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バイト帰りに出会った女子高生との数年間の話
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17 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:38:45.20 ID:r0ENZCT4.net
なんで小説風なの?


19 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:44:42.63 ID:V7RNIziR.net
>>17
今そっち系の仕事してて何か かたよっちゃうんだよね・・・

見にくいなら努力するんだけど・・・




伊達「という夢を見たんだな?」

俺「いや、使いまわしはするなよww」


再び伊達と会談。と言っても今度の会話は人でごった返す学食で行われた。進展があったら言えと釘を刺されていたので今に至る。

だが想定外だったのは他の友人たちも一緒に居ることだった。どうやら伊達が漏らしたらしく、さながら事情聴取だった。


友人A「何さ!ギターの練習してて うっかり手が触れてイチャイチャな雰囲気に持っていくんだろ?」

B「羨ましいぞ!小島!俺らにも分けろ!」

C「然り!俺も『お兄さん💛』って呼ばれたい!」

俺「ええい!静まれ!」

伊達「でも断らなかったんだろう?」

閉口する。だが一人の男子として そんな申し出を断れるかと言われたら答えはNOだろ?



20 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:48:47.55 ID:V7RNIziR.net
俺と伊達の友人という点と会話文から推察できるだろうが友人らは女の子(二次三次とわず)大好きな変人たちである。

と、不意に対面の伊達が立ち上がる。

「伊達?」

「諸君、私は女の子が好きだ。諸君、私は女の子が好きだ。諸君、私は女の子が大好きだ!」

「「「「「「少佐〜〜〜!!!」」」」」」

「・・・」


無言で席を離れようとして両隣の友人たちが俺の肩を抑えて座らせる。地獄だ・・・

「年下の女の子が好きだ。同い年の女子が好きだ。年上の女性が好きだ。ネコ耳が好きだ。メイド服が好きだ。巫女服が好きだ。スク水が好きだ。ジャージが好きだ。制服が好きだ。テニスウェアが好きだ。ゴス服が好きだ。諸君、私に付き従う同志諸君、君たちは一体何を望む?」


「「「「「「うおおおおおおお!!!少佐〜!!!」」」」」」


「よろしいならば尾行だ!第三次ゼーレベ作戦、状況を開始せよ!」


分かってたさ・・・

分かってて目を逸らしたんだ・・・

こいつらは、バカだ・・・




21 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:51:05.36 ID:V7RNIziR.net
その日のバイト先は異様な雰囲気だった。

そりゃコンビニの雑誌コーナーに七人も男がいりゃぁ異様だろう。

しかも全員が成人誌読んでるし

「ねぇ・・・小島君?彼ら君がシフト入ってからずっといるよ?大丈夫?警察呼ぼうか?」

はたから見て異様なのは明白だった。俺とほとんど同じタイミングで入ってきたので心配したジャムおじさんは結構真剣に提案してくれた。

「はい・・・大丈夫です・・・」

友人です、というと また色々心配されそうである。

というか警察沙汰になれば一人ぐらい連れていかれてもおかしくなさそうな奴らであるので それもまた危険だった。

常識人のジャムさんからしたら こんな奴らが自分の街に こんなにいると分かったら卒倒しかねない。

「っと・・・そろそろあがりだね、今日もお疲れ!」

いい笑顔で笑いかけるジャムさん。昼とのあまりのギャップに僅かに涙腺が緩んだ。



22 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:53:06.39 ID:V7RNIziR.net
「はい、おつか、っと、いらっしゃいま・・・マジか・・・」

あがろうとして来客、とりあえずあいさつはしようとして―固まった。

今のタイミングで一番来てほしくない、来てはいけないお客様が来店した。

どことなく みたことのある少女

そうつまり―ギターケースを肩に掛けた制服姿のJK

「あっ!お兄さんだ!」

例の彼女である。

「「「「「「「!!」」」」」」」

雑誌コーナーの全員がこちらを伺う。成人誌片手に。

瞠目するジャムおじさん。しかし瞳には「興味」の二文字が浮かんでいる。つい先日 女っ気がないという話をしたばかりだったのもあるだろう。

「ちょ、違、これには訳がですね!」

ジャムさんが何か言う前から慌てて弁明する俺。

「お兄さんまだバイト?はやく行こうよ お兄さん!お兄さんの知らないこと色々教えてあげるから!」

少女が悪戯っぽく意味深に そういうと目元を細め、口だけ動かして笑う。

・・・orz・・・



23 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:55:22.65 ID:V7RNIziR.net
「いや、ごめんねww お兄さんに迷惑かけたみたいでww」

店長からの尋問をかいくぐり逃げおおせると店の前で待つ彼女と合流した。

確実に確信犯な少女は笑いながら謝罪した。

中々いい性格である。伊達と同じ匂いだ。

が そうなると共通する弱みがあるはず。恐らくハプニングに弱いだろう。

後で試そう。

「いや、まあ、そういうこともあるよ・・・」

しかし今は怒る気力すら湧かない。今後のバイトが憂鬱だ。

「でもお兄さん あのコンビニでバイトしたんだね。私よく行くけど会ったことなかったから知らなかったよ。」

「ああ、シフトによって結構変わるからな。」

「いつもカッコいい店員さんだから あそこ行くんだけど偶然だね。」

「カッコいい店員ねぇ・・・」

福士君(福士蒼汰似のイケメン同僚)だろうか。何とも言えない敗北感を味わう。

やはり顔か・・・



24 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/09/09(金) 20:57:27.45 ID:V7RNIziR.net
こんなとりとめのない会話をしながら公園へ。距離にすると公園はバイト先から徒歩で三分ほどの距離だった。

