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突然の海外赴任
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「ごめんなさい。私の作った物を食べないのは、私に対する嫌がらせでは無くて、身体が受け付けてくれない事も知っていました。
何とか少しでも私を許してくれようと、汚れてしまった私の身体を、抱いてくれようと努力していてくれた事も知っていました。
別れたく無いけれど、これ以上 あなたを苦しめ続ける事は出来ないし、私からは離婚について何も言える権利は有りません。」
「俺だけで無く、この方が理香にとってもいい。勿論・・智子の為にも・・・・・・。」
「長い間ありがとう。
私には、もう幸せになる権利なんて無いけれど、あなたには必ず幸せになってもらいたい。
本当に今までありがとう・・・・・・・・・・・ありがとう。」
今までに見た事も無い様な、寂しそうに涙を流す妻を見ていると、私も涙を堪え切れませんでした。
「俺は明日早いので、親父とお袋には電話で話しておくから、証人の欄には親父とお袋に署名してもらって、智子が出しておいてくれ。
これで智子も自由だから、この家を出たら・・・・・・・。」
稲垣の所に行くのかとは、流石に辛くて聞けませんでした。
--------------------
私は、毎晩のように浴びるほど酒を呑み、休日の朝は、必ず違った女が横で寝ているという生活を送っていました。
ここは都市部ではなく、それほど大きくは無い街でしたが、それでも、その様な女性をおいている怪しげな店は三軒ほど有ったので、女の調達には困りません。
この国の女性は情熱的で腰の動きも激しく、一緒にいる間だけは、稲垣と暮らしているはずの妻の事を忘れさせてくれます。
しかし部屋に1人でいると、いくら酒を呑んでも稲垣の上で同じ様に、腰を激しく使っている妻の姿が浮かんでしまい、一人涙を流す日も少なく有りませんでした。
その様な事を繰り返していて一ケ月が過ぎた頃、私の下で働いていた現地の人間に、
夜になると離婚した女性や未亡人が集まって来て、客を誘っている場所が有ると聞き、店の様に若い娘はいないが、料金も安くてサービスも断然良いと言うので行ってみると、
そこには肉感的な身体の線を強調した服を着た何人もの女性がいて、中には小さな水着だけを身に着けただけの女性もいます。
私は、その中から、真っ赤なパンティーが透けて見える、身体に張り付いた白いミニのワンピースを着た女性と、身振り手振りで交渉してホテルに行くと、部屋に入るなり、いきなり私のズボンとパンツを下げて口に含み、その後も朝まで私の物を離す事は有りませんでした。
その後は、ずっと彼女達のお世話に成っていましたが、話しに聞いた通り、彼女達のサービスは凄く、私が出した後も すぐに口に含まれ、回復すると自ら跨り腰を激しく使われて、朝まで寝かせてはもらえません。
彼女達は、後ろ盾も無く、自分で客を拾えなければ生活出来ないので、また誘ってもらえる様に、必死にサービスしていたのだと思います。
私は、一時でも妻を忘れたくて、そんな彼女達に溺れていき、週末だけだった女遊びも週に2日となり、3日となった頃、
化粧だけは皆と同じ様に濃いのですが、彼女達の一歩後ろにいて、目が合うと俯いてしまう普通の格好をした、妻の様な優しい目をした女性が気になり、彼女達を掻き分けて誘ってみると、
その時は嬉しそうな顔をしたのですが、ホテルに入ると また俯いてしまい、彼女達の様に自分から服を脱ごうともしません。
しかし、いざ始まってしまうと、何かを忘れたいかのように積極的に私を求め続け、喘ぎ声も大きくて凄い乱れ様でした。
私は、毎回そんな彼女を誘うようになり、何度か一緒に朝を迎えている内に分かった事は、
彼女は30歳で私と会う一ケ月前に夫を病気で亡くし、小さな子供が2人と病弱な母親がいる為に生活に困り、あの場所に立つ様に成ったのですが、
