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男女間の修羅場を経験した話を書きますよ
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518 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:41:11.22 ID:SBzO9ltG0
というわけで、カナブンさんについては、一件落着となりました。

事務的に“一件落着”と言うには、ちょっと切なかったですが……



519 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:42:53.61 ID:SBzO9ltG0
ボク達三人が、ミドリの家で状況を説明しているところに お義姉さんが帰ってきました。

昔の仲間の件については、片が付いたことを報告すると とても喜んでくれて、その日は夕食をご馳走になることに。



520 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:44:07.32 ID:SBzO9ltG0
メニューはカレーだっと思います。

急に量を作ることになりましたから豪華なディナーとはいかないでしょう。

それでも5人で囲む食卓は楽しいものでした。

ミドリの笑顔をみるのは数ヶ月ぶりでしたし。



521 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:45:08.21 ID:SBzO9ltG0
ボクはその時の話の流れで、それから毎朝夕にミドリを送迎することになりました。名目上はボディーガードです。

本当は、もう不要なんですけどね。



522 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:46:01.06 ID:SBzO9ltG0
翌朝。

ボクはミドリの家へ向かいました。お迎え初日です。

そこでまた驚くわけです。いや、今度はいい意味で。



523 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:47:27.73 ID:SBzO9ltG0
ボサボサだったロングの茶髪が、見事にショートになってました。

しかも、天使の輪を装備した綺麗な黒髪。もちろん制服も普通に。

そして、照れながらボクを見るとモジモジしながら……

「似合ってるかな……」

もうね、キュン死です。ボク。



524 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:48:48.79 ID:SBzO9ltG0
奥からお義姉さんが出てきて、笑いながら種明かしをしてくれます。

「山下さん達が帰った後で急に美容院に行きたいって言い出してもう大変だったんだから」

「スゲー似合ってます。超カワイイです!」

ミドリは顔を真っ赤にして、相変わらずモジモジしてる。

なんだかキャラが変わってるし。



525 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:50:05.51 ID:SBzO9ltG0
お姉さんに急かされて登校することになったのですが なんだか恥ずかしくて話ができません。

そのうち、ミドリから話を始めます。

去年の夏休みのことです。



526 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:51:40.31 ID:SBzO9ltG0
彼女が劇的に変わったのは、カナブンの存在から過去の自分が知れ渡りみんなが、自分から離れていくのが怖かったから。

しかも夏休みに入って、仲直りしたハズのボクからメールの1本すら来なくなっていたので、自分はもう嫌われてしまったのかもしれないと落ち込んでいたのにと。

(この件は、つくづく面目ない……自分がヘタレだったばかりに……)



527 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:52:33.63 ID:SBzO9ltG0
おまけにお義姉さんまで、自分から離れていくことが分かりもう、どうしようもなくなったせいで、あんな風になってしまったとのこと。

彼女にしてみれば、中学の頃にそんな風になった時には、お義姉さんが必死になって自分を庇い、支えてくれたことがあったから、今度も誰かが……と無意識に思ったのかもしれない。



528 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:54:14.94 ID:SBzO9ltG0
それに……あの荒れた自分も確かに自分であり、それを隠し続けることはできないと。

だから、自分が誰かを好きになった時には、いつかは伝えなければならないことだと、ずっと思っていたと。

彼女は、それを受け入れてくれる人としか付き合うことはできないと考えていたとのこと。



529 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:54:57.43 ID:SBzO9ltG0
そして、校内のできるだけ目立つ男と次々に付き合ったのはカナブン対策。やっぱり怖かったから。



530 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:56:03.20 ID:SBzO9ltG0
とにかく誰かに傍に居て欲しかったから、言い寄ってくる奴を全てオーケーしたらしい。

でも、すぐに手を出そうとする失礼な奴とは、二度と会わなかったと。

だから、結果として手当たり次第になったとも。



531 :名も無き被検体774号+:2012/10/07(日) 00:56:44.05 ID:SyPZpVM60
ほう、つまり

男遊びしてるようでセックスはしてないと?


532 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:57:42.59 ID:SBzO9ltG0
>>531
という申告です。追求はしません(笑)
――

そういう事情だから彼らとは、噂になっているようなことは絶対になかったということを、ボクにだけは信じて欲しいと言われました。

そんなに必死な目で見ないでも、そこは全力で信じますよ。はい。



533 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:59:09.38 ID:SBzO9ltG0
「もし、そんなことがあったとしても それは過去のことだから気にしないよ」

なんてカッコつけて言ったらスゲー怒られた。というか泣かれた。

「だから信じてって言ったのに……」

目にいっぱいの涙を溜めて言われてしまいました。反省。



534 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 01:00:41.62 ID:SBzO9ltG0
そこで疑問。

なぜ最初からボクにカナブン対策をお願いしなかったのか、と尋ねてみると。

彼女は、ボクがきちんと告白してくれていたなら、何も問題はなかったのにと拗ねた目で軽く睨まれましたね。

そうでした。

告白どころか夏休みは、一度も連絡してませんでした……すいません。



536 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 01:02:13.81 ID:SBzO9ltG0
そんなわけで、彼女は学校にも毎日来るようになったのですが 勉強のキャッチアップは、少々辛いものがありました。

でも、一生懸命がんばると言うんで、昼休みのPCルームを使って一緒に勉強しました。



537 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 01:04:21.98 ID:SBzO9ltG0
ボクの苦手な科目は、虹ヲタとメカ夫が担当。というか、ほとんどメカ夫におまかせ(笑)

コイツは、女性耐性がまったくなかったせいで、至近距離で女子に見つめられると、それがミドリでも まともに話ができなかったんですが しばらくすると普通に話せるくらいまで成長しました。



538 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 01:06:30.29 ID:SBzO9ltG0
そして、教え上手だということが判明し、噂を聞いた何名かの女子から志願があり、一緒に勉強するようになったんです。

ボクとミドリは部活があったんで、昼休みだけでしたが、彼らは放課後もPCルームで集まっていたようです。



539 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 01:08:09.80 ID:SBzO9ltG0
実は、メカ夫は隠れた人気モノだったようです。

相手は、どちらかというと地味子さん系でしたがね。

でも本当にいい奴だし、イザとなるとヲタとは思えないくらい頼もしいですから。

虹ヲタですか? まあ、それなりです(笑)



540 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 01:09:43.52 ID:SBzO9ltG0
そして、校内は学園祭シーズンに突入し、活気づいていくわけです。

最近はボクとミドリ、虹ヲタ、メカ夫、そして地味子さん数名がひとつのグループになってましたからね。

今年の学園祭は、楽しくなりそうだなとか思ってました。



541 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 01:10:41.57 ID:SBzO9ltG0
そして、ボクには計画があったのです。

学園祭の時にミドリに告白しようとね。

やっぱり、色んなことがあって彼女が弱ってる時につけこむとかフェアじゃないと思ってたんですよ。

だから、しばらく時間を置いて、彼女が元通り元気になったら決めてやるぞと。



542 :名も無き被検体774号+:2012/10/07(日) 01:11:24.18 ID:6NeYJ4d10
いやな予感


544 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 01:12:05.74 ID:SBzO9ltG0
>>542
わかります?
――

ところが、これがいけなかった……

ある日、彼女からメールが到着するわけです。

「話がある。5時に校門で待つ」

愛想のないメールでした。

なにか深刻な雰囲気が漂っています。



>>次のページへ続く
 
カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:青春, すっきりした話,
 


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