元カノとのセクロスのことを語ろうと思う
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191 : ◆aIaziT4xCw :2012/01/12(木) 03:46:28.88 ID:9hpQ+zeS0
まるで普通のセクロス。端からみればそうかも知れない。
ただのセクロス。ありがちなセクロス。
オレたちはリラックスし、お互いを感じあう。オレたちが一緒にいる理由を確かめ合う。彼女の指先に時々キスをする。
ゆっくりとしたストロークに変え、彼女の唇にオレの指先を当てる。
元カノが舌でいたずらっぽく舐める。
オレは笑う。元カノも笑う。
深いゆるい腰のストロークを、激しいものに切り替える。元カノの声が大きくなる。
オレは「愛してる」という。
元カノも「私も愛してる」と躊躇なく言う。
オレは激しい腰のストロークを維持できず、敢なく射精する。
192 : ◆aIaziT4xCw :2012/01/12(木) 03:46:45.78 ID:9hpQ+zeS0
その日オレは元カノを逝かせる事は出来なかった。
だが二人とも満足していた。シャワーも浴びず、手を握り合う。お互いの胸元や顔にキスをしあう。
抱きしめる。お互いの指の動きを敏感に感じとる。髪を撫でる。顔に触れる。体のラインに沿うように指を這わせる。
満たされる心と体。なんてことのない、当たり前の普通に愛しあう姿。キスをする。舌を絡めず、唇の感触をお互い長い時間感じあう。
見つめ合う。キスをする。撫でる。手を握る。繰り返す。繰り返す。繰り返す。
終わりが来ないような時間を終わらせたのは、元カノの言葉だった。
「私、好きな人ができたの」
オレは驚かなかった。オレはそのまま彼女をみつめる。キスをする。撫でる。手を握る。
193 : ◆aIaziT4xCw :2012/01/12(木) 03:47:02.92 ID:9hpQ+zeS0
10個以上も年下の男性の話を元カノは始めた。女友達の彼氏の友人だと言う。
ここ数ヶ月何度もデートを繰り返していたこと、ついさっき初めてのキスをしたこと、オレと同棲していることを伝えたこと、年内で同棲を解消する約束を彼としたこと。
オレたちはベッドの中、裸のままでそんな話をしていた。思えば大切な話は全てこのベッドの中だったな、などとふと思う。
オレは「生活力は大丈夫なの?君も彼も」などと父親のような間抜けな質問をしてみたり,「彼は君とホントに本気なの?若いから捨てられるんじゃないのか?」と妙な気遣いをしたりしていた。
元カノは「お金は正直心配」「確かにw捨てられる可能性は高いよね。私ももう30超えちゃったしw」などと素直に答える。
だが「彼がとにかく好き」という元カノの言葉と、その気持ちがにじみ出ている幾つかの話をしてくれた。
194 : ◆aIaziT4xCw :2012/01/12(木) 03:47:30.35 ID:9hpQ+zeS0
オレは胸が張り裂けそうだった。でも全て聞くべきだと思った。
なにより、彼女が彼の話をする時の、10代の無邪気な女の子のような笑顔をただ見ていたかった。
オレの力では、その笑顔を君にしてもらうことはもう出来ない。
いや、もう何年も出来ていなかった。本当に久しぶりにみる、彼女の本当の笑顔だった。
オレは腕枕しながら、少女のように彼の話をし続ける元カノを見ていた。オレは時折ふざけたり茶化したりもした。
朝方までそんな話を聞き続け、裸のまま二人で眠った。眠る前にもう一度「愛してるよ」と言った。
元カノは「私も」と言ってキスをしてくれた。
バカなオレにも唯一分かったこと。そのお互いの言葉にウソはない。そう思いながら、小さな姉弟のように、抱きしめあって眠った。
(続く。次回ラストになると思います)
まるで普通のセクロス。端からみればそうかも知れない。
ただのセクロス。ありがちなセクロス。
オレたちはリラックスし、お互いを感じあう。オレたちが一緒にいる理由を確かめ合う。彼女の指先に時々キスをする。
ゆっくりとしたストロークに変え、彼女の唇にオレの指先を当てる。
元カノが舌でいたずらっぽく舐める。
オレは笑う。元カノも笑う。
深いゆるい腰のストロークを、激しいものに切り替える。元カノの声が大きくなる。
オレは「愛してる」という。
