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田舎という環境での不倫連鎖
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「分かっています。

私が妻を寝取られた情けない男だと、みんなから馬鹿にされると言いたいのでしょ?

別に構いません。

その時は、こんな村出て行けば関係ない。

むしろ みんなに真実を知らせてから出て行きます。

残ったあなた達も噂が怖いのなら村を出て行けばいい。

どうせ私と同じ婿養子なのだから、そこまでこの村に未練はないでしょ」


「この歳になって出て行っても・・・・・・・・・子供達はどうする。子供達と別れられるのか?」


すると健二も加勢します。

「そうだ。子供達はどうする」

やはり彼らは、私のもう一つの弱点を突いて来ました。

まだ若い私でさえ、住む家も無くなり、無職になって今から職を探すのは不安です。

それに そうなれば子供達の親権までとられ、近くには住めないので面会も どのぐらい出来るか分かりません。

それどころか 妻が再婚でもしてしまえば、いくら取り決めが してあっても会わせて貰えなくなる可能性もあります。

ましてや彼らは40歳を過ぎているので、妻に浮気されても穏便に済ませて、このままこの村での結婚生活を続けていく他に選択肢は無かったのでしょう。


しかし、そのまま何事も無く我慢するのは、男としてのプライドが許さない。

それで誰が思い付いたのかは分かりませんが、少しでも悔しさを抑えられるように このような事を思い付き、健二と幸三は憂さを晴らすかのように妻を抱いた。

私は健二と幸三の事を考えていました。

私が知っている限り健二は仕事一筋の真面目な男で、幸三もまた物静かな大人しい男です。

誰でもセックスの時は多少変わりますが、そのような二人が 女を甚振るようなセックスをしていました。
もしかすると自分の妻が他の男に抱かれている姿を想像してしまい、夫婦間でのセックスは出来なくなっているのかも知れません。

それで女を虐めるようなセックスをすることで、男のプライドを保持していたのでしょう。

それに自分も浮気する事で、もしも世間に知られた時でも、ただ妻に浮気されて泣き寝入りした男だとは思われなくても済みます。

これだと溜まった性欲も発散出来て、頻繁に関係を持つ事で多少でも苦しみから逃れる事が出切る。


そう思ったのは、今の私がそうだからです。

浮気されると言う事は、心の問題もありますがセックスの問題が前面に出てきます。

これは本能なのか、今の私は妻を無茶苦茶にしてやりたい気持ちで一杯なのですが、おそらく裸の妻を目の前にすれば性欲は湧かず、妻を抱く事は無理でしょう。

しかし、セックスについて異常に意識し、普段よりも性欲でギラギラしているのは事実です。

この性欲を発散出来る場を探そうとしている自分もいる。

そう考えれば健二と幸三の二人も被害者なのかも知れませんが、関係の無い私まで巻き込んだ事は許せる事ではありません。

今ではそのようなセックスを楽しんでいる節もある。

「俺は こんな女が産んだ子供など いつでも捨てられますよ。本当に俺の子供かどうかも疑わしい」

勿論本心ではありません。

しかし、そうでも言わないと、私が優位に立てないのです。

「酷い」

「何が酷い。あんな事をしていた真希を信じろと言うのか?」

妻からも余裕の表情が消え去ります。


「友達の旦那二人の慰み者になっていた女。そんな淫乱女に育てた両親。

この事が知れたら、おまえ達家族もこの村には居辛いだろ。この村を出る事も考えた方がいいぞ。

知れたらも何も、俺が出て行く時は、村中に全てふれ歩いてから出て行くが。

何も悪い事などしていない、俺だけが貧乏くじを引かされて堪るか」


妻は涙を流しましたが、妻の涙を見るのは結婚式以来かも知れません。

「慰謝料として一千万払うか、裁判で金額を決めてもらうのか、俺はどちらでも良いので早急に返事を下さい。

裁判をすれば、こんな金額は通らないので、その方が安くつくと思いますよ。

その代わり世間には知れるでしょうが。

このまま示談には応じませんので、一千万払うか裁判するかの二つに一つです」


二人はうな垂れて帰って行きます。

「さあ。俺達はどうする?