いつものように彼女は ほとんど光が差さないベンチに腰掛ける。

「そういえばさ、お兄さんって小島って名前だったんだね。」

ギターをケースから出してチューニングしながら少女は思い出したように言った。

「ん?そうだけど・・・俺 名乗ったっけ?って、ああ、そうか名札か。」

「そうそう、よくよく考えたら私たち名前も知らないで二日間も当たり前に喋ってたんだよね、ちょっと不思議だね。」

言われてみれば ちょっと―というか かなり―不思議な関係だ。

「一応 私も名乗っておくね、白石、白石麻衣(しらいしまい、後々伊達がAKBだかの白石って子に似ているらしいので便宜上)。

お兄さんの下の名前は?」

「雅人(まさひと、本名です)まあ、好きなように呼んでくれ。」

「う〜ん…お兄さんかな?」

「名前知っても意味ないじゃんww」

笑いあう俺と少女―白石―。

今でも思うことだが似ている部分の少ない俺らだがどうやら波長は合うらしい


25 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 21:00:25.91 ID:V7RNIziR.net
「さて、じゃあ弾こうかな。」

たまには邦楽を、といって彼女が歌いだしたのはコブクロの「赤い糸」だった。

歌い終わった彼女は一息つくと、「じゃあ お兄さん。練習しようか。」

昨日言ったことは どうやら本気だったようで彼女は俺に手招きをした。それに従って近づく俺。

「はい、ここ座る!」

座っているベンチの空いている部分を手でぺちぺち叩く仕草がかわいい。

「はいはい。」

「はい、持って。で、持ち方はこう・・・」

と言って遠慮する様子もなく俺の手に触れてくる

一瞬強張る俺。

座ったまま俺のほうに身を乗り出すような姿勢なので距離が異様に近い。

仲のいい女友達ならいるが こんなに近づいたことはないし、ここまで接触すら そんなにしないため俺は大分緊張していた。

「まずAがこう人差し指をこうして・・・」

彼女の指が俺の指を弦の決まった位置に促していく。男の手とは違う柔らかさが確かにあった。

目の前にある髪から良いにおいがする。考えないようにして心臓が逆に跳ね始める。

リアルにシロクマ効果なんて初めてかもしれない。白石の声がどこか遠く感じる。

「で、これで弾くと・・・この音がA、覚えてね。で、次がE、今度はこうして・・・」




27 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 21:02:04.04 ID:V7RNIziR.net
こうしてギター講座は二十分ほど続いてから「時間だから」の一言を残して白石は いつものように去って行った。

左手に残る感触がいやに現実的だった。



「なぁ、小島よ・・・」

どこかで見ていたであろう伊達がいつの間にか背後にいた。

そして一言、俺の肩に手を乗せながら、「爆発してくれない?」

数年の付き合いの中で指折りの笑顔を浮かべて言い放った。

きっと これから伊達の部屋で酒盛りが始まるだろう。主に俺への怨嗟の声で充ちるだろうが。



28 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 21:05:44.46 ID:V7RNIziR.net
こんな感じでバイトのある時は帰りがけに、無い時も出来るだけ余裕を作って白石に会いに公園に足を向けるようになった。

公園には ほとんど毎日行っていたが そこで彼女に会えなかったのは数えるほどしかなかった。

そのぐらい日課になっていたといってもよかった。


その時の彼女に恋愛感情が全く無かったと言えば嘘になる。

俺が行くと彼女が公園に居るというのがほとんどだった。

大体の流れとしては彼女が一曲歌う→リクエスト→ギター教室という流れだった。

その日もバイト帰りに公園によると見慣れた格好の白石が座っていた。

「ん、お疲れ。ほれ、差し入れ。」

コーヒーとスコールの二択で白石は後者を取った。

「あ、お兄さんだ。うん?気が利くね、褒めて遣わす!ww」

「そりゃどうも・・・隣良いか?」

「あ、うん…お疲れ?」

いつもは立ちっぱなしで曲を聴く俺がいきなり座ったからだろう、意外そうといった声で俺に問う白石。



29 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 21:07:31.38 ID:V7RNIziR.net
「ん?尿、期末に向らなきゃいないこともあるし、今日違うが最近、勤入れられから朝キツイで、まあ少れてかな。

「へぇ、生っ大変なだね高校生良かった。

「再来たり前も生だろ?今遊んどけw

だね

つもは溌として冗談を口にする彼女にしはどことなくぎちな方に感じた。

「どうかしか?」

「ん?どうして?」

「い・・・ななく

さんの気の、き。」

そういっ石は持っていたスコール喉に流し込んでく。

なんとなく、本当に何となくから出かかった無理やり飲み込んだように見えた



30 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 21:09:22.70 ID:V7RNIziR.net
「そっか、疲れてるなら早めに切り上げようかな。じゃあ私の曲をカットして…」

「いやいやいや お前の歌聞きに来てるんだから。ギター教えてもらうのは おまけみたいなものだろww」

「そんなに私の歌好きなの?ww」

「好きだな。そして冗談じゃなくて その辺のライブハウスでライブしたら金とれると思うぞ。」

「嘘だよww下手じゃないとは思うけど そんなに上手くないのは分かってるよ。」

「結構本気なんだがな…」

「まあいいや、じゃあ僭越ながら一曲・・・」

いつものように歌いだす白石。


この日だけは何をうたったか覚えていない辺りきっと本当に疲れていたんだろう。

その日は そのあとに少し雑談をして帰った。



自分でも後になって気づいたことだが、当時の俺は彼女の曲を聴くのが、より正確に言えば彼女に会いに行くのが一種の精神安定剤的なものだったんだと思う。

何度も言うが あまり話の合わないサークルの奴らといるより白石と軽口を叩いているほうが ずっと有意義だった。




>>次のページへ続く



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