「だってーあの人に何ていったらー」
「そんなことは自分で考えろ。かえって旦那も喜ぶかも知れんぞ」
男は妻の言葉を無視して髭剃りを手に持ち、妻の陰毛をゆっくりと
剃り上げていきます。
「ケジラミの治療はここの毛を全部剃るのが一番いいんだ」
「そんなーあなたがうつしたんでしょう」
「だから俺が治療してやっているんじゃないか。ありがたく思え」
「こんなのいやー」
妻はそういってむずかるように尻を悶えさせます。
「馬鹿、動くと危ないじゃないか」
「だってー」
「さっき誓ったことを忘れたのか? 健一さんの誕生日を祝って紀美子は赤ちゃんのような姿になります。
あそこの毛もお尻の穴の周りの毛も全部剃って、健一さんにプレゼントしますと何度も誓っただろう」
「だってーだってー恥ずかしいー」
妻はいったんは覚悟したようですが、いざ剃られるとなるとよほど抵抗があるのか、必死で拒みます。
「そんなに暴れちゃあ、剃れないじゃないか」
男は焦れたようにそう言うと、いったん画面から姿を消します。
再び現れた男は、ゼリーのような色をした棒を何本か手にしています。
「紀美子は今日は抱いてもらえないから拗ねているんだろう。
今抱いたらお互いケジラミが治らないからな。
その代わりにこれで可愛がってやろう」
男は妻に大小さまざまな棒を見せつけます。
「いやー」
妻はさらに激しく抵抗します。
「じっとしていろ。いつものように一度イったら落ち着く」
「そんなこといってるんじゃないー剃られるのが嫌なのー」
男はそう言うと妻の上半身に取り付き、うなじや乳房にチュッ、チュッと音を立てて接吻を注ぎ込みます。
執拗な愛撫が続き妻はついに「あーん」と甘い声を上げ始めます。
「どうだ、気持ちいいか」
「き、気持ちいいー」
妻は、はしたなく声を上げています。
大股開きにされた妻の足は、荷造り用の紐のようなものでベッドに固定されています。
そんなあられもない姿のまま、夫以外の男に愛撫され、喜悦の声を上げているのです。
男はゼリーのような色の太い棒で妻の股間をくすぐるようにします。
よく見ると、その棒の先端はペニスを模しており、柔軟性のある張り型だということが分かります。
「どうだ、にせチンポが欲しいか?」
「ほ、欲しいです……」
妻は、さも切なげな声を上げます。
「欲しければちゃんといつも教えているように言ってみろ」
「ハイ……」
素直に返事をする妻。
私は、今見ている映像が現実のものだとはとても信じられません。
「エッチな人妻の紀美子に、にせチンポを下さいー」
散々じらされた妻は悲鳴のような声で張り型をねだります。
思考停止のようになっている私は、さっきのビデオのように淫乱人妻といわなかったのはなぜだろうなどと、場違いなことを考えていました。
「今日からはこんな風に言ってみろ」
男は妻の耳元に口を寄せます。
「そんなー言えない」
「いえなければずっとこのまま生殺しにしてやるぞ」
「いやー我慢できないー」
「それならちゃんと言うんだ」
男に叱咤された妻はついに強制されたその言葉を口にします。
「チンポ大好きの淫乱人妻、紀美子のオマンコににせチンポを下さいー」
「もっと大きな声で!」
「淫乱人妻紀美子のお、オマンコに、にせチンポを下さいー」
男は、にやりと笑うと張り型を妻に挿入していきました。
弾力のある長い張り型は、面白いように妻の身体の中に呑み込まれていきます。
妻は「ああっ、ああっ」と明らかに悦びを告げる声を張り上げながら、豊満な尻を淫らに揺さぶっています。
「この小さいほうは何に使うか分かるか?」
妻の裸身に寄り添うようにしながら、思う存分張り型で責め上げていた男は、やや細めのピンク色の棒を妻の頬に押し付けるようにしました。
「あ、ああーん。わかりません」
「わからないか」
妻の切羽詰ったような嬌声を聞いて、男はくっ、くっといやらしい笑い声を上げます。
「これはこっちの穴を責めるためのものだ」
男は妻の前を責めながら、空いている手でピンク色の棒を持ち、妻の尻の狭間をつつきます。
「いやー、お尻はいやです」
妻は、再びむずがるように尻を振ります。
すると男は、そんな妻の動きを制するように張り型の動きを早めます。
「あーん」
再び妻の嬌声が部屋中に響きます。
「一度ここの味を経験してみろ。病み付きになるぞ」
「だってー絶対痛いわー」
「紀美子が毎日出しているウンチのほうがよほど太いぞ」
「そんなことないー変なこといわないで」
妻は次第に絶頂が近づいてきたのか、ベッドの上で身体を弓なりにします。
「ああっ、もうっ、イっちゃうっ。イってもいいですかっ」
「まだ駄目だ」
「ああー我慢できないっ。イカせてっ。イカせてくださいっ」
絶頂を達することの許可を男にねだる妻。
