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山でありえない体験をした話
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119 :名無しさん@おーぷん :2015/06/05(金)09:55:51 ID:eGz(主)
俺らは「え、行くの?」と話し合っていた。

女子達の方も薄々「C男じゃないんじゃない」と察していたらしい。

でも女子の一人も「もしかして本当なんじゃない?」と言ったが、

山岳姫が「暗い山道を明かりも持たずにやって来れるのよ?」と言った。


そこで改めて全員がゾッとして口を閉ざした。

外ではC男と救助隊の人たちが「すみませんねー」と世間話するかのように話をしている。


会長「……C男とは長い付き合いだから俺が」


D男「いや、俺が行くよ。あれはどう見てもC男に感じられない」


山岳姫「ダメ、みんな行っちゃダメ」


オレ「多分、行かなければアイツら強引にでも入ってくると思う……」


外では苛立った声のC男が「おーい、まだ?」と呼びかけてきていた。

どう考えてもおかしいのだが救助隊の人も「具合悪い人でも居るのですか?そっち行きましょうか?」と聞いてくる。


オレ「とりあえず今あったことをハッキリと伝えよう。地蔵のことも。で、様子を見るし、それでもダメならどうにかして最初に俺らが救助が本物かどうかを確認してくる」


D男「もしも偽物の俺らが戻ってきてもマズイよな……」


山岳姫「それじゃ合言葉は……さっきの日付で」(合コンの日付



そうして俺らは外に出た。

一応手に武器になりそうな物を各々持ちながら



120 :名無しさん@おーぷん :2015/06/05(金)10:02:37 ID:eGz(主)
最初にC男が「どうしたんだよww怖い顔をしてww」と明るく話しかけてきた。確かにそんな感じがC男に似て履いた。


だが、俺らは無視してコッチで何があったのかを説明した。


救助隊らしき人たちも「ああ、地蔵の件は聞いています」と相槌していたが、

黒い影や人の塊、その塊にC男がいた事などは何も言わずに黙って聞いていた。


C男「つまり俺がオバケじゃないかってこと?w」


会長「それ以外にないでしょ?」


救助隊「こんな山の中に居たので気がふれちまったか?」


D男「とにかく、最初に救助隊が本物かどうか調べさせてくれ」


救助隊は俺らが山に入った県の救助隊だと語った。地名も町の名前も合っていた。

あえて明かりのことは聞かずにどうやってきたのかを、会長が尋ねた。


救助隊「いえ、此処ら辺は遭難すると大抵その家に人が集まりますのでー」


会長「此処ら辺で遭難とかあるのですか?」


救助隊「君らも一応今は遭難者だからね^^」


会長「事前に調べたけど遭難なんて話なかったですが」


救助隊「そりゃ数は少ない」


会長「大抵がその家にあつまるのに数少ない人たちが皆あの家に集まるっておかしくはないですか?」



123 :名無しさん@おーぷん :2015/06/05(金)10:10:03 ID:eGz(主)
救助隊「まあ、おかしいですが……」


会長「……とりあえず、他の子たちはどうなったの?」


C男は「保護された」としか話さない。

ちょっと目が泳ぎ始めている。


C男「えっと、だからさ……。とりあえずコッチ来てくれないか?すぐそこに他の救助隊の人たちも着ているから!」


救助隊「そうです。これ以上迷惑かけるなら山の中に置いていくぞ?」


そういうと他の救助隊の人たちが家へと向かおうとする。


D男と俺で捕まえて突き飛ばす。

温かいし実態はあり変に俺は安心したけど、状況が変過ぎて安心もすぐに消えた。


会長「なら最初に俺らがそこに行きます。その後、本当なら俺らが彼女たちに説明しますので」


少しC男が明るい顔をした。

救助隊は渋々と言った顔だったけど、それを受け入れたようで、俺らを案内し始める。


俺「あの地蔵はなんなのですかね?」


救助隊「いや地元でも聞いたことがないね」


俺「この山には変な話とかあるのですか?」


救助隊「特に聞いたことはないね―」


そんな感じで会話も適当に流されながら俺らは歩いていた。



125 :名無しさん@おーぷん :2015/06/05(金)10:23:47 ID:eGz(主)
歩いている間もC男が色々話しかけてくるが、俺らは無視し続けた。

そういう性格なヤツだったけど、もう少し考えて発言するヤツだったのでおかしかった。


D男が「ちょっとおかしくないですか?」と言って全員の足を止めた。


救助隊「なにがおかしいですか?」


D男「ちょっと歩いてみてくださいよ」


救助隊は黙って下を向いた。


D男「いいから歩いてみろよ」


救助隊「……はぁ」


そう言うと救助隊全員の姿が消えた。薄くなっていって消える感じだった。

D男が怒鳴りながら「アイツラ足音を立てていなかった」と言った。


C男は黙ってコッチを見ていた。消えないで。



126 :名無しさん@おーぷん :2015/06/05(金)10:28:14 ID:eGz(主)
会長の「お前は消えないでいいの?」を合図に

C男は「ちがうんだ、ちがうんだ、ちがうんだ」とひたすら言い始めた。


C男「そうしないと。そうしないと。そうしないと」


D男「テメェ、オレらの事をどうするつもりだったんだよ!」


C男「助けて助けて助けて、嫌だ死にたくない」


そんな事を言いながらコッチを見ていた。

またゴドン、ゴドンっと、さっきの人の塊の音の倍近くの音が聞こえ、奥のほうで巨大な塊が動いてコッチに来ているのが見えた。

同時に獣の匂いが立ち込め始めた。


もしかしたら俺かもしれないけど、最初に悲鳴をあげて一人が走りだすと全員して走り始めた。


C男が「待って!待ってください!待って!!」と悲痛な声で叫びながら追いかけてくる。


俺らは手に持っていた物をC男に投げつけたが、全部外れた。


幸いにも、最初に伸ばしておいたビニールテープをすぐに見つけることができた。


C男が「待ってって!待って待って!あああああああああああ!!」と奇声を上げながらコッチに迫ってきた。


ただ、そのまま俺らを追い抜いて行くと、一人足早に家の方へ走っていった。ものすごい速さだった。


同時に山岳姫たちが危ないと俺らもつられて必死に走った。





>>次のページへ続く
 
 


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