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僕とオタと姫様の物語
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175 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   sage 投稿日:04/08/21(土) 21:19
1時間もしないでオタからメール。


 >まずエクセルファイル。ここに載ってるのはストリートドラッグのリスト。ほとんどが合法なんだけど やばいのもある。でも、まあ そんな目くじら立てるほどじゃない。

ほんとうに やばいのは最下行のひとつ。βエンドルフィン。分かりやすく言うとモルヒネ。

たくさん地紋のように ならんでる数字は おそらく買い付け個数と支払った額と残高。

これは ただの推測だけど、このファイルのみで考えると このファイルの製作者は126万の未払いがある。


目が しょぼしょぼした。

なんでぼくは いつもこうなんだろう。関係ないことに首を突っこんで、面倒に巻きこまれる。


2通目が送信されてきた。


>テキストエディタの2通。

こっちは よくわからん。とにかく一見すると英語がネイティブで使える誰かが その家族に宛てた手紙。それ以上のことは何も書いてないようにとれる。

エクセルファイルに こじつけると中に書かれてある住所が特別な意味を持つとか。。。

もちろんエクセルファイルと因果関係は まったく無いのかもしれない。たまたま同じメディアに記録しただけとか。



しかし すごいな。

さすがオタ。医大出身の ひきこもりだけのことはある。

顔がキモイってだけでヲタ扱いされてた可哀想なオタ。

ぼくだけは愛してるよ。



179 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   sage 投稿日:04/08/23(月) 19:25
ありがとう。もうお腹いっぱい。それから助かった

と追加してオタにメールした。

送信と同時に、入れ替わりで3通目が送られてきた。


>ただ盗み見したいだけなら、もう充分だろ。そのくらいでやめとけ。

おまえがモテないのはよく知ってる。だからって誰でもいいと言うなら、心の底から軽蔑してやろう。

その手の女は やめとけ。おまえの手には負えない。

悲しいなら いっしょに飯食ってやるから。出すもの出して さっぱりして、すぐに帰ってこい。



ありがとう。オタ。

飯をいっしょするのは願い下げだけど気持ちはうれしいよ。


オタからの意外なメールに じ~~んとなってるとケータイが鳴った。彼女からのメール。


>-買い物してから向かいます。もうすこし時間かかるかも。


またオタから。


>書き忘れた。リストに日付があって、何度か変更されてる。

日付の変更といっしょに、数字がいくつか更新されてる。在庫を動かしたとか?

まあ、どうでもいいか。



彼女から

>-ね。淡いグリーンと白と どっち好き?


ルール違反は わかってるけど声を聴きたいから ほんとうのケータイ番号を教えて欲しいと彼女にメールした。

あっさり一蹴されるだろうと思ってたのに彼女からすぐに電話がかかってきた。

ぼくはホテルの名と場所を教え、早く会いたいと言い、どっちかっていうと白かな。って馬鹿丸出しで答えた。


ごめんなオタ。



180 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   sage 投稿日:04/08/23(月) 19:27
フロントから連絡があり、来客とのこと。

部屋へ通してほしいと伝えると、間もなく彼女が やってきた。

たくさんの紙袋を肩から下げたまま第一声は

「綺麗なホテルだね。こんなとこはじめて」

気に入った?と尋ねると、うんうんと うなずく。

口からチュッパチャプスの白いスティックが飛び出してて首の動きに合わせて大きく上下する。


ぼくは最初に話しておこうと考え、手をとり ふたつあるベッドのひとつに彼女を座らせた。

この頃になると、ぼくは完全に彼女に魅了されていて 離れることが考えられなかった。

お金のことは どうでもいいとさえ思った。貯金すべてを失うわけじゃなし、そのうちの何割かで、美しい思い出を買うのだと自分に言い聞かせ しかもその言い訳を本気で信じさえした。


話があると言った。

きょとんとして、ぼくを覗きこむ彼女。チュッパチャプスのスティックの動きが ぴたりと止まる。

「ぼくの休みは6日まで。あと3日だね。その間ずっと君といっしょにいたい。場所は このホテルかな。実は もう6日までキープしてあるんだ」



181 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   sage 投稿日:04/08/23(月) 19:31
彼女の視線が宙を泳ぐ。

スティックの先を小さな指先でつまんで紫色のキャンディーを口から引っこ抜いて彼女は言った。

「うん。いいよ。お家に帰りたくないから、泊まる場所探そうって思ってた。このホテルなら最高。ヒロとも いっしょにいれるし」


ほっとするぼく。

じゃあ、そんなわけで値段交渉なんだけど…

ベッドから彼女をひきずり下ろし、後ろから抱きとめるようにして ちょっとシリアスに彼女とふたりで彼女の残り3日間の値段を決めた。

結局、ぼくが考えていた範囲の最大値で彼女はOKをくれた。「よゆー」と言って笑ってくれた。


あと3日。

その間、全部忘れようと思った。仕事とか、友達とか、ぼくのまわりのこと全て。

彼女のことだけ考えよう。


彼女の着ていた黒のノースリに顔をくっつけると新品の匂いがした。買い物って これだったのか。よくみると上から下まで新調したらしい。

制服はコインロッカーへ?家には帰らなかったんだね。

用事って あのフロッピィを誰かに渡すことだったのかな。

ああ。まあいいや。考えるのはやめよう。彼女を抱きしめていよう。



227 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   投稿日:04/09/02(木) 04:12
いまさら こんなことを言っても誰も信じないだろうけど、これは体験談です。

当時の時間の流れたままを小説ぽく書いています。

なぜ、そうするかというと、照れもなくなく自分じゃないように書けるからです。

いくつかは もう忘れてしまっていて曖昧で、もちろん脚色もあります。

例えば彼女の口調とか。

実際には もっと今っぽくて、簡潔で、手短で、もっともっと可愛いかった。

ぼくの筆力なんて たかが知れてるので こんな風にしかまとまりません。

メールも ここに書いた何倍もの量を、彼女と そしてオタの間で交わしました。


ありがとう。>>223

じゃあリスタートします。



228 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   投稿日:04/09/02(木) 04:16
「お腹すいてない?」

「ぺこぺこ。何か食べないと死んじゃう」

おーけい。

ホテルから ちょっと歩くけど、すごく美味しいイタ飯がある。

あたかも詳しいそぶりで説明する。でも実は仕事で何度か行ったことがあるだけ。

店に向かう途中、母から電話があった。食事を作ってるのに父さんまで消えたと抗議の電話。

仕事で6日まで戻れないと手短に説明すると、ため息と空電のノイズ。

良心がちくちくしたから、母の電話を切ったのち弟に

 >母さんが風邪。倒れたみたいだ。すぐ帰ってくれ

とメールしておいた。


弟は晦日から彼女の部屋に入り浸り。

ぼくは お金で彼女の側にいれる可哀想な やもめ。

労働と賃金は平均化されるべきなんだよ。弟よ。

ぼくと弟では すさまじい不平等にあるからね。


彼女がニヤニヤしながら、ぼくを見てた。

それから「いいよね。お母さん優しくてさ」と言った。



>>次のページへ続く
 
カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:純愛, 泣ける話, 胸キュン, 青春, これはすごい, 相手の過去,
 


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