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嘘で固められた男の話
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9 :名も無き被検体774号+:2013/06/01(土) 00:13:28.29 ID:eEbsZKIa0
行動と言っている事が違いすぎて俺達は混乱してくる。

理由なく殴られるのび太への申し訳なさと、ジャイアンの信じられないくらいの正論が俺の胸にささる。

俺の知っているジャイアンは

「おい、のび太!新しいバット買ったから殴らせろ!!」

と正気の沙汰とは思えないような事を簡単に言ってのける荒々しい男。

コイツはなんだ!?さっきから言っている事は正論なのに、ヴァイオレンスヒーローみたいな本物よりもタチが悪い。

ジャイ「死にたいんかゴルァァア」

スネオ「どーすんだコラ あーコラ」

俺達は自転車を止めて、その場で背筋を伸ばして立つ。

D、E、Fも俺も怖くて仕方なくて、顔を歪める。

でも俺は心のどこかで安心していたのだ。

俺達には笠井がいる。


笠井なら3人くらい余裕で倒すはず。

しかも強そうなのはジャイアンだけだ。

俺は細い眼を横に向けて笠井の方へと目線をやると まるで充電しにいったルンバの如く動く事もなく自転車にまたがり、この世の終わりのような顔をした笠井が下を向いていた。

動いてはいなかったが、オロオロした一番暗いオーラを放つ笠井は逆に目立っていてスネオに胸倉を掴まれ、プルプル震えていた。

ジャイ「お前等とりあえず警察か親に連絡じゃぁ!!!」

俺  「すみませんでした。連絡とか勘弁して頂けないですか。もう二度としません」

ジャイ「ダメに決まってんだろ!!お前どこ住んでんだよ!!?」

俺  「○○ってとこに住んでます」

ジャイ「他は!?」

D  「○○です」

E  「○○っす」

F  「俺はこの近所です……」

ジャイ「お前近所か!?名前は!!?」

F  「Fです」

ジャイ「あーならお前はあれか Fって事はFの弟か?」

F  「そうです姉貴ですね」

ジャイ「あーーならまぁ勘弁してやるか 今度から気をつけろよ!!」

すげぇFナイスだ!!もう終わったかと思った。偽ジャイアンに殺されるとこだった。



11 :名も無き被検体774号+:2013/06/01(土) 00:14:32.80 ID:eEbsZKIa0
すると笠井は急に電源が入ったかのように首をカクンカクンと揺らし始めリズムもないのにビートを刻み始める。

俺はその姿にイライラしながらも、

俺DEF「すみませんでした」

そう言って深く礼をする。

笠井 「どーもシャシャセンシタ!」

ジャイ「さっきからナメとんのかゴルアァァァァァア!!!」

ジャイアンの右フックが笠井の頬を突きぬける。

自転車ごと倒れた笠井を更にジャイアンは引き摺り降ろす。

でも笠井は喧嘩が強いはずだ…!ジャイアンまずったな!

そんな事を思っているうちに ジャイアンのモザイク無しの瞬獄殺が目の前で繰り広げられる。

血祭りにあがった笠井を余所に二発めのスーパーコンボが発動しようとする中で さすがに殺害現場に立ち会うワケにもいかないので俺が声をだして止めた。

俺  「すみません、すみません 勘弁してください」

ジャイ「コイツ 俺の事ナメてんだろうがぁ!!!」

俺  「コイツ、なんていうか不器用っていうか、ツッパってるっていうか ちょい悪っていうか」

ジャイ「ちょい悪だぁああ!?なめてんのかコラァ!」

俺  「態度だけじゃなくて頭もちょい悪なんで……勘弁してやってください」

するとジャイアンが少しだけ笑ってくれて 笠井に一撃蹴りを喰らわした後に「行け」と言ってくれたので 俺達は自転車を手で引きながらFの家へと向かう。

その間、ずっと顔面を押さえる笠井。

E 「マジこえぇよ 最低だわ」

俺 「まぁでも俺等悪いっしょ」

F 「だなぁ。おい笠井、太郎に感謝しろよ」

俺 「いやFでしょ、知り合いじゃなかったら終わってたよ」

と俺らが痛み分けをしている時に台本にはない規格外のセリフを言い放つのだった。

笠井「いやぁFのせいだろ、お前の姉貴の知り合いじゃなかったら 俺マジであいつらボコってたよ。迷惑かかるだろうから我慢したけどよぉ」

ドラマか映画の撮影なら監督がメガホン投げつけるレベルのアドリブをぶっこんできた。

なにいってんだコイツ? ヒロポンでもやってんのか?

