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俺の墓場までもっていく秘密となった体験談
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85 :262:2005/05/17(火) 23:53:20 ID:79xCwEnb0
翌朝、もう一度俺は彼女を抱き、ホテルを後にした。
彼女は昨日までの、子供子供した雰囲気が取れており、俺はびっく
りした。

一緒にレストランでモーニングを食べたが、落ち着いた雰囲気が出て
おり、しぐさにどことなく夫をいたわる妻のそれを漂わせていた。

Sさんがそんな雰囲気を出すと俺はゾッとしたが、Mちゃんのそん
な雰囲気を俺は嬉しく思った。
俺は彼女を嫁にもらっても良いかな、とふと思った。
が、次の瞬間Sさんを思い出して、Sさんをどうしたら良いだろうと
考え、途方に暮れた。

レストランの窓から朝日が入ってきて、柔らかく彼女の横顔を照ら
していた。
幸福そうな、彼女。つぶらな瞳で俺を見つめ、視線が合うとすっと
視線をそらせた。
俺はわざと彼女から外に視線をそらす。そして彼女が俺をしげしげ
と見つめるのを頬に感じていた。

一見幸せなひとときだったろう。
が、俺は幸福ではなかった。Sさんのこと、これから本格的に入ら
ねばならないだろう
司法試験に心が捕らわれていた。



87 :262:2005/05/18(水) 00:05:56 ID:feirRdRg0
友人達、真剣に受験を考えている仲間達は、わき目も振らずに勉強し
ていた。3年になった。まだまだ先が長いと考えている人間は、結局
合格できない。今年こそ、今年こそと勉強している人間が、数年の努
力の末合格してゆく。

残酷な試験だと思う。研究室の優秀な先輩が落ちる。
運の要素も絶対にあると思う。かと思えば、えっと思う人が合格し
たりする。

今となって思うのは、人間力の試験でもあったということだ。
俺の周りで合格したのは、頭の善し悪しもあったろうが、
それよりも真っ直ぐに目標を見つめ
勤め励むことができたかどうかであると思う。
俺より頭が悪いと俺が思っていた人間が、合格した。
悔しいが、彼は精神的にほれぼれするような男振りであった。

俺は、あっちこっちにぶれる生活だった。




89 :262:2005/05/18(水) 00:26:20 ID:feirRdRg0
Mでバイトを行う。古武道の道場に通う。
それだけならばよい。SさんとMちゃんがいる。お互いがお互いを
知らない。俺はそんな事、話していない。

バイトは極力減らした。が、辞めなかった。道場は月謝さえ払えば、
ずっと休んでも構わない。
が、おれは週に二回は出かけた。Mちゃんがいるからだ。

道場からの帰り、俺は自転車。彼女は電車。
彼女を駅まで送ってゆく。2人きりになれることは滅多に無い。
何人かの道場生で話しながら帰ってゆくのだ。
Mちゃんは控えめな子だった。練習熱心で、優しかった。
俺に熱い視線を投げ掛けることがあったが、他の道場生徒もにこや
かに話をしていた。
俺にはそんな彼女が好ましく、まぶしかった。

Sさんからは、しばしば電話があった。Mでの出来事など、
とりとめもないことを話してくる。
聞いてもらいたいだけなのだろう。が、俺にはいまいましかった。
勉強時間が取られるから。だが、それは口実だったかもしれない。
Sさんと余り話したくなかったのだ。
ならばMを辞めればよいのだが、そうはしなかったことに俺のずる
さがある。




90 :262:2005/05/18(水) 00:34:28 ID:feirRdRg0
誤-他の道場生徒もにこやかに話をしていた。

正-他の道場生ともにこやかに話をしていた。



92 :262:2005/05/18(水) 19:17:38 ID:feirRdRg0
今から思い起こしても、自分の余りの能天気振りに地団駄踏む思い
がする。

俺は、最善の道をとるならば、Sさんと別れて、Mちゃんを大切に
しながら受験に全力を傾けるべきではなかったか。
仮に合格できなくても、合格できても、全力を尽くした充実感があ
ったろうし、良い意味での別の人生が開けていただろう。


