嘘で固められた男の話
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43 :名も無き被検体774号+:2013/06/02(日) 00:30:54.21 ID:Yhe5rlpu0
そう こいつ等は笠井の過去を知る男達。
こりゃ完全に高校デビューしてんなと瞬時に思わせてくれた。
結局、笠井は動く事なく赤と青がこちらに来て、「テメェ殺すぞ」と笠井の胸倉を掴んで三島が それを止めて終わった。
もっと面白くなると思ったが、赤も青も人の子でサイゼを出ていった。
もちろん天敵が消えた笠井は いつものように調子にのるが誰もそれに愛想笑いすらできないでいた。
これをFに話すと、アイツは何個嘘をついてるんだろう?と根本的な話になる。
もう それを暴いて どうこうしようとかいう感情じゃなくて、その嘘をシッカリと嘘だと見たかった。
こうして次の日から俺とFで笠井の嘘が嘘であるというのを眼で確かめようという事になった。
まずは帰宅後、一人で帰ったなら ほぼ必ずいるだろうというしょぼいゲーセンへ向かう
店の外から俺とFは笠井を確認しながら電話。
もちろん笠井は気が付いていない。
笠井「もしもし」
俺 「今、なにしてんの?w」
笠井「今、女といるわ」
俺 「あーならいいやw」
笠井「でも遊ぶなら女返すから、まぁ一発やってから行くよw」
俺 「そう」
そこで電話を切る。
一人でメダルゲームをしている笠井。周りには誰もいない。
俺達は中へと入り、笠井の横へと立つ。
F 「女は? トイレ?」
笠井「おぉ、今帰したわ」
俺 「そっかww」
そう言って遊ぶ事もなく俺達は帰った。
笠井が家庭教師が来るといった日、俺達は笠井の家へと足を運んだ。
マンションではあったが、夫婦二人、兄弟で二人が住むには小さく見えたし
東京とかならまだしも、一戸建てが当たり前なのにマンション。
笠井によると親は医者で 夫婦は東大出身。母は専業主婦。
東大出身なのになんで こんな田舎にいるんだろうしかも開業医らしいけど真相はわからない。
44 :名も無き被検体774号+:2013/06/02(日) 00:31:41.44 ID:Yhe5rlpu0
家庭教師が出てくるのを俺とFが待ってくると、とんでもない汗まみれのメガネをかけた飛べない豚人が笠井の家からフゥフゥといいつつ出てきた。
リュックを持つ様は もうアキバ専用みたいな男だ。
そして その男が出てくるときに、後ろから中学生くらいの少年が部活から帰ってきた。
少年は豚人に頭を下げた後に、俺達にも「こんにちわ」と言う。
俺 「笠井の弟?」
弟 「あっはい」
F 「今の誰?」
弟 「兄の家庭教師です」
俺F「wwwwアイツとヤッてんのか!?」
弟 「?」
俺 「いやなんでもないよ…」
弟 「授業終わったみたいなんで、入っても大丈夫ですよ」
F 「いいの、いいの」
弟は笠井に似てはいなかったが、どこかシッカリした感じで頼りがいのある男だった。
俺F「じゃ」
そう言って俺達は帰った。
あの豚人は確かに、笠井が言っていたように年上だが どの角度からみても例え100歩以上譲って女だとしても勃起は不可能だろう。
「家庭教師? 勉強する前に一発やって、終わり際に一発やるかんじ
俺も疲れてるからヤダっていうんだけどさ、あっちが欲しがってさ
やっぱ年上ってエロくていいよ」
恐ろしい男だ。
45 :名も無き被検体774号+:2013/06/02(日) 00:32:01.45 ID:Yhe5rlpu0
結局、笠井はガチゲイ認定をした上で、どうしても笠井の過去がどうだったのかが 気になるが、三島から赤と青を紹介してもらうのは危険すぎる。
ここで俺達は夜にマックを食べながら話していると一人だけクラスに笠井の過去を知っている男を思い出す。
俺F「キテレツいるやん!!」
キテレツという男は高身長ガリ眼鏡のハグキが特徴的な男で笠井がイジメまくっていた男でもある。
笠井がキテレツを弄る度に、キテレツは「昔はそんなんじゃなかったんに」と言っていた。
俺もFもそんなキテレツの言葉を受け流していたが、今思えばアイツは笠井を良く知っているという証拠だった。
色々なルートを辿ってキテレツの電話番号をゲット
俺 「もしもし、キテレツ? 山田だけど」
キテ「あー」
俺 「あのさ、明日中学の卒アルもってきてよ」
キテ「えーなんで?」
俺 「笠井って昔どんなだったか見たいだけ」
キテ「えー怒られる…」
俺 「いいじゃん、なんか言われたら俺達が守るから」
キテ「うへ、まぁいいけど。印象違っててビックリすると思うよ」
そこでキテレツとの電話を終えて明日が楽しみになる。
まぁ高校デビューしている事は間違いない。
髪の毛も7:3とかメガネだったとか、早くみてぇぇぇ!!
