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思い出の懐中時計
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「・・・・あたし・・・・・・」
「後悔だろう?特に雪村の自殺未遂聞いたとき」
「・・・うん。怖かった・・・・」
「俺はお前に弱者の気持ちを知って欲しかっただけだ」
「あなた・・・・・・・最初からそれだけが目的だったの?」
「ああ。お前は今弱者の気持ちを知ったはずだ。だからこそこれからは、人に優しくできるだろう?」
「ええ・・・・」
「もうイジメはしないな?」
「誓うわ」
「そうか・・・・じゃあ一つプレゼントをやろう」
雫を見る。
雫は小さく頷いた。
「何?」
「北村、お姉さんに会いたくないか?」
「ええ!?し、知ってるの?どこにいるのか」
「ああ。ほら、住所。行ってみろ」
「ありがとう・・・・・わたし、ずっと探してて・・・・・・」
「母親からの暴力から助けてくれた優しい姉さんなんだろ?」
「何で知ってるの?」
「すまん。それは俺も分からん」
雫を横目で見る。顔を横に振る雫。
俺は深いため息をついた。
「ほら、北村。この懐中時計見てみろ」
「これは父の・・・・・」
「やっぱ、お前の親父の作品か。俺さ、小学生の頃、美原時計店で これお前の姉さんに貰ったんだ。俺の宝物だ」
「懐かしい・・・・・」
「なあ、北村。良かったらいつかまたさ、お姉さんに会わせてくれよ。お礼言いたんだ」
「ええ。でも私が先」
「ああ。頼む」
「大切にしてくれてんだ・・・・・・ありがとう。お姉ちゃんに言っとくよ」
側でじっと聞いていた雪村を見る。
「雪村、北村と友達になれそうか?」
「もう友達だよ。北村さんの弱いとこいっぱい見ちゃったし。北村さんかえろっか」
「うん・・・・」
「帰りにマック寄ってこ」
「うん!」
そういうと2人は屋上をゆっくり後にした。
扉の前で2人は小さく頭を下げた。
「何?」
「北村、お姉さんに会いたくないか?」
「ええ!?し、知ってるの?どこにいるのか」
「ああ。ほら、住所。行ってみろ」
「ありがとう・・・・・わたし、ずっと探してて・・・・・・」
「母親からの暴力から助けてくれた優しい姉さんなんだろ?」
「何で知ってるの?」
「すまん。それは俺も分からん」
雫を横目で見る。顔を横に振る雫。
俺は深いため息をついた。
「ほら、北村。この懐中時計見てみろ」
「これは父の・・・・・」
「やっぱ、お前の親父の作品か。俺さ、小学生の頃、美原時計店で これお前の姉さんに貰ったんだ。俺の宝物だ」
「懐かしい・・・・・」
「なあ、北村。良かったらいつかまたさ、お姉さんに会わせてくれよ。お礼言いたんだ」
「ええ。でも私が先」
「ああ。頼む」
「大切にしてくれてんだ・・・・・・ありがとう。お姉ちゃんに言っとくよ」
側でじっと聞いていた雪村を見る。
「雪村、北村と友達になれそうか?」
「もう友達だよ。北村さんの弱いとこいっぱい見ちゃったし。北村さんかえろっか」
「うん・・・・」
「帰りにマック寄ってこ」
「うん!」
そういうと2人は屋上をゆっくり後にした。
扉の前で2人は小さく頭を下げた。
「はあ~どっと疲れた・・・・・」
「兄さんお疲れ」
「先輩さすがです!!」
「そうか?ちょっとベタだった感じがしなくもない」
「兄さんが言ってた、最後感動させて2人を親友にってヤツ。こういう筋書きだったんだね」
「ふっふっふ!!俺の計画に狂いはないさ!!」
「兄さん本当は内心ビクビク」
「そんな事ないぞ!!」
「あ、先輩眉毛ピクピクしてます!!」
「兄さん分かりやすい」
「うるせえ!」
俺は夕日に懐中時計を照らしてみた。俺の宝物。
絶対大切にしよう。
「じゃ、帰るぞ俺達も」
「兄さんおんぶ」
「おんぶじゃねえよ!!」
「先輩カレー食べて帰りましょ!!」
「しらんしらん!!今日は直帰じゃ!!」
「今度はカードが使える学食をですね・・・・」
「学食でカードが使えるわけねえだろうが!!」
「え!?」
「兄さん本音暴露」
「あ!!」
「あじゃないよ兄さん・・・・」
「学食はカードつかえないんですかあ!!」
「小銭だ小銭。小銭を持て」
「小銭は2年近く見てません」
「さ、帰ろうか雫」
「ええ。兄さん」
「待ってくださいよ~!」
俺は屋上を後にしながら小さくつぶやいた。
「計画通り!!」
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