戦い
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「歳が、かなり上だと言っても、若い男が女と一晩一緒にいてそれで済むのか?言ってみろ。」
「・・・・・本当です。あとは ほとんど話をしていて・・・・・ただ眠る時は、彼が安心出来るからと言うので、抱き締めてあげて寝た事もありましたが、それも裸ではありません。私も彼も下着を着けて、浴衣も着ていました。」
「本当か?SMの部屋で?信用出来ないな。」
「ごめんなさい。本当です。あの日はあの部屋しか空いて無くて・・・・・・・入ってみて、彼も私も驚きました。・・・・・・・・
私は彼の事を息子のように思って・・・・・彼には恋愛感情などありません。
それだけは信じて下さい。もう二度と会いません。許して下さい。」
妻を、許した訳ではありませんが、彼で達しなかった事や ほとんどセックスもしていない事、また恋愛感情も無かったと聞いて、何故かほっとしている自分に気付きました。
まだ、妻を愛していて離婚は、考えられなかった上に、今の話を聞いて 怒りも少し収まり、心の中では、この時点で、許さなければ仕方ないと思いました。
「最後に聞くが、美鈴はこれから、俺との関係をどうするつもりだ?」
「もう二度と裏切りません。都合のいい考えだけれど、このまま夫婦でいたいです。
一生を掛けて償わせて下さい。怨まれたままでもいいから、夫婦でいたいです。お願いします。」
「俺は一生この事を忘れないだろう。度々思い出して、色々な仕打ちもするだろう。それでもいいのか?」
「どんな事をされても、私が悪いのだから喜んで罰を受けます。どんな事をされても、どんなに怨まれてもいいから、お願いします。お願いします。」
妻を許す事にしても、彼に対する怒りは妻の比では無いので、後は、相手との決着を どう付けるかという事で頭がいっぱいです。
--------------------
4月26日(土)
今日の午後、彼と話し合うために 妻と朝早く赴任先を発ち、午前中に家に着きました。
妻を家に残して、私1人で彼の家に行くつもりでしたが、彼から電話があって、謝罪に来たいと言いました。
私は、彼が言うように、謝罪する方が来るのが礼儀だと思い、提案を受け入れました。
午後1時位に彼はやって来ましたが、私が上がるように言っても、土間で土下座をしたまま顔も上げません。
どうにか部屋に通しても、妻とは目を合わせる事も無く、また土下座をして謝罪の言葉を繰り返しています。
妻も彼と目を合わせる事も無いのですが、時々心配そうな目で、彼の方を見る事はありました。
私は、彼が少しでも逆らったり、逆切れしたりした時は、学校へも行き、徹底的にやるつもりでしたが、
私が どんなに罵声を浴びせても、その度に謝罪する子供と同じような歳の彼を見ていて、彼の事も許さなければ仕方が無いのかと思い始めていました。
「お金で済む問題とは思っていませんが、ここに百万預かってきました。
もう二度と連絡もとりません。会う事もしません。
約束しますので どうか今回の事は これで許して下さい。お願いします。誓約書も書きます。お願いします。」
「預かってきた?」
「いいえ、違います。緊張していて言い間違いました。すみません。」
教師になって1、2年で百万は、楽な金額では無いと思い、誠実さも少し分かって、彼もまた、許さなければ仕方ないと思いました。
--------------------
4月27日(日)
許したと言っても、やはり妻と彼の事が気になり、今日も朝から質問ばかりしていました。
「どうして俺とはキスすら拒んだ?」
「ごめんなさい。どんな理由があっても私の身体は汚れてしまいました。
こんな身体では申し訳なくて。あなたに悪くて・・・・・それで・・・・・・。」
妻は、質問する度に泣いて謝りましたが、気になる事は全て聞いて、早く忘れるように努力しようと思います。
--------------------
4月29日(火)
今日は、祭日なので、赴任先のマンションに1人でいます。
妻を連れて来たかったのですが、勤めを続けさせる事にしました。
仕事を続けさせる事は、経済的な理由も有りましたが、妻の精神的な事も考えて、今までの生活に戻るのが1番良いと判断したからです。
あの時は、興奮して、子供達に全て話すと言いましたが、それをしてしまっては 妻の居場所が無くなり、本当に死んでしまい兼ねないので、本心では有りません。
昼ごろ電話をしましたが、妻は出なかったので携帯に電話すると、そこは浮気していた時に電話から聞こえていたのと同じで、静かでBGMが聞こえています。
「今何処にいる?また会っているのじゃ無いだろうな。」
「違います。連絡したとおり今日は仕事です。
今昼休みで近くの喫茶店にみんなで来ています。
本当です。信じてください。信用出来ないのなら、今課長と代わります。」
「いや。そこまではいい。」
自分が休みだったので、妻が出勤なのを忘れていました。
それでも念の為に彼から聞いておいた携帯に電話すると、今日は、子供達の部活を看ていると言われ、確かに子供達の声も聞こえていました。
妻を1人残してきても、妻の様子と あの男の態度を見る限り、接触を持つ事は無いと信じている積もりでしたが、まだ日が浅いせいか 完全には信用出来ないでいます。
--------------------
5月5日(月)
