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嫁にありがとうって言ってみた。
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99 :1 ◆P6h9Mo9jzE :2013/01/24(木) 17:38:36.13 ID:t5vj4X590
弟が大学三年生の時。

勤めていた工場が廃業し無職になった。

バイトを掛け持ちして働いたが正職は中々見つからず、自分の生活面も困窮しはじめた。

数ヶ月仕送りも出来い状態だった。

母が僕に残してくれた積み立てを解約して長谷さんの宅を訪れました。

数ヶ月仕送りが出来なかった謝罪と授業料を預けに行きました。


100 :1 ◆P6h9Mo9jzE :2013/01/24(木) 17:42:48.32 ID:t5vj4X590
数ヶ月滞納した事は大丈夫と言ってくれました。

残りの授業料を預け、弟は無事に大学を卒業する事が出来ました。

この時、咲は大学卒業後公認会計士の資格を取り、大手企業に就職して俺を物心両面でサポートしてくれていました。

ただこの時フリーターの俺と、大手企業に勤める咲…胸の奥に劣等感はありました、

ただ咲にその事は言えず、職探しや その日生きる事で精一杯でした。


101 :名も無き被検体774号+:2013/01/24(木) 17:46:09.99 ID:+t3u4Di80
涙腺やべえ


102 :1 ◆P6h9Mo9jzE :2013/01/24(木) 17:46:10.90 ID:t5vj4X590
書き溜めはここまでになります。休憩中に少しずつ貼ました。

色んな所をハショってしまいました…

ちんぷんかんぷんになりそうですが、全て書いて行くと膨大な記録になってしまいそうなので。

仕事が終わったらまた少しずつ貼り付けていきます。

読んで頂いてありがとうございます。




105 :名も無き被検体774号+:2013/01/24(木) 18:53:21.86 ID:a6LOxdlj0
泣ける


106 :1 ◆P6h9Mo9jzE :2013/01/24(木) 21:19:00.92 ID:t5vj4X590
話しは6年前に遡る。

弟が銀行に内定が決まり、咲が会計士試験の一次が通った時の話。

咲と2人で酒を飲んだ時の事。

劣等感が爆発してしまい…咲に愚痴ってしまった。

弟は旧帝大出身で大手銀行に内定が決まり、国立大を出て咲は仕事に勤しみながら、会計士の道へと邁進していた。

フリーターでうだつの上がらない俺…

愚痴が酷くなり酔い潰れた。


107 :名も無き被検体774号+:2013/01/24(木) 21:22:04.66 ID:/vI81QB90
>>106
お前も辛かったんだもんな……


108 :1 ◆P6h9Mo9jzE :2013/01/24(木) 21:26:04.84 ID:t5vj4X590
結構 絡んだんじゃないかな…

自分がチッポケに感じてしまって。

自分を卑下しまくったよ。


その時 咲は一言だけ。

「やり直せばいいやん。愚痴るくらいなら…さ」

その一言だけだったけど、妙に重く心に響いた。


109 :1 ◆P6h9Mo9jzE :2013/01/24(木) 21:34:11.10 ID:t5vj4X590
「やり直せばいいやん。全然遅くないよ。圭ちゃんは今まで頑張ったよ!」


その一言が今の俺を作ってくれた。

彼女には本当に感謝しています。


110 :名も無き被検体774号+:2013/01/24(木) 21:36:20.98 ID:/vI81QB90
>>109
頑張ったけど更にやり直せる>>1が凄いと思う


