男女間の修羅場を経験した話を書きますよ
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491 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:08:19.31 ID:SBzO9ltG0
彼女は、どちらかというと電話よりもメールの方が話しやすい?というか、字面が落ち着いた雰囲気でしたね。
メールの行間には、沈黙が表現されませんから。
492 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:09:01.57 ID:SBzO9ltG0
二週間目。
先週と同じく彼女はボクの腕にしがみついている。
正直なところ歩き辛い。
でも、悲壮感が少し減ったように見えたのは良かったかも。
493 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:10:07.88 ID:SBzO9ltG0
時折だけど、ボクの顔を見て微笑んでくれるようになったし。
週末の会話で、少しほぐれたのかな。
そして、天気のこと、学校のこと、みたいな会話がポツポツとできるようになりました。
494 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:11:06.01 ID:SBzO9ltG0
このまま何も起こらなければ、いいのになぁとか考えるようになった頃……
やっぱり現れた。カナブンだ。
彼女がボクの背中に隠れて、ぎゅっとしがみついてくる。
後方からメカ夫のバイクのエンジン音が高くなり、近づいてくるのが分かる。
カナブン号から男が降りて、こちらを見る……
495 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:12:32.73 ID:SBzO9ltG0
打ち合わせ通りにメカ夫にミドリを託して、虹ヲタとボクの二人でカナブンと対峙する。
相手は無言……
こちらも無言……
496 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:13:54.92 ID:SBzO9ltG0
こちらとしては、戦闘開始まで時間があればあるほど有利。
なぜなら、ミドリを自宅に避難させたメカ夫が合流すれば3対1になるから。
相手よりも、人数が多いに越したことはない。
497 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:16:01.14 ID:SBzO9ltG0
どのくらい時間が経ったかな、カナブンが何か話しそうな雰囲気。
沈黙で交渉が進まなくなった時は、先に話し始めた方が譲歩する場合が多いと聞いたことがある。
でもそれは、交渉の場合。武力衝突には適用されない法則だと思います。
498 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:16:58.47 ID:SBzO9ltG0
虹ヲタはさておき、ボクは元々が口数が多い方じゃないから沈黙は怖くない。何時間でも黙っててやりますぜ。
こちらの作戦を知ってか知らずか、カナブンが遂に口を開く。
「あんたら何者?」
500 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:17:39.24 ID:SBzO9ltG0
すぐにでも詳細を説明したい気持ちを、ぐっと堪えてボクは……
「何者だと思う?」
質問返しとは、我ながらひねくれたもんです。
とりあえず相手に、頭を使ってもらいましょう。
その分、こちらには考える時間も情報も増えますから。
彼女は、どちらかというと電話よりもメールの方が話しやすい?というか、字面が落ち着いた雰囲気でしたね。
メールの行間には、沈黙が表現されませんから。
492 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:09:01.57 ID:SBzO9ltG0
二週間目。
先週と同じく彼女はボクの腕にしがみついている。
正直なところ歩き辛い。
でも、悲壮感が少し減ったように見えたのは良かったかも。
493 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:10:07.88 ID:SBzO9ltG0
時折だけど、ボクの顔を見て微笑んでくれるようになったし。
週末の会話で、少しほぐれたのかな。
そして、天気のこと、学校のこと、みたいな会話がポツポツとできるようになりました。
494 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:11:06.01 ID:SBzO9ltG0
このまま何も起こらなければ、いいのになぁとか考えるようになった頃……
やっぱり現れた。カナブンだ。
彼女がボクの背中に隠れて、ぎゅっとしがみついてくる。
後方からメカ夫のバイクのエンジン音が高くなり、近づいてくるのが分かる。
カナブン号から男が降りて、こちらを見る……
495 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:12:32.73 ID:SBzO9ltG0
打ち合わせ通りにメカ夫にミドリを託して、虹ヲタとボクの二人でカナブンと対峙する。
相手は無言……
こちらも無言……
496 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:13:54.92 ID:SBzO9ltG0
こちらとしては、戦闘開始まで時間があればあるほど有利。
なぜなら、ミドリを自宅に避難させたメカ夫が合流すれば3対1になるから。
相手よりも、人数が多いに越したことはない。
497 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:16:01.14 ID:SBzO9ltG0
どのくらい時間が経ったかな、カナブンが何か話しそうな雰囲気。
沈黙で交渉が進まなくなった時は、先に話し始めた方が譲歩する場合が多いと聞いたことがある。
でもそれは、交渉の場合。武力衝突には適用されない法則だと思います。
498 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:16:58.47 ID:SBzO9ltG0
虹ヲタはさておき、ボクは元々が口数が多い方じゃないから沈黙は怖くない。何時間でも黙っててやりますぜ。
こちらの作戦を知ってか知らずか、カナブンが遂に口を開く。
「あんたら何者?」
500 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:17:39.24 ID:SBzO9ltG0
すぐにでも詳細を説明したい気持ちを、ぐっと堪えてボクは……
「何者だと思う?」
質問返しとは、我ながらひねくれたもんです。
とりあえず相手に、頭を使ってもらいましょう。
その分、こちらには考える時間も情報も増えますから。
499 :名も無き被検体774号+:2012/10/07(日) 00:17:31.71 ID:SyPZpVM60
全くどーでもいいが
30代ってウソだろ?