今年のゴールデンウイークは、カレンダーどおりの休みしか無かったので、いま赴任先のマンションに戻ってきました。
2日の夜には娘と息子も帰ってきて、久し振りに親子4人が揃い、妻の一件も忘れて 楽しい時をすごし、
午後1時位に彼はやって来ましたが、私が上がるように言っても、土間で土下座をしたまま顔も上げません。
どうにか部屋に通しても、妻とは目を合わせる事も無く、また土下座をして謝罪の言葉を繰り返しています。
妻も彼と目を合わせる事も無いのですが、時々心配そうな目で、彼の方を見る事はありました。
私は、彼が少しでも逆らったり、逆切れしたりした時は、学校へも行き、徹底的にやるつもりでしたが、
私が どんなに罵声を浴びせても、その度に謝罪する子供と同じような歳の彼を見ていて、彼の事も許さなければ仕方が無いのかと思い始めていました。
「お金で済む問題とは思っていませんが、ここに百万預かってきました。
もう二度と連絡もとりません。会う事もしません。
約束しますので どうか今回の事は これで許して下さい。お願いします。誓約書も書きます。お願いします。」
「預かってきた?」
「いいえ、違います。緊張していて言い間違いました。すみません。」
教師になって1、2年で百万は、楽な金額では無いと思い、誠実さも少し分かって、彼もまた、許さなければ仕方ないと思いました。
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4月27日(日)
許したと言っても、やはり妻と彼の事が気になり、今日も朝から質問ばかりしていました。
「どうして俺とはキスすら拒んだ?」
「ごめんなさい。どんな理由があっても私の身体は汚れてしまいました。
こんな身体では申し訳なくて。あなたに悪くて・・・・・それで・・・・・・。」
妻は、質問する度に泣いて謝りましたが、気になる事は全て聞いて、早く忘れるように努力しようと思います。
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4月29日(火)
今日は、祭日なので、赴任先のマンションに1人でいます。
妻を連れて来たかったのですが、勤めを続けさせる事にしました。
仕事を続けさせる事は、経済的な理由も有りましたが、妻の精神的な事も考えて、今までの生活に戻るのが1番良いと判断したからです。
あの時は、興奮して、子供達に全て話すと言いましたが、それをしてしまっては 妻の居場所が無くなり、本当に死んでしまい兼ねないので、本心では有りません。
昼ごろ電話をしましたが、妻は出なかったので携帯に電話すると、そこは浮気していた時に電話から聞こえていたのと同じで、静かでBGMが聞こえています。
「今何処にいる?また会っているのじゃ無いだろうな。」
「違います。連絡したとおり今日は仕事です。
今昼休みで近くの喫茶店にみんなで来ています。
本当です。信じてください。信用出来ないのなら、今課長と代わります。」
「いや。そこまではいい。」
自分が休みだったので、妻が出勤なのを忘れていました。
それでも念の為に彼から聞いておいた携帯に電話すると、今日は、子供達の部活を看ていると言われ、確かに子供達の声も聞こえていました。
妻を1人残してきても、妻の様子と あの男の態度を見る限り、接触を持つ事は無いと信じている積もりでしたが、まだ日が浅いせいか 完全には信用出来ないでいます。
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5月5日(月)
今年のゴールデンウイークは、カレンダーどおりの休みしか無かったので、いま赴任先のマンションに戻ってきました。
2日の夜には娘と息子も帰ってきて、久し振りに親子4人が揃い、妻の一件も忘れて 楽しい時をすごし、
今朝、娘と息子は戻って行ったので昼間から妻を誘うと、妻は泣き出しそうな顔で頷きましたが、
そのような妻を見て、結局、私がその気になりませんでした。
妻に対して嫌悪感のような物があり、妻を抱ける日が来るのかと少し不安です。
-------------------
5月9日(金)
仕事から帰ると妻から電話が有り。
「あなた、ごめんなさい。明日も仕事になってしまいました。
明日帰ってきても留守にしていると思います。
出来る限り早く帰りますので、お願いします。」
「また休日出勤か?ここのところ、いつ電話しても残業で帰りが遅いみたいだし、お前また変な事をしてないだろうな?」
「本当に仕事です。あなたが心配になるような事ばかりでごめんなさい。
今凄く忙しくて・・・・・・。
あの時に休んでしまって迷惑を掛けているので、断り難くて・・・・。」
「仕事なら、仕方ないが、俺はまだ完全に美鈴を信用出来ないでいる。
本当に反省しているなら、俺に疑いを持たせるような事は出来るだけやるな。
明日の朝帰るから、仕事が終わり次第帰って来いよ。」
「ごめんなさい。早く帰ります。」
土曜日に妻がいないのなら、帰らないでおこうかと思いましたが、妻を見ないと何か不安で、帰る事にしました。
--------------------
5月10日(土)
昼前に家に着いたので、途中のコンビニで買った弁当を食べていると、妻から電話が有り。
「あなた、お昼は何を食べています?コンビニのお弁当?ごめんなさいね。
こちらに帰ってきても そのような物を食べさせて。
