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15年片想いしてた人に別れを告げてきた
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65 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/11/24(木) 23:13:53.62 ID:vbuqeZbH.net
「また会おうね、藤森くん」

「うん、また会おう」

しばらく翼は俺に手を振って、俺も振り返した。

翼のお父さんとお母さんはとても良い人で、彼女が俺のことを事前に伝えていたのだろう。

「翼と、これからも仲良くしてね」

そう言って、翼一家はゲートの奥に言ってしまった。


もう明日から、俺は彼女のことを忘れて生きていこう。告白もせずに勝手に惚れて、勝手に諦めた。


でも、彼女の一言が、また翼をどうしようもなく好きにさせてしまった。

「高校生になっても、大学生になっても忘れない!藤森くんに会いに行くよ!だから、また一緒に話そう!」


大きな声でそう言った翼は、他の人たちから興味深そうな目で見られていた。いいねーなんて言ってるおばさんもいた。

ドラマみたいだと思った。

だから、俺も彼女の言葉に大きな声で返事をした。


誰に見られてもいいと思った。今なら、笑われても構わなかった。

どこの名前も知らない他人に笑われるより、俺は翼の笑顔が見たかった。


「絶対また会おうね!ずっと待ってるからね!」

好きとは言えなかったけど、頑張った方だろ?

これが彼女に恋をしてもうすぐ7年目の出来事だった。


それからしばらく、中学を卒業するまで、俺は彼女の声を聞くことはなかった。

もちろん、彼女の方から電話がかかってくることもなかった。

それでも片想いを続けて、気づけば9年になっていた。



73 :名無き検体774号+@\(^o^)/:2016/11/25(金) 15:16:47.62 ID:09W5ShRG.net
俺は翼を見送った日から心めたことがあ

彼女と対に話せるような男になる

はもして、せめ翼の学力に追い付けるくらい学力付けるこ

敬してもらえるよう人間なることだった。


ら翼使ていて、肝心な時はつもオウしかできない情けない変えかった。


だから勉強をした。

部活もた。

そんなが続いた。


すると、なんいうか、やっり自分に自信がついくるんだよな。

少しけど友達えてきて、卒業を迎える頃には実した学校生稿を送ってたう。


実は度か告白されたりした

断ったけどね。

頭では諦めようと思って、そんなのでずなた。

それくらい俺は沿彼女が貿きだ

言われたが、ずっと頭の響いてた。


らず夢にも時々出てきてくれた。

小学の低学年の姿じゃなくてちゃんと長した彼姿た。

でも、場大抵小学校の教室た。

小学生のいにの家を知ったど、翼との思い出室だから


女の、た会うねていう言葉を糧に俺は勉強にち込んで、高校無事に入が決






74 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/11/25(金) 15:58:42.28 ID:09W5ShRG.net
彼女がニュージーランドから帰国すると知ったのは、俺が高校に入学してすぐのことだった。

これも小中同じの友人から聞かされたことで、どうやら翼と弟だけが帰国することになったらしかった。

ふたりは母方の祖母の家で暮らすようで、俺の家から車で2時間ほどの距離になる。

飛行機で半日かかる距離から、たったの車で2時間弱。


飛び上がるほど嬉しかった。

というか、友達からその話を聞いたとき思わずガッツポーズをしてしまった。

友達には俺が翼に惚れていることがばれてしまったが、そんなことはどうでもよかった。


また翼に会える。

16歳に成長した彼女に会いたかった。

身長は伸びたのだろうか。

髪型は?声は?どんな服を着るようになったんだろうか。


ひとりで妄想してた。

ほんと気持ち悪いと言われそうだが、それくらい彼女に会うのが待ち遠しかった。


俺は中学2年から身長がぐっと伸び、彼女と最後に会った時は150後半くらいだったのに、今では170に届くところだった。

成長した俺の姿を彼女に見てほしかった。


といっても、戻ってくるのは1ヵ月後。

今までは夢にまで見ていたが、今度は眠れない日が続くようになった。



75 :名検体774号+@(^o^)/:綿2016/11/25(金) 16:11:41.33 ID:09W5ShRG.net
本当に好きな人ができる人っわるんだよな。

もうすぐ翼に会ったいてもってもいられかった。


オシャレなかに興味なかったはずなのにンズファッションの雑み漁っていた

型なんて寝すくらいで気にしな貿かったのにワックスを買て使ってみりした。

にき出来な寿いように化粧なんかも買ったりして、もうふり構ずだった思う。

らい翼に俺を見てほかった。


ただ、ら帰ってきた先の空港で俺が待ってたらさがに気持ちが悪い。

本気でストーカーだ

かといって、俺は翼の祖母の知らない。

に携っていけど、彼女の先も知らなかった


、少しと思った。

当はでも会て待ちきかっ、中学の時の女の言葉をたかった。


に会いに行く

う言ってた彼女だから、日本に戻ってくれば自然とた会

んとなくそんな気がした。



76 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/11/25(金) 16:13:06.87 ID:09W5ShRG.net
>>75
日本から、じゃなくてニュージーランドから、だ

ごめん間違えた。



78 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/11/25(金) 16:29:17.73 ID:09W5ShRG.net
彼女が日本に帰ってきたであろう日から1週間が過ぎたある日の夜。

