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旦那が亡くなって1年経った
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185 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 20:09:36.12 ID:fow/z5G3.net
バイトが終わる頃には街の雰囲気も変わっており
ほろ酔いで1件目から出てくる人、家路を急ぐ人、居酒屋さんのキャッチなど人の層と言いますか、歩いてる人の種類もガラリと変わって少し賑やかになります。
そんな中で私は声をかけられました
186 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 20:14:42.09 ID:fow/z5G3.net
「お姉さん、それなんの散歩?」
ハッとして顔を上げて横を見ると視線の先にはユキさんが居た。
何してるの?と聞くと
「見りゃわかるでしょー?」
顔をくしゃっとさせて笑ってから「待ってたの」と答えました
188 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 20:23:18.99 ID:fow/z5G3.net
何がなんだかわからないといった私にユキさんは満足そうでした
ご丁寧にも足元には紙袋を置いて髪型も着ている服も履いている靴も全て再現されてました
3年の記念日にはまだ早いよ?
そう言う私にユキさんは首を横に振って「3年目の記念日だよ」と答えます。
「今日、初めて会ったんだよ」
189 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 20:31:17.91 ID:fow/z5G3.net
ユキさんは その後も続けます
「たっくさん悩んだんだよ…お洒落なレストランも、夜景が綺麗な場所とか…」
その時 私はただただ驚いてました
記念日って付き合った日!位のイメージしかなかったし
申し訳ない話が気にも止めた事なかったし
「でもねぇ、やっぱり俺たちはここかな?って思ってさ」
くしゃっと崩れる顔を見ていたら涙が溢れてきて止まらなくなりました
190 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 20:34:23.12 ID:fow/z5G3.net
比較的人通りの多い道でボロボロと泣く私を見て ユキさんは不敵に笑いながら紙袋からガサゴソと箱を取り出しました。鼻セレブ
バイトが終わる頃には街の雰囲気も変わっており
ほろ酔いで1件目から出てくる人、家路を急ぐ人、居酒屋さんのキャッチなど人の層と言いますか、歩いてる人の種類もガラリと変わって少し賑やかになります。
そんな中で私は声をかけられました
186 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 20:14:42.09 ID:fow/z5G3.net
「お姉さん、それなんの散歩?」
ハッとして顔を上げて横を見ると視線の先にはユキさんが居た。
何してるの?と聞くと
「見りゃわかるでしょー?」
顔をくしゃっとさせて笑ってから「待ってたの」と答えました
188 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 20:23:18.99 ID:fow/z5G3.net
何がなんだかわからないといった私にユキさんは満足そうでした
ご丁寧にも足元には紙袋を置いて髪型も着ている服も履いている靴も全て再現されてました
3年の記念日にはまだ早いよ?
そう言う私にユキさんは首を横に振って「3年目の記念日だよ」と答えます。
「今日、初めて会ったんだよ」
189 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 20:31:17.91 ID:fow/z5G3.net
ユキさんは その後も続けます
「たっくさん悩んだんだよ…お洒落なレストランも、夜景が綺麗な場所とか…」
その時 私はただただ驚いてました
記念日って付き合った日!位のイメージしかなかったし
申し訳ない話が気にも止めた事なかったし
「でもねぇ、やっぱり俺たちはここかな?って思ってさ」
くしゃっと崩れる顔を見ていたら涙が溢れてきて止まらなくなりました
190 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 20:34:23.12 ID:fow/z5G3.net
比較的人通りの多い道でボロボロと泣く私を見て ユキさんは不敵に笑いながら紙袋からガサゴソと箱を取り出しました。鼻セレブ
191 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 20:36:06.38 ID:fow/z5G3.net
「すーぐ泣いちゃうから持ってきたんだ」
泣くと鼻水が止まらなくなるし
鼻の下は痛くなるし
悔しいけど この心遣いはありがたかったなwww
193 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 20:52:51.24 ID:fow/z5G3.net
「ここでも沢山話したね、俺は仕事だったのに呑気に横に座ってさ」
全然仕事してなかったじゃんと思ったけど突っ込む余裕はなかったです。
「それでさ、俺はここで ひたすら突っ立って配ってきた訳だ、こうやって!こうやって!」
如何に自分が仕事をしていたか抱えたティッシュを箱から引き抜いて渡しながら熱弁します
194 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 20:57:27.45 ID:fow/z5G3.net
私はと言えば次々と渡されるティッシュで鼻をかんでは鞄に、涙を拭いては鞄にと大忙しでした。
ただそんなやり取りが面白くて泣きながら笑ってました
流石にもういらないよと伝えてユキさんの方を見たら手にもったティッシュをヒラヒラさせてもう引っ張り出しちゃったよ
って本当に(´・ω・`)みたいな顔してました。
196 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 21:07:57.08 ID:fow/z5G3.net
