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友達の親父に喧嘩売った話
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136 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:57:31.469 ID:zFjzs8hM0.net
俺があっけに取られていると本田母が続いて入ってくる・・・


坂倉母「な・・なによあんたたち!」

坂倉母は俺たちを問いただすが 本田母は表情一つ変えず坂倉母に近づき 寝そべって下にあった顔をつま先でけり上げる・・・

「ぷるあぁ!」と聞いたこともない叫び声が響くと即座に馬乗りになり本田母は静かにしゃべった。


本田母「大声あげたら鼻を折る。それでも叫んだら首を絞める。わかったな?」


いきなりの事でパニック気味だった坂倉母だったがその圧倒的な迫力で声もあげられない様子だった。

首を激しく上下に振り、理解したというジェスチャーを繰り返す。


俺達が昨日、何もできなかったオヤジを一撃で沈め あっという間にこの家を占領してしまった。


俺と本田は顔を見合わせた・・・


俺・本田「すげえ・・・」



137 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:58:11.794 ID:zFjzs8hM0.net
しかしいつまでも感動してはいられない。

すぐに俺と本田は坂倉の目隠しを取り

「もう大丈夫だ!」と声をかける。

坂倉がこちらに振り返ると目をパチクリさせていた。


音は聞こえていたはずだと思うが 目の前にある現実をなかなか受け止められなかったんだろう。


俺「大丈夫だ。もう大丈夫だ。」


何か声をかけなきゃ!と出てきた言葉は「大丈夫だ」

これしかなかったが俺が伝えたかった事は無事に伝わり端正な顔を崩して泣き崩れた坂倉・・・

相当・・・きつかったんだろうな・・・




138 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:58:54.993 ID:zFjzs8hM0.net
母ちゃん「さて、オヤジさん。話できるかな?」


オヤジ「フホーーー!フホーーー!」

母ちゃん「無理だったら返事してください〜?」

オヤジ「フホーー!フホーー!」


おい・・病院連れて行った方がいいんじゃねえか?

渡っちゃいけない河を渡り切りそうだけど・・・?






139 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/27(水) 23:59:16.502 ID:zFjzs8hM0.net
母ちゃん「こりゃダメだ。じゃあ奥さん、お話できるかな?」

坂倉母「・・・・な・・なんですか?」

母ちゃん「あんた。なんで自分の子供を守らないの?」

坂倉母「か・・関係ないじゃないですか! 私の子供をどうしようと関係な・・


「子供はてめえのおもちゃじゃねえ!!!」

母ちゃんの声が天井と地面にぶつかってあちこちにはねまわる。

それほど響き渡った声に母ちゃん以外の 誰もが身震いした・・・



141 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/28(木) 00:00:14.710 ID:5VV0yA570.net
母ちゃん「てめえみたいなバカが母親?ふざけんな!私の子供?口を引き裂かれてえのか!てめえはこの子に何をしてやった?てめえはこの子に何をしてきた!?答えてみろ!!!!」

坂倉母「・・・・・・・・・・・・」

母ちゃん「なんとかいえコラ!てめえみたいな奴が大嫌いなんだよ!てめえはこの子を産む時に一生育てる覚悟をしたんじゃねえのか?大きくなるまで一生守るって決めたんじゃねえのか?」

坂倉母「・・・・・・・・」

母ちゃん「私はな、子供が生まれた時は何があっても守るって決めた。覚悟を決めた。母親ってのはそういうもんだろ?腹痛めて必死こいて産んで誰もが覚悟を決めるはずだ。てめえは決めなかったのか!?」

坂倉母「・・・・・・・・・・・・・・」




142 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/28(木) 00:00:53.985 ID:5VV0yA570.net
母ちゃん「中途半端な覚悟で産んでんじゃねえクソ野郎!みんな覚悟を決めて母親になってるのに!クソみたいな覚悟で「私の子」なんて言うんじゃねえ!この子はてめえの子なんかじゃねえ!てめえみたいな奴は母親として認めねえ!」

坂倉母「・・・・・・・・・・・・・・」


母ちゃんはそれを言うとすくっと立ち上がった。

扉から出ていく母ちゃん。

皆が固まる中、数秒後に手に何かを持って帰ってきた。


それは包丁だった・・・

母ちゃんは包丁を坂倉母が座るテーブルに突き刺す!




