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どうしようもなく歪んでいる私の話を聞いて欲しい
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68 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 12:53:08.16 ID:K1o+1rYX0
次第に心は病んで行きました。

愛情を感じるよりも、単なる性欲処理したいだけなんだと感じる。

夜の仕事で にこやかな自分を演じる自分。

乱暴なセックス。自分勝手なセックス。

そんな事をされてもまだその人にしがみつく自分。

全てが嫌いでした。

その当時、体重は30キロ代にまでなっていました。


70 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 13:03:39.72 ID:K1o+1rYX0
SMのお店では元気に振る舞えましたが、家に帰って寝るだけ。

その人に呼び出されて無視することもできずに会いに行き、遊ばれて帰る。

ただ それの繰り返しは少しずつ心も体も蝕んでいきました。

そんな私を心配そうに黒の女王様や、赤の女王様は気を使ってくれましたが私は二人に相談しようとは思いませんでした。


71 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 13:06:48.74 ID:N0PJNx3QP
相談できる大人って大事だよな・・・

できれば日常で交わらない人の方がよかったりする


72 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 13:13:40.44 ID:K1o+1rYX0
私は赤の女王様の集まりに次第に参加しなくなっていました

そこで あの人に会うのが嫌だったから。

親しげに その場ではしなければいけないのが嫌だったから。

あの人は赤の女王様の彼氏の友達で、何をされてるかを そこでいうこともなんだか憚られていました。

赤の女王様を嫌いになったわけじゃない、

それでも その集まりには行きたくありませんでした。




73 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 13:18:21.22 ID:K1o+1rYX0
その当時、とあるお客さんが黒の女王様と親しくなっていました。

普通の若い男性で、いえ、20代でSMのお店に来ている時点で普通じゃないと言えばそうなのですが、黒の女王様と他愛のない話で盛り上がっていました。

家が近所だという事、それに面白い、そう黒の女王様は評していました。

私も その若い男性の印象は最初の頃は変な人だと思っていましたが一度みんなで ご飯を食べに行く機会があり、その席で隣になり話をしてみると、案外普通…いい意味で普通の真面目な人だという印象を受けていました。


74 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 13:26:15.57 ID:K1o+1rYX0
そのお客さんはSMに興味があってしてみたいと最初言っていました。

そして 来るたびに違う女の子を連れてきていました。

「興味があるっていうから連れてきちゃった」そういう言い方をしていました。

遊んだりするわけでもなく、ただお店に連れてくる。ただそれだけでした。

他の常連さんからすると、「女をとっかえひっかえしている男」そう思っていた人もいたそうです。


75 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 13:49:55.33 ID:K1o+1rYX0
その男性は はっきり言えば さわやかな顔をしながら興味があれば何でもする人でした。

鞭で打たれ、縛られ、背中を切られ「相手にする前に自分が体験してみないとね」そんなことを にこやかに言う姿はとても面白くもあり

また、冗談のようにいうことは 本当なのだと知ると 私は驚きを隠せませんでした。

そのお客さんはバイセクシャルでした。


77 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 14:58:54.64 ID:K1o+1rYX0
目の前で その人がフェラチオをしている姿を見たとき、なんだか腹が立ちました。

あんなに怒ったのは いつ以来だろうと思うくらいでした。

それでも、その人はただ「ごめんね」そう笑っていうのでした。

悪い点は改め、それでもお店に通い続けてくる。

変な人ではあるけど いい人だと思いました


78 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 15:03:10.82 ID:K1o+1rYX0
女をとっかえひっかえしているように見える割には誠実な部分も見えました。

パートナーを大事にしている。そう感じました。

「SM以外の日常の関係が大事なんだけど、難しいね」そんな風に言う人でした。

その人は黒の女王様と仲が良いように見えました。

SMの会話をあまりせずに世間話をするような間柄だから そうなのだと思っていました。


79 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 15:23:24.72 ID:K1o+1rYX0
黒の女王様が そのお客さんとの連絡が繋がらない