俺 「ふぇ?ww」

F 「……まぁ姉貴は東京にいるし、やってもよかったけどね」

笠井「マジかよ!?パンチ全然痛くないしさ、我慢して損したな。今からやってこうかな」



12 :名も無き被検体774号+:2013/06/01(土) 00:15:52.68 ID:rKroa4Oe0
ミサワやんこれ


13 :名も無き被検体774号+:2013/06/01(土) 00:19:21.00 ID:eEbsZKIa0
俺達はただ黙る事しかできなかった。

完全にルンバ以下の戦闘力をマジマジと見せられてそんな大口を叩けるなんて、世紀末の蛮族でも言わないだろう。

俺達は一刻も早くFの家で温かい守られた環境に行きたい一心で早歩きした時。

笠井「やべ…煙草忘れた…ちょ戻ろうぜ」

俺 「いや諦めろよ、それか明日行きなよ。もう戻るのは嫌だわ」

F 「確かにせっかく解放されたのに。煙草吸うのお前しかいないしな。また買えばいいじゃない?」

DE「帰ろうよ」

笠井「勿体ないだろ!ちょみんな戻るぞ」

F 「怖くないんだから一人で行ってこいよ」


そのFの言葉に引くに引けなくなった笠井は煙草を取りに公園へと向かって行った。

戦闘力はルンバ以下の癖にプライドだけは惑星ベジータ育ちみたいな奴だった。

俺達はFの家へと入り、ゆったりと桃鉄をした。

とっても平凡なこの時間が幸せだった。


そして三十分後、血まみれの笠井がFの部屋へと帰ってきた。

俺達「ダイジョウブカ?ナンカアッタノ?(棒読み)」

笠井「ちょっと手間取ったけどボコしてきた。あー弱かった」

そう言いながら握られた煙草の箱はプルプル震えていて、煙草を吸う事もなく、深夜三時に笠井は「やっぱ帰るわ…」と言って帰っていった。

この一件でDEは笠井を嫌いだし、近づく事をやめる。

アイツといるとなんとなくロクな事がない。

面倒くさいというのが理由だった。



14 :名も無き被検体774号+:2013/06/01(土) 00:21:06.16 ID:eEbsZKIa0
笠井はというとこの一件が無かったかのように元気に学校にきた。

俺とFはいつも通り学校で話し、笠井に誘われるがままショボイゲーセンへと足を運ぶ。

中には べんぞうさんみたいなオタクのおっさんと、中学生が『モンスターゲート?」っていうメダルのゲームをやっていた。

笠井「どけ!俺が座るんだよ」

そういって半ば無理矢理、中学生をどかしていく笠井。

本当に弱い者には強い。

弱肉強食とはこういうものなのかもしれないが、夏頃にやっていた映画のクローズゼロを黒の皮ジャンで観に来る奴と同じくらいダサイ男だった。

俺 「いやいや、まだやってんだから可哀そうだろ」

笠井「いっつもの事だし!ガキがくんじゃねえっつうの!」

呆れた俺とFは笠井から離れた所の格ゲーをずっとしていた。

その間もオタクのおっさんにメダルをたかったりと、好き放題していた。

もちろん、そんな事をしていれば他の客たちは嫌気がさして どんどん帰っていく。

遂には俺等三人となったのだ。


F 「帰ろうぜ」

笠井「あーまぁそうだな!」

という事でゲーセンから出た時の事だった。

もっくもっくと焚き上がる煙と目線くらいの炎がゆらっゆらっと立ちあがる。

「真っ赤にも〜えた〜♪」と美空さんの音楽が聞こえてきそうなほどに燃え上がっている一台の自転車。

○●○という感じで真ん中の自転車だけが Oh! be burning!

今まさに現在進行形で燃えていた。

やはり報復というものは恐ろしいと俺とFが感じる中で焦る笠井。





>>次のページへ続く
 
カテゴリー:面白系  |  タグ:これはひどい, 面白,
 


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