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出張中に間男を連れ込んでた汚嫁。屈辱的条件を出して再構築に応じたが
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562 :539:2005/10/03(月) 01:14:46 ID:D9EK9OAh0
プルルルル……5回ぐらいの呼び出し音で通じた。相手は沙織の御両親。
当時からお盆や正月どころか月一ぐらいの割合で御挨拶に行ってたし、
お義父さんとはよく酒飲みに行ってたので話は通じるし、
とりあえず連れて帰ってもらおうと思って。

「夜分遅く申し訳ありません、●●ですけれども」

「あら、●●さん、御無沙汰してます」

「こちらこそ御無沙汰しております。
 お変わりなくお過ごしでしょうか?」

「お蔭様で。何か御用事?」

「いえ、こんなことを申し上げるのは心苦しいのですが、
先ほど家に帰って参りましたら
沙織さんが見知らぬ男性を家に上げておりまして」

「は?」

後ろで沙織が何か喚いてるが、無視。

「端的に申し上げれば、寝室で浮気の真っ最中だったものですから」

「……ご、御冗談、では、ないのですか?」

「申し訳ありませんが……」





563 :539:2005/10/03(月) 01:15:18 ID:D9EK9OAh0
あまりにも喚く声がうるさいので、通話口を塞いで「出て行くか黙るか
どちらかにしろ」と言うと黙った。


「それで、今は状況が状況なので、お互い冷静に話が出来るようにな
るまで沙織さんをお返ししようと思うのですが」

「そこに沙織は居るのですか?
 いえ、1時間待って下さい。夫と一緒に伺いますっ」

「分かりました、お待ちしています」

確かに車で来れば沙織の実家からここまでは1時間くらい。
まぁそれぐらいは待っててもいいか、と思って待つことにした。
とりあえず沙織に服着させて寝室を掃除させて、
黙ってるのも何なので沙織と話をして御両親を待つ。

「さて、最初に聞きたいんだけど、さっきのは誰?」

「……会社の専務さん。
 ●●が出張だった時にご飯食べに行こうって誘われて……」

「ふーん、同じ会社の人、ね。で、今日が何回目?」

「あんなことになったのは……3回目。
 2回目にご飯食べに行った時にお酒に酔って……」

「あ、そう」





564 :539:2005/10/03(月) 01:16:03 ID:D9EK9OAh0
「本当にごめんなさいっ!
 もう絶対にしないから、だから……」

「でもさ、相手のことが好きなわけじゃない、
 浮気したのもお酒に酔った勢いってのなら、
 どうしてそれから2回も続いたんだ? 
 ……2回ってのも沙織の言ってる事を信じれば、だけど」

「……ごめんなさい……ごめんなさい……」

「ごめんなさいだけじゃ分かんないし」

「たぶん……●●が出張が多くて寂しかったの……
 ●●のせいにする訳じゃないけど、
 いつも二人で居る家に一人で居るのが……」

確かここで俺はすごい溜息をついたと思う。

「あのな、出張が多くて寂しかったのなら、
何故それを先に俺に言わない? 一回でも
そんなこと言ったことあったか?
さっき俺が“順番が違う”って言ったよな?
それも一緒じゃねーか」

「……ごめんなさい……」

「とりあえず、週末まで実家帰ってろ。
 日曜まで色々考えてみるから」

「分かった……でもお願い、こんなことはもうしないし、
 何でもするから別れるのは許して……」

そんな話をしてたら御両親が着いた。






565 :539:2005/10/03(月) 01:16:50 ID:D9EK9OAh0
俺が玄関先で出迎えたら物凄く丁寧に詫びられたけど、居間で沙織に
本当かどうか確かめた後のお義父さんのキレ方が凄かった。

いきなり沙織に思いっきり平手打ちするわ、倒れこんだ沙織を引きず
り起こして一緒に俺に向かって土下座しながら、フローリングの床に
沙織の頭ぐりぐり押し付けるわ、お義母さんはお義父さんを止めるど
ころか一緒に土下座してるし。

上の文章読んでれば分かると思うけど、俺は基本的に人に暴力を振る
えなくてその分言葉で言うタイプなんで、目の前でそんなのを見せら
れるとつい沙織が可哀そうになってしまう。

結局 俺が土下座している3人をなんとかやめさせて、日曜日に迎えに
行くことを伝えて連れて帰ってもらった。





566 :539:2005/10/03(月) 01:17:49 ID:D9EK9OAh0
次の日、沙織の会社に“沙織がひどい風邪を引いたみたいで今週は休
ませてもらう”旨の連絡(沙織には予めそうすると言ってあった)を
入れ、それから日曜まで仕事中も家帰ってきてからも ずっと
どうするか考えてた。

沙織の言い分が自分に都合の良いだけだってことも分かってたし、
ここで許したらまた同じことになる可能性が高いのも分かってた。

ただ、沙織が言ってることが本当なら出張が多くて一人にすることが
多かった(とは言っても、家に居る時はずっといちゃいちゃしてたし、
週に3・4日はSEXしてたけど)俺にも、落ち度が全く無いとは言え
ない。

人生で一番悩んだんじゃないかと思うぐらい悩んだけど、
結局俺は沙織にもう一回チャンスをあげることにした。





567 :539:2005/10/03(月) 01:18:20 ID:D9EK9OAh0
日曜日に沙織を迎えに行き、お義父さんから「勝手なお願いだとは分
かっているが、●●君がよければ、このバカ娘のことを見捨てないで
やってくれないか?」とか言われて、そのお義父さんの様子を見て思わず
「はい」と答えてしまったりしつつ家に帰った後、
俺は沙織に幾つか条件を出した。

