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あなたの知らない世界
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71 名前: えっちな21禁さん 投稿日: 03/07/02 21:06 ID:0PlK449n
うおおおおおお!!!!
どうなるんだあああああああ
76 名前: 良介@続きは自宅からカキコする 投稿日: 03/07/02 22:09 ID:7JFkRRq+
再生音の後すぐに画面から女の声が聴こえてきた。
「馬鹿みたい!私帰るから!今日の良ちゃん変だよ」
着替え終わった千春が私の方を振り向かずそう言った。
しかしテレビの中の千春は止まらない。
(あぁぁ・・高平さんも・・・早く・・早くして?・・ぁあ・・)
玄関へ歩き出そうとした千春の動きが止まった。
目の前にある窓ガラスが、現実の千春のその姿を映し出していた。
81 名前: ウッソ@おうち ◆8HmCVsUsSo 投稿日: 03/07/02 22:31 ID:ZiG/OfSD
泣けるTT
うおおおおおお!!!!
どうなるんだあああああああ
76 名前: 良介@続きは自宅からカキコする 投稿日: 03/07/02 22:09 ID:7JFkRRq+
再生音の後すぐに画面から女の声が聴こえてきた。
「馬鹿みたい!私帰るから!今日の良ちゃん変だよ」
着替え終わった千春が私の方を振り向かずそう言った。
しかしテレビの中の千春は止まらない。
(あぁぁ・・高平さんも・・・早く・・早くして?・・ぁあ・・)
玄関へ歩き出そうとした千春の動きが止まった。
目の前にある窓ガラスが、現実の千春のその姿を映し出していた。
81 名前: ウッソ@おうち ◆8HmCVsUsSo 投稿日: 03/07/02 22:31 ID:ZiG/OfSD
泣けるTT
93 名前: 良助@自宅 投稿日: 03/07/03 00:03 ID:Fd9J6JdJ
「ど・・・どうして!?」
千春の声は悲鳴に近かった。
「それはこっちが聞きたいよ・・・」
私は不思議と冷静だった。
「見ろよ千春。お前ってこんな事する女だったんだな・・最低だよお前は。」
テレビの中の千春が私の名を叫び絶頂を迎える時だった。
私はテレビのボリュームを上げた。
私は千春が一番傷つくであろう言葉を選んだ。
そして一番傷つくであろう行動を選んだ。
そうする事で自分自身にけじめをつけたかった。
103 名前: 良助@自宅 投稿日: 03/07/03 00:24 ID:Fd9J6JdJ
「やめてよっ!!!」
千春が私からリモコンを取り上げた。
映像は再び黒い画面に切り替わった。
画面の右上には”ビデオ1”の文字だけが怪しく映し出されていた。
千春がビデオデッキからビデオテープを取り出した。テープの中から磁気テープを引き出し始めた。泣きながらそれが無くなるまで千春は続けた。
私はその全てを見届けた。
不思議と酔いが覚めていた。いや、始めから酔った振りをしていたのかもしれない。
107 名前: 良助@自宅 投稿日: 03/07/03 00:48 ID:Fd9J6JdJ
磁気テープの山に埋もれ、まるでへたり込むように座って泣いている千春に話しかけた。
「俺の知らない千春がいっぱいいたよ。そのタイトル通り”知らない世界”がそこにあった。」
千春は何も言わなかった。
「悲しいけど高平という男が羨ましかった。」
「高平とSEXするお前を見て、何度もオナニーしたよ。恥ずかしいけどな?今度高平に会ったらそう伝えてくれ。」
私は精一杯こみ上げる涙をこらえた。
最後に言わなければならない事があった。
「別れよう千春」
114 名前: 良介@(藁) 投稿日: 03/07/03 00:59 ID:Fd9J6JdJ
千春が下を向いたまま激しく頭を横に振った。
「俺はこの結論を出すまで、本当に悩んだよ。死ぬほど悩んでも答えが出ないくらい千春が好きだ。」
涙声になってしまった。
「私は・・」
「何も言うな」
何か言おうとした千春を制した。
いい訳は聞きたくなかった。千春のいい訳を聞いたら、又元に戻ってしまいそうだった。
117 名前: 良介@(藁) 投稿日: 03/07/03 01:03 ID:Fd9J6JdJ
「私は別れたくない・・別れない・・別れない・・・」
私は何も言わなかった。
千春はまるで念仏でも唱えるようにその言葉を繰り返していた。
「送っていくよ千春。荷物は後で送る。」
しばらく千春はその場を動かなかった。
私も何も言わなかった。
そして再び私が千春に話しかけようとした時、今度は千春がそれを制した。
「いい。1人で帰れる・・」
千春は周りに散乱した磁気テープをかき集めると、自分のバッグへしまい込んだ。
118 名前: 良介 投稿日: 03/07/03 01:06 ID:Fd9J6JdJ
千春が玄関へ向かった。
私は振り向かなかった。
やがてドアノブの乾いた金属音が部屋中に響いた。
「良ちゃんが好き。死ぬほど好き。」
千春はそう言葉を残し、部屋を後にした。
千春から”好き”という言葉を聞いたのは交際してから初めてだった。
そして皮肉にもこれが千春の最後の言葉だった。
120 名前: えっちな21禁さん 投稿日: 03/07/03 01:09 ID:Wd67KkE+
>>118
さいご?さいごってなんだよおおおおお!!????
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132 名前: 良介@>>128まったくだ。 投稿日: 03/07/03 01:28 ID:Fd9J6JdJ
あれから3ヶ月が過ぎた。
この3ヶ月間で驚く程環境が変わった。
携帯電話の番号が変わった。
アドレス帳から千春の名前が消えた。
住所が変わった。
そして職場が変わった。
あれからすぐに千春の荷物を、千春の自宅へと送った。
幸い仕事に忙殺され、しばらく千春の事を忘れることが出来た。
158 名前: 良介 投稿日: 03/07/03 11:26 ID:6sKJFxDE
私の新しい生活が既に始まっていた。
千春が全てだった私にとっては第2の人生と言っても過言ではなかった。
新しい職場に慣れた。
新しい仕事に慣れた。
新しい仲間が出来た。
後は新しい生き甲斐が見つかればいい。
千春との”別れ”を選んだ私の判断は間違っていなかった。
それなのに・・・
その日玄関のドアを開けると、そこに大きな荷物を抱えた千春が立っていた。
161 名前: 良介 投稿日: 03/07/03 11:44 ID:6sKJFxDE
胸が締め付けられた。理解出来なかった。
なぜ千春がここにいるのだ。
「良ちゃ・・」
「何でここが解った!?」
「良ちゃんのお父さんに聞きました・・・」
実家には新しい住所は誰にも教えるなと言っておいた筈だ。
「突然押しかけてごめんさい。でもこうするしか・・」
「何しに来た?」
千春がうつむいた。
そして何か思いついたかのように、その場にしゃがみ込み、ボストンバックの中から何かを取り出した。
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