Sさんと別れなかったのは、Sさんが綺麗だったからだ。
男子クルーが、Sさんの話をするのを、俺はしばしば聞いた。

「あの胸に顔を埋めてみたい」「そうだよな、色気あるよな」等々
俺がSさんを自由にしていることを皆知らない。Sさんの乱れた姿、
身体の隅々を俺は知っている。云々。そこには愚かな優越感があった。




93 :262:2005/05/18(水) 19:30:43 ID:feirRdRg0
俺は浅はかだった。
恋愛をして、同時に不倫をして、日本一難しい試験に合格しようなど、
できないことは少し考えれば分かることだ。
自分の自由になる肉体、そんなものはない。自由にしたならば、
必ず何か見返りが出て行くことは、今になって分かる。
上手にやっている人間もいると思うが、それでも精神の迫力は薄まり、
消えてゆく。これは恐ろしいことだと、今は分かる。

模擬試験の成績は、波が激しかった。どん底に落ちてみたり、
合格圏をクリアしてみたり。
これは勉強不足に原因がある。知識が体系化されていないため、
当たり外れが激しいのだ。
そこを先輩に指摘されながら、俺は何とか机にかじりついた。
Mちゃんは俺の状況を理解してくれており、時々手紙をくれるだけ
だった。
語り合う時間も惜しいだろうから、ということだ。優しい子だった。
合格を祈っていると、手紙の最後にいつも結んであった。




94 :262:2005/05/18(水) 19:44:04 ID:feirRdRg0
Sさんは、そうでなかった。電話をかけてくる。会いたいという。
うるさいので、受験一月前に一度会った。
しばらくとりとめもない話をして、その後ホテルに入った。
俺はバイトに入っておらず、金がないので、ホテル代は彼女に払っ
てもらった。
ホテルでは、おれはSさんに襲いかかった。もちろん、丁寧に優し
く扱ったが、心の中では彼女に襲いかかりレイプするイメージだった。

「勝手なことばかり言って、俺の状況を全く分かってないじゃないか。
今俺は大切な時期なんだ・・・」と心の中では思いつつ。

Sさんは、「会いたかったの、抱いて欲しかったの」と言いつつ、
俺の頭をうめき声を上げながら抱きしめた。
俺は彼女を犯すようにして、3回射精した。3回目には激しい疲労
感が俺を襲い、腹の辺りがむかむかした。
「私を愛してる?」
「ああ」

「本当に?」
俺は頷いたが、内心の嫌悪感を押さえるのに苦労した。




95 :262:2005/05/18(水) 19:54:58 ID:feirRdRg0
受験が近づいた。俺は一日10時間以上勉強した。
が、実質はそれほどでもなかった。
頭に、別のことがいつもあったからだ。Mちゃんのこと、
Sさんとの関係が泥沼になりそうな気配を感じること。
夢中になって勉強してるときは良いが、ふと我に返ると、
いつの間にかそんな事を考えていた。

受験が済んだ。合格発表まで、時間がある。きちんとしている受験
生は、ここで手を抜かない。
が、俺はMちゃんとデートしたりし始めた。つくづく自分を馬鹿だ
と思う。




97 :262:2005/05/18(水) 23:06:34 ID:feirRdRg0
久し振りのデートに、彼女は嬉しそうだった。
俺も、彼女と道場で会うだけでは物足りなかったし、彼女と一緒に
いられると思うと、わくわくした。

俺達は原宿に行った。そして、代々木公園や明治神宮を散歩しながら、
色々話をした。
俺達のことを、彼女と仲の良い女子道場生はもう知っているという。
俺は別に不快ではなかった。
これからは、もっと堂々と恋人同士という感じで歩けるな、と思った。

並んで歩くだけで、どうしてこんなに幸福になれるのだろうか、
充実した時間なのだろうか。
色々なお店を冷やかしながら、時には小さな買い物をしながら、
彼女は嬉しそうだった。
そんな彼女を見ているだけで、俺も嬉しかった。

短答式試験が終わったという解放感もあっただろう。
いつしか彼女と俺は腕を組み、彼女の胸の感触を肘に楽しみながら、
歩いていた。彼女も、胸を俺の肘に押し付けてきた。
ふとしたことで、肘をぎゅっと胸に押し付ける。
もう少し密着して歩きたかったが、そうすると歩けなくなる。