まだ恥ずかしくて消極的だった為にお客がつかず、私が初めての客であった事です。
私は、毎日の様に彼女を誘い、終には彼女の家に転がり込んで生活する様になってしまい、薄い壁一枚隔てた隣に子供達や母親がいる事もお構い無しに、毎晩の様に妻を忘れさせてもらっていました。
その頃には、その事で、一緒に働く現地の人間に後ろ指を指されるようになっていましたが、仕事はきちんとこなしていたので、妻を失って自棄になっていた私には、何を言われようとも気になりません。
--------------------
その様な生活をしていて半年が過ぎ、ようやく修理も終ったのですが、私は会社を辞めて、このままこの国に残ろうかと真剣に考えていました。
日本に帰ったところで、何も良い事は有りません。
妻と稲垣が、仲良く暮らす側で生きて行くのが辛いのです。
しかし 娘の事は気になり、娘の近くで暮らしたい感情の方が勝り、一緒に暮らしていた彼女には、この国では大金と言える額のお金を渡して、帰国する事を告げました。
ところが、お金の為だけに私に尽くしてくれていると思っていた彼女が、私と別れたく無いと言って抱き付いて来て泣き叫び、私を必死に止める姿を見た時は日本に連れ帰り、一緒に暮らそうかとも思いましたが、彼女には病弱な母親を残して行く事は出来ません。
そう言うと聞こえは良いのですが、仮に母親の事が無かったとしても、情は有っても、彼女に対しての愛情は、そこまで無かったのかも知れません。
彼女にしても、心細さから誰かに頼りたかっただけで、私を愛していた訳では無かったと思います。
--------------------
しかし別れは辛く、後ろ髪を引かれる思いで帰国し、真っ先に娘に会いたかったのですが、私には居場所が分かりません。
妻の携帯に電話しても、解約されているらしく繋がらず、私の実家には何処に住んでいるのか必ず連絡を入れておく約束だったのですが、その約束も守られている自信は有りません。
しかし、今のところ他に方法も思いつかず、あまり期待もせずに実家に顔を出すと、そこには新しいピアノが置いて有りました。
「このピアノは?」
「ああ、お友達が始めたらしくて、どうしても理香ちゃんが習いたいと言うものだから、お爺さんが買ってあげた物だよ。お爺さんは理香ちゃんに甘いから。」
そう言う母も、父に負けないぐらい娘には甘いのです。
「理香はここにいるのか?智子は理香をおいて出て行ったのか?」
私は てっきり、自分達が楽しむ為には娘が邪魔な稲垣に言われ、他に行く所の無い妻は仕方なく、娘をおいて出て行ったと思いました。
「何を言っているんだい。智子さんもお前の家を出てから、ずっとここに住んでいるよ。」
「ここに住んでいる?どうして?智子は出て行く約束だったのに。」
「だから約束通り、おまえの家は出たじゃないか。その後 何処に住もうと智子さんの自由だろ?」
「でも可笑しいだろ?俺と智子は離婚したのだぞ。その智子が俺の実家に住んで居たのでは、どう考えても変だろ。」
「離婚?おまえ達は もうしているのかね?証人を2人書く欄が埋まらなくて困っていたから、勝手に決めずに、おまえが帰ってから誰にするか話し合えと言っておいたから、離婚届はまだ出さずに持っていると思うよ。」
「証人は親父とお袋に頼んだはずだ。書いてくれなかったのか?」
「ああ、いざ書こうと思ったら気が変わった。あんな縁起の悪い物に名前を書いたら、良い死に方も出来無い様な気がして、私もお爺さんも断った。」
私は母の意図を測りかねました。
私は、その中から、真っ赤なパンティーが透けて見える、身体に張り付いた白いミニのワンピースを着た女性と、身振り手振りで交渉してホテルに行くと、部屋に入るなり、いきなり私のズボンとパンツを下げて口に含み、その後も朝まで私の物を離す事は有りませんでした。
その後は、ずっと彼女達のお世話に成っていましたが、話しに聞いた通り、彼女達のサービスは凄く、私が出した後も すぐに口に含まれ、回復すると自ら跨り腰を激しく使われて、朝まで寝かせてはもらえません。
