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思い出の懐中時計
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「わ、分かりました先輩。雫ちゃんよろしく」
「ええ。千春」
「何か引っかかるけど、先輩解決法って何ですか?何か思いついたんですよね?」
「北村さえ何とかすればイジメは解決すると考えていいか?」
「ええ。たぶん・・・・・・でもそれが大変なんですよ先輩。北村さん成績もいいし、クラス委員だしもともとクラスの人から慕われてるんです。今はそうでもないかもしれないけど・・・・・・・」
「兄さん。でも北村を何とかすれば沈静化は可能。ただ今のクラスの雰囲気じゃ無理。イジメが日常の空気ができてる。北村に反抗するやついない」
「好都合だ。くっくっく・・・・・」
「先輩の顔が悪魔のようですっ!!」
「千春の言う通り。兄さん説明」
「まずは雪村と北村のケータイ番号入手と、秋葉原で変声機入手。あとプリペイド式ケータイ入手。お前ら2人は いつも通りクラスで目立たないようにしてろ。決して雪村は助けるなよ」
「それで兄さん」
「例えばだ。ある日突然機械で声を変えたやつから自分のケータイに電話かかって来て自分がイジメをやってる事を学校中の黒板に名指しで書くと言われたらどうなると思う?」
「兄さん孔明」
「先輩それは北村さんは精神的に追い詰められていくんじゃないですか?」
「イジメをネタに脅迫だ。やりようはいくらでもある。ネットの巨大掲示板に写真付きでイジメをやってると公表するぞとかな。
少しずつ少しずつ追い詰めていく。まあ最期は丸く治める筋書きがある。
北村に精神崩壊起こされても困るしな。俺のストーリーでは最期は北村と雪村は親友になるな」
「ちょ、先輩それなんてミラクルですかっ!親友になるんですか?イジメやってた人とやられてた人が!」
「ああ。全ては俺の頭の中の計画通りよ」
「千春。ちなみに今兄さんは夜神ライトモード」
「何ですか?夜神ライト?」
「千春はほんと期待を裏切らない子」
「??」
「まあ、言うと通りにしろ。最後は感動させるから」
「兄さん大風呂敷」
「心配ない雫。くっくっく・・・・・」
しばらく話を中断して食事を取っていた。こういう所は高いわりに量が少なくて あまり好きではない。
なんというか雫もそれを知っていて「じゃあ、とりあえず量があればいいのかしら」と思ってるのか知らんが、無言で俺の皿に自分の皿のおかずを置いてくる。
「おい雫」
「援助」
「いや、二人だけの時にしてくれ」
「空腹は?」
「大丈夫。ていうか小林が不思議そうな顔してるだろ」
「千春は賢い子」
「いや、あれは雫が嫌いなおかずを俺の皿に乗せてると思ってるぞ」
「それはそうと、雪村と北村のケータイ番号は入手済み」
「そうなのか」
「同じクラスの人のは ほぼ調査済み」
「ほんとにお前の調査してるとこ見たいよ」
「それと兄さんにとって大切な情報一つ」
「何だ?」
「北村は離婚した母の旧姓。前の苗字は美原」
「・・・・・・なんだって?マジか」
「ええ。兄さんに宝物くれた女性の父親が美原。北村の実の父親」
「・・・・・・・・あの時俺に懐中時計くれたお姉さんの妹になる訳か・・・・・・」
「兄さん。大丈夫?私は話したほうがいいと思ったから話した」
「いや、ありがとう雫。これは・・・・・・絶対成功させなきゃな。この懐中時計に誓って」
「あたしと千春応援する」
「そうです先輩!!どんなストーリーを考えてるのか知りませんけど、クラスのためだもん。
協力しますから何でも言ってください」
「ああ。最期に一つ。雫、頼むから情報源を教えてくれ」
「女の秘密は美しさ。詮索無用」
「お前はほんと凄いな。どこから調べてくるんだか」
「雫ネットワーク」
「まあ、じゃあとりあえず変声機とプリペイド式ケータイが揃えば作戦開始だ。小林君」
「はい!先輩!!」
「君には今後メールでイジメ関連の件は指示を出すから、読んだらメールは削除だ」
「はい!削除ですね」
「兄さん念入り」
「ああ。絶対に証拠は残すな。万が一他人に自分のケータイを見られてもいいようにだ」
「分かりました先輩!!何か、たくらんでる先輩輝いてます!!」
「ふっふっふ」
「でも兄さん。イジメ解決法でワクワクするのってどうなの」
「いや、俺はワクワクしてない」
「??」
「まあ、言うと通りにしろ。最後は感動させるから」
「兄さん大風呂敷」
「心配ない雫。くっくっく・・・・・」
しばらく話を中断して食事を取っていた。こういう所は高いわりに量が少なくて あまり好きではない。
なんというか雫もそれを知っていて「じゃあ、とりあえず量があればいいのかしら」と思ってるのか知らんが、無言で俺の皿に自分の皿のおかずを置いてくる。
「おい雫」
「援助」
「いや、二人だけの時にしてくれ」
「空腹は?」
「大丈夫。ていうか小林が不思議そうな顔してるだろ」
「千春は賢い子」
「いや、あれは雫が嫌いなおかずを俺の皿に乗せてると思ってるぞ」
「それはそうと、雪村と北村のケータイ番号は入手済み」
「そうなのか」
「同じクラスの人のは ほぼ調査済み」
「ほんとにお前の調査してるとこ見たいよ」
「それと兄さんにとって大切な情報一つ」
「何だ?」
「北村は離婚した母の旧姓。前の苗字は美原」
「・・・・・・なんだって?マジか」
「ええ。兄さんに宝物くれた女性の父親が美原。北村の実の父親」