本当は20代後半だろ?
501 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:19:12.27 ID:SBzO9ltG0
>>499
その辺は、ご想像にお任せします(笑)
――
少しイラついた表情を見せながらカナブンが続けます。
「その制服は○○高校だろ。ミドリの知り合いかなんかだろ?」
「だったらどうする?」
あくまでも、とぼけて交渉のテーブルに乗らないボク。
503 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:21:00.75 ID:SBzO9ltG0
というか、何をどう交渉したらいいのかまったく分からないし、こうやって言葉遊びをしてる中で何か突破口が見つかれば……とか思ってたのが本音。すると……
「どっちが、彼女と付き合ってるんだ?」
504 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:22:27.87 ID:SBzO9ltG0
意外なことを意外なトーンで言い出すカナブン。
コイツの言葉に怒気はない。
ボクは、ひょっとしてコイツは悪人じゃないのかも?という考えが頭をよぎる。
だから、ちょっと話をしてみようかという気になったですよ。
505 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:23:54.94 ID:SBzO9ltG0
「今のところ付き合ってるとかはないけどね。ただね、彼女がアンタを怖がってるみたいだからボディーガードみたいなもんだ、と言えばいいかな」
「そうか……」
この一言からカナブンが語り始める……えっ?語り始める?!
507 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:25:37.39 ID:SBzO9ltG0
オラオラ言いそうな輩っぽい外見とは違い、彼は武力衝突ではなく外交での解決を望んでいるようなのです。
これは渡りに船、地獄に仏、鴨がネギ、いや違うか、とりあえず、こちらには好都合でした。
・
・
・
本当は、涙が出るくらいホッとしたんですよ……
508 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:27:15.28 ID:SBzO9ltG0
結論から言うと、彼は中学の頃からミドリが好きだったらしい。
彼女と直接話をしたことはなかったものの、例のメンバーの中でちょっと異質な彼女が、ずっと気になっていたとのこと。
509 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:29:40.67 ID:SBzO9ltG0
ところが、彼女が中二で急に引越しをしてしまったせいで行方が分からなくなり、ずっと気にしていたと。
そして、この夏休み頃に、偶然ボクと一緒に帰る彼女を見つけてつい彼女の後をつけた上で、待ち伏せをして声をかけてしまったらしい。
512 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:33:22.15 ID:SBzO9ltG0
彼も不器用な男のようで、結果的に自分の存在が彼女を追い込んだらしいことには、とても困惑してましたね。
彼は彼なりに彼女が変わっていく様を心配し、何とかしたいと考えていたようですから……
511 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:31:54.60 ID:SBzO9ltG0
ところが、その頃を境に彼女が急変していったから、彼も驚いて その原因の一端が、自分にあるのかと思ってしまったと。
だから、引くに引けない状態になっていたらしいです。
おまけに、次々と連れて歩く男が変わっていくものだから心配で……
513 :名も無き被検体774号+:2012/10/07(日) 00:34:17.03 ID:ekQHWCkG0
ただの奥手くんか
514 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:36:29.78 ID:SBzO9ltG0
>>513
ボク達の前では、そのように見えました。
でも、強面でしたよ。
――
途中からはメカ夫も合流し、ボク達4人は公園で話をしました。
30分くらい話しましたかね。
彼女の状況は、ある程度までカナブンさんにも話しました。
彼は、自分の行動が彼女を怖がらせたことについて素直に謝罪をし それを彼女に伝えて欲しいとのことでした。
515 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:37:40.58 ID:SBzO9ltG0
そして、もう二度と彼女の前には姿を見せないだろうことも。
帰り際に、彼はボクの目をしっかりと見つめてこう言います。
「彼女のことはアンタに任せた。俺はアンタを信じる」
「わかった」
ボクは短く答えましたが、頭の中では何だか言葉にしにくい感情が渦巻いていました。
516 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:38:43.91 ID:SBzO9ltG0
妹をお願いします、と号泣しながら頭を下げたお義姉さん……
自分の気持ちを殺して、ボクに彼女を託したカナブン……
自らの危険も顧みず、イヤな顔ひとつせずにここに居てくれる友達……
517 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:39:52.74 ID:SBzO9ltG0
みんな、いい人です。
何かこう……暖かいものというのか……
ボクとミドリに向いている、みんなの気持ちが嬉しくて ひとりで、ジーンとしてました。
実はその時、泣いていたかもしれません。
518 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:41:11.22 ID:SBzO9ltG0
というわけで、カナブンさんについては、一件落着となりました。
事務的に“一件落着”と言うには、ちょっと切なかったですが……
519 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:42:53.61 ID:SBzO9ltG0
ボク達三人が、ミドリの家で状況を説明しているところに お義姉さんが帰ってきました。
昔の仲間の件については、片が付いたことを報告すると とても喜んでくれて、その日は夕食をご馳走になることに。
520 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:44:07.32 ID:SBzO9ltG0
メニューはカレーだっと思います。
急に量を作ることになりましたから豪華なディナーとはいかないでしょう。
それでも5人で囲む食卓は楽しいものでした。
