2chの男女恋愛に関わる 復讐話寝取られ話旅スレ に特化した話題を掲載していきます。
easterEgg
 
 
 
 

戦い
(43ページ目)  最初から読む >>

 

\ シェアする /




「違います。それだけは、はっきり違うと言えます。」


「気持ちが身体に負けてしまうのか?本能がそうさせるのか?」


「よく分からないのですが、何となく思うのは、あなた以外、私にとって始めての男の人だったからかなと・・・・・・。

あなたしか知らなかった私が、課長という男の人を、知ってしまったからかも知れません。」


今まで敵から命を掛けて群れを守り、食べ物を調達し、交尾の時期を迎えた時、自分より強い雄が現れて群れを追われ、その雄と今まで妻だった雌の交尾を、横目で見ながら群れを出て行く、はぐれ猿の姿が頭に浮かびました。

私には、負け犬根性のような物が、染み付いてしまった様です。

「俺しか知らなかったのが、野田に抱かれて、もっと気持ちの良い世界を知ったと言う訳か?俺より野田の方が、気持ちが良かったという訳か?」


「そんな事有りません。あなたと課長を比べた事など、1度も有りません。私の言い方が悪かったです。ごめんなさい。」


私は、妻を責める為に、質問をしたのでは有りませんでしたが、また妻を責めている事に気付き、

「悪い、悪い、そんな事を聞くつもりでは無かった。元へ戻るが、それなら野田に、情が移ってしまったと言う事か?野田の身体に愛着が有ると言う事か?」


「それとも違う様な気がします。誤魔化している訳では無くて、上手く説明出来ません。ごめんなさい。・・・・・・・ごめんなさい。」


「そうか、謝らなくてもいい。美鈴、コーヒーをもう1杯もらえないか?やはり何処の喫茶店より、お前の煎れてくれたコーヒーが1番美味い。」


妻は、やっと笑顔を見せ、コーヒーを注いでくれましたが、この時 私は、妻と別れようと思っていました。

それは妻の答えを聞いたからでは有りません。その前から考えていた事でした。

--------------------

5月30日(日)の2

2日間休んだので、早く戻って月曜からの仕事の準備をすると言って、早い昼食にしてもらい、赴任先へ戻る準備を始めると、妻も大きなバッグを出してきて、暗い表情で自分の衣類を詰め出しました。
「美鈴、何をしている?」


「あなたと一緒に・・・・・・・・・。」


「そんなに休んでも大丈夫なのか?」


「えっ、仕事を続けてもいいのですか?」


「ああ。今の仕事が好きなんだろ?」


「ありがとう。ありがとう。続けさせて下さい。」


目には、涙が溜まっているのですが、表情は少し明るくなりました。


「でも、流石に明日1日ぐらいは休みたいのですが、電話をしてみないと分かりません。」


「そうだな。1日ゆっくりしろ。野田が お前を探してくれている時、会社関係らしい人に、親戚で不幸が出来たと嘘を言ってくれていたから、そう言えば休み易いだろ?」


「そうします。ありがとう。」


そして玄関を出る時に。


「来週は、また俺が帰ってくるから、来なくてもいいぞ。それと、野田と2人で会ってもいいぞ。話も有るだろ?」


「いいえ、もう課長とは・・・・・・・・・。」


「自棄に成って言っているのでは無い。

もう野田は日本にいなくなる。このままモヤモヤした気持ちを持っていられるよりは、俺もその方がいい。

そうは言っても、美鈴からは誘えないだろうから、野田が誘って来たらの話だがな。」


「・・・・・・・・・・・・・でも・・・・・・・。」


「美鈴から誘って、勘違いされても嫌だから、野田から誘われたらの話だ。

その時は会ってスッキリとして来い。本当に俺は構わないから。」


「ありがとう。あなた、ありがとう。」


私は、その足で、野田のアパートに向かうと、野田は すぐにドアを開けて、中に入れてくれました。


「課長、昨日は連絡が遅れて悪かったな。」


「課長?」


「ああ。まだ怨みは消えないから、野田さんとは呼び難い。美鈴がそう呼んでいるから、俺もそうした。」


野田は何回も頷いてから。


「私を訴えないのか?」


「いいや、微妙だからな。第一、美鈴が被害届けを出すかどうかも分からん。それより課長も、警察に行かなかったのか?」


「こちらも微妙だったから・・・。私の方の非が大きいし・・・・・・。それなら慰謝料は前の口座でいいのか?」


「どうでもいい。・・・・・・・・・・そうだな。けじめだから貰っておくか。金額は任せる。そこから治療費を引いておいてくれ。」


私は、本題に入りました。


「今日お邪魔したのは、課長と会えなくなる前に、聞きたい事が有って来た。俺にとって敵の、課長に聞くのも変な話しだが、課長なら、俺の気持ちを分かってくれると思った。」

