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中学時代の仲間でかけがえのない人が出来た話
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17 :サボテン:2005/06/22(水) 23:22:42 ID:jrTHGIjp
テーブルの上はまさに惨状だった。シャリだけが残った寿司や、焼酎やらビールが混ざったわけの分からない混合物が垂れていた。
黙って片づけていると、直美ちゃんがソファ越しに俺をじっと見ていた。
「寿司まだあるよ、イクラもあるから食べる?」と聞くと、小走りにテーブルの方にやってきた。
「食べるたべる!何でもたべる!」と言っていたわりには、テーブルに座って10分くらいでまた寝てしまった。
仕方なくまたソファまで運んだ。
片づけが終わった頃には、姉も直美ちゃんも目が覚めていた。
風呂にはいるように促すと、二人一緒に風呂に入っていった。
「覗かないでよ!!」と直美ちゃんが俺に言った。
正直覗いてみたかったが、姉もいるので無理だ。
二人が風呂に入っている間に、日記を書いていた。日本で書く日記は久しぶりで、なんだか新鮮だった。
風呂の方からは歌声のような二人の声が聞こえてきていた。
二人が風呂から出たので、自分も風呂に入ることにした。湯船に浸かると、体から力が抜けた。
久しぶりに入る、風呂は最高だった。
いつしかウトウトし始めて寝てしまった。
気が付いて目を開けると、姉が目の前にいた。
「お風呂で寝ないの!」と叱られたがとても気持が良かった。
つづく
18 :サボテン:2005/06/22(水) 23:23:36 ID:jrTHGIjp
居間に戻ると、直美ちゃんと姉がオセロをしていた。
直美ちゃんの隣に座ると、ほのかにシャンプーの香りが漂ってきた。
オセロに没頭しているらしく、となりに座っているのに直美ちゃんは気付いていないようだった。
そのまま、ソファに身を任せていると眠くなり、また寝てしまった。
誰かに肩を揺すられている。目を開けると、今度は直美ちゃんがそこにいた。
「お姉ちゃん寝てしまったよ」そう言われて姉を見ると、気持ちよさそうに寝ていた。
「部屋に運ぶよ」と言い、姉をおんぶして部屋まで運んだ。
ベッドに寝かせると、直美ちゃんが姉に布団を掛けてくれた。
「気持ちよさそうに寝てるね〜」と直美ちゃんは、小さな声で、姉を見て言った。
自分も寝ようかと思ったが、せっかく直美ちゃんが来ていたので、そのまま下に降りた。
「何か飲む?」直美ちゃんに聞いた。
「じゃ、麦茶でももらおうかな」と、言いながらソファに腰掛けた。
麦茶を差し出し、自分もソファに腰掛けた。
「今日どうする?泊まってく?」
別にやましい気持があってそう言ったわけでは無い。
「なんか変なこと考えてる?」と直美ちゃんは、意地悪な笑顔で俺に詰め寄ってきた。
つづく
19 :サボテン:2005/06/22(水) 23:23:54 ID:jrTHGIjp
本当に変なことは考えていなかった。
「大丈夫、歩いて帰るから」直美ちゃんはそう言ったが、女の子を一人で歩いて帰らせるのは抵抗があった。
「夜道は危ないから、泊まってったほうがいいよ。空き部屋あるから」と言うと、直美ちゃんは最初は拒んでいたが、泊まっていくことにした。
「オセロやろうか、おせろ」
そう言われて、オセロを始めた。オセロはからっきしなので、全敗で終わった。
直美ちゃんは、眠そうにあくびをしているので「そろそろ寝る?」と聞いた。
目をこすりながら、直美ちゃんは頷いた。
空き部屋に案内した。
「ねえ?あんたの部屋で寝ちゃだめ?」