彼女達は、後ろ盾も無く、自分で客を拾えなければ生活出来ないので、また誘ってもらえる様に、必死にサービスしていたのだと思います。
私は、一時でも妻を忘れたくて、そんな彼女達に溺れていき、週末だけだった女遊びも週に2日となり、3日となった頃、
化粧だけは皆と同じ様に濃いのですが、彼女達の一歩後ろにいて、目が合うと俯いてしまう普通の格好をした、妻の様な優しい目をした女性が気になり、彼女達を掻き分けて誘ってみると、
その時は嬉しそうな顔をしたのですが、ホテルに入ると また俯いてしまい、彼女達の様に自分から服を脱ごうともしません。
しかし、いざ始まってしまうと、何かを忘れたいかのように積極的に私を求め続け、喘ぎ声も大きくて凄い乱れ様でした。
私は、毎回そんな彼女を誘うようになり、何度か一緒に朝を迎えている内に分かった事は、
彼女は30歳で私と会う一ケ月前に夫を病気で亡くし、小さな子供が2人と病弱な母親がいる為に生活に困り、あの場所に立つ様に成ったのですが、
まだ恥ずかしくて消極的だった為にお客がつかず、私が初めての客であった事です。
私は、毎日の様に彼女を誘い、終には彼女の家に転がり込んで生活する様になってしまい、薄い壁一枚隔てた隣に子供達や母親がいる事もお構い無しに、毎晩の様に妻を忘れさせてもらっていました。
その頃には、その事で、一緒に働く現地の人間に後ろ指を指されるようになっていましたが、仕事はきちんとこなしていたので、妻を失って自棄になっていた私には、何を言われようとも気になりません。
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その様な生活をしていて半年が過ぎ、ようやく修理も終ったのですが、私は会社を辞めて、このままこの国に残ろうかと真剣に考えていました。
日本に帰ったところで、何も良い事は有りません。
妻と稲垣が、仲良く暮らす側で生きて行くのが辛いのです。
しかし 娘の事は気になり、娘の近くで暮らしたい感情の方が勝り、一緒に暮らしていた彼女には、この国では大金と言える額のお金を渡して、帰国する事を告げました。
ところが、お金の為だけに私に尽くしてくれていると思っていた彼女が、私と別れたく無いと言って抱き付いて来て泣き叫び、私を必死に止める姿を見た時は日本に連れ帰り、一緒に暮らそうかとも思いましたが、彼女には病弱な母親を残して行く事は出来ません。
そう言うと聞こえは良いのですが、仮に母親の事が無かったとしても、情は有っても、彼女に対しての愛情は、そこまで無かったのかも知れません。
彼女にしても、心細さから誰かに頼りたかっただけで、私を愛していた訳では無かったと思います。
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しかし別れは辛く、後ろ髪を引かれる思いで帰国し、真っ先に娘に会いたかったのですが、私には居場所が分かりません。
妻の携帯に電話しても、解約されているらしく繋がらず、私の実家には何処に住んでいるのか必ず連絡を入れておく約束だったのですが、その約束も守られている自信は有りません。
しかし、今のところ他に方法も思いつかず、あまり期待もせずに実家に顔を出すと、そこには新しいピアノが置いて有りました。
「このピアノは?」
「ああ、お友達が始めたらしくて、どうしても理香ちゃんが習いたいと言うものだから、お爺さんが買ってあげた物だよ。お爺さんは理香ちゃんに甘いから。」
そう言う母も、父に負けないぐらい娘には甘いのです。
「理香はここにいるのか?智子は理香をおいて出て行ったのか?」
私は てっきり、自分達が楽しむ為には娘が邪魔な稲垣に言われ、他に行く所の無い妻は仕方なく、娘をおいて出て行ったと思いました。
「何を言っているんだい。智子さんもお前の家を出てから、ずっとここに住んでいるよ。」