ミドリの笑顔をみるのは数ヶ月ぶりでしたし。
521 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:45:08.21 ID:SBzO9ltG0
ボクはその時の話の流れで、それから毎朝夕にミドリを送迎することになりました。名目上はボディーガードです。
本当は、もう不要なんですけどね。
522 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:46:01.06 ID:SBzO9ltG0
翌朝。
ボクはミドリの家へ向かいました。お迎え初日です。
そこでまた驚くわけです。いや、今度はいい意味で。
523 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:47:27.73 ID:SBzO9ltG0
ボサボサだったロングの茶髪が、見事にショートになってました。
しかも、天使の輪を装備した綺麗な黒髪。もちろん制服も普通に。
そして、照れながらボクを見るとモジモジしながら……
「似合ってるかな……」
もうね、キュン死です。ボク。
524 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:48:48.79 ID:SBzO9ltG0
奥からお義姉さんが出てきて、笑いながら種明かしをしてくれます。
「山下さん達が帰った後で急に美容院に行きたいって言い出してもう大変だったんだから」
「スゲー似合ってます。超カワイイです!」
ミドリは顔を真っ赤にして、相変わらずモジモジしてる。
なんだかキャラが変わってるし。
525 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:50:05.51 ID:SBzO9ltG0
お姉さんに急かされて登校することになったのですが なんだか恥ずかしくて話ができません。
そのうち、ミドリから話を始めます。
去年の夏休みのことです。
526 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:51:40.31 ID:SBzO9ltG0
彼女が劇的に変わったのは、カナブンの存在から過去の自分が知れ渡りみんなが、自分から離れていくのが怖かったから。
しかも夏休みに入って、仲直りしたハズのボクからメールの1本すら来なくなっていたので、自分はもう嫌われてしまったのかもしれないと落ち込んでいたのにと。
(この件は、つくづく面目ない……自分がヘタレだったばかりに……)
527 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:52:33.63 ID:SBzO9ltG0
おまけにお義姉さんまで、自分から離れていくことが分かりもう、どうしようもなくなったせいで、あんな風になってしまったとのこと。
彼女にしてみれば、中学の頃にそんな風になった時には、お義姉さんが必死になって自分を庇い、支えてくれたことがあったから、今度も誰かが……と無意識に思ったのかもしれない。
528 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:54:14.94 ID:SBzO9ltG0
それに……あの荒れた自分も確かに自分であり、それを隠し続けることはできないと。
だから、自分が誰かを好きになった時には、いつかは伝えなければならないことだと、ずっと思っていたと。
彼女は、それを受け入れてくれる人としか付き合うことはできないと考えていたとのこと。
529 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:54:57.43 ID:SBzO9ltG0
そして、校内のできるだけ目立つ男と次々に付き合ったのはカナブン対策。やっぱり怖かったから。
530 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:56:03.20 ID:SBzO9ltG0
とにかく誰かに傍に居て欲しかったから、言い寄ってくる奴を全てオーケーしたらしい。
でも、すぐに手を出そうとする失礼な奴とは、二度と会わなかったと。
だから、結果として手当たり次第になったとも。
531 :名も無き被検体774号+:2012/10/07(日) 00:56:44.05 ID:SyPZpVM60
ほう、つまり
男遊びしてるようでセックスはしてないと?
532 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:57:42.59 ID:SBzO9ltG0
>>531
という申告です。追求はしません(笑)
――
そういう事情だから彼らとは、噂になっているようなことは絶対になかったということを、ボクにだけは信じて欲しいと言われました。
そんなに必死な目で見ないでも、そこは全力で信じますよ。はい。
533 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 00:59:09.38 ID:SBzO9ltG0
「もし、そんなことがあったとしても それは過去のことだから気にしないよ」
なんてカッコつけて言ったらスゲー怒られた。というか泣かれた。
「だから信じてって言ったのに……」
目にいっぱいの涙を溜めて言われてしまいました。反省。
534 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 01:00:41.62 ID:SBzO9ltG0
そこで疑問。
なぜ最初からボクにカナブン対策をお願いしなかったのか、と尋ねてみると。
彼女は、ボクがきちんと告白してくれていたなら、何も問題はなかったのにと拗ねた目で軽く睨まれましたね。
そうでした。
告白どころか夏休みは、一度も連絡してませんでした……すいません。
536 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 01:02:13.81 ID:SBzO9ltG0
そんなわけで、彼女は学校にも毎日来るようになったのですが 勉強のキャッチアップは、少々辛いものがありました。
でも、一生懸命がんばると言うんで、昼休みのPCルームを使って一緒に勉強しました。
537 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/07(日) 01:04:21.98 ID:SBzO9ltG0
ボクの苦手な科目は、虹ヲタとメカ夫が担当。というか、ほとんどメカ夫におまかせ(笑)
コイツは、女性耐性がまったくなかったせいで、至近距離で女子に見つめられると、それがミドリでも まともに話ができなかったんですが しばらくすると普通に話せるくらいまで成長しました。
>>次のページへ続く
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