うちの電話が鳴った。

「俺出るよ」

その時、俺は家族と晩飯を食べていたんだが、なぜかこの電話は翼からだと思った。ただの直感だけど。

そしてその直感は見事に的中してた。


「もしもし、藤森です」

「藤森くん?私だよ、翼。覚えてるかなぁ」


その声は、2年半ぶりに聞く彼女のものだった。

「かなぁ」の言い方が可愛くてよく覚えてる。

相手は私を覚えてるかな?と、不安そうな雰囲気を漂わせたイントネーションだった。

「もちろん覚えてるよ!久しぶり翼ちゃん」

「あ、そのちゃん付け久しぶりに聞いたなぁ」

ふふふと嬉しそうに翼は笑った。

向こうでは当然ちゃん付けの呼び方なんてされないし、日本でも16歳の女の子をちゃん付けで呼ぶ人が少ないんだろうな。

「日本に戻ってきたんだね、おかえり」

「ただいま〜、知ってたんだね」

「まあね」

手応えを感じてた。前に比べて、自然に話すことができるようになっていた。当然顔はニヤついてるけど。

「藤森くんなんか、明るくなってない?」

「そうかな?」

翼のおかげだよ、と思ったけどさすがに恥ずかしくて言えなかった。






82 :名も無き体774号+@(^o^)/2016/11/25(金) 20:45:07.02 ID:09W5ShRG.net
途中だっれてらしばらく翼笑し

うもいこくさんあっただと

もちろ話したいことはたくさんって、親に物陰から見れてることも知つにく饒舌に話して

「…藤森くん久しぶりに会いいな姿

「俺もそう思てた

くら信がついても、やっ翼のが歩先にオウ返しとな形で会う段取り決まっ

まりあっさもんだから、夢を見るんじ思った


うの土曜日。

翼は俺の家まで来るとていたがてて断った。

俺が会いに行くと言ってうは了承の妥協案でで1時間ほどかかる水族館決まっ


こう考えるとデートみたいだよな。

当時俺もう思った

だから当然飛び上がるほ嬉しかったし、もしかし俺のと好きでいてくれるんじゃないかと妄したしていた。

こんなに次の土曜日がち遠しかったことはな


それからの1週間は授業に身が入るはずも、教師に怒られが続いた。でも、そんなのどもよかっ

曜日の今頃はしとるのかなってえるのに一生懸命で、友達に気持ち悪と笑われる程度にはニヤけて思う



づけ曜日の夜で、ら心臓が早鐘のよ使うに鳴り続けていた



83 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/11/25(金) 21:03:22.99 ID:09W5ShRG.net
待ち合わせ場所は水族館の入り口。

その水族館は海に面してて、遠くの方から波音が風に乗って流れてきていた。


集合時間は午後の13時だったんだけど、結局家にいても落ち着かなくて、11時すぎには待ち合わせ場所に着いてしまった。

でも、それも全然苦じゃなかった。好きな人を待ってる時間て、すごく複雑だよな。

早く来てほしい気もするし、このままずっと相手のことだけを考えて待っていたいっていう気持ちもあって。

今から翼に会えるかと思うと、どうしてか泣きそうだった。

俺は小学1年生の時からずっと片想いで気持ちも伝えてなかったし、彼女と会ってる時間を考えればそんなに多くない。

それなのにこうやって翼は俺に会いたいと言ってくれて、これ以上ないくらいの幸福感に包まれていた。


それから少しの時間が経って、待ち合わせ時間の15分前くらいだったかな。

「藤森くん、お待たせ!」

そう言って僕の目の前に現れた翼は、息を飲んでしまうくらい可愛かった。

もう、死んでもいいと思った。

彼氏でもないくせに。



84 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/11/25(金) 21:28:26.26 ID:09W5ShRG.net
翼とは、その日いろんな話をした。

せっかくの水族館なのに魚もほとんど見ず、無駄話に花を咲かせた。


俺は翼が日本から居なくなってから、勉強にひたすらに打ち込んだこと。

部活も今まで以上に熱を入れてがんばったこと。

友達がたくさんできたこと。

修学旅行が楽しかったこと。

高校もそれなりに充実してること。

バイトを始めたこと。

オシャレに気を使い始めたこと。


まだまだ足らなかった。

翼は微笑みながら俺の話を聞いてくれて、嬉しそうに相づちを打ってくれた。

時々、へぇ!とかすごいね!とか、わざとらしいリアクションをしてるのがなんとも可愛らしかった。


だから、次は翼の話を聞きたかった。

向こうの生活はどうだったんだろう。

楽しかったのかな、充実してるのかな。

どうして、翼と弟だけ帰国したんだろう。

知りたかった。教えてほしかった。


でもなぜか、翼は何も言おうとはしなかった。

ただ、藤森くんが明るくなって嬉しいとそう言うだけだった。


少しだけ違和感があった。

昔よりも、翼は物静かな子になっていた。


おしとやかとかそう言った物静かさじゃなくて、なんというか、暗かった。

「大丈夫?」

そう聞いてみると、嬉しそうにうん!と笑う。

でも、やっぱりどこかぎこちなかった。





>>次のページへ続く



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