“俺と同じ様に、妻に不倫された。” と言う言葉は飲み込みました。


「知りたい事の想像はつく。知りたい気持ちも分かる。しかし聞けば、普通ではいられないのと違うのか?」


「もう大丈夫だ。また怒り出して、暴力を振るう事は絶対に無い。何にでも誓う。」


「・・・・・・そうか。あの時は本当に殺されると思った。」


“今更聞いて何になる。” という気持ちも有りましたが、知っておきたい欲望に勝てませんでした。

--------------------

5月30日(日)の3

野田は、黙って席を立つと、コーヒーを煎れて来てくれたのですが、妻の煎れてくれたコーヒーを飲んだ後の私には、正直あまり美味しく有りません。


「何から話せばいい?何でも聞いてくれ。」


「ああ。知ったところで、どうにも成らない事は分かっているのに、どうして知りたいのだろうな?

正直に言うと、もう関係を持たれるのは何より嫌な筈なのに、課長と美鈴の行為をこの目で見てみたかった。

しかし、私がいては、本当の姿は見られないと思い、思い直した。

男らしく過去の事として忘れれば楽になるのに、それが俺には出来ない。女々しいと思うだろ?」


「ああ、確かに女々しい。しかし 私もそうだった。

2人の会話は勿論の事、その時の反応、ちょっとした指の動きまで、全て知りたかった。

別れた今でも知りたい気持ちは有る。

気になると言う事は、美鈴さんを愛している証拠では無いのか?」


野田の“今でも知りたい”と言う言葉の中に、別れた奥さんへの、未だに断ち切れない思いを感じました。


「最初、美鈴とそうなった切欠から話してくれるか?」


そう言うと野田は、ぽつりぽつりと話し出し、


「私は、妻の浮気を知り、目の前が真っ暗になった。晴天の霹靂とは正にこの事だった。

妻を責め、相手を罵り、いくら2人が謝っても心は晴れない。

誰かに聞いて欲しいと思っても誰にも話せず、おかしく成ってしまいそうだった時、目の前にいたのが美鈴さんだった。

以前から、可愛くて真面目で素敵な人だと思っていて、気になる存在では有ったが、それ以上の感情は無かった。

しかし、妻との事から一時でも逃げ出したい私は、いつしか美鈴さんを目で追い、色々空想する様になっていた。

そう思って見ていると、美鈴さんの仕草は可愛く、次第に“もしも美鈴さんが私の妻だったら”とまで思い描く様になってしまい、

1度でいいから2人だけでお茶でも飲みたいと思っても、気の小さな私は、どの様に声を掛ければ良いのかも、分からなかった。」


「気が小さい?」


「こんな大それた事をしておいてと思うだろうが、私は、気が小さくて臆病な人間だ。

会社で威張っていたのも、その事を知られたく無いからなんだ。

小さなミスでも、舐められない様に厳しく叱った。しかし、怨まれるのは怖いから、仕事以外では優しく接した。

それがいつの間にか、普段は優しいが仕事には厳しいと、部下から慕われる様に成っていた。」


「美鈴も、女子社員から人気が有ると言っていた。」


「妻の方が、積極的に不倫していたと知り、誰かに私の胸の内を、知ってもらいたいと思った時、もう美鈴さんしか考えられなかった。

優しい美鈴さんなら癒してもらえると思ったし、ただお茶に誘うのと違い、相談なら誘い易かった。

何回か話を聞いてもらい、今まで妻にも見せた事の無い、弱い私を見られてしまい“しまった”と思ったが、美鈴さんの反応は、逆で、より 私に優しく接してくれる様に成った。


>>次のページへ続く
 
 


\ シェアする /


関連記事

 
































easterEgg記事特集ページ

 

こちらもどうぞ

 

 

カテゴリー

 

 
 

殿堂入りのおすすめ記事

 
 
 

新着記事

 
 
 

おすすめ記事2

 

 

人気記事(7days)

 

 

新着記事