そう言われてドキッとした。まさか、そんなことを言われるとは思っていなかったのでほんとにびっくりした。
「あ、いいよ。じゃ、布団運ぶから」と、普通に答えたが、内心ドキドキしていた。
直美ちゃんを部屋に入れた。
「前と全然変ってないね〜」そう言いながら、直美ちゃんはキョロキョロと部屋を見回していた。
「じゃ、俺は下で寝るからベッド使って」と直美ちゃんの布団をベッドに敷いた。
「あ、いいよ。私が下で寝るから」と直美ちゃんは遠慮した。
「久しぶりに下で寝たいからいいよ、使って」というと、直美ちゃんはベッドに座った。
そして、直美ちゃんはすぐに寝てしまった。自分も、日記を書いて布団に入った。
外からは、無視やカエルの鳴き声が聞こえていた。帰ってきたんだな、と思いながら目を閉じる。
けど、眠れない。興奮しているのか眠れなかった。
隣では直美ちゃんが、スースーと気持ちよさそうな寝息が聞こえてくる。
一時間しても眠れなかった。
直美ちゃんが突然唸りだしてびっくりした。声をかけると、目をパッと開いた。
「え?どうしたの?」と本人は気付いていなかった。
「眠れなくて起きてたら、突然声聞こえたから」と言うと、直美ちゃんは布団に倒れ込んだ。
「眠れないの?」眠そうな声で直美ちゃんが聞いてきた。
「なんで眠れないんだろうね〜」と、話しをしているとかなりの時間がたっていた。
「イギリスの時みたいに、一緒に寝ようよ。一緒に」と、直美ちゃんはそう言いながら、俺の布団に入ってきた。
一緒の布団で眠れるのは良かったが、そのせいで結局朝まで眠れなかった。
つづく
20 :サボテン:2005/06/22(水) 23:24:16 ID:jrTHGIjp
朝起きると、直美ちゃんはまだ寝ていた。
自分のすぐ隣で、好きな子の寝顔が見られるのはとても幸せだなと思った。
3人で朝食を食べた。
直美ちゃんは眠そうにしながら、帰っていった。
これからゆっくりと寝ようと思い、ベッドに入ると姉が入ってきた。
「高志君から電話だよ」
一気に眠気が覚めた。
そして背中が冷えた。恐る恐る電話に出る。
「おー、帰ってきたか!」意外に明るい声に、構えた自分は拍子抜けした。
「帰ってきて早々だけど、今日の夜ちょっと走りに行くか?向こうでは乗ってなかったんだろ?」お誘いだった。
快く返事をして、また眠った。
眠る前に、高志のことを少し考えた。
新しい彼女が出来たはずだが、うまくやってるんだろうか?俺と直美ちゃんのことは どう思ってるんだろうか?考えては見たものの答えは当然導き出すことはできなかった。
昼過ぎに起きてバイクを総点検した。
姉はどんな乗り方をしたのか、かなりの痛みがあった。それを治して、時計を見ると約束の時間の7時になっていた。
急ぎ、着替えていつもの場所に向かう。
いつもの場所に着くと、高志は一人柵に腰掛けて煙草を吸っていた。
「おう来たか。久振りだな。元気だった?」
高志は、変わりない笑顔で俺を迎えてくれた。
「おう、元気だったよ。手紙有り難うな」
俺も、笑顔で高志の肩をボンと叩いて喜んだ。
「よし、とりあえず走るか。最初はゆっくりな。車も通るから」
そう言って、高志はセルを回して先に走りだした。
ゆっくりな、と言う割には結構飛ばしていた。
後ろから高志を見ると、すごく綺麗な走り方をしていた。
「腕あげたな」と、思いながら自分も追いつこうと必死になっていた。
結局、だいぶ離されてしまった。
上りも離されたままで、少し落ち込んだ。
いつもの場所に行くと、高志は誰かに電話をしていた。
高志は慌てて電話を切ると、俺の方にやってきた。
「久しぶりに乗ったんだから、あまり無理するなよ」と慰めてくれた。
しばらく話し込んでいると、バイクのエンジン音が聞こえてくる。