元カノも「私も愛してる」と躊躇なく言う。
オレは激しい腰のストロークを維持できず、敢なく射精する。
192 : ◆aIaziT4xCw :2012/01/12(木) 03:46:45.78 ID:9hpQ+zeS0
その日オレは元カノを逝かせる事は出来なかった。
だが二人とも満足していた。シャワーも浴びず、手を握り合う。お互いの胸元や顔にキスをしあう。
抱きしめる。お互いの指の動きを敏感に感じとる。髪を撫でる。顔に触れる。体のラインに沿うように指を這わせる。
満たされる心と体。なんてことのない、当たり前の普通に愛しあう姿。キスをする。舌を絡めず、唇の感触をお互い長い時間感じあう。
見つめ合う。キスをする。撫でる。手を握る。繰り返す。繰り返す。繰り返す。
終わりが来ないような時間を終わらせたのは、元カノの言葉だった。
「私、好きな人ができたの」
オレは驚かなかった。オレはそのまま彼女をみつめる。キスをする。撫でる。手を握る。
193 : ◆aIaziT4xCw :2012/01/12(木) 03:47:02.92 ID:9hpQ+zeS0
10個以上も年下の男性の話を元カノは始めた。女友達の彼氏の友人だと言う。
ここ数ヶ月何度もデートを繰り返していたこと、ついさっき初めてのキスをしたこと、オレと同棲していることを伝えたこと、年内で同棲を解消する約束を彼としたこと。
オレたちはベッドの中、裸のままでそんな話をしていた。思えば大切な話は全てこのベッドの中だったな、などとふと思う。
オレは「生活力は大丈夫なの?君も彼も」などと父親のような間抜けな質問をしてみたり,「彼は君とホントに本気なの?若いから捨てられるんじゃないのか?」と妙な気遣いをしたりしていた。
元カノは「お金は正直心配」「確かにw捨てられる可能性は高いよね。私ももう30超えちゃったしw」などと素直に答える。
だが「彼がとにかく好き」という元カノの言葉と、その気持ちがにじみ出ている幾つかの話をしてくれた。
194 : ◆aIaziT4xCw :2012/01/12(木) 03:47:30.35 ID:9hpQ+zeS0
オレは胸が張り裂けそうだった。でも全て聞くべきだと思った。
なにより、彼女が彼の話をする時の、10代の無邪気な女の子のような笑顔をただ見ていたかった。
オレの力では、その笑顔を君にしてもらうことはもう出来ない。
いや、もう何年も出来ていなかった。本当に久しぶりにみる、彼女の本当の笑顔だった。
オレは腕枕しながら、少女のように彼の話をし続ける元カノを見ていた。オレは時折ふざけたり茶化したりもした。
朝方までそんな話を聞き続け、裸のまま二人で眠った。眠る前にもう一度「愛してるよ」と言った。
元カノは「私も」と言ってキスをしてくれた。
バカなオレにも唯一分かったこと。そのお互いの言葉にウソはない。そう思いながら、小さな姉弟のように、抱きしめあって眠った。
(続く。次回ラストになると思います)
196 :なまえを挿れて。:2012/01/12(木) 04:11:15.95 ID:ybGuhBBF0
胸が締め付けられる…
深夜に乙です
ラスト楽しみにしてます
197 :なまえを挿れて。:2012/01/12(木) 09:54:45.23 ID:Wpwxq6xQO
ハードな内容なのにリリカルな詩情をたたえている
そして胸を引き裂かれるほど切ない
支援age
199 :なまえを挿れて。:2012/01/12(木) 12:38:58.44 ID:MZaXXhiH0
せつないよ…
最後まで読ませて下さい。待ってます。
200 :なまえを挿れて。:2012/01/12(木) 15:09:03.06 ID:cW3PBZri0
すごく切ない話だね…
最後までちゃんと読むからね
201 :なまえを挿れて。:2012/01/12(木) 15:55:24.49 ID:9mnsjv3CO
これを書いてる1の気持ちを思うと、せつなくなるな。つづき、待ってるぞ。
202 :なまえを挿れて。:2012/01/12(木) 19:51:01.40 ID:5vLbr17L0
これすごいね
204 :なまえを挿れて。:2012/01/13(金) 00:17:03.71 ID:gjXCfc5W0
あああ。
そんな終わりになるとは....
