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里美
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116 :中三編その126 ◆3APA0wvFHY :2007/02/13(火) 01:16:09 ID:4UEw4gYl0
この時の時刻は、正確には覚えていないが夜中の2時台前半だったのは確かだ。

なんとも中途半端な時間にホテル入って、中途半端な時間に出たものだなと思うが、さすがに中学生にとって朝帰りはまずかったし、次の日は何よりも学校があったのだ。

外に出ると、冬も近い晩秋の冷え冷えとした深夜の風が俺たちを包んだが、ホテルを出た直後は、『ついに童貞捨てた!セックスした!』という達成感で、テンションが高くなっており、あまり寒さを感じなかった(さすがにタマは縮みあがり、イキそこねの勃起もすぐおさまったが)

里美の方は…まあ、俺ほど高揚してはなかっただろうが、二人で歩いて家路に向かう途中、何故だかあっさりとは別れがたく、俺の家と里美の家のわりと近くにある、住宅地内の小さな公園で一休みした。

俺がベンチに座って、「ふーっ」と、一息漏らすと、里美は目の前に立ったまま、「K、疲れた?」と聞いてきた。

「疲れた」

さすがに時間が経って、ホテルを出た直後のテンションが落ちつつあった俺が、適当にオウム返しで答えると、里美は「あたしも…」と答えて、俺の隣に座った。





120 :中三編その127 ◆3APA0wvFHY :2007/02/13(火) 01:22:23 ID:4UEw4gYl0
その後10分か15分ほど、なにやら適当な会話をしたが、ホテルでのことはお互い何も喋らなかった。

奇妙なもので、行きも途中まではそうだった。あの時は緊張が原因だったが、今は高揚感が去って、照れが表面に出てきていたからだろう。

今では普通に服を着てるコイツと、ついさっきまで素っ裸で絡み合ってたんだよな…

と、考えれば考えるほど、非現実的かつシュールな気分になった。

しかし、俺もこの時はもうずいぶん冷静になっていたので、この日のことを(もう日付は変わっていたが)最初から振り返る余裕があり、ずっと疑問に思っていたことを里美に聞いてみることにした。

「あのよー」

「ん?」

「今日のカラオケん時……俺に『無理矢理やるの?』とか言ったよな」

「……言ったね」




122 :中三編その128 ◆3APA0wvFHY :2007/02/13(火) 01:26:02 ID:4UEw4gYl0
「で、その後…ホテル行くのOKしたよな……なんで?」

実際にホテルに行くと決めたのは里美だが、面倒なので分かり易くまとめて言った。

「…ああ、うん…」

里美は即答せず、少しの間沈黙していたが、再び口を開き、

「無理矢理するような人、嫌いなんだよね、あたし…」と言った。

俺にはその答えが奇妙なものに思えた。

「ンなもん、好きな奴いねーだろ」

「んー…いや、そうだけど、その…もしKがあそこで強引にヘンな事したら、絶対(ホテルに)行かなかったよ、あたし」

「ああ…そう」

ヘンなことしなくてよかった…と、俺は心底安堵した。

「まあ、Kってそういう事するタイプじゃないって分かってたけどさ」

そういえば小学生の時のエロ遊びの時も、確かに俺はいつも同意を求めてやっていた。





125 :中三編その129 ◆3APA0wvFHY :2007/02/13(火) 01:32:00 ID:4UEw4gYl0
前述したように、俺が強引にいくタイプじゃなかったのと、何よりも腕力で里美に敵わなかったからだが。

「ただね…あたしたち、わりと長いこと一緒に遊ばなかったじゃん?」

「あー……」

俺は意識的にわざとぞんざいな生返事をしたが、その中に、どれだけ万感の思いを込めたことか。

「…だから、ちょっと不安だったから…そのへん変わってなくて良かったと思ったけど」

「ふーん…」

俺はこの時、リアルタイムでは里美の言葉の真意に気づかず、軽く流してしまったが、後になって思うに、要するに彼女も俺と同じだったのだ。

2年の間に、相手がどう変わっているか不安だったのだ。

「だから…Kが前とおんなじなら…まあ、前と同じ事してもいいかなって感じで……わかった?」




126 :中三編その130 ◆3APA0wvFHY :2007/02/13(火) 01:36:11 ID:4UEw4gYl0
「…わかんねー」

俺が正直に答えると、里美は拍子抜けしたような表情になり、「あっそ、じゃいいよ」と、わざと投げやりな口調で言った後、

「…あとはさあ、Kがちょっと必死で可愛かったからかな」と言うと、やけに大人びた表情でクスクス笑った。

要するに、『どうしてもエロいことしたーい!』という、童貞のエロガキ根性丸出しの俺の態度が、精神的に俺より遥かに大人な里美にとって、母性本能でもくすぐられたということだろうか?

