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ゼミの合宿で好きだった子のセク●スを見てしまった
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65 名前:860 投稿日:2005/08/30(火) 09:58:23 ID:XVYUXbix0
そういうのが、全部イヤだった。

俺を生かそうとする周りの努力が。

俺は、そんな他人の好意に値する人間じゃない・・・・・

生気のない俺に佐藤がキレるのに時間はかからなかった。

俺は むしろそれを望んでいて、出てってほしかった。

佐藤の怒鳴り声、俺の腐った言葉、そんな応酬が続いた後、佐藤は言った。

「みんな、どれほどお前のこと心配しているかわかってんのかよ!!」

「わかってるよ・・・・俺はそんな心配してもらう価値なんてない人間なんだよ!!」

「俺は、お前の友達だし、お前の親がお前を心配するのは当たり前だろ!!」

「うるせえなあ!!俺はそういう以前の人間なんだよ!!!

俺は・・・・佐智子さんのこと覗いてたんだからな!!」

「・・・・・・・・・そんなこと・・・知ってるよ・・・・・」



66 名前:860 投稿日:2005/08/30(火) 10:04:44 ID:XVYUXbix0
しばらくの間、二人ともただ泣いていた・・・・

しばらくして佐藤は ぽつり、ぽつりと話し始めた。


あの日の夜、俺が病院に担ぎ込まれた時、佐藤たちの間では誰ともなく「いろんな状況からして武田は、見ていたんじゃないだろうか・・・」という話になった。

多分ね、でも証拠ないから これは我々のうちで内緒にしておこうってことになったらしい。

その時、まだ寺田は病院に付き添いで来ていて、「覗き野郎の付き添いなんてやってられっか!!」みたいなこと言ったらしい。

それで菊池が「覗いてたって証拠、ねーだろ!!もし、武田のことウワサにでもなったら、殺すぞ・・・・」とか言ったらしい、寺田はそれでびびって帰ったとか。



68 名前:860 投稿日:2005/08/30(火) 10:07:55 ID:XVYUXbix0
知っててみんな、優しかった・・・・

いや、その優しさもただのエゴだ!!

俺が死んだら、自分が傷つくから、なんとか俺が死なないようにしているんだろ!!そんなドロドロした感情が渦巻いた。




70 名前:860 投稿日:2005/08/30(火) 10:19:02 ID:XVYUXbix0
その後も いろいろあったが・・・

まあ、佐藤と菊池と笹原さんのチームワークで助かった、とだけ書いておく。

笹原さんは その年卒業して、公務員になった。

佐藤と俺は、次の年ちゃんと卒業して、二人とも無名の中小企業に就職した。



菊池は、、、、一緒に卒業はしたが、その後一度も会っていない。

菊池は日本でバイトで金を溜めると、その後 海外へ行く。

そして金がなくなると戻ってきてバイトして・・・みたいな生活をしている。

年に2回くらい、聞いたこともない土地から短いメールが送られてくる。

結局、一緒に外国に行くという約束は果たせないままだが、菊池は今でも俺を誘っているのかもしれない。

日本で会おうと返事をするんだが、日本では連絡をくれない(w



71 名前:860 投稿日:2005/08/30(火) 10:21:54 ID:XVYUXbix0
で、ちょうど二年前のお盆休み、笹原さんと佐藤とで飲むことになった。

佐藤とは今でも月二回くらい会って、一緒にアキバ行ったり、飲んだりするが、笹原さんと会うのは笹原さんの卒業以来だ。

月2回、近況報告をする義務が俺にはあったので、メールはしていたけど。



74 名前:860 投稿日:2005/08/30(火) 10:27:38 ID:XVYUXbix0
会って一番最初に聞いた話は、笹原さんに年上の彼氏ができて、来年結婚するということだった。