切ないです。
最後まで是非聞かせてください。
220 : ◆aIaziT4xCw :2012/01/15(日) 04:40:01.84 ID:RGjwNvhY0
数日後、オレは喫茶店で友里さんと会っていた。
事の顛末を伝え、あと数日で同棲も解消し、長い二人の関係が終わる事を伝えた。
オレはただ話したかった。誰かに話したかった。
しかし、友人や仕事仲間、知り合いには話せなかった。
性癖のことが大きく絡むし、なにより元カノを「好奇の目」で見られるのだけは避けたかった。
きっと普通の人たちは、分かったような顔で聞き、うんうん頷いて、オレを慰めてくれるのかも知れない。
だが頭の中で元カノを「3Pした女」扱いするのだ。簡単にやらせる女と思うのかも知れない。
仕方のない事でもある。彼らは普通だ。僕や元カノは普通じゃない。一般的にはそれで片付く。
オレは友里さんに、淡々とこれまでの数年間を話した。聞いてもらえているのかも分からない。オレは独り言のようにずっと話し続けた。
221 : ◆aIaziT4xCw :2012/01/15(日) 04:41:13.89 ID:RGjwNvhY0
我慢強くオレの話を聞き終えたあと「全部知ってました」と、友里さんは事も無げに言った。
「あの娘を貴方から開放したのは、私みたいなものだから」と続けた。
友里さんは、元カノとオレが思っていた以上に仲が良かったようだ。仕事帰りにも実はよく会っていたらしい。
元カノに好きな人ができた時も、元カノはまず友里さんに報告していたと言う。
よって友里さんはオレと元カノの関係をホントによく分かっていた。
そんな中オレは友里さんを抱いた。抱いた日の夜、元カノにオレと別れることを薦めるメールを送り、数日後直接会って話もしていたらしい。
オレはそれらを聞いて何かを友里さんに言っていたが、友里さんの耳には届かなかったし、オレ自身も覚えていない。
オレは友里さんを見る。友里さんは手元のマグカップを指先でいじっている。
222 : ◆aIaziT4xCw :2012/01/15(日) 04:41:36.31 ID:RGjwNvhY0
「私の彼はね。私に興味がないの」
「他の女と寝たいから、私を使ってカップル喫茶に行ってるだけなの」
「可哀想でしょう私」
「でもね。私も彼には興味がないの」
「何も無くなるのは怖いだけなの。だから彼といるだけ」
「あなた達は傷つけあってる。そうやって愛し合ってると思う」
「私たちみたいになっちゃダメだし、どちらかが壊れるのもダメ。だから別れたほうがいいと思った」
「私たちは壊れてるもの。あなた達は、そうならないで」
オレは友里さんの言葉は正しいと直感的に思った。友里さんはマグカップから指を離し、僕の頬に手を当てる。
223 : ◆aIaziT4xCw :2012/01/15(日) 04:45:19.11 ID:RGjwNvhY0
「あなたに抱かれると、あなたの寂しい気持ちが何もない私に沢山入ってくる。私はあなたを満たしたいと思う。それで私が満たされていくのも感じるの」
「今日は特に寒いね。ホントは今すぐあなたに抱かれたい。あなたを抱きしめたい。私の体が求めてるのをすごく感じる。たぶん今びしょびしょだと思う。
でも、あなたとはもうセクロスしない。あなたは同じ間違いをする。私はそれでもいい。それくらいホントはあなたがほしい」
小さな声で、だが周りにも聞き取れるくらいハッキリと、何度か「今すぐ抱かれたい」と友里さんは言った。
正直オレも同じことを思っていた。友里さんに包まれたかった。
224 : ◆aIaziT4xCw :2012/01/15(日) 04:46:21.01 ID:RGjwNvhY0
「あなたが好き。ホントよw」
そういって友里さんは笑いながら席を立つ。
「さよなら」
友里さんはそのままオレの前から立ち去った。
それが友里さんとの最後だった。
>>次のページへ続く
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