今 課長に誘われて近くの喫茶店で食事しているのですが、残業や休日出勤の事を相談してみたら、あなたに話しがしたいと言うので代わります。」
「ご主人ですか?課長の野田と申します。奥様にはお世話になっております。
実は、この不況で早期退職者を募り、新規採用を抑えたので どの部署も人手不足で、残業をしないとどうにも成らない状態でして、特に、うちの部署は酷くて、休日出勤までお願いした次第です。
お恥ずかしい話、奥様は、私より仕事が出来ますので、ご主人には悪いと思いながらも、ついお願いしてしまいました。
ご主人の不満も分かりますが、どうかご無理言えないかと・・・・・・。ご主人の会社はどうですか?」
「妻の事を良く言って頂き恐縮です。
私の所も同じような物で、サービス残業ばかりしております。
お聞きとは思いますが、単身赴任をしておりますので、つい不満を言ってしまい恥ずかしい限りです。
私もサラリーマンですので事情は分かります。妻のような者で良ければ、宜しくお願いします。
わざわざ電話頂き、ありがとうございました。」
私が帰って来た時は、妻にいて欲しいのですが、妻の上司から言われれば、こう答える他ありません。
妻が本当に仕事だと分かり、少し気持ちが落ち着きました。
妻は7時に帰って来たのですが、疲れているのか元気が無く、外食を進めましたが、夕食ぐらい手料理を食べてもらうと言って、すぐにキッチンへ行ってしまいました。
--------------------
5月11日(日)
昨夜の妻は、夕食の片付けが終わると今日は疲れたと言い、お風呂に入ると ほとんど話らしい話もしないで、謝りながらベッドに入って寝てしまいました。
今朝 起きてからも、私の持ち帰った衣類を洗濯したりしていて、私と同じ部屋には一緒にいないので、話どころか顔も見せません。
>>次のページへ続く
そのような妻を見て、結局、私がその気になりませんでした。
妻に対して嫌悪感のような物があり、妻を抱ける日が来るのかと少し不安です。
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5月9日(金)
仕事から帰ると妻から電話が有り。
「あなた、ごめんなさい。明日も仕事になってしまいました。
明日帰ってきても留守にしていると思います。
出来る限り早く帰りますので、お願いします。」
「また休日出勤か?ここのところ、いつ電話しても残業で帰りが遅いみたいだし、お前また変な事をしてないだろうな?」
「本当に仕事です。あなたが心配になるような事ばかりでごめんなさい。
今凄く忙しくて・・・・・・。
あの時に休んでしまって迷惑を掛けているので、断り難くて・・・・。」
「仕事なら、仕方ないが、俺はまだ完全に美鈴を信用出来ないでいる。
本当に反省しているなら、俺に疑いを持たせるような事は出来るだけやるな。
明日の朝帰るから、仕事が終わり次第帰って来いよ。」
「ごめんなさい。早く帰ります。」
土曜日に妻がいないのなら、帰らないでおこうかと思いましたが、妻を見ないと何か不安で、帰る事にしました。
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5月10日(土)
昼前に家に着いたので、途中のコンビニで買った弁当を食べていると、妻から電話が有り。
「あなた、お昼は何を食べています?コンビニのお弁当?ごめんなさいね。
こちらに帰ってきても そのような物を食べさせて。
今 課長に誘われて近くの喫茶店で食事しているのですが、残業や休日出勤の事を相談してみたら、あなたに話しがしたいと言うので代わります。」
「ご主人ですか?課長の野田と申します。奥様にはお世話になっております。
実は、この不況で早期退職者を募り、新規採用を抑えたので どの部署も人手不足で、残業をしないとどうにも成らない状態でして、特に、うちの部署は酷くて、休日出勤までお願いした次第です。
お恥ずかしい話、奥様は、私より仕事が出来ますので、ご主人には悪いと思いながらも、ついお願いしてしまいました。
ご主人の不満も分かりますが、どうかご無理言えないかと・・・・・・。ご主人の会社はどうですか?」
「妻の事を良く言って頂き恐縮です。
私の所も同じような物で、サービス残業ばかりしております。
お聞きとは思いますが、単身赴任をしておりますので、つい不満を言ってしまい恥ずかしい限りです。
私もサラリーマンですので事情は分かります。妻のような者で良ければ、宜しくお願いします。
わざわざ電話頂き、ありがとうございました。」
私が帰って来た時は、妻にいて欲しいのですが、妻の上司から言われれば、こう答える他ありません。
妻が本当に仕事だと分かり、少し気持ちが落ち着きました。
妻は7時に帰って来たのですが、疲れているのか元気が無く、外食を進めましたが、夕食ぐらい手料理を食べてもらうと言って、すぐにキッチンへ行ってしまいました。
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5月11日(日)
昨夜の妻は、夕食の片付けが終わると今日は疲れたと言い、お風呂に入ると ほとんど話らしい話もしないで、謝りながらベッドに入って寝てしまいました。
今朝 起きてからも、私の持ち帰った衣類を洗濯したりしていて、私と同じ部屋には一緒にいないので、話どころか顔も見せません。
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