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不思議な組織の奇妙な仕事を紹介された話
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164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 13:31:27.18 ID:D+RRQMVk0
俺は全く意味が分からなかった

なぜそんなキャッチみたいなことをして介護のバイトを探すのか

それになぜ女性限定なのか

連れてきた後のことは知らない?

怪しい臭いがプンプンしていたがそんな疑念をさらに深めるのが その給与体系だった



166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 13:37:38.93 ID:D+RRQMVk0
睦五郎曰く女性を連れて来たら1万円

もしその女性が採用になったら3万円


さらにその女性の活躍に応じて月末に給与が支払われるらしい

時給なんかはなく むしろ勤怠も自由なので とにかく女性を連れてくればいいらしい

俺は漠然とキャバクラのようなものを想像していたが これを聞いてそんなもんじゃないなと思った

援デリか違法ソープかそれとももっとヤバい何かなのか

とにかくただの介護ではないことは確実だった

けど女性の活躍とか言っている以上単純な身売りじゃないんだろうな

とは思っているとカス山が俺と二人で話がしたいと切り出した



169 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 13:43:06.44 ID:D+RRQMVk0
睦五郎は それを了承し俺たちは部屋を出た

カス山もさすがにヤバいと感じたらしく もう帰ろうと言った

俺は なぜかそれを引き留めた

多分完全に麻痺していたんだと思う


カス山は切れた

風呂であんなことされて帰ろうと思ったけど お前が我慢してたから我慢した

お前を誘ってしまった手前 ちゃんと話を聞こうと思ったけど もう限界だ 悪いけど付き合いきれないと早口でまくしたてると

駅前の喫茶店にいるから終わったら連絡してくれと言い残し行ってしまった




174 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 13:48:53.17 ID:D+RRQMVk0
俺は残念な気持ちになると同時に意固地な感じになってしまい一人で部屋に戻った

こうなりゃと ことん聞いてやる


睦五郎に事情を話すと別に気にしないといった感じで話を続けた

この仕事は出勤時間もなければ休憩時間もない

この部屋は自由に出入りしてもいいし住んでもいい

ただし外出から戻ったら必ず すぐに掃除をする

女性は身分年齢職業は不問だが とにかく強制でないこと

女性を連れてくることにノルマはなく辞める時は自然消滅的に自由に辞めていい

女性を連れてくるとき以外は顔を出さなくていい



175 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 13:52:19.43 ID:D+RRQMVk0
女性を連れてきた後はオーナーに連絡し来てもらう

そして どこから連れてきたのかだけを告げ引き渡す


あとは給料が振り込まれるを待つのみだそうだ

話を聞けば聞くほど よく分からなかったがとにかく女性を誘って連れてくればいいのかということで俺は引き受けることにした

話がまとまると睦五郎は振り込みのために口座番号を教えてくれと言った




180 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 13:58:16.16 ID:D+RRQMVk0
俺はコインロッカーに財布を預けているのを思い出し分からないととぼけた

するとすかさず睦五郎はキャッシュカードに書いてるよと言ってきた

俺は焦って今日は持ってないと適当なことを言ってしまった

明らかに怪しいはずだったが睦五郎は意外にもあっさりと受け入れた

さらにあと しばらくしたらオーナーが来ると言ってきた

俺はオーナーに直接詳しい話を聞きたかったので待つことにした



182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 14:01:07.84 ID:D+RRQMVk0
コンビニで買ってきたコーヒーを飲んでいると喫煙者である俺はタバコが吸いたくなった

睦五郎に吸っていいか聞くと一番奥にある共有スペースのベランダならいいと言われ連れて行かれる

長い廊下を奥まで進むと右手に8畳ほどの和室、正面にトイレ左手に給湯室のようなものがあった



190 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 14:16:23.78 ID:D+RRQMVk0
右手の和室に入ると奥にベランダがあり そこに縦置きの灰皿があった