「ここに住んでいる?どうして?智子は出て行く約束だったのに。」
「だから約束通り、おまえの家は出たじゃないか。その後 何処に住もうと智子さんの自由だろ?」
「でも可笑しいだろ?俺と智子は離婚したのだぞ。その智子が俺の実家に住んで居たのでは、どう考えても変だろ。」
「離婚?おまえ達は もうしているのかね?証人を2人書く欄が埋まらなくて困っていたから、勝手に決めずに、おまえが帰ってから誰にするか話し合えと言っておいたから、離婚届はまだ出さずに持っていると思うよ。」
「証人は親父とお袋に頼んだはずだ。書いてくれなかったのか?」
「ああ、いざ書こうと思ったら気が変わった。あんな縁起の悪い物に名前を書いたら、良い死に方も出来無い様な気がして、私もお爺さんも断った。」
私は母の意図を測りかねました。
「理香と智子は今何処にいる?」
「時差ボケかい?時計を見てごらんよ。理香ちゃんは学校に決まっているだろ。
智子さんは、お爺さんの友達がやっている部品工場で働いているよ。
おまえも知っているだろ?ほら隣町の。
車で通っているから5時過ぎには帰ってくるけれど、おまえとゆっくり話している時間は無いと思うよ。
その後、6時からコンビニの仕事が待っているから。」
「部品工場の後、コンビニ?」
「ああ。部品工場だけにしておけと言ったのだが、どうしても働きたいからと言うもので、何か有った時に無理が言える様に、おまえの同級生がやっているコンビニを、私が紹介してやったのさ。
ほら、おまえが中学の時仲の良かった・・・・・。
5時に起きて私達や理香ちゃんの朝食の仕度や洗濯をしてくれる。
8時までには工場へ行って 5時過ぎに帰り、6時までにコンビニへ行って夜中の12時まで働いて、帰って来てから夕食を食べて、
その後 片付けをしてお風呂に入るから、寝るのはいつも1時半を過ぎている。
理香ちゃんの学校の用意で2時を過ぎる事も有る。
土曜日も休みでは無いから、ゆっくりと出来るのは日曜だけ。
ゆっくり出切ると言っても夕方からは、またコンビニに行くから、たまには ゆっくりと寝坊でもすればいいのに、普段 理香ちゃんに構ってやれないからと言って、早く起きて ずっと理香ちゃんと一緒にいる。
このままだと身体を壊すからと言っても聞かない。」
「どうして、そんな無理な事を?」
「おまえと相手の奥さんに慰謝料を払いたいそうだ。相手の奥さんには良いとして、おまえに慰謝料だなんて・・・・・・。
第一おまえは、まだ離婚したいと思っているのかい?」
私が日本を離れてから、妻と母の間に どの様な会話が有ったのかは分かりません。
生半可な覚悟で ここまでは出来ないと思うので、妻の努力は認めます。
しかし、その事と私達の離婚の話は別で、私には上手くやって行く自信が有りません。
母は私達の離婚を止めさせたい様でした。最初は、可愛い孫を失いたくない想いからだと思っていましたが、それだけでは無いようです。
「どうしても離婚したいのかい?理香ちゃんの為に、おまえは己を捨てる事も出来ないのか?」
皮肉なもので、以前 妻から聞いた稲垣の鮭の話を思い出しました。
鮭の様に、命を捨ててでも子孫の為に激流を傷付きながら上る。
私にも娘の為に、命を捨てる覚悟は有ります。しかし、私と妻が我慢をして一緒にいる事が、必ずしも娘の為に良いとは思えませんでした。
「これは俺だけの為では無い。智子の為、理香の為にも その方が良いと思った。」
「本当にそうかな?智子さんから全て聞いたが、おまえが智子さんを許せないだけでは無いのかい?
智子さんは一時、2人の男を愛してしまった。
いくつになっても、結婚していて例え伴侶がいたにしても、誰にでも他に恋心を持ってしまう事は有るし、その気持ちまでは縛れない。
しかし、そうかと言って行動に移してしまった事は、確かに許せる行為ではない。
でも、一度失敗をしてしまった者は、どんなに努力をしても許されないのだろうか?
どんなに反省しても、もう許されないのだろうか?