143 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/28(木) 00:01:49.196 ID:5VV0yA570.net
坂倉母「ひいいいい!」

母ちゃん「てめえ・・・死ねよ。今すぐここで。この包丁で自分でノドを突いて死ね!!」

背筋が凍りついた・・・・

本田母でさえも表情はやや曇っていた。

本田はくちをあんぐりあけて腰を抜かしていた。

や・・やばい・・さすがにこれはやばすぎる・・・


母ちゃん・・・殺すつもりだ・・・・

間接的に・・自殺に追い込むつもりだ・・・・


とと・・ととと・・・止めなきゃ!

止めなきゃやばい!

しかし足が動かない・・・

自分の母ちゃんなのに・・・こええ・・・






144 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/28(木) 00:02:30.218 ID:5VV0yA570.net
坂倉母「あ・・・あ・・・・あ・・・・が・・・」

オヤジ「フホーーーー!フホーーーー!」


オヤジも坂倉母もどっちも言葉を失っている・・・

だ・・誰か・・誰か止めてくれ・・!!


本田母「はいはい。ちょっとやりすぎよ。さすがに自殺を迫ったら犯罪よ。」

母ちゃん「・・・・・・・・・」

本田母「あんたやりすぎ。怒るのはいいけど 殺すのはダメ。自殺を迫るのもダメ。 熱くなりすぎだから。」

母ちゃん「・・・・・・・ごめん」




145 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/28(木) 00:03:16.336 ID:5VV0yA570.net
本田母「ただね・・・あんたの気持ちはよ〜くわかる。おい!てめえ!」

坂倉母「ひっ!!!」

本田母「てめえは男にすがって生きたいのか?働かないくそ男でも相手してくれるのが嬉しくて一生男にすり寄って生きていくのか?」

坂倉母「・・・・・・・・・・・」

本田母「お前はわかってんのか。この子にはな、お前しかいねえんだよ。この子が世の中で唯一頼れるのがお前しかいねえんだよ。お前しかこの子を甘やかせてあげられねえんだよ!!」

坂倉母「・・・・・・・・・・・・」

本田母「この子たちはまだ小学6年生だ。うちの子もバカで成績悪くて口を開けば生意気言って腹も立つけどまだ子供だ。まだまだ甘えたい子供なんだ。」

坂倉母「・・・・・・・・・・」




146 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/28(木) 00:03:59.803 ID:5VV0yA570.net
本田母「特にお前は片親だろう?この子がかわいくないのか?私はバカでろくに勉強もできない子供だけどかわいくて仕方ないね。目に入れても痛くない。馬鹿だけどね。で、あんたにはこんな目にあわされても家に帰ってくる・・ 一途に母親を慕ってくる子がかわいくないのか?この子はあんたを信じてこんな目にあっても我慢してるのに その気持ちをなんでわかってやんないんだ!?」

坂倉母「・・・・・・・・・・・・・」

母ちゃん「とにかく、私達はてめえらみたいな奴らは絶対許せねえ。いいな?今後この子にちょっとでも暴力振るってみろ!私が殺しにきてやる!!」

板倉母「・・・・・すいませんでした。」


やっと坂倉母が口を開いた。




147 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/03/28(木) 00:05:11.038 ID:5VV0yA570.net
坂倉母「・・・・・ごめんね・・・ごめんね・・・・」

坂倉「母ちゃん・・・・・・・」

オヤジ「フホーー!フホーーー!」


坂倉母が泣き崩れひたすら坂倉に謝る。

坂倉はずっと忘れていたであろう母親の感触をたしかめ胸に顔をうずめ泣いていた。

初めて見る坂倉の嬉しそうな、そして安堵しきった子供の顔だった。


こいつの嬉しそうな顔は何度か見たことあるが安堵しきった子供っぽい笑顔は初めてだった。

その坂倉を見つめる坂倉母の顔もまた優しかった。





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カテゴリー:人生・生活  |  タグ:すっきりした話, 面白,
 


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