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突然の海外赴任
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妻は、人一倍他人の目を気にする方で、私は色気も有って丁度良い太さだと思っているムッチリとした太腿や、私が自慢の豊満な胸でさえも、
妻にしてみればコンプレックスのほか何者でも無く、出来る限り その事を気付かれない様な服を選んで着ていました。
娘を連れて海水浴に行った時も水着になる事を嫌がり、1人日傘を差して浜辺に座って見ていました。
その妻が、ワンサイズ小さいのを買ってしまったのかと思える様な、今にも胸のボタンが弾け飛びそうなシャツを着ていて、しかもそのシャツは人目を引く赤なのです。
若い人達でも余り穿いていないような、今にもパンティーが見えそうなほど短いスカートを、子供のいる38歳の妻が穿き、コンプレックスだった太腿を人目にさらしているのです。
当然この様な姿を近所の人達にも見られているのでしょうが、以前の妻なら、死ぬほど恥ずかしい事だったに違い有りません。
暫らくして、トイレから出て来た妻はサングラスをしていました。
妻が私の方に向かって歩いてきたので、私は柱に隠れてやり過ごしたのですが、歩く度に片方ずつお尻がスカートに張り付いた様な状態になり、穿いているパンティーが、男子の水泳選手が穿く水着の様な、超ビキニの物だと分かりました。
妻がトイレで穿き替えて来たのかとも思いましたが、階段を上がって行く時に、はっきりと下着の形が分かったと言うのは私の思い違いで、
私の距離からでは下のラインしか分からず、私が知る限りではこの様な下着は持っていなかった為に、勝手に上のラインを想像して、頭の中で作ってしまったのかも知れません。
どちらにしても、これでは前の黒い翳りは隠し切れずに、パンティーから、はみ出てしまっている事でしょう。
この様なパンティーを穿いている事からも、妻に何か有ると確信した私は絶望感を覚えましたが、何とか尾行を続行すると、
やはり妻は銀行には向かわずに、駅を挟んで銀行とは逆方向に歩き出し、私は隠れながら後をつけたのですが、他人から見れば、ストーカーと間違えられないか心配でした。
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暫らく後を付けて行くと、妻は4階建ての部屋数が16ほどの小さなアパートに入って行ったので、私も入って行こうとしたのですが、入り口がオートロックになっていて入る事が出来ません。
ここまで不審な行動が重なると、否が応でも事実を受け止めなければならなくなった私は、貧血をおこしそうになり、その場に座り込んでしまいました。
すると、サングラスをかけてヘッドフォンをした坊主頭の若者が、頭でリズムをとりながら出て来て。
「おっさん、大丈夫か?救急車いるか?」
言葉使いは無茶苦茶ですが、それでもしゃがんで私と同じ目線で話してくれ、親切な若者だと感じたので。
「ありがとう。それよりも今入って行った女の事を知らないか?今日初めて会ったとか、よく見掛けるとか、どこの部屋に行ったとか。」
「おっさんは刑事か?そんな訳ないよな。張り込みで蒼い顔をして座り込んでしまう刑事なんて聞いた事がない。それとも探偵?その顔だとそれも無いな。どっちにしても俺は他人のごたごたに巻き込まれるのは嫌だから。じゃあな。」
私に背を向けて、手を何度か振って去って行こうとする若者に、1万円札を出して。
「これで何とか頼む。」
振り向いた若者は。
「ウワー。そんな必殺技を出されたら断れないな。ここでは話し辛いから向かいの喫茶店にでも行くか?」
喫茶店に入って話を聞くと、妻とは以前からよく階段ですれ違うと教えてくれました。
「どこの部屋に入って行くか分からないか?」
「俺の丁度 真下に住んでいる、1人暮らしの親父の所さ。ここから見えるだろ?2階の一番右端の部屋さ。俺が301だから201。」
「いくつ位の男だ?」
「親父の歳は分かり難いからな。おっさんの少し上ぐらいじゃ無いのか?普段やあの女が来る時は、きちんと7、3分けにしているが、あの女が来ない休みの時は髪もぼさぼさで、昼間でもパジャマのまま新聞を取りに来る、冴えない親父さ。」
若者が指差した郵便受けをみると、201号室の所に稲垣と貼って有りました。
建物から見ても、おそらく独身の1人暮らしか単身赴任者が借りるアパートの様で、部屋番号の所に名前が貼ってあるのは稲垣だけです。
「あの親父は見栄っ張りなのか、高い車に乗ってやがる。俺なら そんな金が有ったら、もっと広いアパートに引っ越すよ。
どちらにしても あの女と親父は普通の関係では無いな。
