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罰ゲームで女の子が急接近してくるようになった
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270 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 18:28:03。32 ID:6OGKztLj0
次の日。初めて会社をズル休みをした。

なんだか頭が一杯になって、フリーズを起こしたらしい。

身体は健康だったが、ビッ千葉や吉田さんに会いたくなかった。

上司は最初ムッとした声だったが、普段サボったりしない俺を知っているので、最後は心配してくれて、欠勤する事を許してくれた。

昼まで横になったが寝付けない。重い身体を起こして、家を出た。



283 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 18:31:57。96 ID:6OGKztLj0
あてもなくたどり着いたのは江戸川河川敷。

犬の散歩しているおばさんやジョギングしているおばさんが通り過ぎて行く。

土手に横になって、空を見上げた。雲一つない満天の青空。

昔から悩んだ時にはここに来る。そして考える。

ビッ千葉や小野ちんからメールが来ていたが、無視して考える。



294 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 18:35:48。42 ID:6OGKztLj0
まず思い浮かんだのが吉田さん。

吉田さんに恋をしたとかじゃない。同情したわけでもない。

俺は吉田さんに自分の姿を見た。

煙たがられていても仕事をひたすら取り組む姿。

それは真面目だからでもなく、仕事に心血を注いでいるからでもない。

ただ仕事に逃げているだけ。頭を仕事で一杯にしたいだけ。

吉田さんがどうかはわからないけど、自分はそうだった。



302 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 18:38:59。24 ID:6OGKztLj0
次にビッ千葉。

あそこまで自分をアピールしてくる。

恋愛不器用の俺からすればあれが嘘だとは思えない。

だけど、現実はいつだって厳しいもんだ。

ブサメン汗だるま低収入の俺に惚れるなんて思えない。

やはり小野ちんの言葉が本当なんだろうな。

自分の価値を少しも疑わないあの自信がうらやましく思った。



304 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 18:40:19。17 ID:6OGKztLj0
最後に小野ちん。

きっと今頃カレー食っているんだろうな。

今日はビーフカレーかな。チキンカレーかな。どうでもいいけど。



317 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 18:43:20。81 ID:6OGKztLj0
こんな不毛な事を続けても意味が無いな。

もうこんな事は終わりにしないと。



決着を付ける時がすぐそこまで迫っている。





327 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 18:47:05。04 ID:6OGKztLj0
その夜。電話をかけた。


今まで何度か電話で話したけど、全部向こうから掛かってきたもの。

思えば女性に電話するのなんて中学時代の連絡網以来だ。

ドギドキする。昔と違って親ではなく本人しか出ないってわかっているのに。

何度か掛けようと思っては止めを繰り返して、ようやく通話ボタンを押す。


トゥルルルル、トゥルルルル、ガチャ



341 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 18:50:11。96 ID:6OGKztLj0
「もしもし〜☆>>1さん?」

「もしもし」

「今日休んだから心配しましたよ〜風邪ですか?ズル休みですか?」

「えっと、風邪の方」

「ホントに〜?」

「本当だよ」

「>>1さんは嘘付かないもんね。大丈夫ですか?」

「う、うん」

「お見舞い行こうと思ったんだけどぉ」

「あ、あのね、実は話したい事があって・・・」




351 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 18:53:07。77 ID:6OGKztLj0
「なんですかぁ?」

声のトーンが変わった。こいつもう気付いているんだろうな。

何度も何人の男から同じく言葉を言われたんだろう。

「えっと・・・」

しかし、俺はチキン。その一言が言葉に出来ない。

さすがのビッチでもこんなオドオドした誘いを受けた事ないだろ。

「なになに〜気になるなぁ」

「えっと・・・」

さすがのチキンっぷりに俺でさえ驚くわ。



362 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 18:57:04。48 ID:6OGKztLj0
「えっとね・・・その・・・・ちょっと待ってね」

「私は待ってますよぅ」

さすがにイライラしてきたビッ千葉。それがまたプレッシャーになる。

一応言っておくが、じらしているわけではない。そんな高騰テクニック、俺のリストには存在しない。

デートのデの字さえ口に出来ない。

これがエロゲならば、もうベッドインして孕ませているというものを。

「もぅ! >>1さんが言ってくれないのなら私が言いますぅ!」



363 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/08(日) 18:57:40。79 ID:e+X6IWHI0
スレタイの通りになったなww



375 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 19:01:37。32 ID:6OGKztLj0
「今度の日曜日に映画見に行きませんか?」


ここ数日、生まれて初めての連続だったが、この瞬間が一番強烈だった。

この俺が女の子からデートに誘われた。それが偽りだとしても。

たかがデートだと思うかもしれないが、俺にとっては特別なもの。

密室で時間制限の体の関係しか知らない俺には、それは夢だった。


「は、はい」

まるで無垢な少女のように、俺は携帯を片手にうなずいた。



399 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 19:06:03。72 ID:6OGKztLj0
それから何の映画を見るか、どこの映画館へ行くか話し合った。

ほとんどがビッ千葉主導だったけど。もうすぐ終わる偽りの時間を楽しんだ。


「楽しみですね。その日まで眠れません」

そんな嘘くさいビッ千葉の言葉で電話は終了した。



はぁ〜と一つ溜息。

決戦の日曜日まで後少し。




410 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 19:11:38。96 ID:6OGKztLj0
日曜までの日々、瞬く間に過ぎていった。



