ゲームに本気になりすぎた話
俺は高卒で就職した会社をすぐに辞めてから派遣で適当に働きながら、二十代後半になってもゲームとかネット三昧でだらだら過ごすクズだった。
3年ぐらい延々と同じゲームをやり続けて、飽きてきたなーって時にあるゲームを見つけたんだ。
そのゲームは難易度高くて苦労してたけど、操作性が良くて気づいたら毎日やり続けていた。
数か月経って一通りクリアはした。が、最強の武器を手に入れることは出来ていなかった。
どうしても手に入れたかった俺はとにかく何度もダンジョンをクリアし続けた。
このゲームの強い武器は超低確率でしか入手不可能だった。
ネトゲかな?
>>3
ネトゲではないです
それから更に数か月経ったが、目的の武器は出せず、段々飽きてきていた。
辞めようかとも思ったが、そういえばオンラインをやっていなかったことに気が付いた。
オンでは二人で協力プレイ(コープ)が出来るのだが、迷惑をかけそうでやっていなかった。
ソロで大分自信が付いた俺は挑戦してみることにした。
ほうほう
暫く普通にオンを楽しんでいたのだがある日、コープ相手からメッセージが送られてきた。
いつものお礼メッセかと思ったが「上手いですね!僕らと一緒にやりませんか?」という内容だった。
話を聞いてみると、上級者の仲間内でコープでのスコアを競う遊びをやっているということだった。
いわゆるガチ勢。ソロでひたすら頑張っていたので、いつの間にかなり上手くなっていたらしい。
最初は戸惑ったがやってみると面白く、ガチ勢の仲間に入ることにした。
俺は最強武器は持っていなかったが一歩手前の武器は持っていた。
少々のハンデにはなるが、どんどんのめり込んでいき、コープも段々上達していき
その辺の野良の人には負けないぐらい上手くなった自信があった。
思った通り、野良で遊んでも個人のスコアで負けることは全く無かった。
だがある日普通に負けた。以前にも野良でコープしたことがある人だった。
結構前に一回か二回やっただけだが、メッセがとても丁寧で感じが良く、印象に残っていた。
コープ後のメッセで「覚えてないと思いますが前こんなまぬけことやっちゃってましたw」と送ったら相手もしっかり覚えてくれていた。
そこから暫くやり取りが続き、向こうが遊びに来てくれた時にフレンドになってもらった。
その人は普通に遊んでいるだけなのに妙に上手く、よく練習相手になってもらっていた。
メッセの感じで薄々気が付いていたが、女性だった。
ノリが良く、12時間連続で遊ぶ無茶をしたりして、仲良くなることに成功した。
相手のの家の都合で出来ないことも多かったが、ボイスチャットも解禁してくれた。
co-opってなんぞ
>>10
オンラインの協力プレイのこと
そんな時、誰でも最強武器をゲット出来るイベントがくることが告知された。俺も彼女もずっと所望していたので喜んだ。
しかし一つ心残りというか引っかかることがあった。
彼女はガチ勢の仲間内には入っていないが、この頃には俺とはガチでもやってもらっていた。
ずっと目標にしていたスコアがあったので、今の武器のまま到達したい気持ちが出てきたのだ。
お互いその気持ちにぶれは無く、イベントまでに二人で頑張ろうということになった。
その日から俺と彼女はほぼ毎日遊ぶことになった。
連日コープして、無事に目標を達成することが出来た時 俺は大喜びした。
俺にはどうしても苦手な箇所があって、彼女のフォローのおかげと言っても過言ではなかった。
「思ったより早く出ちゃって寂しいです!もっと遊んでもらう予定でしたのに...」
と彼女は言ってくれた。
しかしここで問題が起きた。
今回のことで彼女の腕が知れ渡ってしまい、コープ仲間から紹介して欲しいと言われてしまった。
俺にとって彼女はとても可愛かったし、正直このまま独占していたいと思っていた。
断れ〜と思いながら「〜ということで本格的にやるなら皆に紹介しますよ」と彼女に言った。
俺の願いは虚しく、彼女はお願いしますとやる気になってしまった。
この時から彼女も本格的にコープガチ勢の仲間入りとなり、他の仲間とも徐々に遊ぶようになっていた。