そうなった俺達は いつもよりテンション高めに学校へ行った。
キテ「こっそりね」
そういって こっそり卒アルを見せる。
俺とFはページを捲っていく。
写真は個人写真で写っており顔が良く分かる。
だが、どのクラスにも笠井は乗っていない。
俺「ええぇ居ないぞ!!」
F「どこにもいねぇな」
まさか存在すら嘘だとか無いよなと思いつつキテレツを見ると、
46 :名も無き被検体774号+:2013/06/02(日) 00:34:35.95 ID:Yhe5rlpu0
キテ「四組にいるよ」
そう言って四組のページを開く。
パッ見はどこにもいなかったが、キテレツが指をさした。
キテ「これこれ」
俺F「えっ!!!???!!!!」
眼球以外の全てを整形していた。
47 :名も無き被検体774号+:2013/06/02(日) 00:36:07.11 ID:Yhe5rlpu0
写真に写る男は
エラが張っていて、垂れ目の一重。
鼻は低くて口もポッテリとたらこ唇だった。
今の笠井は二重でキリッとあがった眼、顔のラインもシャープで口元もすっきりしている。
整形とかって大人がするものだとずっと思っていた。
成長云々とかで、できないとかも聞いていた。
確かにキテレツが印象が違うといったけど、これは印象が違うという次元ではない。
完全に違う人だ。
薄めで見れば面影が無い事もないが、弟をめっちゃブサイクにしたら こんな感じだわという印象だった。
でも完全に違う。
間違いなく顔にペナルティをおった男が写真に写っていて名前には笠井シンゴと書かれている。
俺 「おい、笠井……これ…」
この時初めて 笠井がアチャっとしたチャメッ気のある表情を浮かべる。
笠井「エヘヘ…でも眼だけだよ」
F 「お前、でもエラとか……」
笠井「エヘヘ」
こうして憎むでもなく恨むでもなく徐々に笠井と話さなくなっていった。
それでも俺は笠井を忘れないと思う。
整形した事実が発覚した最後の最後まで嘘をつき通そうとした彼はどこか立派だった。
今どこでなにをしているのか分からないけど、顔を変えたからには幸せになってもらいたい。
今ではそう思う。
おわり
>>次のページへ続く
そう こいつ等は笠井の過去を知る男達。
こりゃ完全に高校デビューしてんなと瞬時に思わせてくれた。
結局、笠井は動く事なく赤と青がこちらに来て、「テメェ殺すぞ」と笠井の胸倉を掴んで三島が それを止めて終わった。
もっと面白くなると思ったが、赤も青も人の子でサイゼを出ていった。
もちろん天敵が消えた笠井は いつものように調子にのるが誰もそれに愛想笑いすらできないでいた。
これをFに話すと、アイツは何個嘘をついてるんだろう?と根本的な話になる。
もう それを暴いて どうこうしようとかいう感情じゃなくて、その嘘をシッカリと嘘だと見たかった。
こうして次の日から俺とFで笠井の嘘が嘘であるというのを眼で確かめようという事になった。
まずは帰宅後、一人で帰ったなら ほぼ必ずいるだろうというしょぼいゲーセンへ向かう
店の外から俺とFは笠井を確認しながら電話。
もちろん笠井は気が付いていない。
笠井「もしもし」
俺 「今、なにしてんの?w」
笠井「今、女といるわ」
俺 「あーならいいやw」
笠井「でも遊ぶなら女返すから、まぁ一発やってから行くよw」
俺 「そう」
そこで電話を切る。
一人でメダルゲームをしている笠井。周りには誰もいない。
俺達は中へと入り、笠井の横へと立つ。
F 「女は? トイレ?」
笠井「おぉ、今帰したわ」
俺 「そっかww」
そう言って遊ぶ事もなく俺達は帰った。
笠井が家庭教師が来るといった日、俺達は笠井の家へと足を運んだ。
マンションではあったが、夫婦二人、兄弟で二人が住むには小さく見えたし
東京とかならまだしも、一戸建てが当たり前なのにマンション。
笠井によると親は医者で 夫婦は東大出身。母は専業主婦。
東大出身なのになんで こんな田舎にいるんだろうしかも開業医らしいけど真相はわからない。
44 :名も無き被検体774号+:2013/06/02(日) 00:31:41.44 ID:Yhe5rlpu0
家庭教師が出てくるのを俺とFが待ってくると、とんでもない汗まみれのメガネをかけた飛べない豚人が笠井の家からフゥフゥといいつつ出てきた。
リュックを持つ様は もうアキバ専用みたいな男だ。
そして その男が出てくるときに、後ろから中学生くらいの少年が部活から帰ってきた。
少年は豚人に頭を下げた後に、俺達にも「こんにちわ」と言う。
