風俗嬢だけど同じ店の女がエイズだった
特定されたら困るので少しフェイク&ぼかしを交えて書く
去年の3月の話だ
俺は大学4年で出身地である地方都市で内定も決まり最後の長期休みを満喫していた
その途中で小さな持病の治療のために10日程入院をした
その時に大部屋で隣のベッドになったおっさんがいたんだ
このおっさんを丹下さん(仮名)とする
この話はそれなりに長くなるかもしれないけど丹下さんと俺が中心になって進む
俺が入院してすぐに丹下さんは気さくに話しかけてきた
最初は病院トーク定番のどこが悪いのかと言う話から始まった
俺は小さな持病の話をして、丹下さんは土建業をやっていて重機の運転中事故にあって
それが原因で結構大きな怪我をしたとの事だった
確かに丹下さんは移動時も車椅子だった
俺は内定した会社もオフィスワークだったし、土建業の人に少し興味があって丹下さんとよく話した
どうやら土建業は結構給料が良いらしく俺の地元にしては高めの30万円近く貰ってるとのことで
結構羽振りがよくて病院の売店でお菓子とか奢ってもらったりした
ちなみに丹下さんの年齢は40代前半だった
入院生活は暇で俺は丹下さんとよく話した
丹下さんは生まれも育ちも俺の地元の地方都市(以下Z市とする)で
Z市のそんなにレベルの高くない私立高校を卒業した後
知り合いのツテでZ市の自動車部品製造会社に十数年務めた後
Z市から少し離れたY市の宿泊施設に受付で入社したけど料理が出来たから厨房に配置換えになったとか
厨房の仕事の後は今の土建業の会社に入ったとか大学4年の俺には新鮮な話をしてくれた
ある日 大部屋の他のじいさんと丹下さんの3人で話すことがあった
その中で丹下さんが重機のブローカーをやってる事を知った
どうやら都会の大きな土建会社で使って古くなった重機を仕入れて
地方や田舎の小さな土建会社に50〜100万上乗せして売っているらしい
俺は道理で金持ちなわけだと思った
しかし俺は無知なりにそんな簡単に土建会社が重機を売ったり買ったりしてくれるものなのか疑問に思って丹下さんに聞いてみた
そしたら どうやら丹下さんは元々若い頃から重機マニアだったらしく色んな土建会社を回って一眼レフで重機の写真を撮影して回っていて
その時のツテがあるからブローカーの仕事が成り立つんだと教えてくれた
俺も病院に持ち込んでいた一眼レフで撮影した重機の写真を見せて貰ってコレが何とかって言うメーカーの何とかって言う重機だとかマニア特有の語りを聞かされたりした
正直良くわからなかったけどなんとなく重機がかっこいいなーとは思った
そんなこんなで俺の短い入院生活はあっと言う間だった
丹下さんは怪我の手術を数回しないといけないらしく その後も暫く退院出来ないとの事だった
偶然にも俺の通勤経路の途中に病院があったので退院した後も結構頻繁に丹下さんのお見舞いに行っていた
長いって言われたし お見舞いしてる中で印象に残った事,今後の話で重要になる事だけ書く
まず丹下さんの見舞いにやたらケバい姉ちゃんが来ていた
これはキャバ嬢で丹下さんはZ市の繁華街で毎月10〜20万円分くらい飲み歩いてる繁華街の有名人だった
あと丹下さんは今の土建会社(以下A土建とする)に入社してから大型特殊免許を会社の金で取得していて
重機のドライバーが足りないから普通免許持ってて仕事探してる友人を紹介して欲しいと言われた
最後に丹下さんは土建現場の監督の資格(細かいことはよくわからん)を持っていて
A土建の社長は結構な高齢で子供もおらず数年後には丹下さんにA土建を引き継ぎたいと言っていると言う話を聞いた
ここで話は秋まで進む
俺は新卒で入った会社で結構なハードワークを強いられていて正直やめようと思っていた
今思うと所謂ブラック企業だった
もうわかると思うが俺は丹下さんにA土建に入れてもらえるように頼んだ
重機のドライバーも足りないとの事で丹下さんは快くOKしてくれた
流石次期社長である,俺は年末を目処に会社を辞めることにした
この話を地元の友人(以下名塚とする)にすると名塚もブラック企業で辛いからA土建に入りたいと言い出した
そんなこんなで名塚と2人で丹下さんの入院してる病院に行ってA土建に入社させてもらう話を進めた
年が明けて俺は会社を退職していたが名塚はまだ退職について揉めているみたいで以前の会社に残っていた
丹下さんは何とか退院していたが医者から車の運転はもう二度と出来ないと言われて免許を返納していた
しかし重機の仕入れがあるからA土建には一応籍は残しているとの事だった
A土建の社長は忙しいみたいで俺たちは直接は連絡出来なかったが丹下さんが間を取り次いでくれて
俺達のA土建への入社は年度替わりに合わせて4月からと言うことになりそうだった
しかし結局労働条件の話し合いで名塚はA土建に入社するのを辞めて前の会社に残ることになった
俺はこの時点ではA土建に入社する気しかなかった,そもそも無職だったしな
でも結局 大型特殊免許を持ってる奴が応募してきてドライバー不足は解消されたとかで俺は入社できなかった
それと同じころに丹下さんが趣味の写真を仕事にするから会社を立ち上げるから手伝って欲しいという話を持ちかけられた
丹下さんも現場には出れないしA土建からは重機の販売利益以外の金は貰ってなかったし何かやりたかったとの事だった
俺は前職ブラック企業のデスクワークで疲弊してたし就活もしたくなかったから話に乗った