彩「めっちゃ懐かれてるじゃんww」
俺「不思議と昔から老人とちっちゃい子には懐かれるんだよ」
彩「それでも楓が人見知りしないなんて珍しいよ」
俺「へー。ちょっと嬉しいかもww」
楓「おじいちゃん、くちゃい!」
俺「…好かれてはなくね?」
彩「wwww」
家に帰ってからは特に何もなくて楓が寝るまで遊んであげて、あとは彩と話してただけ。
明け方近くまで互いのことを色々話してて急に彩が喋らなくなって見てみると寝てたwwなんたる速さ。
毛布あげて、なんとなく彩と楓の寝顔を見てるとほっこりと温かい気持ちになったのを覚えてる。
ほう
これはいいお話の予感(´▽`)
朝からバイトだったから寝ることもできず
寝ている彩と楓を起こさないように、静かに家を出た。
不思議とその日を境に学校以外でも会うことが増えた。
遊園地、動物園に行ってみたり映画も行った。
嬉しそうにはしゃぐ楓とそれを見て微笑む彩。
彩と楓と3人で歩いてると家族と間違えられたりしてそのことに喜んでる俺がいた。
両親の顔も知らずに育ってきたからなんかこういうのも悪くないなって思ってた。家族とかってこういう感じなのかなって。
その反面付き合うことはないって割り切ってた。
というものの俺は春になれば大学生になるわけで少なくとも4年間は今までみたいにがっつり働くことも出来なくなる。
やっぱり子供がいれば将来うんぬんより現実を見なきゃならないことくらい俺にも分かってたつもりだった。
辛いと言えば辛かったけどそれよりも彩と会えること、楓と喜ぶ顔が見れることが嬉しくて こんな関係がこのまま続けばいい、なんて思ってた。
1月のある日、夜中に彩から電話があった。
彩「話あるんだけど、今から会える?」
俺「行けるよー。家着いたらまた電話するよ」
急にどうしたんだろうと思いながら、車で15分ほどの距離を行く。
彩の家の近くにあるコンビニに着いてメールするとすぐに彩が来た。
彩は車に乗り込むと寒い寒い言いながら手を擦りあわせてた。
俺「どーしたよ?」
彩「うん。取りあえず来てくれてありがとうね!」
なかなか事の核心を話そうとしない彩。
雑談しながら時間だけが過ぎて30分ほど経った頃、彩が深呼吸をして話を始めた。