女はいつもサングラスをしていて、俺とすれ違う時は必ず俯いているし、2人で出掛ける時は決まって親父が先に出て、あたりをキョロキョロ見渡してから女が出てくる。
女もそうだが、あの親父も女と一緒の時は 夜でも必ずサングラスをしていて、車に乗り込むまでは外さない。
まあ、よく有る不倫の関係というやつかな。」
私の顔が見る見る蒼ざめて行くのが自分でも分かりました。
私の動揺を察した若者は1万円札をテーブルに置くと、
「本当は、おっさんが あの女の旦那だろ?そんな血の気の引いた顔をされたら、可哀想でこれは貰えない。」
「ありがとう。でもこれは取っておいてくれ。また何か聞きに来るかも知れないから、その時は頼む。本当にありがとう。」
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まだ若者と話していた時は、よかったのですが、彼が出て行った後 1人になると足が震え出し、意識すればするほど、震えは大きくなってしまい止まりません。
怒り、悔しさ、絶望感。
水を飲んで落ち着こうと思うのですが、グラスを持つ手までが震えて水を溢しそうです。
私は、2階のあの部屋をずっと見詰めていましたが、中で行われている事を想像すると重機を借りてきてでも、今すぐこのアパート自体を壊して無くしてしまいたい衝動に駆られます。
頭の中では、透けた小さなパンティーだけを身に着けた妻が、男の物を美味しそうに嘗め回してから口に含んで、頭を前後に動かしている姿が浮かびます。
男が我慢出来なくなり、妻を押し倒して豊満な乳房にむしゃぶり付いている姿が浮かびます若者に頼んで、ドアの中に入れてもらえばよかったと悔やんでも、もうどこに行ったのか分かりません。
私は悔しさで、妻がいる部屋を ずっと睨んでいましたが、前の道を携帯電話で話しながら歩いている人を見た時、妻の携帯に電話すれば良いのだと気付き、慌てて携帯を出しました。
しかし、そこには何も登録されておらず、スーツケースに手帳を入れてきてしまい、携帯番号が分かりません。
日本に着いてから暇な時間は沢山有ったので、妻の携帯番号ぐらいは入れておくべきでした。
今にして思えば、実家の電話番号は覚えているので、妻の携帯番号を聞くという手段も有りましたし、部屋番号は分かっていたので、オートロックのドアの横に付いているインターフォンで呼び出すという手段も有ったのですが、そんな事すら気付かないほど気が動転していたのです。
若者が出て行ってから1時間もすると 我慢の限界が来て、2人のいる部屋をじっと見ているだけの自分が惨めに思え、家に帰って妻が帰ってきてから殴ってでも説明させようと思ったのですが、ここから離れる勇気が有りません。
スーツケースを預けたロッカーの有る駅まで戻り、妻に電話をしようと思っても、妻が男と愛を確かめ合っているので有ろう部屋が見える、この場所から離れる勇気が有りません。
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その時、見詰めていた部屋からサングラスをかけた妻が出てきて、それに続いて出てきた男はドアに鍵を掛けています。
私は慌てて喫茶店を出ようとしましたが、こんな時に限って前のおばさんが財布の中の小銭を探していて、レジを済ませる事が出来ません。
「釣りはいらない。」
おばさんを押し退けるように喫茶店を出ると、2人は車に乗り込むところです。
エンジンが掛かったばかりの車の前に立ちはだかると、じっと助手席の妻を睨みました。
妻は最初、状況が飲み込めずにキョトンとしていましたが、私だと分かった瞬間、驚きで顔が引き攣り、声も出せずに私を見ています。
私は怒りから両手を思い切りボンネットに打ち据えると、ボンネットは少しへこみましたが、興奮からか手に痛みは感じません。
状況の分からない男はサングラスを外し、怒った顔で左の運転席から降りて来て。
「何をする。警察を呼ぶぞ。」
私は何も言わずに思い切り男を殴ると、男は よろけてボンネットに手を付き、私を精神異常者とでも思ったのか、殴られた左頬を手で押えたまま、脅えた目をして固まってしまっています。
妻への怒りが大き過ぎて 自分の中で処理し切れずに、妻を引き摺り出して殴りたい気持ちを通り越し、逆に冷静になっていく自分が不思議でした。
今 私が何か言ったり行動を起こしたりするより、この後 どう出るか任せた方が返って2人は困るのではないかと思い、その場を黙って立ち去ると大通りに出て、タクシーを捕まえて乗り込みました。
いつもの習慣で私のキーホルダーに付けたまま、赴任先まで持って行ってしまった家のスペアキーが、駅のロッカーに預けたスーツケースに入っているのを思い出し、途中駅に寄ってもらってから 我が家に帰り、私が最初にした事は妻の服や下着を調べる事でした。
