ふむ、それで?
それから俺と嫁は話し合った
これからどうしていくのか
これからどうすべきなのか
話し合った結果、俺と嫁は離婚することになった
もちろん俺の本意ではない
ただ、ここまで話した嫁の覚悟を考えれば、
一度きちんとしたけじめをつける必要があると思った
両親には相談しなかった
すれば反対されただろうから、事後報告することにした
次の日の夜、用意した離婚届をテーブルの上に出した
まずは俺が名前を書くことにした
そしたら、これまでの嫁との生活が走馬灯のように頭を過った
高校の時、照れながら告白したこと
卒業式の日に、同級生にからかわれながら写真を撮ったこと
就職祝いを一緒にしたこと
プロポーズの時に噛んでしまったこと
披露宴の翌日に行った新婚旅行で、二日酔いでダウンしていたこと
妊娠したことを知り、家で飛び跳ねて喜んだこと
名前を考える時、二人で姓名判断の本を見ながら決めたこと
嫁が出産をした時に、我が子を抱きかかえた時のこと
色んな思い出が頭をめぐり、目からは涙が溢れてきた
俺と嫁は、泣きながら離婚届に名前を書いた
二人の字は奮えていた
そして翌日、一緒に市役所に提出した
泣いた…泣いた
こうして俺と嫁の23年間は終わった
それぞれの実家に話した時はかなりもめたが、
最後には理解してくれた
息子にも電話で言った
息子は、
「子供じゃないんだから、二人で決めたことに口出しするつもりはないよ」
と言っていた
そして今は、俺は一人になった家で生活していて、
嫁は、じゃないな
元嫁は、アパートを借りて暮らしている
しかし、一度離婚して、意外にも色々とスッキリした面があった
俺も心に抱えていたものが、こうして筋を通すことで、
消えてしまったのかもしれない
離婚したと言っても、元嫁とは連絡を取っている
というより、たまに元嫁が家に来て、
ご飯を作ったり掃除したりして帰ってる
何だか昔に戻ったような新鮮な気分だ
今度元嫁と出かける予定だ
再婚するかは分からない
でも、俺と嫁の23年間は一度リセットされたから、
もしかしたら今が新しい1年目なのかもしれない
もしそうなったら、もう一度報告しに来る
ここまで黙って聞いてくれてありがとう
>>1が今何歳で子供が何歳かも分からんが
一生懸命に生きてる>>1は美しい
幸せになって欲しい
>>1
お疲れ様でした。
これがいい区切りとなって、また新たな一歩を踏み出せると信じてるぞ