幼馴染で婚約者の秘密を知ってしまった
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616 :えっちな21禁さん:04/04/23 02:35 ID:/o+7aWYM
そのまま、昼休みが明けるまで、他愛も無い話をしていたと思う。
親は元気だとか、そんな事。
テレビ見てる?とか、こっちの番組と違うの?とか。
俺は気まずい空気だけは作りたくなくて、彼女のノリに合わせるのに夢中で。
俺は気を遣い過ぎてる気がする。何しに来た!帰れ!…と言ってもいい資格があるはずなのに。
「鍵、借りてもいい?」
「え、いいけど」
良くねぇよ俺。って言うか、帰ってくれと言え…。
「待ってるから」
「あ、うん…」
うん、じゃねぇよ… orz
今だから冷静に突っ込めるけど、俺って主体性なさ過ぎ。心底馬鹿だと自分でも思う。
622 :えっちな21禁さん:04/04/23 02:43 ID:/o+7aWYM
会社に戻りました…凄い鬱。もうね、好奇心の塊ですよ女子事務員。
やっぱり彼女いたんですねーとか。いや、彼女じゃないんですけど。
でも、つい…
『もう長いの?』
『幼馴染で…』
『へースゴいね!』
…何が凄いんだ何が。
いや、それ以前に、馴れ馴れしいよ事務員。人のプライバシーなんだから。
暇な職場の暇潰しに丁度いい話題。提供するつもりはなかったのに。
俺は『すいません…向こうから出て来てくれたんで』なんて、所長に彼女のフォローを入れる始末。お人よしと言うか、何と言うか、もう。
何か職場が和んでしまいました。俺自身は和むどころか、精神的にパニクってたんですけど。
でも、少しだけ期待と言うか、嬉しさと言うか、微妙なんだけど、上手く言えない。
とにかく、家に彼女が待ってるって事で、やっぱり仕事は上の空で。7時過ぎに真っ直ぐ帰りました。普段よりも かなり急いで。
そのまま、昼休みが明けるまで、他愛も無い話をしていたと思う。
親は元気だとか、そんな事。
テレビ見てる?とか、こっちの番組と違うの?とか。
俺は気まずい空気だけは作りたくなくて、彼女のノリに合わせるのに夢中で。
俺は気を遣い過ぎてる気がする。何しに来た!帰れ!…と言ってもいい資格があるはずなのに。
「鍵、借りてもいい?」
「え、いいけど」
良くねぇよ俺。って言うか、帰ってくれと言え…。
「待ってるから」
「あ、うん…」
うん、じゃねぇよ… orz
今だから冷静に突っ込めるけど、俺って主体性なさ過ぎ。心底馬鹿だと自分でも思う。
622 :えっちな21禁さん:04/04/23 02:43 ID:/o+7aWYM
会社に戻りました…凄い鬱。もうね、好奇心の塊ですよ女子事務員。
やっぱり彼女いたんですねーとか。いや、彼女じゃないんですけど。
でも、つい…
『もう長いの?』
『幼馴染で…』
『へースゴいね!』
…何が凄いんだ何が。
いや、それ以前に、馴れ馴れしいよ事務員。人のプライバシーなんだから。
暇な職場の暇潰しに丁度いい話題。提供するつもりはなかったのに。
俺は『すいません…向こうから出て来てくれたんで』なんて、所長に彼女のフォローを入れる始末。お人よしと言うか、何と言うか、もう。
何か職場が和んでしまいました。俺自身は和むどころか、精神的にパニクってたんですけど。
でも、少しだけ期待と言うか、嬉しさと言うか、微妙なんだけど、上手く言えない。
とにかく、家に彼女が待ってるって事で、やっぱり仕事は上の空で。7時過ぎに真っ直ぐ帰りました。普段よりも かなり急いで。
627 :えっちな21禁さん:04/04/23 03:06 ID:/o+7aWYM
アパートの場所も知ってたと言うか、何と言うか、親よ…軽々しく他人に教えるなと。
お風呂入れてくてたけど、入らなかった。
ご飯作るね、ってのも遠慮。
『何時に帰るの?』
『帰ってほしいの?』
『いや…』
そんな会話。彼女のペースだったと思う。
まさか彼女も泊まるつもりではなかったと思う。
でも、雰囲気と言うか、帰る時間を逃したら、泊まってくかも、なんて。
実は、帰り道は結構気分が良かった。
でも、ドアのチャイムを鳴らして、彼女の声を聞いた瞬間、夢から醒めたんだと思う。何やってんだ…俺、って。
とにかく送るから、って事で部屋を一緒に出た。本当は、狭い空間に二人きりでいる事に、耐えられないだけ。
想像と現実の差は激しくて、思う様には行かないって事かな。
新幹線の時間が迫るまでの1時間が、異様に長かったのを覚えてる。彼女の嬉しそうな声が、俺には苦痛だった。
そして、そんな彼女に波長を合わせ様としている俺自身に幻滅させられて。偽善者か。
631 :えっちな21禁さん:04/04/23 03:18 ID:/o+7aWYM
結局、三日後の木曜日に、改めて会う約束をしてしまった。
新幹線の改札を見送りながら、ホッとしている自分。
嬉しい気持ちと、悲しい気持ちと、何と言うか…躁鬱が一緒に来る状態。