聞き覚えのあるエンジン音は直美ちゃんだった。
つづく
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テーブルの上はまさに惨状だった。シャリだけが残った寿司や、焼酎やらビールが混ざったわけの分からない混合物が垂れていた。
黙って片づけていると、直美ちゃんがソファ越しに俺をじっと見ていた。
「寿司まだあるよ、イクラもあるから食べる?」と聞くと、小走りにテーブルの方にやってきた。
「食べるたべる!何でもたべる!」と言っていたわりには、テーブルに座って10分くらいでまた寝てしまった。
仕方なくまたソファまで運んだ。
片づけが終わった頃には、姉も直美ちゃんも目が覚めていた。
風呂にはいるように促すと、二人一緒に風呂に入っていった。
「覗かないでよ!!」と直美ちゃんが俺に言った。
正直覗いてみたかったが、姉もいるので無理だ。
二人が風呂に入っている間に、日記を書いていた。日本で書く日記は久しぶりで、なんだか新鮮だった。
風呂の方からは歌声のような二人の声が聞こえてきていた。
二人が風呂から出たので、自分も風呂に入ることにした。湯船に浸かると、体から力が抜けた。
久しぶりに入る、風呂は最高だった。
いつしかウトウトし始めて寝てしまった。
気が付いて目を開けると、姉が目の前にいた。
「お風呂で寝ないの!」と叱られたがとても気持が良かった。
つづく
18 :サボテン:2005/06/22(水) 23:23:36 ID:jrTHGIjp
居間に戻ると、直美ちゃんと姉がオセロをしていた。
直美ちゃんの隣に座ると、ほのかにシャンプーの香りが漂ってきた。
オセロに没頭しているらしく、となりに座っているのに直美ちゃんは気付いていないようだった。
そのまま、ソファに身を任せていると眠くなり、また寝てしまった。
誰かに肩を揺すられている。目を開けると、今度は直美ちゃんがそこにいた。
「お姉ちゃん寝てしまったよ」そう言われて姉を見ると、気持ちよさそうに寝ていた。
「部屋に運ぶよ」と言い、姉をおんぶして部屋まで運んだ。
ベッドに寝かせると、直美ちゃんが姉に布団を掛けてくれた。
「気持ちよさそうに寝てるね〜」と直美ちゃんは、小さな声で、姉を見て言った。
自分も寝ようかと思ったが、せっかく直美ちゃんが来ていたので、そのまま下に降りた。
「何か飲む?」直美ちゃんに聞いた。
「じゃ、麦茶でももらおうかな」と、言いながらソファに腰掛けた。
麦茶を差し出し、自分もソファに腰掛けた。
「今日どうする?泊まってく?」
別にやましい気持があってそう言ったわけでは無い。
「なんか変なこと考えてる?」と直美ちゃんは、意地悪な笑顔で俺に詰め寄ってきた。
つづく
19 :サボテン:2005/06/22(水) 23:23:54 ID:jrTHGIjp
本当に変なことは考えていなかった。
「大丈夫、歩いて帰るから」直美ちゃんはそう言ったが、女の子を一人で歩いて帰らせるのは抵抗があった。
「夜道は危ないから、泊まってったほうがいいよ。空き部屋あるから」と言うと、直美ちゃんは最初は拒んでいたが、泊まっていくことにした。
「オセロやろうか、おせろ」
そう言われて、オセロを始めた。オセロはからっきしなので、全敗で終わった。
直美ちゃんは、眠そうにあくびをしているので「そろそろ寝る?」と聞いた。
目をこすりながら、直美ちゃんは頷いた。
空き部屋に案内した。
「ねえ?あんたの部屋で寝ちゃだめ?」
そう言われてドキッとした。まさか、そんなことを言われるとは思っていなかったのでほんとにびっくりした。
「あ、いいよ。じゃ、布団運ぶから」と、普通に答えたが、内心ドキドキしていた。