私が すぐには帰って来られない様な遠い所にいて、他にここを開ける者がいないので安心し切っていたのか、
クローゼットの中には私が見た事も無い、これをあの妻が着るのかと唖然とする様な、豹柄などの派手な服が普通に掛けて有り、ミニスカートも数着有りました。
それらは、色や柄が派手な物だけではなく、身体の線がはっきり出てしまう様なニットで出来たミニのワンピースなど、色は地味でもデザインが派手な物も有ります。
次に下着を探すと、普通の下着が入っているすぐ下の引き出しに、私がいた時には持っていなかった、色取り取りなセクシーで高価そうな下着が有りました。
しかし、もう1段下の引き出しの中を見た時、私は絶句しました。
そこには普通の下着売り場には、絶対に売っていない様な、セクシーと言うよりは卑猥な下着ばかりが入っていたのです。
いいえ、それらは下着としての機能を果たさない、下着とは呼べない様な物がほとんどなのです。
これをあの妻が身に着け、あの男に見せていたのかと思うと悔しくて涙が出そうです。
私は、それらの下着を手に取り、ぼんやりと見詰めながら落ち込んでいましたが、今は弱気に成っている場合では有りません。
--------------------
下着を元に戻してから2個のバケツにお風呂で水を汲み、それを玄関の上がり口に置いて居間で待っていると、それから3、40分経った頃に家の前で車が止まりました。
気付かれない様に半身になって窓から見ていると、運転席から あの男が降りて来たのですが、妻は降りて来ようとはしません。
すると男が助手席のドアを開けて妻に何か話し、ようやく降りてきた妻はハンカチで涙を拭いながら、近所の人に見られるのが嫌なのか、小走りで玄関に向かいました。
帰って来るのに時間が掛かったのは、きっと口裏合わせでもしていたのでしょう。
私は玄関に先回りをして、水の入ったバケツを構えているとチャイムが鳴りましたが、返事もせずに無視しました。
すると次の瞬間 ドアが開いて妻が入って来たので、持っていたバケツの水を頭から勢いよくかけて次のバケツを持ち、続いて入って来た男には、頭を狙ってバケツごと投げ付けましたが、男は咄嗟に手で防いだのでバケツは当たりませんでした。
それでも頭から水を被ったので2人共びしょ濡れです。
「智子だったのか。
まさかおまえが、この家に帰って来られるとは思わなかったので、泥棒でも来たのかと思ったよ。
いくら嘘つきで人を裏切る事が平気な女でも、2度と この家には帰って来られないと思っていたが、夫や娘、世話になった親を平然と裏切る事の出来る女は、流石に図々しさが違うな。
身の回りの物でも取りに来たのか?」
「あなた、ごめんなさい。違うのです。誤解なのです。」
妻が水浸しの土間に泣き崩れると、男も慌てて その場に土下座して。
「ご主人には要らぬ誤解を招く行動をとってしまい、本当に悪かったと反省しています。
今日は休日出勤だったのですが、私が昨夜から熱っぽかったので起きられずに、携帯が鳴っているのにも気付かずに寝ていたので、部下が心配して出勤前の奥様に、様子を見て来て欲しいと電話をしたらしいのです。
昨夜から食欲が無くて 何も食べていなかったので、ファミレスに付き合ってもらってから出勤しようと車に乗った所にご主人が・・・・・・・・。」
この男はべらべらと言い訳を並べていましたが、妻は、泣きじゃくっていて、何も話す事が出来ずにただ土下座していました。
私は、その場に胡坐を掻き、返事もしないで ただ煙草を吸っていましたが、この男のいい訳に腹が立ち、
私がいない間、何度も妻が行っていた事を知っていると言おうかとも思いましたが、相手に嘘を言わせておいた方が、その嘘を指摘する事で他の事も聞き出し易くなると考えて、あえて何も言わずに黙ってキッチンに行くと包丁を持って来ました。
「申し遅れましたが、私は支店長の稲垣と申します。奥様には大変お世話に・・・・・。」
その時少し顔を上げた稲垣は、私が包丁を持っている事に気が付き、
>>次のページへ続く
エンジンが掛かったばかりの車の前に立ちはだかると、じっと助手席の妻を睨みました。
妻は最初、状況が飲み込めずにキョトンとしていましたが、私だと分かった瞬間、驚きで顔が引き攣り、声も出せずに私を見ています。
私は怒りから両手を思い切りボンネットに打ち据えると、ボンネットは少しへこみましたが、興奮からか手に痛みは感じません。
状況の分からない男はサングラスを外し、怒った顔で左の運転席から降りて来て。
「何をする。警察を呼ぶぞ。」
私は何も言わずに思い切り男を殴ると、男は よろけてボンネットに手を付き、私を精神異常者とでも思ったのか、殴られた左頬を手で押えたまま、脅えた目をして固まってしまっています。
