幼馴染で婚約者の秘密を知ってしまった
(7ページ目) 最初から読む >>
\ シェアする /
595 :えっちな21禁さん:04/04/23 00:58 ID:/o+7aWYM
俺はバイトと家の往復と言う、単調な日常の中で、少しずつ病んでいたんだと思う。
バイトの休みの日はよく、夜中に家を抜け出して、134号線をスッ飛ばしてました、江ノ島方面へ。
160キロとか平気で出してたけど、オービスは無かったみたい。
交番のある交差点付近は減速しましたが。暇な時って、部屋にいても落ち着かなくて。グルグルと意味も無く歩き回ったりしてて。
車を運転してると、何となく気が晴れて。このまま死ねるかな…なんて、何回か考えたり。
でも、自殺願望って言える物ではないです。
俺は千葉にいた一年で、すっかり「放浪癖」が楽しくなったらしい。
家に帰って来てから2年間、家具らしい家具は買わなかった。
部屋には、俺の服がハンガーに掛けてあったり、畳んで置いてあったり。
大き目のバッグの中には、俺の持ち物が ほとんど入っていて。
それから、布団。ベッドは家出の前にバラして処分しちゃったから。
俺が家を出た後、部屋を見た両親は かなり驚いたらしい。家具がない、って。
発つ鳥跡を濁さず…それが礼儀と言うか、何と言うか。自分でも律儀だと思う。
596 :えっちな21禁さん:04/04/23 01:08 ID:/o+7aWYM
本当に何もない部屋で。いつでも家出出来ます、みたいな。
自分でも、生活感がないと言うか、またいつか別の場所に行ってみたいな…なんて、漠然と考えていたんだと思う。
特に息苦しい生活、とか、この街にいると彼女の事ばかり思い出して鬱になる、とか、そんな風には思ってなかったけど。
ただ、本当に微かな感情だけど、やっぱり俺、ここには長く住めないな…と。
ま、もう28歳だし、親ど同居ってのは実際辛い。顔を合わせる分、余計な心配やら何やら色々と掛けてるみたいで。
時々、簡単な会話すら苦痛になる瞬間もあったり。特にストレスなんて意識はなかったけど、立派なストレス持ちですね。
元々友人も少なくて、その少ない友人ですら、千葉にいた一年で、完全に断ち切れてしまって。バイトをしてなかったら、完全に引き篭もりです。
バイト仲間って言っても、友達には程遠い関係。どんな表情でも作り笑いに見えて、行く度にいつ辞めようか、いつ辞めようかって、そんな事ばかり。
俺はバイトと家の往復と言う、単調な日常の中で、少しずつ病んでいたんだと思う。
バイトの休みの日はよく、夜中に家を抜け出して、134号線をスッ飛ばしてました、江ノ島方面へ。
160キロとか平気で出してたけど、オービスは無かったみたい。
交番のある交差点付近は減速しましたが。暇な時って、部屋にいても落ち着かなくて。グルグルと意味も無く歩き回ったりしてて。
車を運転してると、何となく気が晴れて。このまま死ねるかな…なんて、何回か考えたり。
でも、自殺願望って言える物ではないです。
俺は千葉にいた一年で、すっかり「放浪癖」が楽しくなったらしい。
家に帰って来てから2年間、家具らしい家具は買わなかった。
部屋には、俺の服がハンガーに掛けてあったり、畳んで置いてあったり。
大き目のバッグの中には、俺の持ち物が ほとんど入っていて。
それから、布団。ベッドは家出の前にバラして処分しちゃったから。
俺が家を出た後、部屋を見た両親は かなり驚いたらしい。家具がない、って。
発つ鳥跡を濁さず…それが礼儀と言うか、何と言うか。自分でも律儀だと思う。
596 :えっちな21禁さん:04/04/23 01:08 ID:/o+7aWYM
本当に何もない部屋で。いつでも家出出来ます、みたいな。
自分でも、生活感がないと言うか、またいつか別の場所に行ってみたいな…なんて、漠然と考えていたんだと思う。
特に息苦しい生活、とか、この街にいると彼女の事ばかり思い出して鬱になる、とか、そんな風には思ってなかったけど。
ただ、本当に微かな感情だけど、やっぱり俺、ここには長く住めないな…と。
ま、もう28歳だし、親ど同居ってのは実際辛い。顔を合わせる分、余計な心配やら何やら色々と掛けてるみたいで。
時々、簡単な会話すら苦痛になる瞬間もあったり。特にストレスなんて意識はなかったけど、立派なストレス持ちですね。
元々友人も少なくて、その少ない友人ですら、千葉にいた一年で、完全に断ち切れてしまって。バイトをしてなかったら、完全に引き篭もりです。
バイト仲間って言っても、友達には程遠い関係。どんな表情でも作り笑いに見えて、行く度にいつ辞めようか、いつ辞めようかって、そんな事ばかり。
599 :えっちな21禁さん:04/04/23 01:19 ID:/o+7aWYM
去年の夏の話です。
雑誌棚に、搬入された雑誌を並べていました。
ガテン「Uターン特集」…パラパラっと見て、あ、これいいな、って。バイトの帰り際に買って、部屋で黙々と読みました。
もう、居ても立ってもいられなくて。不思議な衝動と言うか、読み耽る内にワクワクが止まらない。って、俺はつくづくガキだな…ちょっと鬱。
ま、新天地カモーンな訳です。俺、行かなくちゃいけないかも、みたいな。
頭の中ではもう、家出計画策定です。でもどこへ行くのかは謎。とにかく、別の世界で新しい何かをしないと…と。