直美ちゃんを部屋に入れた。
「前と全然変ってないね〜」そう言いながら、直美ちゃんはキョロキョロと部屋を見回していた。
「じゃ、俺は下で寝るからベッド使って」と直美ちゃんの布団をベッドに敷いた。
「あ、いいよ。私が下で寝るから」と直美ちゃんは遠慮した。
「久しぶりに下で寝たいからいいよ、使って」というと、直美ちゃんはベッドに座った。
そして、直美ちゃんはすぐに寝てしまった。自分も、日記を書いて布団に入った。
外からは、無視やカエルの鳴き声が聞こえていた。帰ってきたんだな、と思いながら目を閉じる。
けど、眠れない。興奮しているのか眠れなかった。
隣では直美ちゃんが、スースーと気持ちよさそうな寝息が聞こえてくる。
一時間しても眠れなかった。
直美ちゃんが突然唸りだしてびっくりした。声をかけると、目をパッと開いた。
「え?どうしたの?」と本人は気付いていなかった。
「眠れなくて起きてたら、突然声聞こえたから」と言うと、直美ちゃんは布団に倒れ込んだ。
「眠れないの?」眠そうな声で直美ちゃんが聞いてきた。
「なんで眠れないんだろうね〜」と、話しをしているとかなりの時間がたっていた。
「イギリスの時みたいに、一緒に寝ようよ。一緒に」と、直美ちゃんはそう言いながら、俺の布団に入ってきた。
一緒の布団で眠れるのは良かったが、そのせいで結局朝まで眠れなかった。
つづく
20 :サボテン:2005/06/22(水) 23:24:16 ID:jrTHGIjp
朝起きると、直美ちゃんはまだ寝ていた。
自分のすぐ隣で、好きな子の寝顔が見られるのはとても幸せだなと思った。
3人で朝食を食べた。
直美ちゃんは眠そうにしながら、帰っていった。
これからゆっくりと寝ようと思い、ベッドに入ると姉が入ってきた。
「高志君から電話だよ」
一気に眠気が覚めた。
そして背中が冷えた。恐る恐る電話に出る。
「おー、帰ってきたか!」意外に明るい声に、構えた自分は拍子抜けした。
「帰ってきて早々だけど、今日の夜ちょっと走りに行くか?向こうでは乗ってなかったんだろ?」お誘いだった。
快く返事をして、また眠った。
眠る前に、高志のことを少し考えた。
新しい彼女が出来たはずだが、うまくやってるんだろうか?俺と直美ちゃんのことは どう思ってるんだろうか?考えては見たものの答えは当然導き出すことはできなかった。
昼過ぎに起きてバイクを総点検した。
姉はどんな乗り方をしたのか、かなりの痛みがあった。それを治して、時計を見ると約束の時間の7時になっていた。
急ぎ、着替えていつもの場所に向かう。
いつもの場所に着くと、高志は一人柵に腰掛けて煙草を吸っていた。
「おう来たか。久振りだな。元気だった?」
高志は、変わりない笑顔で俺を迎えてくれた。
「おう、元気だったよ。手紙有り難うな」
俺も、笑顔で高志の肩をボンと叩いて喜んだ。
「よし、とりあえず走るか。最初はゆっくりな。車も通るから」
そう言って、高志はセルを回して先に走りだした。
ゆっくりな、と言う割には結構飛ばしていた。
後ろから高志を見ると、すごく綺麗な走り方をしていた。
「腕あげたな」と、思いながら自分も追いつこうと必死になっていた。
結局、だいぶ離されてしまった。
上りも離されたままで、少し落ち込んだ。
いつもの場所に行くと、高志は誰かに電話をしていた。
高志は慌てて電話を切ると、俺の方にやってきた。
「久しぶりに乗ったんだから、あまり無理するなよ」と慰めてくれた。
しばらく話し込んでいると、バイクのエンジン音が聞こえてくる。
聞き覚えのあるエンジン音は直美ちゃんだった。
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