それは最後に貰うよって手を出すと
「じゃぁこれが俺がプロとして最後に配る物だねー」とわざとらしく言いました
そして、ふわっとしたティッシュが渡される直前。
彼の手から私の掌に硬いものが乗りました
わかりにくいかとは思いますがティッシュで包む形で持っていたんでしょうね。
197 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 21:11:09.84 ID:fow/z5G3.net
咄嗟に握り込んでユキさんを見ると なんかしどろもどろになりながら
「良かったら受け取って下さい」
って笑ってた
199 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 21:15:43.46 ID:fow/z5G3.net
私の掌に乗ったものは指輪でした
確認して すぐさま受け取れないと突き返したけど
201 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 21:18:44.59 ID:fow/z5G3.net
だってこれは自分でつける物ではないでしょ?と伝えると合点がいった様子で指輪を受け取り
改まって「僕と結婚して下さい」と
私は、ただただ頷きながら左手を差し出しました
205 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 21:22:02.40 ID:fow/z5G3.net
嬉しくて嬉しくて体中の水分全部目と鼻から出ちゃうんじゃないかと思った
しばらく泣いたらお腹が減ってしまって色気もなにもないけど その後は化粧もボロボロの酷い顔でラーメンを食べに行った
207 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 21:25:26.71 ID:fow/z5G3.net
それからしばらくは指輪をみてはずっとニヤニヤしてた
もっとロマンチックなプロポーズはなかったの?と聞くと決まって「ごめん」って小さくなってた
それが可愛くて何度も何度も意地悪してしまった
209 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 21:30:10.86 ID:fow/z5G3.net
そこからは想像してたより大変だったな。
ユキさんの親御さんにもご挨拶しなくてはいけないし
そこで認めて貰えなかったらと思うと凄い怖かった
210 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 21:36:25.50 ID:fow/z5G3.net
彼のお父さんは、既に亡くなられていて、実家にはお母さんとお姉さんと二人で暮していると聞いてました。
212 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 21:54:36.65 ID:fow/z5G3.net
挨拶の当日
ガチガチに緊張してた
「大丈夫、大丈夫」とかユキさんは私の頭をポンポンって叩いて気楽に言ってたけど
216 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 22:55:56.35 ID:fow/z5G3.net
彼に連れられて到着したのは想像したよりも大きなお家でした。
門扉を開けて小綺麗に手入れされた庭を抜けて玄関へと向かいます
彼が引戸を開けるとおくからパタパタとお母さんが出てきました。
217 :1@\(^o^)/:2016/01/22(金) 23:12:23.82 ID:fow/z5G3.net
「よくいらっしゃって下さいました、どうぞ こちらへ」
初めて見るお母さんは とても物腰がやわらかくて上品な方でした。
227 :1@\(^o^)/:2016/01/23(土) 06:45:40.53 ID:bSknzV9G.net
ただいまと答えるユキさんに連れられて和室へ
通されてから少しして先程のお母さんが部屋へお茶を持ってきてくれました
私は先程ろくに挨拶も出来なかったので慌てましたがお母さんは
「そんなに慌てなくても大丈夫」と顔をくしゃっと崩してユキさんと同じ顔で笑ってた
228 :1@\(^o^)/:2016/01/23(土) 06:57:44.84 ID:bSknzV9G.net
彼女はお茶を出してくれたあと改めて席につき服の裾を整えて改めて頭を軽く下げました
合わせて頭をさげると
「母さんに紹介したくて連れてきたんだ」
ユキさんはそう言って私へと優しい視線を向けました
この時は頭がまっしろで正直どのように話したのかほとんど覚えていません
229 :1@\(^o^)/:2016/01/23(土) 08:15:43.23 ID:bSknzV9G.net
自己紹介が終わり、ユキさんが結婚する旨を伝えるとお母さんは息子をよろしくお願いしますと深々と頭を下げました
「父さんにも報告してくる」
ユキさんは立ち上がり部屋を後にしました
残された私とお母さんは少しお話しました。
彼のこと、彼のお父さんのこと、私達2人が出会ってからのこと
話せた事はお互いに少しずつですがお父さんの事を時折照れ臭そうに話すお母さんは とても可愛らしく思えました
231 :1@\(^o^)/:2016/01/23(土) 11:00:18.52 ID:bSknzV9G.net
そうこうしているとユキさんが襖をあけて手招きで私を呼びます。
「父さんにも紹介したいから手を合わせてくれないか?」
仏壇の中の写真にはユキさんのお父さんがいて私は手を合わせ、はじめましてと今度しっかりと墓前にお伺いしますねと伝えました
優しそうに微笑むお父さんは、目元なんてそっくりで少しほっこりしました。
238 :1@\(^o^)/:2016/01/23(土) 15:06:38.14 ID:bSknzV9G.net
お父さんへのご挨拶を終えて和室に戻る時、玄関が開いて女性の方が顔を覗のぞかせて
「良かった!!まだ帰ってなかったのね」
顔を出したのはユキさんのお姉さんでした。
「はじめまして、姉のエミと申します」
お姉さんはその場で頭を下げて自己紹介をしてくれました
当初の予定では長居する感じでもなかったので、そろそろお暇するのかな?と思っていたのですが、エミさんの猛烈なプッシュにより、食事をご一緒する事に。
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