「…えー、つまり、俺がジェントルメンだったからってことか」と、俺がおどけた感じで、わざとボケると、

「…そういうことにしてあげるよ」

里美はまたなげやりな感じで答えると、今度は急に黙り込んでしまい、少し間が空いたのち、

「――あのね…実は…」

「ん?」





130 :中三編その131 ◆3APA0wvFHY :2007/02/13(火) 01:41:20 ID:4UEw4gYl0
「あのさ、最初に……キスしてって言ったじゃん、あたし」

「…あ、そうだったっけ?」

実は、むろんその事ははっきり覚えていたが、妙に気恥ずかしかったので、とぼける事にした。

「あの時…もし無視してさぁ、いきなりKが押し倒したりしてきたら…あたし、帰っちゃったかもしんない…まじで」

「え」

俺は唖然となった。

「…やっぱり……そういうのヤダ」

里美はやけに真剣な目つき俺を見て、きっぱりそう言った後、ちょっと喋りすぎたのを後悔したような表情で、急に目をそらしてしまった。

俺は一瞬、『なんで?』と聞こうと思ったが、なぜかそれを口に出してはいけないという、気配が濃厚だったので、結局なにも言わなかった(言わなくて本当に正解だった)





132 :中三編その132 ◆3APA0wvFHY :2007/02/13(火) 01:44:15 ID:4UEw4gYl0
なので、俺は代わりに本気7割、冗談3割で、

「そっか、してよかった。続き出来たし」

と、わざとおどけた感じで言うと、

「そうだね、出来てよかったね!」

と、里美も冗談っぽく皮肉を込めた感じで言って、軽い反撃のつもりか、

「…キスも、その続きも、Kは本日初めてだったみたいだけど」

と、からかうような口調で笑った。

まったくの事実なので言い返し様がなく、俺は「うるせーな」とだけ答えた。

これが会話を打ち切るタイミングとなって、里美がチラリと腕時計を見た。

「もう三時…」

「三時かよ。明日学校、辛えなー」

「もう明日だし」

「んじゃ帰っかー」




134 :中三編その133 ◆3APA0wvFHY :2007/02/13(火) 01:47:41 ID:4UEw4gYl0
俺はベンチから立ち上がり、一歩、前に歩を進めた。

続いて背後で里美も立ち上がったようだが、「K」と、俺を呼んだので振り返ると、里美がじーっとこっちを見ていた。

俺と目が合うと、彼女は俺の顔めがけて唇を近づけてきたので、(あ、キスすんのか)と思った途端に、スッと唇を重ねられた。

(あ、また舌)

と、これまた思った途端に、里美が目で笑いながら舌を入れてきた。

…どうも、なにをしても里美に先手先手を取られてしまうので、ちょっと悔しくなった俺は、里美をぐっと引き寄せると、片方の手でセーター越しに胸を揉んでやった。

服越しに揉むとまた別の興奮があると、俺はこの時『発見』した。

こんなことが出来るのも、セックスした後の特権と言えるかもしれないが…普通は順序が逆じゃないかと気づいたのは後の事である。

このまましばらく俺たちはくっついていたが、やがて里美の方から身体を離すと、「…スケベ」と言って笑った。




135 :中三編その134 ◆3APA0wvFHY :2007/02/13(火) 01:54:26 ID:4UEw4gYl0
その後、俺たちは公園の入り口までゆくと、それぞれ家に帰るため、道を左と右に別れる事になった。

里美が別れの合図とばかりに軽く手をあげたので、俺も軽く手をあげて、「ほんじゃ、明日学校で」と言った。

「…明日っていっても、もうあと4時間とかだけど」

「ソレ言うな!ウンザリすんじゃねーか。今でさえ眠いのによー」

…と言いつつ、今のキスで興奮して、実は眠気など吹っ飛んでいた。





137 :中三編その135 ◆3APA0wvFHY :2007/02/13(火) 02:01:24 ID:4UEw4gYl0
「あはは…それじゃあね」

「あー…じゃーな」

俺たちは背を向け合い、それぞれの帰路を歩き始めた。

十メートルほど歩いて、ふと軽く背後に首を傾けると、公園の入り口付近にあった街灯の光の届く範囲から、既に里美はかなり遠ざかっていて、やがて暗闇の中に姿が消えていった。

俺ももう振り返らず、そのまま歩み去ろうとしたが、何か首筋に寂しさを感じたので、そのまま、「じゃあな」と、もう一度だけ里美の歩み去った方向に向かって呟いた。


すると闇の向こうから小さく、

「…じゃね」と、里美の返事が返ってきた。

なんだかとても嬉しかった。





>>次のページへ続く
 
 


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