さて一服しようかなとベランダに向かおうとした時 部屋の右手に ふすまがあるのに気付いた

ふすまがあるというか隣の部屋との間仕切しきりのようなもので 少し隙間が開いていた

俺は興味本位で中を覗いた



189 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 14:14:46.72 ID:D+RRQMVk0
中は同じ8畳ほどの和室で 部屋の真ん中に座ったままの女性と男性が服を着たまま抱きしめあっていた

男はこちらに背を向けていて女の人は男の頭をゆっくり撫でながら背中をポンポンと叩いていた

男は明らかにいい歳だったが まるで子どものように身を委ねていて女の人は見た感じまだ若く表情は穏やかだった



192 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 14:16:55.54 ID:Be+EBjbR0
秘密クラブみたいな感じなのかね

ところで、2回目に戻ってきた時は洗わなくて良かったのか?


194 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 14:23:25.76 ID:D+RRQMVk0
>>192
そういえばそうだな洗わなかった

一瞬だったから許されたかマンションからは出なかったからかな?


しばらく見ていたが女の人は こちらに気付かなかった

俺はなんだか見てはいけないものを見た気分になってベランダに出た

飲みかけのコーヒーを持って外を見るとすっかり夕暮れだった

タバコを吸いながら今日のことを思い返した

結局これといったはっきりとしたものは得られてないし 痛い思いもしたり精神的に凄く疲れたりしたけどどこか満足していた

知らない世界を知れたことで自分が成長している気がした



196 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 14:27:23.63 ID:D+RRQMVk0
「びっくりした?」


声をかけられた

振り返ると さっきふすまの奥にいた女の人だった

男はいなかった


女の人は やはりまだ若くおそらく23〜4歳といったところで顔は横山美雪似の美人だった

俺がろくな返事を返せないでいると女の人は話し始めた



199 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 14:32:29.91 ID:D+RRQMVk0
「さみしいのよ、彼ら」

彼女は確かにそう言った

なんでも さっきの男はここで住み込みで働いている人らしく 時々ああしてあげているんだという

覗いたことを謝ると笑いながら ううんと言った

俺は女の人にここで働いているのか聞いた

すると彼女は 私はここの家主をしているのと言った

家主?と聞き返すといわゆるオーナーねと言われた



201 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 14:36:29.05 ID:D+RRQMVk0
てっきりオーナーは男だと思っていた俺は心底びっくりした

それにこんな若い子がオーナーだということも驚きだった

聞きたいことは山ほどあったが彼女は話を続けた


ここは世間的に見たら普通じゃない人が住んでいる

だけどみんな前を向いて生きてる


普通じゃないといっても別に障害があるとかではなく ただちょっと世間に合わなかっただけ

睦五郎が言っていたことは本当で 彼らは女性を連れてくることを生業としていて それ以上のことは何も知らない



202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 14:40:05.88 ID:D+RRQMVk0
私はそうして連れてこられた人を面接する

面接だからといって特別何かをするわけではなく女性の出身地・家族構成・話し方・初恋の年齢を聞いて採用するか決める

それ以上は名前すら聞かない

なぜスカウトまでして面接するのかというと それは この仕事が体を売る仕事だからだという

そしてその在り方が他と大きく違うという




204 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 14:47:31.05 ID:D+RRQMVk0
普通風俗で働く女性の一番の目的はお金だ

だけどここは少し違う


ここに住んでいるおっさんたちは別に仕事をしているわけではなく基本的にスカウトで報酬を得て生活している

そしてその報酬は女性が身を売って稼いだお金から支払われている

つまりここで働く女性は おっさんたちを養っている


だからといって女性は奴隷のように働かされているわけではなく自ら進んで働いている

ここにいる女性たちは そうすることで自分が必要とされていると感じ生きていることを実感し愛情を持つことができるんだと

だから女性は稼いだ分のほとんどをオーナーに納めるんだそう

しかし そんな素質がある人は そうそういるわけはなく また たとえいたとしても この内容を告げると帰ってしまうのが ほとんどで 一人雇うことができるのに千人では足りないらしい