俺と佐藤はバカみたいに騒いだ。

「うごお!!おめでとう!!」とか言って。


笹原さんは・・・・俺は どうしても女性として見ることができなかったんだが、人間としては、できすぎたくらいの人なので、あの人を女として選ぶ男は「本物」だと思った。


で、笹原さんの本題は、結婚のことではなかった。

佐智子さんのことだった・・・・・



75 名前:860 投稿日:2005/08/30(火) 10:36:27 ID:XVYUXbix0
あの事件以来、佐智子さんは1度しか見かけていない。

あの年、大学が始まっても俺は引きこもり状態だったので、ゼミの単位が危なくなった。

年末には何とか復調しつつあった俺は、適当に病気の経緯を教授に説明すべく、大学に行った。



教授室に入ると、佐智子さんがいた・・・・

その時は、頭がグラグラっとしてきて、汗が噴出し、吐き気がしてきた。

息が詰まった。

「う・・・か・・・・・・ろ、廊下で・・・待ちます・・・・」と俺は教授室を出て、しゃがみこみ、気分を落ち着かせた。

ちょっと落ち着いたので、廊下の突き当たりの窓の方へ行って、外を眺めた。

がちゃりと戸があくと「失礼致しました・・・・・」と佐智子さんの声がした。

そして、カツカツカツカツ・・・・と足音がして、エレベーターの開く音がした。



佐智子さんは卒論指導で教授室に来ていたみたいだったから、卒業はしたんだろう。

その後の佐智子さんに関して知っていることは、これだけだった。



76 名前:860 投稿日:2005/08/30(火) 10:40:57 ID:XVYUXbix0
さて、話は笹原さんに戻る。

あの事件があった日、佐藤は うちに泊まると行ったのに、あわてて出て行った。

俺の状態が状態だったので、あれが何だったのか考えたこともなかったが、あの日、佐智子さんは うちに戻らず、連絡を受けた佐藤・笹原さん・菊池が探し回ったんだという。

結局、三人は佐智子さんを見つけることができなかったが、佐智子さんは二日無断外泊をして、ふらりと うちに帰ってきたらしい。




78 名前:860 投稿日:2005/08/30(火) 10:45:23 ID:XVYUXbix0
笹原さんは佐智子さんの勝手な振る舞いに、「怒髪天を衝く勢い」(本人談)で怒っていたんだという。

で、帰ってきましたという佐智子さんの母親から電話をもらうと、その場で佐智子さんに代わってもらい、明日何時に大学の学食に来い!みたいなことを言ったらしい。

「引導を渡すつもりだった」

笹原さん、ステギスギス



80 名前:860 投稿日:2005/08/30(火) 10:55:17 ID:XVYUXbix0
会うなり佐智子さんは泣き崩れた。

笹原さんは「あら、白々しいこと!」と思ったとか。

佐智子さんは訥々と話し始めた・・・・



1年位前から父親が愛人を作って家に帰らなくなった。

父は「島耕作(笹原談)」みたいな人で、生活費は十分にくれるが、母親が精神的に参ってしまい、家事は一切佐智子さんがやっており、佐智子さんの高校生の妹の弁当も作っていた。

家事が忙しくなると、彼氏とあまり会えなくなった。

母親の傍にもいなくちゃいけなかったし。

就職活動でも忙しかった。

彼氏とは ますます会えなくなり、彼氏は、佐智子さんの浮気を疑うようになった。

浮気は、実際 彼氏の方先だったが。

心身ともにボロボロのところに、ゼミ合宿は久々の外出で、浮かれていた。

男に優しくされてしまい、癒されたい、と思ってしまった。

彼氏へのあてつけ、ってのもあった。



佐智子さんの話はそんなところだった、らしい。



81 名前:860 投稿日:2005/08/30(火) 11:01:21 ID:XVYUXbix0
佐智子さんは、いろいろみんなには迷惑をかけた。

一人一人にお詫びしたいけど、恥ずかしくてできない。

だから、笹原さんのから伝えてほしい、わがままだってわかってるけど、お願いとのことだった。

「あなた、男に癒されてるんだから、それでいいでしょ?私たちのことよりも、そっちが大事だから それをやったんでしょう? よくてよ、謝罪なんかいらないわ。ごきげんよう」

(ホントにあの口調でやったんだかは知らんけど、笹原さんはそう言った(w)

と笹原さんが席を立とうとすると、佐智子さんは笹原さんの腕を掴み、「お願い、お願い」と泣きながら、消え入りそうな声で言ったという。



83 名前:860 投稿日:2005/08/30(火) 11:10:27 ID:XVYUXbix0
このまま、袖を振って立ち去るのも辛くて、笹原さんは話を聞くことにした。

あのあと、佐智子さんは男と「付き合おうね」みたいな話をしていたんだという。

それで、酒も入っていたので すぐ二人で寝てしまい、隣の騒ぎに気付かなかった、という。

朝起きて、酒が引くと「どうしよう、どうしよう」と急に不安になった。

しかも、ゼミの人間は誰もいない。

宿の中を駆け回ってみんなを探した。

ヨットサークルの連中に、ゼミの人たちがどうしたのか聞くと、「ひゅーひゅー!」とか「あのさあ、今夜は俺と・・・・どう?」とか言われて、ここで取り返しのつかないことしたと、打ち震えたらしい。

すぐに宿を引き払い、その後は友達のうちにいたらしい。




>>次のページへ続く
 
 


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