「・・・・・・・・あの時俺に懐中時計くれたお姉さんの妹になる訳か・・・・・・」
「兄さん。大丈夫?私は話したほうがいいと思ったから話した」
「いや、ありがとう雫。これは・・・・・・絶対成功させなきゃな。この懐中時計に誓って」
「あたしと千春応援する」
「そうです先輩!!どんなストーリーを考えてるのか知りませんけど、クラスのためだもん。
協力しますから何でも言ってください」
「ああ。最期に一つ。雫、頼むから情報源を教えてくれ」
「女の秘密は美しさ。詮索無用」
「お前はほんと凄いな。どこから調べてくるんだか」
「雫ネットワーク」
「まあ、じゃあとりあえず変声機とプリペイド式ケータイが揃えば作戦開始だ。小林君」
「はい!先輩!!」
「君には今後メールでイジメ関連の件は指示を出すから、読んだらメールは削除だ」
「はい!削除ですね」
「兄さん念入り」
「ああ。絶対に証拠は残すな。万が一他人に自分のケータイを見られてもいいようにだ」
「分かりました先輩!!何か、たくらんでる先輩輝いてます!!」
「ふっふっふ」
「でも兄さん。イジメ解決法でワクワクするのってどうなの」
「いや、俺はワクワクしてない」
「兄さん嘘つくと眉毛ピクピク」
「先輩そうなんですか!!いい事聞きました!」
「・・・・・・・・・・・・・・」
帰りに雫と夜の月を見ながら帰った。
満月の光りが夜道を照らす。
「雫焼きプリン買ってくれるんだろ」
「購入済み。冷蔵庫の中」
「イジメ対策うまくいくといいけど」
「兄さん。当人2人を親友にした上感動させるって本当?」
「そのつもりだ」
「私には不可能に思える」
「そこは俺のマジックだ」
「でも信じてる。兄さんはふざけてるようで、本当は本気でいつも考えてくれてる。
だから私はある意味安心してる」
「そう言う事をいうな。感動するだろ」
「淡々と言われても」
「そうだな」
次の日、俺は例のものを購入した。プリペイド式携帯。本人を特定されないためだ。
購入時身分証の提示が義務付けられているので、友人が購入したものを買い取った。
そして変声機。これは玩具みたいなもんだが、これを通して喋る事で機械的な声が出せる。
「さてまずは雪村から行くか」
妹にメールを打つ。
「雫、今雪村どうしてる」
返信がすぐ来た。
「いま屋上にいる。誰も他にはいない」
好都合だ。大きく深呼吸して懐中時計を見つめる。近くに持ってくると以外と大きな音でカチッカチッっと聞こえる。
プルルルル
「はい・・・・・・グスっ・・・・・・ゆ、雪村ですけど・・・・・・」
かすかに泣いている様子が声の調子から伝わってきた。一人屋上で泣いていたのだろうか。
「雪村だな」
「だ、誰ですか!その変な声!イタズラはやめてください!!」
「俺の正体なんて雪村君には関係ないだろう。それより差し迫った問題があるはずだ。君イジメられてるんだろう。北村をリーダーとするクラス中から」
「何で知ってるんですか・・・・・・・私いじめられてなんか・・・・・・・イジメ・・・・うっ」
ここがポイントだ。突然電話してきた俺にある程度の信用を持ってもらう必要がある。
「辛かったな雪村君」
「え?」
思いがけない台詞に戸惑ったのだろう。素っ頓狂な声が聞こえた。
「俺が雪村君を救ってやろう」
>>次のページへ続く
「先輩そうなんですか!!いい事聞きました!」
「・・・・・・・・・・・・・・」
帰りに雫と夜の月を見ながら帰った。
満月の光りが夜道を照らす。
「雫焼きプリン買ってくれるんだろ」
「購入済み。冷蔵庫の中」
「イジメ対策うまくいくといいけど」
「兄さん。当人2人を親友にした上感動させるって本当?」
「そのつもりだ」
「私には不可能に思える」
「そこは俺のマジックだ」
「でも信じてる。兄さんはふざけてるようで、本当は本気でいつも考えてくれてる。
だから私はある意味安心してる」
「そう言う事をいうな。感動するだろ」
「淡々と言われても」
「そうだな」
次の日、俺は例のものを購入した。プリペイド式携帯。本人を特定されないためだ。
購入時身分証の提示が義務付けられているので、友人が購入したものを買い取った。
そして変声機。これは玩具みたいなもんだが、これを通して喋る事で機械的な声が出せる。
「さてまずは雪村から行くか」
妹にメールを打つ。
「雫、今雪村どうしてる」
返信がすぐ来た。
「いま屋上にいる。誰も他にはいない」
好都合だ。大きく深呼吸して懐中時計を見つめる。近くに持ってくると以外と大きな音でカチッカチッっと聞こえる。
プルルルル
「はい・・・・・・グスっ・・・・・・ゆ、雪村ですけど・・・・・・」
かすかに泣いている様子が声の調子から伝わってきた。一人屋上で泣いていたのだろうか。
「雪村だな」
「だ、誰ですか!その変な声!イタズラはやめてください!!」
「俺の正体なんて雪村君には関係ないだろう。それより差し迫った問題があるはずだ。君イジメられてるんだろう。北村をリーダーとするクラス中から」
「何で知ってるんですか・・・・・・・私いじめられてなんか・・・・・・・イジメ・・・・うっ」
ここがポイントだ。突然電話してきた俺にある程度の信用を持ってもらう必要がある。
「辛かったな雪村君」
「え?」
思いがけない台詞に戸惑ったのだろう。素っ頓狂な声が聞こえた。
「俺が雪村君を救ってやろう」
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