206 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 14:54:13.89 ID:D+RRQMVk0
お金で務まることではないし 仕事柄どうしても嫌悪感を抱かれてしまうことが多いので 金銭の話はせず 風俗の話も出さずにスカウトして面接するという手法を取っている

今では20人近くの女性が働いていて おかげさまで今のところ上手くいっているらしい

肝心の なぜおっさんを養うようなことをしているかについては 実はよく分かっておらず オーナーが来た時から すでに今のような形だったそうだ

いつからここが存在しているのかは分からないという



207 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 15:01:32.76 ID:D+RRQMVk0
先代オーナーの時にここの部屋のローンと改装費を払い終えたので別の部屋を買おうか考えている

ここで働く女性の中には親子二代に渡って働いている人や身寄りのない人もいる

ここはそんな人たちの大切な家なんだという

俺はそんな話をただ黙って聞いていて何となく漠然と昔の遊郭のようなものを想像した

オーナーは話を続けた



209 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 15:08:05.93 ID:4Bh0CbY4O
面白い

なんか日本じゃたしかにありそうだなと

仕事に対して意義を感じない人が増えてるらしいし

こういうことに意義を感じる人もいるのかもね


210 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 15:10:00.02 ID:D+RRQMVk0
ここの店は世間的に高級店といわれるらしく値段は張るがサービスでは他には負けないとオーナーは鼻を鳴らした

それにここの店はリピーターがすごく多いと自慢げだった


流れはいわゆるデリヘルと大体同じだが少し違うのは女性に送迎なんかはついておらず 女性は自分で運転する車やドライバーを確保しなければならない点だという

そのため女性が店に入れなければならない額なんかは決まっておらず自由なんだと



211 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 15:14:51.23 ID:D+RRQMVk0
俺とカス山が掃除させられたのは女性に何か病気がうつらないようにするためと

あと あれはある意味男性用の面接なんだそう

男は分かりやすくておもしろいんだと言ってケラケラと笑った

そこまで話すとオーナーは俺に名刺を渡してきた

「あなた素質あるよ。人を惹きつける力があるから

私もこんなに話しちゃったもん」


と笑いながら言うと そのまま部屋の中に入っていった

名刺には電話番号にメールアドレス、URLが書いてあり彼女の写真とその下にSAKURAの文字があった



215 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 15:16:55.22 ID:D+RRQMVk0
俺は帰ることにした

最初の部屋に戻ってみたけど 誰もいなかった

部屋を出て夕暮れ中を歩きながら考えた

今日のことは結局何も分からなかった

けどもう胸のモヤモヤはなかった

だけど いい気持ちでもなかった



218 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 15:18:42.27 ID:D+RRQMVk0
それからはカス山と合流し何事もなく家に帰った

カス山にはあまり詳しくは聞き出せなかったと言った

帰ってから名刺にあるURLのサイトを見てみた

お店のサイトが出てきた

見た感じシンプルであまり風俗のサイトっぽくはなかった


詳しく見てみると驚いたことに ほとんどの女性が顔出しだった

それに詳しいオプションのようなものは書いておらず街角デートクラブとしか書いてなかった

時間当たりの金額は確かに高かった

順位のようなものはなかったが女性一覧の一番上には他よりも大きくオーナーの写真が載っていた



220 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/19(日) 15:27:14.80 ID:D+RRQMVk0
俺はぼんやりとオーナーの言葉を思い出しながら名刺を見ていると 裏に何か書かれているのに気付いた

オーナーからのメッセージだった

読んでみるとこう書かれてあった


「付き合ってくれてありがとう。

理解できないこともあっただろうけど私は できたらまた会いたいな。

紹介でも住み込みでも何でもいいからね。

楽しかったわ。ありがとう。 SAKURA」



 
カテゴリー:不思議・怖い話  |  タグ:オカルト・ホラー,
 


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