一瞬、裸の大将と気持ちが通じ合いました。そんな気がします。絵は描けないけど、オニギリは好きだし。芦屋雁之助さん、ご冥福をお祈り申し上げます。
俺は本気で、野に咲く薔薇の様に生きたいと思いました。
601 :えっちな21禁さん:04/04/23 01:29 ID:/o+7aWYM
でも、すぐに飛び出す勇気もない俺。屁タレです…。
東に行くか、西に行くか…悩みました。
東と言えば、もう千葉には行ったし、雪とか、寒い所は嫌だな、と。
なら、西?でも、大阪まで行くのはどうも、とか。
そんな感じで、半年ぐらいズルズル悩んでました。
勿論、行った先の就職の事も考えて、就職情報誌も毎週毎月買ってましたけど。
Uターンってのが流行ってるんですね。俺はUターンじゃないんですけど。田舎は神奈川だし。
結局、クリスマスが過ぎた頃、静岡にしようと。
名古屋大阪と東京の間を取って、静岡。温かそうだし、石垣イチゴあるし、お茶の国だし。静岡っていい所だよな…俺の夢も膨らみます。勿論、そんな単純な動機ではないですけど。
観光案内所の営業事務募集を見て決意した訳で。すぐに応募しました。
年明け早々、履歴書郵送、電話面接、日帰りで直接面接…って、今年の1月の話です。
606 :えっちな21禁さん:04/04/23 01:41 ID:/o+7aWYM
今度は、親にはちゃんと話しました。『浜松で働く事にしたから』と。
最初は驚かれました。何の相談もなく、いきなり切り出したので。
でも、まあ仕方ないか…とか、よく分からないけど納得してくれて。
『頑張って来いよ』と。
『今度はいつまでいるつもり?』
『いや、分からない』そんな会話。
何の未練も無いって言うと嘘になる。やっぱり、家や街を離れるのは少し寂しかった。
でも、箱根を越えると そんな感傷も忘れてしまって。
浜松は遠かった、実際。国1でダラダラ行ったんだけど、半日かかりました。
ちなみに、やっぱり湘南ナンバーは珍しがられて。所長からも盗まれない様に、と忠告されたり。まだ盗まれた事はないですけど。
ちなみに、アパート借りる時は審査があるんですね…即日入居は出来ないって言われて。4日ぐらい車で寝ました。野宿も初体験です。もうしたくない経験ですが。
着いた次の日から仕事です。所長以下、皆いい人で。感謝してます、本当に。
607 :えっちな21禁さん:04/04/23 01:42 ID:/o+7aWYM
何で俺が昨日から、ここで こんな話を始めたのか、って言う、根本的な原因を話します。
612 : ◆m4QfvmXGoo :04/04/23 02:04 ID:/o+7aWYM
先月、彼女が営業所に来た。午前中、昼前。
かなり驚いたよ…何で?って。俺の親から聞いたんだろうけど。どうして教えたんだあの馬鹿…。
って言うか、今更何の用があるのか分からない。もう二年以上も会ってないし。
俺は出だしから応対を狂わされた。
『いら…しゃあ』…間抜けだ。
『あ、ゴメン…忙しかった?』
いや、忙しいとかそう言う問題じゃねぇよと。慌てた俺は席を立ち、後ろの所長の所へ小走りに行くと、
『すいません…知り合いの子で、ちょっと』と、小声で報告。
『すぐ戻ります』
『いいよ、先に昼食って来て』
そんな会話。
俺は いきなりの事で混乱した。
とにかく、いきなり職場に来るなと。来られても、何も話す事はないし。
613 : ◆m4QfvmXGoo :04/04/23 02:14 ID:/o+7aWYM
俺はもう、職場放棄の後ろめたさで、かなりショックを受けつつ、必死に彼女を外へ連れ出そうと。
彼女を外へ連れ出す時の、後ろの方々の視線が気になって。視線が痛いと言うか、俺が痛い。
「元気そうだね…」
「うん」
「…」
「…」
会話が続かない。と言うか、会社は出たものの、どこへ行けばいいんですか一体。
取り合えず、近くの喫茶店に飛び込んだ。俺はコーヒー、彼女はアイスティー。
俺は何か話し掛けないと…って、そればかり考えていて。
結局、彼女がリードする形で話をしたんだけど。
俺から話し掛けるのは正直、辛かった。何か言われても、答えるのが精一杯って感じで。
せめて予行演習ぐらい電話でさせてほしい。もしくは予約を入れて。心の準備どころの話じゃない。
背中に変な汗をダラダラかきながらの応対。シャツが濡れて背中の感触も気持ち悪いし。
614 :えっちな21禁さん:04/04/23 02:25 ID:/o+7aWYM
会いたくなって、ちょっと来てみた…らしいです、彼女。
俺は会いたくなかった。
いや、子供じゃないから そんな事は言わないけど。そっとしておいて下さい…と言いたい。構わないでと。
「こっちはどう?」
「まあまあ、かな」
「ゴメンね、会社」
「気にしなくていいよ」
いい人を演じてます、俺。ダメだよな、ちゃんと怒る時は怒らないと。
でも、怒りとか恨みとか、そんな感情は元々彼女に対しては持ってなかった。
いや、以前は持っていたと思う。でも、千葉の一年間でほとんど昇華した気がする。
少し冷静になって、目の前に座っている彼女を見ると、美人と言うか、何と言うか。端から見たら、多分友達か恋人…なんだろう。
何年振りかで、まともに彼女の顔を見た気がする。あまり変わっていない彼女。
やっぱり、会うと嬉しくなってしまう。懐かしくなる。
>>次のページへ続く
\ シェアする /
関連記事
easterEgg記事特集ページ
