2chの男女恋愛に関わる 復讐話寝取られ話旅スレ に特化した話題を掲載していきます。
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小学生の時から知ってる女の子のこと想い過ぎたら大変なことになった
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30 :名無しさん@おーぷん :2015/09/29(火)00:14:33 ID:PDj(主)
それなのにどんなに拒絶しても考えてしまう。

綾子はどんな反応するだろうか。

どんな声で話すのだろう。

デートの時にはどんな服を着て来てくれるんだろう。



だからデートに行くたびにやや微妙な空気になる。

俺ももう24歳だ。

結婚とか子孫とか、いろいろなことを考えなくちゃいけない。

ぶっちゃけ童貞をなんとかしなければいけない。



ある日、とうとう綾子の夢をみてしまった。

前を走っている成長した姿の綾子に走って追いかけるだけの夢。

綾子を追いかけていた筈がいつの間にか俺は綾子を追い抜いてしまった。

追い抜いたときに、綾子が何か喋っていたような気がして、耳を澄ましたとこで夢は終わる。



目覚めてからものすごく変な夢だと思った。

途端にこれがきっかけになったのだろう。

綾子にたまらなく会いたくなって、我慢ができなくなった。



ここで、中学の時から綾子と仲がよかった女子にメールを送る。

SNSで仲よさそうにしていたから、連絡先を知っているものだと思った。

綾子のSNSは2年ぐらい前から更新がとまっており、きっともう放置している。

1時間ぐらいしてから送ったメールに返事がくる。

「久しぶり!いきなりメール送ってきてどうしたの?普通LINEじゃない?笑」

そのまんまこの文章できた。






33 :名無しさん@おーぷん :2015/09/29(火)00:20:01 ID:PDj(主)
LINEがいいらしいので、仕方なくLINEに切り替えて返事する。

「いきなりでごめんな。綾子って覚えてる?連絡先知ってたら教えてほしいんだけど」

綾子はきっと東京にいるのだろう。

幸いにも俺は空港があるところならどこにでもいける。

すぐにメッセージに既読がつき、返事がくる。

友「覚えてるけど・・・まさかあんた何も知らないの?」

俺「え?なにかあった?」

友「綾子、交通事故で亡くなったんだよ」






37 :名無しさん@おーぷん :2015/09/29(火)00:22:25 ID:Rtl
まじか…




38 :名無しさん@おーぷん :2015/09/29(火)00:22:45 ID:3WW
oh...