とにかく疲れた。寝て起きて、会社に行く頃には、昨日の一日自体が夢だったんじゃないかって。
でも、台所の、飲み残したコップ。うっすらと残っていた彼女の口紅の後を見て、本当に来てたんだな…なんて、しみじみ思ったり。
それからの三日間は、よく覚えていない。
まだ先月の事なんだけど、例えば今日、朝何食べた?レベルで、憂鬱なのか期待なのか、よく分からない感情だったからかも知れないけど、とにかく木曜日をひたすら待った。
約束の時間に駅で待つ。彼女は来た。
何を話そう、何を言おう、何を、何を…何も浮かばない。用意する言葉がない。挨拶ぐらいしか俺には用意出来なくて。
実際、彼女が何で来るのか、と言う根本的な事すら飲み込めていない。
来るから仕方なく応対している…事にしたい自分がいる。反面、何かを期待している自分もいる。
もう、どうしようもない。
636 :えっちな21禁さん:04/04/23 03:52 ID:/o+7aWYM
『ゴメンね、待った?』
『いや…』
そんな、軽く流している普通の会話の中にも、懐かしさを感じてしまう。ただ、素直に喜べない自分が苦痛だった。
恋人と言う過去がなければ、もっと彼女の事を受け入れられるのに。
どうしても、少しだけ、余所余所しい部分、丁度いい隙間を残しておきたかった。ケジメと言うか、何と言うか。
その日、かなり長い時間、俺は彼女と中田島砂丘で話し合った。
637 :えっちな21禁さん:04/04/23 03:53 ID:/o+7aWYM
一緒にいる時間が長くなればなる程、彼女が本当に、恋人としての彼女に、婚約中だった頃の彼女に見えて来て、俺を苦しめる。
海を見ながら、とぼとぼと行きつ戻りつ、フラフラ歩いて、立ち止まって。
定まらない方向へ歩きながら、色々な話をした気がする。
本当は、街中を歩いたり、もっと他に行くべき場所、連れて行くべき場所はあったのかも知れないけど、どうしても、俺の部屋だけは避けたくて。
でも、避けていると言う事を知られたくなくて。
四日前、久々に彼女と会った瞬間から、矛盾した思いをずっと抱えさせられている。
疲れた…と思いながら、その疲れさえ心地良いと思ってしまう。
煮え切らない自分を見つめる自分と言うのは、あまり気持ちのいい物ではない。
640 :えっちな21禁さん:04/04/23 04:04 ID:/o+7aWYM
余談だけど、凧揚げ祭りの博物館は面白くない。退屈だし。
浜松って言えばウナギ、ってイメージあるけど、実はウナギ屋が多いだけ。値段高いし。美味しい事は美味しいけどね。
つうか結局 部屋に行った訳ですよ。
中田島で何する訳でもないんですけど、五味八珍でラーメン食って、あちこちドライブしたら、もう夕方。仕方ないから部屋戻るか…って。
何か、たった一日二日会ってただけで、元通りになてる気がしてる自分が怖い。
千葉の一年間は何だったの?って感じ。
彼女が浮気してようが どうでもいいよもう、みたいな。
すごく楽しかったし、素直に、何も考えずに付き合ってると、それなりに楽しくて。
馬が会うって言うか、幼馴染と言うか家族ですね、ホント。案ずるより産むが易し、なんて言葉があるけど、その通りだな、って。
でも、聞かないといけない事を全然聞けないでいたんだよ、どうして来たの?って一言なんだけど。その一言が聞けなくて。
タイミングと言うか、初日、四日前に聞けば良かったと思う。
ただ、何しに来たの?とか、その聞き方も難しくて。さり気なく聞く方法ってのを探ると言うか。
642 :えっちな21禁さん:04/04/23 04:10 ID:/o+7aWYM
部屋でくつろいでテレビなんか見てて、やっぱり静岡はチャンネル違うねー、なんて、妙な感動をしてました、彼女。
「ずっとコッチにいるつもり?」
「うーん…分かんないな。考えてない。」
「私も来ようかな」
「えー、コッチに?」
「うん」
こんな感じです。
俺はもう、どんな顔をしていいのか分からない。拒否していいのか、受け入れていいのか。
意地悪はしたくないし、拗ねるなんて格好悪い事はしたくないし、とにかくフランクに相手したい。
恨みとか怒りとか、そんな物は千葉の一年間、散々味わったから。ある意味、俺は抜け殻かも知れない。
643 :えっちな21禁さん:04/04/23 04:16 ID:/o+7aWYM
「悪いけどさ、コッチには来ないで」
「どうしてー???」
「いや、会いたくないから」
「…」
さりげなく言えてないです俺。直球繰り出してます。って言うか、会っておいて、会いたくないって一体。
『ずっと会いたかったよ』
『いきなりまた他所へ行っちゃって』
『寂しかった』
…俺は明確に拒否をしたはずなのに、彼女の言葉が 俺をドキドキさせる。
どちらがタフかって、彼女の方が遥かにタフだね、きっと。
俺は言い返そうとするけど、流されそうになって、いや、半分流されてました。
>>次のページへ続く
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