1:会社は辞め、専務とは連絡を取らない。

2:退社の手続きは全て俺に任せて沙織は一切関わらない。

3:俺も出張は出来るだけ減らすが、俺が出張の時は実家に戻る。

4:俺が完全に信用するまで、再就職はしない。

5:俺が許可を出した時以外は遊びに行かない。

6:一ヶ月間一緒に暮らしたあと、最終的な結論を俺が出す。

7:一ヵ月後に俺が“やっぱり別れる”と言った時は文句を言わずに別れる。

最後の7つ目はさすがに渋ったが、
「そうでなければすぐに別れる」と俺が主張したので
沙織も受け入れた。





568 :539:2005/10/03(月) 01:19:17 ID:D9EK9OAh0
沙織の会社には次の日、俺が有給を取って話をしに行った。

「すいません、■■専務は居られますか?」

「(受付嬢)アポイントメントはお取りでしょうか?」

「いえ、取っていないんですが、●●と言って頂ければ分かると思います」

「(内線でやり取りして)申し訳ございません、
 ■■は存じ上げないとのことなんですが……」

おいおい、無視かよ。

「あ、そうですか。
 それでは、総務に▲▲沙織さんという社員の方が
 いらっしゃると思うのですが」

「はい、▲▲ですね。少々お待ち下さい」

「いえ! 呼んで頂きたいのではないんです。
 今日は休んでいるはずですし」

「はぁ……」

「■■専務に“あなたが浮気して現場を見られて
パンツ一枚で逃げ出した▲▲沙織の夫が
来ている”と伝えて頂けませんか?」

「はぁっ? あ、少々、お待ち下さい……」





569 :539:2005/10/03(月) 01:20:13 ID:D9EK9OAh0
専務に会うまでに上のようなやり取りがあったりしたが、
包丁とナイフが効いたのか上の
受付嬢にバラしたのが効いたのか、こちらの

「沙織は先週末付で退職処理」

「もうこの会社には来ない」

「退社手続きや引継ぎの問題はあんたが
 自分の責任できっちり行っておくように」

「それさえ満たしてくれれば、
 これいじょうあんたにどうこう言うつもりは無い」

という要求はすんなり受け入れられた。
そんなに大きな会社ではないし、どうとでもなるだろう。
逆に大きな会社ではない分受付嬢から噂が広まるのも速いだろうが、
知ったことじゃない。





571 :539:2005/10/03(月) 01:21:05 ID:D9EK9OAh0
それからの一ヶ月間、俺はことあるごとに沙織を苛めた。

俺自身が自分を嫌になるくらいに何かあれば沙織で鬱憤を晴らした。
申し訳ないんですが、自己嫌悪で沈みそうになるので詳細は略させて
下さい。

ただ、時々沙織が何故か嬉しそうにしているのがなんとなく気になっ
てた。そして約束の一ヶ月間の最後の土曜日に、ふとした思い付きで
こんなことを言ってみた。

「ああそうだ、沙織。
 今ちょっと持ち合わせが無いんで4万ほど貸してくれるか?」

「4万円? 分かりました、ちょっと待っててね」

この頃 沙織は気を使ってるのか敬語なのか
丁寧語なのかなんだかよく分からない口調になってた。

「はい、4万円。でも何に使うんですか?」

「ああ、たいした事じゃない。ちょっと風俗行って女抱いてくる」

「えっ?! あっ、あのっ、風俗って……」

そりゃ驚くよな、自分の彼氏にいきなりこんなこと宣言されたら。





572 :539:2005/10/03(月) 01:22:04 ID:D9EK9OAh0
「あん? 言った通りだよ。
 お前を抱く気もしねーし、風俗ですっきりしてくる」

「あ……いや……あの……ほ、本気……?」

予想通り涙ぐんでた。

「当たり前じゃん。ほら、旦那様のお出かけなんだから御挨拶は?」

「ひっく……ぐすっ、い、いって、らっしゃい……ぐすっ」

「ん、そうじゃないだろ? “どうかすっきりしてきて下さいませ”だろ?」

正直、言ってから“これは耐えられないだろ”と思った。
最初から風俗に行く気は無かった(つーかほとんど行ったこと無い)が、
この1ヶ月本当に沙織に何もしてない上に、
出来るだけ楽しそうな声と表情で言ってたし。
でも、驚いたことに涙でぐちゃぐちゃになりながら
沙織はなんとかその通りに挨拶した。

「うっ……ど、ぐすっ、どうか……すっきりして、
 ひっく、きて、下さいませ……ひっく」





574 :539:2005/10/03(月) 01:22:54 ID:D9EK9OAh0
居間に向かい合って立ちながら、俺は思わず沙織に聞いてみた。

「あのさ、お前どうしてそこまで耐えんの?」
「えっ?」

「普通ここまでされたら我慢できなくならね?」
「ぐすっ、でも、最初に間違ったのは、私だし。 それに……ぐすっ」

「それに、なんだ?」
「●●が……はっきり感情を見せてくれるのが、嬉しかった、から……」

一瞬、マジで意味がわからなかった。

「感情? こうやってお前に当り散らしてることがか?」

「うん、何か●●って、見えてる部分で楽しんだり、
怒ったりしてる時も、見えない部分で
別のこと考えてる気が、ずっとしてたから」

意味わかんねーと思いながら、
とりあえず座って話を聞いてみることにした。

「それで?」

「最初は、なんかそんな部分が不思議で、
そういう所も好きだったんだけど、だんだん不安に
なってきて……」






>>次のページへ続く




 

 

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