98 :262:2005/05/18(水) 23:16:12 ID:feirRdRg0
夕食は渋谷だった。渋谷まで歩いてきていた。俺の初体験の場所だ。
Sさんと歩いて、ある程度勝手の分かっているところは、
ここしかなかった。


夕食を済ませ、軽くお酒を飲んで、俺は彼女と歩き始めた。
それまでのたわいもない話が途切れがちになり、彼女の目は真剣に
なった。ホテル街に入ったのだ。彼女の腕に力が入った。

見ると一件の小奇麗な門のホテルがあった。俺は、彼女の髪をなで、
「入ろうか?」とささやいた。彼女は、黙っていた。

俺がホテルの門をくぐると、彼女は俺の腕を放し、門の外に立って
いる。「どうしたの、おいで」と声をかけると、彼女は俺の腕をむん
ずと掴んで、外に連れ出した。
そして、黙って速足に歩き始めた。俺は引きずられるように付いて
行った。



105 :262:2005/05/19(木) 20:25:04 ID:evq0/3nD0
俺は、このまま駅に向かって歩いていっても良いと思った。
が、彼女は別方向に歩いていた。
彼女はふと、立ち止まった。少々息が荒い。少し先に別のホテルの
門があった。
腕を組んだまま、俺は彼女の腰に手を伸ばし、彼女の身体を俺の身
体の側面に柔らかく固定した。

歩きつつ、ホテルの門の前を通った。彼女の目を俺は見たが、
硬い表情で、一瞬俺の目を見て、また視線をそらせた。
俺は優しく方向をホテルの門に向けた。彼女は身体を固くし、
逆らう様子を見せたが、俺の意志が固いのを見てか、もう逆らおう
としなかった。
初夜の時よりも、彼女は遥かに緊張していた。



106 :262:2005/05/19(木) 20:35:55 ID:evq0/3nD0
部屋に入り、彼女にシャワーを浴びるように伝えた。
俺は彼女が愛おしかった。ホテルの中なのに、俺の息子は余り元気
がなかった。息子は正直で、彼女を単なる性欲の対象として見てい
ないのだ。
俺は自分のこんな反応が、驚きであった。
彼女を抱かずに帰っても良いかな、と俺は思った。

彼女はバスからなかなか出てこなかった。そこで俺は裸になり、
バスに入った。
Mちゃんはバスの中に浸かって背中を向けていた。俺は彼女に近づき、
背中に優しくお湯をかけてあげた。
彼女は俺に背中を向けながら、しくしく泣いていた。
「どうしたの、哀しいの?」
彼女は顔を左右に振った。
「恥ずかしいよう・・・・」

蚊の鳴くような声だった。

俺は彼女の顎に手をかけて、顔をあげさせた。涙で頬が濡れている。
俺は、彼女に優しく口づけした。長い長いキスだった。
キスの後、2人は見つめあった。彼女は涙に潤んだ目でぎごちなく
ほほ笑んだ。



107 :262:2005/05/19(木) 20:48:38 ID:evq0/3nD0
彼女を先にバスから出して、俺は入念にシャワーを浴びた。
俺がバスから上がると、彼女はベッドに一人横になっていた。
下を向いて、眠るでなく、俺を見つめるでなく、半眼で横になっていた。


布団をはぐと、彼女は浴衣を着ていた。パンティーも、ブラも付けていた。
俺が彼女を愛撫する。浴衣をたくし上げ、パンティを見ると、
あそこにしみができていた。
太ももからお尻に向けて愛撫を繰り返す、小さなしみははっきりと
濡れに変わってゆく。

身体を起こし、上を向かせる。ブラを外し、浴衣の前を開き、
パンティを脱がせた。
彼女は今にも泣きそうに見えた。唇が震えつつ、ヘの字になっている。

彼女の肉体を眺め、俺は触り始めた。張りのある肌。鳩胸なので、
乳房はそれほど大きくない。
彼女の乳房を優しく触り、乳首をつまむ。もう一方の乳首は口に含み、
舌で押し付けるようにしてなめ回した。

彼女にとって前回は、酒の勢いがあったのだろう。今回は酒が入っ
てはいたが、ごく少量だった。
「私は禁酒しようと思うの」と彼女は言っていたのだが、
無理に少々飲ませてしまったのだが。





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