これは一体、現実の出来事でしょうか。
私の頭の中に同じ疑問が繰り返し湧きあがってきます。
妻が、まさに絶頂を極めようとしたその時、男は張り型を妻から引き上げました。
「いやー。どうして……」
快感をいきなり中断させられた妻は、駄々をこねるようにお尻を振ります。
「ちょっと手が疲れたから休憩だ」
「意地悪しないでー」
妻は今にも泣き出しそうな声を上げています。
私が妻のことをセックスに関しては淡白だと思っていたのは大変な誤りだったのでしょうか。
男は、妻を散々焦らすと再び張り型で責め、絶頂寸前で責めを止めるという行為を繰り返します。
妻は、まさに半狂乱になりながら男の愛撫を求めてます。
ついに屈服した妻は、男の言うとおりの卑猥なおねだりの言葉を吐かされます。
「淫乱な人妻紀美子のオマンコと、お尻の穴をいっしょにいじめてください」
「ほう、紀美子はケツの穴も責めて欲しいのか」
男はわざとらしく聞き返します。
「意地悪ー」
妻はもどかしげに豊かなヒップをプリプリと振ります。
男は、妻の耳元に口を寄せ、何事か囁きます。
妻は「あーん」とうなじを見せながら首をのけぞらせると、カメラに向かってはっきりと顔を向けます。
「淫乱な人妻紀美子のオマンコと、け、ケツの穴をにせチンポで一緒にいじめてくださいっ、お、お願いしますっ!」
男は2本の張り型を器用に操作し、妻の前後の穴を同時に責め始めました。
妻はああっ、ああっとまるで獣のような声を上げて悶えぬいています。
「ああっ、き、気持ちいいっ」
「どこが気持ちいいんだっ」
「お、オマンコっ」
妻はガクガクと尻を揺さぶりながら、強制された卑語を──いや、もはや強制されているとはいえません。
しっかりと自分の意志で口走ります。
「ケツの穴はどうだっ」
「き、気持ちいいっ」
「ちゃんというんだっ」
「け、ケツの穴も気持ちいいですっ」
(ケツの穴……)
お嬢さん育ち、箱入りで育った妻から発せられたとは到底信じられない言葉です。
しかし、確かにそれは耳慣れた妻の声でした。
妻は、まるで自分の言葉に刺激されたように、一気に絶頂に駆け上がっていきます。
今度は、男も焦らすことはなく、責めの手は緩めません。
「ああっ、イクっ、イキますっ。紀美子、イっちゃいますっ」
妻は、そう叫ぶと全身を電流に触れたようにガクガクと波打たせました。
2つの穴に挿入された張り型が妻の痙攣に合わせてブルッ、ブルッと震えています。
男が張り型から手を離しても、妻の身体は2本のそれをキューンと喰いしめたまま落しません。
男が唇を求めると、妻は、うっとりとした表情で合わせていきます。
呆然と画面を見つめていた私の心に、熱い嫉妬心が蘇ってきました。
「気持ちよかったか?」
「ハイ……」
「素直に剃毛させるか」
「ハイ……」
妻は、男の言うことにすべて素直に頷いています。
男は張り型を妻の身体から引き上げると、再び剃刀を取り上げ、快感の余韻に酔っている妻の陰毛を剃り上げていきます。
「シェービングクリーム以外に、紀美子のおつゆがたっぷり出ているから剃りやすいぞ」
そんな男の卑猥なからかいにも抵抗を示さず、妻は、まるで剃毛そのものを楽しんでいるようにうっとりと目を閉じています。
「ほら、だんだん赤ちゃんみたいになってきたぞ」
「……」
「ちょっとケツを持ち上げてみろ」
妻は男の指示に従い、大きな尻をぐいと持ち上げます。
妻の双臀の狭間に秘められた肛門が画面にはっきりと映し出されました。
「ケツの穴の周りのムダ毛も剃ってやる。思い切り足を開け」
「ハイ……」
妻は限界まで足を開いていきます。
翳りを失った妻の女陰と肛門がこれ以上ないというほどあからさまに晒されます。
私はまるで裏ビデオを見ているような錯覚に陥りました。
しかし、ここに映されているのは他ならぬ私の妻なのです。
***
呆けたように液晶画面を見つめていた私は急に我に返りました。
私は、のろのろとマウスを操作し、メディアプレイヤーを停止させます。
画面一杯に広がっていた妻の白い尻の残像が私の視界を占領しているような錯覚に陥ります。
妻を始めてエクスタシーに導いたあの夜に違和感を覚えた、短く揃えられた陰毛──
それは、男に剃毛されていたからだったのです。
もちろん、7月に剃っても妻を三ヶ月ぶりに抱いた秋には、普通は元に戻っているでしょう。
ということは、妻は、その後も男から剃毛されていたことになります。
私がケジラミの治療のせいでソープにも行かず、
妻も抱かないでいた約2ヵ月半の禁欲生活の間、
妻のその部分は何度も赤ちゃんのようなツルツルの状態にされていたのです。
いつの間にか、外は薄暗くなっていました。
あと1時間もすれば妻は帰ってくるでしょう。
>>次のページへ続く