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裸にされて写真撮られ脅迫されてた彼女
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僕男「ごめん。僕も あそこまでやると思わなかった」


それからいろいろ話したけど、よく覚えてない

印象残ってる部分だけ書き出します。


優美「ドキュ男さん、もしかしてドラム缶に入れられて海に沈められちゃうの。ねえ、なんとか助けることできない?」


僕男「まさか。いくらなんでも そこまでしないでしょ?w ドキュ男も堅気の人なんだし。後は示談金払って終わりだと思うよ」


優美「ホントに大丈夫?」


僕男「心配なら、命までとらないように後でお願いしておくよ」


優美「そう。じゃあお願いね」


優美「示談金て、誰に払うの?」


僕男「うーん、僕と優美かなあ でも示談金の大半は、あの場にいた人たちの仲介手数料になっちゃうだろうけど」


優美「ふーん。そういうもんなんだ?なんか不思議」

僕男「金額少なくて不満なら、僕の取り分は優美に上げるよ」


優美「あ、私お金はいいや。そういうお金って…なんかね。私は取り分いらないから、全部あの人たちにあげるって言っといて」


僕男「そうなんだ。実は僕もそうするつもりだったんだよ」


優美「ホント?( ^▽^) よかった。僕男がそういう人で」


優美「僕男って、全然不良っぽくないし、むしろすごく好青年風だけど将来はあんな風になっちゃうの?」


僕男「まさかw 組は兄貴が継ぐと思うよ。そのために父さんの下で頑張ってるし。僕はきっと、普通に会社に入ってサラリーマンだよ。 それに、兄貴たちと違って、僕にはあんな真似できっこないし」


優美「よかったー。そこが一番心配だった( ^▽^) やれやれ。お母さんは一安心だよ」


僕男「…ごめん。やっぱり、ショック大きかったよね?」


優美「驚いたけど、僕男は、やっぱり僕男っぽいからいいよ」


優美「うーん。まあすごく怖かったけど、今回はこれでいっか。ドキュ男さんも あれだけ怖い思いしたら、もう写真ばら撒く勇気なんてないだろうし本当にこれで一件落着だね」


優美「こうして話してると、僕男ってホント普通の人だよね」


僕男「そう?でも優美が見てる僕が、きっと素の僕なんだよ」


優美「そのまま、ずっと変わらないでね。今の僕男好きだから」

-------------------

ドキュ男に謝罪受けてから、優美は すっかりいつもの明るさを取り戻した。

でも、トラウマはまだ残ってるみたいで 寝てるときに僕がうっかり体を触ったりしたら、飛び起きて悲鳴上げたりするようになった。

悪夢も見るようになって、寝ながら泣いたり、突然飛び起きたりもするようになった。


悪夢は、その後半年ぐらいは続いた。触られて悲鳴上げるのは、今でも治ってない。

女性に対する性犯罪って、本当に酷いことだと思う。女の人は、こうやって事件の後もずっと引きずるんだ。

-------------------

事件の二ヶ月後ぐらいに、ドキュ男から携帯に連絡があった。会って話したいとのことだった。

その頃は もうドキュ男は大学を辞めてて、会うのは本当に久しぶりだった。


優美が僕たちに近づかないように言ったため ドキュ男を詰めた人は、二度と僕たちに近づかないことを念書を盛り込んだ。

この約束を守るため、彼らは大学を辞めざるを得なかった。



待ち合わせの公園に行ってみたら、ドキュ男は、会うなりいきなり土下座して、現金の入った袋を差し出した。
示談金300万が なかなか用意できなくて、今は支払遅延損害金も含めて450万になってるとのことだった。

若い衆は、ドキュ男が払えないならドキュ男が書いた念書をたてにドキュ男の実家に取り立てると言ってるけど とりあえず用意できただけの現金を渡すから、それだけは勘弁してほしい

親が殴られたり脅されたりなんて耐えられないから 僕からそれを中止するよう言ってほしいとのことだった。


さすがに可哀想に思ったけど、もう僕には止めることができないものだった。

極道にとっては、こういう示談金も重要な収入源だ。

今回のことは、発端はたしかに優美と僕だけど もうこの問題は、僕たちの手から離れて若い衆のビジネスの問題になってる。

若い衆は、このビジネスを成功させるために、リスクを犯してドキュ男たちを監禁し、極道の恐怖を骨の髄にまで染み込ませたりして前準備をしてるんだ。

もう僕じゃ止められないのは分かってたから僕は、ドキュ男が支払いに応じざるを得ないような話をした。


僕男「でも、示談金払うってことでケリつけたんじゃないんですか? 示談金払わないって事は、示談を反故にするわけですけど 本当にそれでいいんですか?


ドキュ男「え?どういう意味ですか?」


僕男「あの手の人って、約束を重んじるんですよ。 あんな危ない人たちとの約束破って、それで無事に済むと思ってるんですか?」


「ドラム缶に詰められてる遺体って、時々見つかってニュースでも流れてますよね? ああいうのって、ドラマの中だけのことじゃなくて本当に、現実にあること何ですよ?

しかも、あの人たちの約束破って僕に会って。 彼らを完璧に甘く見てますよね?」


そこまで話したら、ドキュ男は震え始めた。

状況を理解したドキュ男は、会ったことをくれぐれも口外しないよう僕に言って そのまま帰って行った。


雑談がてらにドキュ男から聞いたんだけど ドキュ男は大学辞めても、逃げたと思われるのが怖くて まだあのメチャクチャにされたアパートに住んでるらしい。

他の二人も、もう大学は辞めて、別の道を歩き始めてるらしい。


ずいぶん経ってから、あのときの若い衆が 僕の分と優美の分の示談金を僕の家に持ってきた。

取り分は数十万程度かと思ったけど、袋を開けてみたら5百万以上入ってた。

おそらく、僕の父に相当遠慮したんだと思う。

僕も優美も取り分は要らないといって返そうとしたけど 親父の息子である僕の取り分まで取ったら立場がないからもらってくれ と深々と頭を下げられた。


仕方なく そのお金は一旦僕が貰ったことにして 同額だけ僕が その人に礼金として支払うということを提案した。

併せて、他の二人にもちゃんとリスクに見合う分を取り分として与えるようお願いした。

それでもまだ若い衆は納得しなかったので 後で僕と優美に食事奢ってくれればそれでいいと言って、ようやく納得してもらった。


その後、僕と優美はその人に、とんでもない高級料亭に連れて行かれた。

その席は父も同席した。

父は「いまどき珍しいぐらいのいい子だ」と優美をすごく気に入ってくれた。

優美も「すごく怖い人かと思ったけど、なんか話してみたらそうでもなかった」と極道に親近感を持ってくれた。

 
 


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