そう聞いていたので 私はお客さんに話しかけていました。

そして気が付くと流れでアドレスを交換していました。

特に私からメールを送ったりはしていないのですが、そのお客さんからは他愛のないメールが時折流れてきていました。

ご飯美味しかったとか、今度一緒に食べに行かない? そんな本気とも取れないようなメールばかりでした


80 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 15:39:52.15 ID:K1o+1rYX0
ある雨の日でした

お客さんが「こんな寒い日は鍋がいいよね」そんなメールを送ってきました。

「鍋いいよね、食べたいな」

布団の中でなんとなく そんなメールを返していました。

「よかったら一緒に食べない?」

お客さんからのそのメールに私は

「食べる♪」

そんなメールを返していました。




81 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 15:43:34.63 ID:K1o+1rYX0
何故か帰ってきたメールは

「どこかお店の希望ある?」

そういうものでした

「君の家でいいんじゃないの?」

そういうメールを送り、待ち合わせ場所を決めました。

雨の中、お客さんに迎えに来てもらって一緒に買い物をし お客さんの家に足を踏み入れました。


82 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 15:50:40.00 ID:K1o+1rYX0
そのお客さんに好意を持たれているのは なんとなくわかりました。

でも、本気なのか遊びなのかわかりませんでした。

パートナーさんでも合わなければ すぐに別れるのは潔くて良いともいました。

「無理しても続かないでしょ」

そのパートナーを切った理由が「対等じゃないから」そんな理由でした。

SMをするような男性は女を下に見て道具扱いしたがるような人ばかり そんな風に思っていた私には そのお客さんの価値観が口先だけなのか、それとも本音なのか計れずにいました。


83 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 15:59:55.35 ID:K1o+1rYX0
一緒に鍋をつつき、時間だけが過ぎて言ってもお客さんは私に手を触れようともしてきませんでした。

女遊びなんか慣れていそうな風貌なのに何もしてこない。何かされると思っていた。

ただ、優しい時間だけが流れて行くだけ。

今までの私が感じた事のないような穏やかな時間でした。

私には それが不安で仕方ありませんでした。


84 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 16:06:47.89 ID:K1o+1rYX0
だから私は お客さんを試しました。

「私の事が好きなんじゃないですか?」

そう言っても お客さんは何もしてきませんでした。

あんなに傍若無人にSMを楽しんでいた人と同一人物のようには思えませんでした。

気持ちいい事が大好きで、なんでもしてみなければ気が済まないような そんなお客さんとは思えないように小さくなって震えていました。


86 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 16:27:07.54 ID:K1o+1rYX0
その姿を私は可愛いと感じました。

愉悦という感覚なのか母性なのかはわかりません。

この人は震えるほど、そんなに私の事が好きなんだと思うと、同時に本当の私を知って幻滅する姿を思い浮かべていました。

夢を壊してみたい、幻滅させてやりたい期待するから裏切られる。

幻滅されるなら最初から幻滅された方がいい。

そんな風に自虐的なのか、それとも防衛本能なのかはわかりません。

その事を隠しておく事をその時は何故か考えていませんでした。


90 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 16:31:34.84 ID:K1o+1rYX0
お店での自分は本当の自分じゃない。そんな私に憧れたり、幻想を持っているのなら早い段階で壊してしまいたい。そんな風に思っていました。

普通の男性なら そんな話に興味はなく、ただ身体だけが目当てだと思ってた。

でも綺麗事を並べても目的はそうでしょ?セフレか彼女の違いなんてそれくらいのものでしょ?そんな風にどこか思っていました。


91 :名も無き被検体774号+:2012/11/23(金) 16:34:02.23 ID:K1o+1rYX0
だから私は過去の自分の話をしました。

昔の彼氏に監禁されていた事、その彼氏が私のせいで自殺した事。

現在進行形で とある男性の性処理道具であること。

淡々とゆっくりお客さんに そんな話をしました。

「そんな私の事が本当に好きなんですか?」

そう聞くと、お客さんが

「うん、別に昔の事は気にしないし、昔の事を言うなら……」

お客さんの昔話は それこそ壮絶なものでした。



>>次のページへ続く
 
カテゴリー:人生・生活  |  タグ:SM_調教, 風俗,
 


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