そして、運命の日曜日。俺の人生初デート。

甘酸っぱいどころか、胃酸がこみあげてくる。



計画までに帰られたら困るという事で必死にオシャレ。メンズノンノンを買って、それを真似してみる。

名前の知らない外国人を真似してみたが、鏡の前に立っているのは、どう見ても髭男爵(髭無し)。



427 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 19:15:19。90 ID:6OGKztLj0
待ち合わせ場所へ向かうと、まだビッ千葉の姿はない。

ネットで見た情報によると、先に来た方が負けらしい。

女は少しでも優位に立ちたい生き物。俺の恋愛メモにそう書いてある。


しばらくしてやって来た私服姿のビッ千葉は可愛かった。

オシャレに詳しくない俺には形容する事が出来なくてもどかしいが、とにかく可愛かった。この瞬間だけは心を奪われた。



435 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 19:17:48。42 ID:6OGKztLj0
それから映画を見に行った。ビッ千葉が見たいと言った少林少女。

ナイナイラジオリスナーの俺としても楽しみにしていた映画だったが、緊張で内容がほとんど頭に入っていない。

途中に手を握ってやろうと思ったが、ポップコーンが邪魔で出来ないやないかーい。



449 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 19:20:50。73 ID:6OGKztLj0
それから居酒屋へ。オシャレなバーなど知らないもんで。

ここで偽りの時間の終焉を迎える場所。

さっき見た映画の話や会社の話、小野ちんなんかの話もした。

正直、言って楽しかった。もう二度とこんな時間が来ないってわかっていても。


そして、時間が過ぎて、ついに核心部分へ・・・





460 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 19:23:35。91 ID:6OGKztLj0
「今日は楽しかったですね☆」

「そうだね」

「>>1さんの会社では見れない一面見れて嬉しかったですね」

「(愛想笑い)」

「今度は違うところに行きたいですね」

「(無言)」

何も言わない俺に不満気なビッ千葉。



469 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 19:26:19。10 ID:6OGKztLj0
「どうしたんですか〜?」

「(無言)」

「ねぇ! 話聞いてます?」

「(無言)」

だんだんと仮面から剥がれていくビッ千葉。


「もう怒りますよぉ」

「(無言)」


「悪いけど、もう君とは遊びに行かない」

「・・・・・・はぁ?」



483 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 19:31:13。08 ID:6OGKztLj0
「今日一日過ごしてみてわかったんだけど、君ってつまらない子だわ」

「・・・なに言ってるんですか?本気で怒りますよ」

ビッ千葉の顔がビキビキと引きつっているように見えた気がした。

「なんか上辺だけでさ、一緒にいても楽しくない」

ビッ千葉は何も言わなくなった。ここからはずっと俺のターン。

「俺はもっと知的な人が好きなんだ。例えば吉田さんみたいな。俺の事を気に入ってくれているかもしれないけど、ごめんね」


「・・・ふざけんなよ」


ビッ千葉の仮面が完全に剥がれて千葉になった。



504 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 19:35:24。47 ID:6OGKztLj0
「誰がてめぇみたいなデブを相手にするなんて思ってるんだよ!!ふざけんなよ! 全部嘘だったんだよ! ばーか!!」


俺は何も言わない。


「これは全部罰ゲームでやっていた事なの! 騙されてやんの! ばーかばーか」


俺は何も言わない。


「吉田の方がいいって? ふざけんな! あんなおばさんのどこがいいのよ!」


「少なくとも君よりは魅力的だよ」


「死ね! クソデブ!!」


千葉はそう言い残して帰っていった。

偽りの時間は、俺の偽りの言葉で幕を閉じた。



539 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 19:40:48。83 ID:6OGKztLj0
他の客から白い目で見られながら会計をして、店を出た。


外に出て、電話を掛けた。

「もしもし」

相変わらず小野ちんの声は能天気だ。

「・・・俺さ。本気だったんだ。本気で千葉さんの事好きだったんだ」

目から涙があふれてきた。嘘だとわかっていても、俺は心を奪われた。

周囲の目を気にせず泣いた。子供のように泣きじゃくった。

俺が落ち着くのを待って、小野ちんは口を開いた。

「気が済んだか? ・・・・・・よし、カレーでも食いに行くか!!」

「・・・・・・おう。チキンカレーな」

ふと空を見上げた。満天の星空が広がっていた。

Fin



545 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/08(日) 19:41:53。95 ID:PdmFQqX10
ええええええええええええええええ

Finてなんだよ


555 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/08(日) 19:42:37。83 ID:Oka6Uu9C0
え、終わりってその後での会社での事とかあるでしょ?


556 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/08(日) 19:42:46。01 ID:KSn6H4WM0
Fin・・・だと・・・?


558 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/08(日) 19:43:01。18 ID:wv/0zMNIO
まさかこれで終わりなんて言わないよな?



559 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/08(日) 19:43:01。27 ID:tiZA1+czO
アナザーストーリーは?


565 名前:勝ち馬ピエロ ◆Z1GFyRA7/I :2008/06/08(日) 19:43:37。81 ID:6OGKztLj0
みんなが終わりにしろって言ったやないかーい





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カテゴリー:復讐・倍返し  |  タグ:すっきりした話, 面白,
 


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