妻への怒りが大き過ぎて 自分の中で処理し切れずに、妻を引き摺り出して殴りたい気持ちを通り越し、逆に冷静になっていく自分が不思議でした。
今 私が何か言ったり行動を起こしたりするより、この後 どう出るか任せた方が返って2人は困るのではないかと思い、その場を黙って立ち去ると大通りに出て、タクシーを捕まえて乗り込みました。
いつもの習慣で私のキーホルダーに付けたまま、赴任先まで持って行ってしまった家のスペアキーが、駅のロッカーに預けたスーツケースに入っているのを思い出し、途中駅に寄ってもらってから 我が家に帰り、私が最初にした事は妻の服や下着を調べる事でした。
私が すぐには帰って来られない様な遠い所にいて、他にここを開ける者がいないので安心し切っていたのか、
クローゼットの中には私が見た事も無い、これをあの妻が着るのかと唖然とする様な、豹柄などの派手な服が普通に掛けて有り、ミニスカートも数着有りました。
それらは、色や柄が派手な物だけではなく、身体の線がはっきり出てしまう様なニットで出来たミニのワンピースなど、色は地味でもデザインが派手な物も有ります。
次に下着を探すと、普通の下着が入っているすぐ下の引き出しに、私がいた時には持っていなかった、色取り取りなセクシーで高価そうな下着が有りました。
しかし、もう1段下の引き出しの中を見た時、私は絶句しました。
そこには普通の下着売り場には、絶対に売っていない様な、セクシーと言うよりは卑猥な下着ばかりが入っていたのです。
いいえ、それらは下着としての機能を果たさない、下着とは呼べない様な物がほとんどなのです。
これをあの妻が身に着け、あの男に見せていたのかと思うと悔しくて涙が出そうです。
私は、それらの下着を手に取り、ぼんやりと見詰めながら落ち込んでいましたが、今は弱気に成っている場合では有りません。
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下着を元に戻してから2個のバケツにお風呂で水を汲み、それを玄関の上がり口に置いて居間で待っていると、それから3、40分経った頃に家の前で車が止まりました。
気付かれない様に半身になって窓から見ていると、運転席から あの男が降りて来たのですが、妻は降りて来ようとはしません。
すると男が助手席のドアを開けて妻に何か話し、ようやく降りてきた妻はハンカチで涙を拭いながら、近所の人に見られるのが嫌なのか、小走りで玄関に向かいました。
帰って来るのに時間が掛かったのは、きっと口裏合わせでもしていたのでしょう。
私は玄関に先回りをして、水の入ったバケツを構えているとチャイムが鳴りましたが、返事もせずに無視しました。
すると次の瞬間 ドアが開いて妻が入って来たので、持っていたバケツの水を頭から勢いよくかけて次のバケツを持ち、続いて入って来た男には、頭を狙ってバケツごと投げ付けましたが、男は咄嗟に手で防いだのでバケツは当たりませんでした。
それでも頭から水を被ったので2人共びしょ濡れです。
「智子だったのか。
まさかおまえが、この家に帰って来られるとは思わなかったので、泥棒でも来たのかと思ったよ。
いくら嘘つきで人を裏切る事が平気な女でも、2度と この家には帰って来られないと思っていたが、夫や娘、世話になった親を平然と裏切る事の出来る女は、流石に図々しさが違うな。
身の回りの物でも取りに来たのか?」
「あなた、ごめんなさい。違うのです。誤解なのです。」
妻が水浸しの土間に泣き崩れると、男も慌てて その場に土下座して。
「ご主人には要らぬ誤解を招く行動をとってしまい、本当に悪かったと反省しています。
今日は休日出勤だったのですが、私が昨夜から熱っぽかったので起きられずに、携帯が鳴っているのにも気付かずに寝ていたので、部下が心配して出勤前の奥様に、様子を見て来て欲しいと電話をしたらしいのです。
昨夜から食欲が無くて 何も食べていなかったので、ファミレスに付き合ってもらってから出勤しようと車に乗った所にご主人が・・・・・・・・。」
この男はべらべらと言い訳を並べていましたが、妻は、泣きじゃくっていて、何も話す事が出来ずにただ土下座していました。
私は、その場に胡坐を掻き、返事もしないで ただ煙草を吸っていましたが、この男のいい訳に腹が立ち、
私がいない間、何度も妻が行っていた事を知っていると言おうかとも思いましたが、相手に嘘を言わせておいた方が、その嘘を指摘する事で他の事も聞き出し易くなると考えて、あえて何も言わずに黙ってキッチンに行くと包丁を持って来ました。
「申し遅れましたが、私は支店長の稲垣と申します。奥様には大変お世話に・・・・・。」
その時少し顔を上げた稲垣は、私が包丁を持っている事に気が付き、
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