俺 「笠井の弟?」
弟 「あっはい」
F 「今の誰?」
弟 「兄の家庭教師です」
俺F「wwwwアイツとヤッてんのか!?」
弟 「?」
俺 「いやなんでもないよ…」
弟 「授業終わったみたいなんで、入っても大丈夫ですよ」
F 「いいの、いいの」
弟は笠井に似てはいなかったが、どこかシッカリした感じで頼りがいのある男だった。
俺F「じゃ」
そう言って俺達は帰った。
あの豚人は確かに、笠井が言っていたように年上だが どの角度からみても例え100歩以上譲って女だとしても勃起は不可能だろう。
「家庭教師? 勉強する前に一発やって、終わり際に一発やるかんじ
俺も疲れてるからヤダっていうんだけどさ、あっちが欲しがってさ
やっぱ年上ってエロくていいよ」
恐ろしい男だ。
45 :名も無き被検体774号+:2013/06/02(日) 00:32:01.45 ID:Yhe5rlpu0
結局、笠井はガチゲイ認定をした上で、どうしても笠井の過去がどうだったのかが 気になるが、三島から赤と青を紹介してもらうのは危険すぎる。
ここで俺達は夜にマックを食べながら話していると一人だけクラスに笠井の過去を知っている男を思い出す。
俺F「キテレツいるやん!!」
キテレツという男は高身長ガリ眼鏡のハグキが特徴的な男で笠井がイジメまくっていた男でもある。
笠井がキテレツを弄る度に、キテレツは「昔はそんなんじゃなかったんに」と言っていた。
俺もFもそんなキテレツの言葉を受け流していたが、今思えばアイツは笠井を良く知っているという証拠だった。
色々なルートを辿ってキテレツの電話番号をゲット
俺 「もしもし、キテレツ? 山田だけど」
キテ「あー」
俺 「あのさ、明日中学の卒アルもってきてよ」
キテ「えーなんで?」
俺 「笠井って昔どんなだったか見たいだけ」
キテ「えー怒られる…」
俺 「いいじゃん、なんか言われたら俺達が守るから」
キテ「うへ、まぁいいけど。印象違っててビックリすると思うよ」
そこでキテレツとの電話を終えて明日が楽しみになる。
まぁ高校デビューしている事は間違いない。
髪の毛も7:3とかメガネだったとか、早くみてぇぇぇ!!
そうなった俺達は いつもよりテンション高めに学校へ行った。
キテ「こっそりね」
そういって こっそり卒アルを見せる。
俺とFはページを捲っていく。
写真は個人写真で写っており顔が良く分かる。
だが、どのクラスにも笠井は乗っていない。
俺「ええぇ居ないぞ!!」
F「どこにもいねぇな」
まさか存在すら嘘だとか無いよなと思いつつキテレツを見ると、
46 :名も無き被検体774号+:2013/06/02(日) 00:34:35.95 ID:Yhe5rlpu0
キテ「四組にいるよ」
そう言って四組のページを開く。
パッ見はどこにもいなかったが、キテレツが指をさした。
キテ「これこれ」
俺F「えっ!!!???!!!!」
眼球以外の全てを整形していた。
47 :名も無き被検体774号+:2013/06/02(日) 00:36:07.11 ID:Yhe5rlpu0
写真に写る男は
エラが張っていて、垂れ目の一重。
鼻は低くて口もポッテリとたらこ唇だった。
今の笠井は二重でキリッとあがった眼、顔のラインもシャープで口元もすっきりしている。
整形とかって大人がするものだとずっと思っていた。
成長云々とかで、できないとかも聞いていた。
確かにキテレツが印象が違うといったけど、これは印象が違うという次元ではない。
完全に違う人だ。
薄めで見れば面影が無い事もないが、弟をめっちゃブサイクにしたら こんな感じだわという印象だった。
でも完全に違う。
間違いなく顔にペナルティをおった男が写真に写っていて名前には笠井シンゴと書かれている。
俺 「おい、笠井……これ…」
この時初めて 笠井がアチャっとしたチャメッ気のある表情を浮かべる。
笠井「エヘヘ…でも眼だけだよ」
F 「お前、でもエラとか……」
笠井「エヘヘ」
こうして憎むでもなく恨むでもなく徐々に笠井と話さなくなっていった。
それでも俺は笠井を忘れないと思う。
整形した事実が発覚した最後の最後まで嘘をつき通そうとした彼はどこか立派だった。
今どこでなにをしているのか分からないけど、顔を変えたからには幸せになってもらいたい。
今ではそう思う。
おわり
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