結婚していた頃、私は、そんなに燃える彼女をのを見たことがありませんでしたし、彼女とて、短い時間に何度も何度も求め続ける私を驚きのまなざしで見ていました。
でも、人妻となった彼女が毎夜夫に貫かれ声を上げている様子が目に浮かび、本当に異常なくらい、私はいくら彼女の体を求めても飽き足らず、私は狂ったように彼女の奥へ奥へと自分を突き立てていきました。
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その日も、偽装出張で彼女の家に泊まった私は、夫婦のベッドの上で二人とも精根尽き果てるまで交わり続け、最後の射精を迎えて、彼女の体を清めて、そのままベッドの上に仰向けになっていました。
「俺たち、別れたの間違いだったよ。」
「・・・。」
彼女は黙ったまま私の乳首に指を這わせています。
「なあ、そう思わないか。」
私が繰り返します。
「さあ、多分そうかもね。」
彼女がひと事のように返事をしました。
「やり直せないかな?」
私は体を起こして、彼女の方を向いて言いました。
すると彼女の表情が険しくなり、
「何をいい加減なこと言ってるの。あなたには大事な奥さんと子供がいるじゃない。彼女たちをどうするつもりなの?わたしだって、あの人がいるわ。わたしには大事な人よ、わたしを必要としてもいるわ。」
「じゃあ、なんで俺と会ってるんだよ。俺はなんなんだよ。」
「あなたは・・・。あなたもわたしにとって必要な人よ、今となっては。でもね、それは別のわたし。あなたとわたししか知らないわたし。あの人も知らないわたしなの。わかる?」
「前夫が今やただの間男ってわけか。」
「そう思いたいならそれでもいいわ。でも、わたしにとってはあなたも大事、でもあの人も大事なの。あの人を欺けないわ。」
「もう十分欺いていると思うけどね。」
私はちょっと皮肉っぽく言いました。
「ご心配なく。わたしは、これからもずっとあの人のものだから。その事だけは欺かないわ。」
その言葉に打ちのめされた私は、再び彼女の上に重なり荒々しく挿入すると衝動に突き動かされるままに彼女を責め立てました。
そして、いつの間にか私の頬を涙が流れ、彼女の額に落ちていました。
私は、彼女の頬に自分の頬をつけ、
「俺にはお前が必要なんだ、お前が。だからもう一度俺のものになってくれ、お願いだよ・・・。」
私は泣きながら彼女に訴えました。
すると彼女は私の耳元で、
「大丈夫よ。私はここにこうやっているから。いつもは難しいけど、でもこうやって会えるし。あなたのことも愛してるわ。だから、あなたは彼女と子供を大事にしてあげて。」と優しく言いました。
私は、彼女の上に重なったまま、しばらく嗚咽していました。
彼女は、そんな私の背中を、まるで子供をなだめるかのように撫で続けてくれました。
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それからも私は前妻と会い続けています。
もちろん細心の注意を怠らないようにしながら。前妻も、今の妻も悲しませたくないですから。
でも、今の私には前妻がどうしても必要なんです。
事情を知らない人が、いや事情を知っている人だって、なんて調子のいい奴なんだと怒るかもしれませんが、どうしようもありません。
こんな生活がいったいいつまで続くのか私にも分かりません。
彼女か私のどちらかが死ぬまで続くのかもしれません。
彼女が言うように、二人のことはそれぞれの墓場まで持っていくしかないのかもしれません。
でも、それも仕方がないことと思っています。
いったいどうして私の人生はこんなふうになってしまったんでしょうか・・・。
ときどき私は考えます。
でも、意外と人生ってそんなものかもしれません。
それに皮肉なことですが、今みたいに深く前妻のことを愛したことは、これまでにもなかった気がします。
つまらない男の話を、ご静聴ありがとうございました