それは、おまえが決める事だが、おまえは、おまえだけを愛している智子さんが好きだったのか?
それとも、智子さんそのものが好きだったのか?
智子さんに おまえ以外にも好きな人がいると、もしも結婚前に分かっていたとしたら諦めていたか?
智子さんに対する愛情もそれで冷めていたか?
その程度の想いだったのか?
>>次のページへ続く
「時差ボケかい?時計を見てごらんよ。理香ちゃんは学校に決まっているだろ。
智子さんは、お爺さんの友達がやっている部品工場で働いているよ。
おまえも知っているだろ?ほら隣町の。
車で通っているから5時過ぎには帰ってくるけれど、おまえとゆっくり話している時間は無いと思うよ。
その後、6時からコンビニの仕事が待っているから。」
「部品工場の後、コンビニ?」
「ああ。部品工場だけにしておけと言ったのだが、どうしても働きたいからと言うもので、何か有った時に無理が言える様に、おまえの同級生がやっているコンビニを、私が紹介してやったのさ。
ほら、おまえが中学の時仲の良かった・・・・・。
5時に起きて私達や理香ちゃんの朝食の仕度や洗濯をしてくれる。
8時までには工場へ行って 5時過ぎに帰り、6時までにコンビニへ行って夜中の12時まで働いて、帰って来てから夕食を食べて、
その後 片付けをしてお風呂に入るから、寝るのはいつも1時半を過ぎている。
理香ちゃんの学校の用意で2時を過ぎる事も有る。
土曜日も休みでは無いから、ゆっくりと出来るのは日曜だけ。
ゆっくり出切ると言っても夕方からは、またコンビニに行くから、たまには ゆっくりと寝坊でもすればいいのに、普段 理香ちゃんに構ってやれないからと言って、早く起きて ずっと理香ちゃんと一緒にいる。
このままだと身体を壊すからと言っても聞かない。」
「どうして、そんな無理な事を?」
「おまえと相手の奥さんに慰謝料を払いたいそうだ。相手の奥さんには良いとして、おまえに慰謝料だなんて・・・・・・。
第一おまえは、まだ離婚したいと思っているのかい?」
私が日本を離れてから、妻と母の間に どの様な会話が有ったのかは分かりません。
生半可な覚悟で ここまでは出来ないと思うので、妻の努力は認めます。
しかし、その事と私達の離婚の話は別で、私には上手くやって行く自信が有りません。
母は私達の離婚を止めさせたい様でした。最初は、可愛い孫を失いたくない想いからだと思っていましたが、それだけでは無いようです。
「どうしても離婚したいのかい?理香ちゃんの為に、おまえは己を捨てる事も出来ないのか?」
皮肉なもので、以前 妻から聞いた稲垣の鮭の話を思い出しました。
鮭の様に、命を捨ててでも子孫の為に激流を傷付きながら上る。
私にも娘の為に、命を捨てる覚悟は有ります。しかし、私と妻が我慢をして一緒にいる事が、必ずしも娘の為に良いとは思えませんでした。
「これは俺だけの為では無い。智子の為、理香の為にも その方が良いと思った。」
「本当にそうかな?智子さんから全て聞いたが、おまえが智子さんを許せないだけでは無いのかい?
智子さんは一時、2人の男を愛してしまった。
いくつになっても、結婚していて例え伴侶がいたにしても、誰にでも他に恋心を持ってしまう事は有るし、その気持ちまでは縛れない。
しかし、そうかと言って行動に移してしまった事は、確かに許せる行為ではない。
でも、一度失敗をしてしまった者は、どんなに努力をしても許されないのだろうか?
どんなに反省しても、もう許されないのだろうか?
それは、おまえが決める事だが、おまえは、おまえだけを愛している智子さんが好きだったのか?
それとも、智子さんそのものが好きだったのか?
智子さんに おまえ以外にも好きな人がいると、もしも結婚前に分かっていたとしたら諦めていたか?
智子さんに対する愛情もそれで冷めていたか?
その程度の想いだったのか?
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