことなかった。俺の全然知らない女だった。
言葉をなくした俺に向かって彼女は、
「知りたくなかったねー?悲しいねー?」
と言って笑って出ていった。
本当に何も言葉が出てこなかった。
その日の夜、爽やかくんから連絡があって、色々と話を聞いた。
美人ちゃんとはなすことができたらしく、二人は元鞘に戻った。
美人ちゃんはこのまま会社を辞め、爽やかくんも辞めて雪国に住むことを決めていた。
美人ちゃんはもう彼女に関わりたくないと言っていた。
続きます。
それも最もだと思ったが、美人ちゃん達が死ぬほど傷付いたのに、彼女一人がぬくぬくしてるのは許せなかったので、弁護士に相談してみた。
仕事も辞めた。
が、俺のした相談は何も意味がなかった。彼女は罪には問われないらしい。
したことと言えばせいぜい、噂話を広めたくらいだ、と。
それに美人ちゃんからの相談でもないかぎり、なにもできないと。
婚約もしていなかったし、噂話が原因で別れた、となると。
その弁護士も悪い弁護士だったかもしれないし、今ならもっと強く出れそうだが、疲れてた俺は弁護士の言葉を鵜呑みにして、何もできないのかと思った。
でも、と思って、彼女の実家に連絡をすると、母親も母親で「大袈裟ね」と言われた。
だけど、父親は普通の人で、すごい金額の慰謝料を美人ちゃん達に払って、さらに直接謝りにも行っていた。
そして、彼女の母と離婚した。
彼女と彼女母は、実質追い出されたらしく、苦しい生活を送ってたらしい。
彼女は仕事を辞めなかった。上司達も、俺達の話を聞いたのにクビにはしなかった。
次で終わります。