111 :名も無き被検体774号+:2013/01/24(木) 21:36:23.91 ID:DO1lvFLV0
うん


112 :1 ◆P6h9Mo9jzE :2013/01/24(木) 21:45:15.65 ID:t5vj4X590
この時 咲とは別れようと考えていた。

今のままじゃ彼女を守る事も養う事も出来ないことはわかっていた。

今まで俺について支えてくれた事は感謝していた。

ただ恩を返す事も出来ず、このまま彼女を縛っているのが無性に腹立たしくなった。




113 :1 ◆P6h9Mo9jzE :2013/01/24(木) 21:54:05.68 ID:t5vj4X590
弟が卒業し地元に戻ってきた。

その時に弟に家を譲り、自分の夢の為に家を出た。

咲には別れを告げて、誰も知り合いもない他県で再起を図った。

猛勉強と一浪の末…国立大の第二部(夜学)に合格し働きながら通う事になった。


114 :1 ◆P6h9Mo9jzE :2013/01/24(木) 21:56:47.54 ID:t5vj4X590
この時24歳だった。

働きながら、勉強に励み何度も挫けそうになった。

自分の決めた道だったし、少しでも弟や咲に近づきたかった。

理解ある会社に就職し、夜学に通ったんだ。


115 :1 ◆P6h9Mo9jzE :2013/01/24(木) 22:03:52.28 ID:t5vj4X590
自分の街を離れた。

咲は別れる時ずっと黙ってたけど、最後まで俺を応援してくれたんだ。

咲と別れてから2年が経った、ふと思い出す事もあったけど、幸せになって欲しいと思いだった。


そんな中 弟の結婚が決まった。

長谷さんの長女 美香さんとの結婚だった。

美香さんは弟の支えになってくれていた。

美人で気立ての良いお嬢さんだったよ。

弟の晴れ姿を見るために一度だけ自分の住んでいた街に戻った。


116 :名も無き被検体774号+:2013/01/24(木) 22:15:56.47 ID:N4Lo3kynO
涙腺がヤバい…


120 :1 ◆P6h9Mo9jzE :2013/01/24(木) 22:42:59.90 ID:t5vj4X590
>>106
すいません6年前では無く9年前です。

打ち間違えてしまいました。


弟の結婚の挨拶、そしてお世話になった長谷さんに会いにいった。

相変わらず優しかった。


「健太になら、可愛い娘やっても惜しくなかよ。

アイツはずっと努力しよった。

文句一つ言わずに卒業したと。」


長谷さんは俺の事も労ってくれた。

そして前に授業代として渡したお金を俺にくれた。

「アイツはお前に申し訳ないと思っとる。

最後の授業料も自分でバイトで貯めた金で行きよった。

兄ちゃんにばっかり苦労かけれんって言ってね」


俺は弟の優しさに泣いてしまった…

弟は俺には何も言わなかった。ただ感謝してくれていた。


121 :名も無き被検体774号+:2013/01/24(木) 22:45:12.15 ID:DO1lvFLV0
兄も弟も素敵だ


122 :1 ◆P6h9Mo9jzE :2013/01/24(木) 22:47:29.82 ID:t5vj4X590
この時 咲の事も気にかかっていたよ。

会いたい気持ちも いっぱいだった。



結婚式が終わって すぐに自分の住む街に戻った。

授業は毎日あり、仕事も休む訳にはいかなかった。

忙しく、目まぐるしく毎日が進んで行った。


そんな ある日の夜…


130 :1 ◆P6h9Mo9jzE :2013/01/24(木) 22:56:11.93 ID:9+jTX2ilO
来客があった。

友人もおらず誰かなと思い応対すると…

咲だった。

「久しぶり!上がっていい?」

その一言だけいい上がってきた。

「健ちゃんに聞いたんだけどさ…頑張ってるみたいやん!でもさ私の気持ちは無視なん?」

俺はゴモってしまった…


「私も今まで支えたんだよ? これからは一緒に支えあって行こうよ。嫌なら帰るけどちゃんと気持ち聞きたいよ。」

「俺はお前の事好きだ…けど」

「けど…?何他に好きな人でも出来た?」

「お前の事幸せに出来ないかもしれないし、苦労ばっかりかけると思う…」



>>次のページへ続く
 
カテゴリー:人生・生活  |  タグ:感動・泣ける話, 純愛,
 


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