どうすると言ってもこれだけの事をしておいて、謝罪もしない奴とは一緒に暮らす気などないが」


すると妻は、床に正座して頭を下げます。


「待って。私が悪かったです。どのような償いでもしますから、出て行くなんて言わないで」


流石の妻も、夫婦間で どちらが優位な立場に立てるかなど、どうでもよく思えてきたのでしょう。

とにかく今は世間に白い目で見られる事だけは避けたくて、私が村の連中にふれ歩いて出て行く事だけは阻止したいのだと思います。


その夜、妻は子供達を両親に預け、私の前に立つとパジャマを脱いでいきます。

すると妻は見た事も無い濃いピンクの下着を着けていましたが、それは下着と言うには余りにも小さく、掌の半分ほどの三角の生地が三枚あるだけに見えました。

こうやって改めて見ると、妻は昔と体形もそれ程変わっておらず、相変わらず整った顔をしたいい女です。

これが浮気した妻でなければ、私は飛び掛かっていたでしょう。

しかし、妻の裏切りを考えれば その気は起きず、私は詩織と香澄の事を思い出していました。

彼女達も それぞれタイプは違っていても、いい女には違いありません。

美人の妻、色っぽく男好きのする顔をした詩織、童顔で可愛い香澄。
三人が並んで歩けば、このような田舎でなくても人目を惹くと思います。

いつしか私は妻の両側に、詩織と香澄が同じ様な下着を着けて立っている姿を想像していました。

そして頭に浮かんだのは、兄の言ったもう一つの言葉。

目には目を。

6年も夫婦をやっているのに、健二や幸三に ちやほやされて勘違いしたのか、妻は色仕掛けで私を説得する気のようです。

「そんな格好をしてどうした!」

「抱いて欲しいの」

「それなら健二か幸三に頼めばいいだろ。おまえのような汚れた女が抱けるか!」

断られて急に恥ずかしくなったのか、妻は両腕で身体を隠して俯いてしまいます。

「おまえを抱く気などないから、したいのなら自分で慰めろ」

身体を使ってサービスすれば、このような重大な問題からも逃れられると思っていた妻は、思惑が狂ってしまってうろたえます。

「こんな厭らしい女とは暮らせない。今週中には出て行く」

そう言いながらも私は興奮していました。

それは妻に対してではなくて、詩織と香澄が上は辛うじて乳輪を隠せる程度の、下は陰毛を隠しきれないほど小さな下着を着けて、二人並んで私を誘っている姿を想像していたからです。

「出て行くなんて言わないで・・・・・・・・・少し待って・・・・・」



翌朝、妻は詩織に電話してから出掛けて行き、二時間ほどして戻って来ました。

「昨夜、俺にしてもらえなかったから、健二に抱いてもらってきたのか?」

「違います。どうすればあなたに許してもらえるか、詩織の家に集まって」

「馬鹿じゃないのか。どうすれば許してもらえるかなんて、何があっても許すはずがないだろ。

例え慰謝料を貰っても、許したなんて勘違いするなよ。

それと俺は真希にも当然慰謝料を請求する。

例え離婚する事になってもならなくても」


俯いて話していた妻は、険しい顔で私の顔を見ました。


「皆はまだ健二の家にいるのか?」


詩織の家の離れに行くと、4人は一斉に私の顔を見ます。

「どうなりました?裁判でいいですか?」


すると健二が顔を上げます。

「裁判だけは許して欲しい」

「私も妻と関係を持つのだけは許して欲しかったです。では一千万で示談ですね」

「いや・・・・・一千万なんてとても払えない」

「じゃあどうしたいと?」

「百万なら何とかするから、どうかそれで」

「これは一度裁判でもして、村の人達にも私がどのような酷い目に合ったのか、聞いてもらった方が良さそうですね」

「やめて!」

香澄はそう叫ぶと泣き出し、それを見た幸三が私を見ました。

「マス夫君。私も君と同じ立場だった。でも子供達の事や色々考えて我慢した」

「我慢した?どこが我慢したのですか?妻を抱いておいて、よくそのような事が」

「その事は本当にすまなかったと思っている」

「俺は我慢などしません。徹底的にやってやる。第一我慢しろなんて、加害者が被害者に言う言葉か!」

「そのようなつもりでは・・・・・それにただ我慢して欲しいとは・・・・・・」

幸三が詩織と香澄の顔を交互に見た事で、今までの事を知っている私は何を言いたいのか分かりました。


>>次のページへ続く
 
 


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