39 :名無しさん@おーぷん :2015/09/29(火)00:23:14 ID:ODJ
言葉がでない






42 :名無しさん@おーぷん :2015/09/29(火)00:23:56 ID:PDj(主)
まったく全てのことにやる気を見出せなくなった。

十年以上想い続けていた人は、車に轢かれもうこの世にはいなかったのだ。

彼女は遅番あがりの帰り道、飲酒運転のドライバーにより轢かれてしまった。

運転手は人を轢いた事に気付かず、綾子は約50メートル引きずられた。

痛かっただろう。

助けてほしかっただろう。

交通事故現場はすでに綺麗になっており、ここで人が轢かれたなんて想像もできない。

それでも、綾子はこの場所で轢き殺されたのだ。

事件が起きたのは夢を見た日の丁度1年前。

葬式も終わっており、綾子はすでに墓の中にいた。







44 :名無しさん@おーぷん :2015/09/29(火)00:26:24 ID:PDj(主)
俺は仕事ができなくなった。

だからやめた。

綾子に追いつきたくて頑張った毎日。

綾子に釣り合うような男になろうとした。

綾子が尊敬してくれるような仕事を始めた。

いつか、いつか綾子との約束を果たしたかった。



全ては奪われた。

よりにもよって、俺が日々いじっている乗り物という物にだ。車も船も、飛行機も関係ない。

俺たちは運転手の安全の願って整備をし続けている。

整備士のミスで運転手が危険な目に逢う。

運転手の行いで誰かが傷つき、死ぬことだってある。

人が利便の増進を願って作った乗り物は凶器だったのだ。俺はそんな凶器を日々整備している。綾子の命を奪ったそれを。



手を動かすことができなくなった。

目の前にある仕事をこなすことができなくなってしまったのだ。

だから俺はやめた。

仕事ができなくなった。








48 :名無しさん@おーぷん :2015/09/29(火)00:37:43 ID:PDj(主)
半年間ぐらい、ずっとノイローゼのように家から出ず、ひたすら苦しみ続けた。

どうしてこんなに人を想ってしまったんだろうか。

ここまで苦しむなら、何故なにもしなかったのだ。

どんなに苦しんでも、悲しんでも彼女は戻ってこない。

夢で逢えたらいいのに。

俺も死んだら、彼女にまた会えるのだろうか。

本気でそんなことを考え続けた。


死のう。

自殺しよう。


そして俺は決心してしまった。

他人の迷惑なんて考えない、好きなように死んでやるんだ。

でも、その前にやることがある。



いま思うと、何故そんなことを考えたのか謎だ。







50 :名無しさん@おーぷん :2015/09/29(火)00:48:08 ID:PDj(主)
死ぬ前に綾子の墓をみたいと思った。場所は友達から既に聞いていた。

残りわずかな貯金を引き出し、1日をかけて身なりを整えた。

散髪。

礼服の購入。

彼女の墓がある場所までの移動手段の購入。




俺は、ついにやってきた。

目の前には綾子のお墓がある。

真っ黒な墓石に彼女の名前が彫ってあり、その墓地の周りには静けさが漂っていた。

バケツに水を汲み、持ってきたハンドタオルで彼女の墓を綺麗にしてやる。

とにかく必死に綺麗にした。

礼服が汚れても関係ない。

十分に綺麗になったところで、線香を添える。

そして、手を合わせ目を閉じた。



綾子、会いに来たぞ。

何年振りだろうな。大きくなっただろ、俺。

本当ならもっと早く会いに行けばよかったんだけどな。

結局、お前に追いつくことができなかったよ。

ごめんな。

約束、果たすの遅れてごめんな。







52 :名無しさん@おーぷん :2015/09/29(火)00:50:02 ID:PDj(主)
俺は全力で泣いた。

大人がここまで泣いていいのかというぐらい、泣いた。


俺はお前との思い出もない。

俺はお前の姿すらよく思い出せない。

俺はお前の声がわからない。

俺はお前の身長もわからない。

俺はお前の・・・全てを俺はわかっていない。

悔しくて、悲しくて、何もなくて、愛しくて。

叫ぶように泣いた。

全てを失った。

もう俺には何も残っていない。






56 :名無しさん@おーぷん :2015/09/29(火)00:56:50 ID:PDj(主)
それからの記憶はあまりない。

泣いているときに誰かがきて、ひたすら俺を慰めてくれた。やさしい老人だった。

近くのベンチに俺を連れて行き、座らせる。

老人「話せば落ち着く」

おじいさんはそういって俺が何故悲しんでいるのか聞いてくれた。

綾子を想い続けた俺の狂った人生を全て聞いてくれた。

すべて話し終わって、おじいさんはやさしく笑って俺に言葉を放つ。

老人「綾子っていう娘さん、幸せじゃよ」







59 :名無しさん@おーぷん :2015/09/29(火)00:58:36 ID:PDj(主)
たったそれだけの言葉だった。

何時間も話して、老人が言ったのはそれだけ。

それだけなのに、俺には十分すぎた。


少しでも綾子の為になれたのかもしれない。俺は。

自分では気付くことができなかった、ちょっとしたこと。

ずっと一人で苦しんでいた男にはわかるはずもない他人の気持ち。

半年振りに、生き返ったような気分になった。







>>次のページへ続く



 

 

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