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展望台での露出
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彼らもたぶんその音に驚いたと思います。誰もいないと思ったのに、下で突然クルマが発進したのですから。
「ひょっとしたら追いかけてくるかも」
私は新たな不安にとらわれました。
ですから、途中で停車せず、裸のまま運転席に座って坂道を下っていったのです。
今考えてみると、もしもこのとき対向車があったら。そう考えるとぞっとします。
けれども幸い誰にも会うことなく、下の道路までたどりつきました。前後ともクルマはありませんでした。
運転席でワンピースを着ようとしたのですが、狭くてうまく着ることができませんでした。
それで危険とは思ったのですが、いつまでももたもたしているよりはましと考えて、いったん外に出てワンピースをはおりました。
また中に入り、クルマの中でボタンをとめました。
そのとき、おなかの下、つまりあそこのボタンがとれているのに気づきました。どこかでとれてしまったようです。
しかしそのときはそんなことを気にしている余裕などありませんでした。前後を一応確認し、急いで発進しました。
ワンピース一枚とはいえ、服を着ているというだけで、こんなに安心するなんて。
ハンドルを握りながら、ついいましがた自分の身にふりかかったこと、というか自分がまいた種なのですが、が頭の中によみがえってきました。
もしほんの数秒、クルマに戻るのが遅かったら。
恐怖がこみあげてきました。
駐車場で彼らとはちあわせになってしまったらと考えると、まともに運転できなくなって、路肩に駐車して気持ちをおちつけるのに時間がかかりました。
帰り道はアパートまで一直線でした。
途中、どうしてもトイレに行きたくて、コンビニに入りましたが、店員の人に変に思われはしなかったかと心配でした。
アパートに帰るとまだ昼過ぎでした。ほんの少ししか露出をしていなかったのです。しかし私にとっては大冒険でした。
長くなってしまいました。また、いろいろと懺悔していきたいと思います。
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