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出会い系でひとりの男に出会った話
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23 :名も無き被検体774号+ :2019/03/07(木) 21:25:31.15 ID:L7NhyiFV0.net
そして19歳になり私は大学生俺は社会人に。

私が通う大学は俺が住む市にあったのでいままでに比べ物理的な距離は縮まった。

ある日の電話

私「引っ越してきて都会でびっくりした!いろいろ遊びに行きたいけど遊ぶ友達がこっちにいない」


俺「大学の友達は?」

私「まだそんな中じゃないんですよ」


俺「じゃー俺とあそぼ」

私「・・・・・・」

俺「いやもう5年経つよ!?そろそろあってくれてもいいでしょ!wまだだめ?」


なんの前触れもなく一週間後に突然会うことが決まった。

テンパって女子っぽい服買いに行こうとかいろいろ思ったけど結局いつもの私で会うことに。




25 :名も無き被検体774号+ :2019/03/07(木) 21:34:06.86 ID:L7NhyiFV0.net
待ち合わせ場所についたら彼の車らしきものを発見。


「ヒェッ・・・あれだ・・・」

とぅるるるるr

俺「はい」

私「着いたんだけどもういるよね?あの車でしょ?車で初めましてとか無理だよ1回外出てきてお願いします」


俺「なんでw別いーけどw」

緊張でどうにかなりそうだった

案の定その車から彼らしき人物が


私「わーわーわー!俺!?初めまして!ふふふ!わたしだよ!ふふふ!」


俺「声でけーよ」

私「ねぇ緊張しない!?私くちから心臓でそう!そもそも出会い系で出会うなんてうんたらかんたら」


俺「深呼吸して」

俺は明るい髪色、長めのパーマ、超しお顔。私とは無縁の今風男子。

私緊張するとずっとわらってるんだけどこの日はずっとわらってた。


俺「とりあえず車のろー」

私「おじゃましまーすふふふ」

俺「まだ緊張してる?」

私「いやだいぶ落ち着いたふふふ」


それから俺は海に連れてってくれた。砂浜があるような海じゃなくて工場地帯みたいな釣り人が集まる方の海ね。

その気取ってなさが気持ちよかった。






27 :名も無き被検体774号+ :2019/03/07(木) 22:10:11.10 ID:L7NhyiFV0.net
気付いたら私は俺に向かってこう言っていた。


『あのさ、俺はいろいろと私にとって初めてなんよ。

こういうメールから始まって、会うのも初めてだし、こんなにメール続くのも初めて。

いろいろ音楽も教えてくれて、影響たくさん受けたよ。

うまく言えんけど。

初めて会ってこんな気持ちになるとは思わんかったんやけど

なんか、会ってみて、あの、わたし俺のこと好き!』


俺「・・・・・」

私『え、わたしいま告白した?』


俺「告白ってとっていい?」

私『・・・うん』


正直自分で話してて本当にびっくりした。

何言ってんだって思った。

でも俺は驚いた顔もせずにいつもの私が好きな笑い方をしながら


「フフッ、別信じるよ。

でもまだ初めて会ったばっかりやし

これから2人でいろいろ遊びに行って

まずはもっと仲良くなろ?」


いま思えばこの時の彼の笑い方と表情

これで完全に恋に落ちたと思う。




29 :名も無き被検体774号+ :2019/03/07(木) 22:13:57.55 ID:L7NhyiFV0.net
それからその日は駅まで送ってもらって帰宅。

ひとまずありがとうの連絡をしてその後はいつも通り連絡していいかどうか迷った。

でもあの返事からして自分に自信がない私は、俺的にはナシだったんだろうなって思って連絡を控えてた。

俺の反応が分からないまま、なんとも言えない連絡頻度だった。


初めて会ってから1ヶ月もたたないくらい。


俺から電話がきた。

その電話に出れなかった私は、俺から連絡が来たことを喜びながら折り返した。




33 :名も無き被検体774号+ :2019/03/07(木) 22:41:27.35 ID:L7NhyiFV0.net
私『もしもーし!』

俺「………」

私『もしもし?』

俺?「…………もしもし」(すごい可愛い女の子の声)


!?!?

私『……もしもし…?』

?「……誰?」

私『…えっと、どちら様でしょうか…?』


?「いや、そっちが誰?」キレ気味


私『私 と言います。俺くんの携帯じゃないんですか?』


?「はあ!?お前まじ誰や!!なんで電話してきた!?」


突然怒鳴られた。






34 :名も無き被検体774号+ :2019/03/07(木) 22:43:10.71 ID:L7NhyiFV0.net
すみません

まだまだ続きます…


私『!?えっと…あの、俺くんいま近くにいますか?』


?「いるけど何!?なんの用事!?お前なんで電話してきたわけ!?」


突然、すっごい怒鳴られてムカついた。


私『………なんの用事って、そちらから電話してきましたよね!?意味わからないからとりあえず俺くんにかわってくれますか!?』


「………ガサゴソ…(かわれって)」


俺に電話をかわる音がする。


俺「………もしもし…」


最初の第一声を聞いてなんかもう全てを悟った。本当に気まずそうに、申し訳なさそうに、俺はもしもしって言った。

胸が締め付けられた。現実だ。




36 :名も無き被検体774号+ :2019/03/07(木) 22:47:02.60 ID:L7NhyiFV0.net
私『…彼女いたの?』

俺「…いや、違う」

私『じゃあ、出来たの?』

俺「…………うん」

私『もう二度と連絡しないでさようなら』


電話切ったあと泣く…ことはなく、無表情で俺の連絡先を携帯から抹消。友達に連絡してソッコーで遊びに行った。


俺との5年間。本当にたくさんの話をして、お互いいろいろ相談しあったり、仲を築いてきたつもりだったけど、それは本当にあっけなく終わった。

まあ仕方がない。所詮彼との関係はほぼ電波上だったのだから。


彼ははなから私はデブスで付き合うなんてあり得ないと思い、フェードアウトしようとしてたのか。彼には実は隠してただけでもともと彼女がいたのか。彼は実は女癖が悪くて期待を持たせるような事を私にも言い、その女とも同時進行してたのか。

いろいろ考えたけど真実は分からないし、そんなことはもうどうでもいい。


彼との電波上での関係はこうしてあっけなく終わったのである。





>>次のページへ続く
 
カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:青春,
 


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