その後汚嫁と間男はホテルでも行って燃えがったんだろうなw
ことの顛末を、間嫁さんと間嫁さんの両親と弁護士先生にも電話で話してた。
週末に特別に弁護士先生を囲んで話し合いをしたんだが、特別な妙案があるわけもなく、警察には連絡しておくという先生の話で終った
間男の勘違いの原因は、間嫁さんの近所のおばちゃんらしい。
「離婚して親と一緒に暮らしていて、男っ気がなかったのに、最近俺さんに家の前まで送ってもらったりしたから 私たちを見たその人、親公認の再婚だ-って勘違いしちゃって」
ホラーの原因が、こんなトホホだったことに、俺はひどくトホホな気分になったのだが
「間嫁さん、間男が俺の女房っていってたけど、より戻してもいいとか言っちゃった?」
「マジ、やめて。言ってないから」
女性の情けない困り顔って、このとき初めて見たと思う。
「じゃあ、間男、そうとうやばいよ?
酒かひょっとしたら変な薬やってるかも。全然わけわかんない事いってたし
きちがいって思った方がいいよ」
困り顔に濃い影がさして、怯えた顔になって、俺はちょっと言い方がきつすぎたと思った。
「どうすれば……どうしよう」
俺が迷ったのは少しだけだった。
「もしよければだけど、うちにくる?」
互いに連絡しあうってことは、それなりに気持ちがあるってことじゃないかな?
マンションの二部屋を一部屋にするのは新築時なら難しいことはない。
ただし二部屋だと冷暖房効率が悪いので、普段はスライドパネルで仕切っている。
端に扉がついていて普段はそこから出入りし、部屋を大きく使いたい時はパネルをたたむのだが入居してからパネルをたたんだことは一度だけ。動作確認のみだ。
いつも使っていない方は、ゲストルームにしているが正直掃除の手が回っていない。
というわけで少しほこりっぽい部屋になっていたが、それでも初めて見た彼女とご両親は目を輝かしていた。
彼女の宿泊は、親公認で許可が下りた。
「うーん、最近のマンションはきれいなもんだね」
俺の部屋で、間嫁さんの親父さんがコーヒーを飲み、俺はミネラルウォーターを飲んでいた。
隣で掃除機がうなりをあげ、荷物を移動させるどたばたした音が続いていた。
「ま、玄関とか駐車場とか……
部屋のモニターを切り替え、玄関ロビーと夜の駐車場が映る。
「こうして監視も録画できますし、玄関も部屋もさっきみてもらったようにオートロックです」
「彼女の部屋はそことは別に廊下に面した出入り口がありますし、このドアは彼女側から鍵を掛けます」
「いや、これはすごいねぇ。家内も子供のように喜んでるよ」
そういう親父さんもしきりに部屋を眺め回していた。 ご両親が帰ると、パネルの扉から彼女が顔を出した。
「しばらく、よろしくです」
「住まないと荒れますし、気にしないで下さい。掃除やってもらって助かっています。それとマンション出るときは用心して下さい」
彼女が真剣な顔でうなずいた。なんか可愛く感じた。
もうフラグ立ってるじゃねーか