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変わり果ててしまった妻
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「分からない人だ。これでは千里が離婚したがっているのも分かる。

ご主人の浮気で夫婦が破綻してしまった後だから、私達の行為は不貞にはならない。

それどころか、私は人助けをしていると思っている。

今の千里は私だけが心の支えだ。訴えたければ訴えなさい。

笑われるのはご主人の方だから」



「絶対に訴えてやるからな!」

私は馬鹿の一つ覚えのように、ただ「訴える」を繰り返していた。


「どちらにしても、今後妻とは二人だけでは会うな!」


「それは聞けない。悪い事をしているとは思っていないので。

それに今私が見放したら、千里は精神的におかしくなってしまいますよ。

私には そのような薄情な真似は出来ないから、これからも今の関係を続けます。

勝手に裁判でも何でもおやりなさい」



所長の言う通りだった。

何度も殴ろうと拳を握ったが、その度に所長の言葉を思い出し、殴る事も出来無い私は完全な負け犬で、ただ尻尾を巻いて帰るしか無かった。

死にたくなるほど情けない。

--------------------

妻は約束したにも拘らず、その夜も帰りが遅かったので、眠れずに待っていると、深夜の1時近くになって調査員から電話が入る。


「今警察にいます。奥様が事故を起こして普通の精神状態では無いので、すぐに迎えに来て下さい」

警察に行くと、妻は放心状態で駐車場に立っていた。


「自損事故で、少し腕をうっただけで大した怪我も無いようです。ただ車は動きませんが」

妻の運転する車はふらふらと何度も中央線をはみ出して、対向車に気付いて急ハンドルを切ったために、路肩の標識にぶつかったらしい。

それを尾行していた調査員が助けてくれた。


「妻に何があったのですか?」


「ええ・・・・・・・調査結果もまとめて、詳しい事は所長の方から話しますから、明日の夜にでも来て頂けますか?それまでに調べたい事もありますので」


助手席の妻は私に背を向け、窓から外を見詰めたまま動かずに、家に帰ってからも放心状態のままだった。


「青山と会っていたのか!どうして約束を守らない!」


しかし、妻は何も答えず、焦点の定まらない目で一点を見詰めている。

--------------------

そして翌朝、妻は まだ普通の精神状態ではないようだったが、私の言う事も聞かずにバスで会社に行くと言って出ていった。

私も出勤したものの、仕事どころでは無く、約束は夜だったが午前で切り上げて興信所に向かう。


「青山に会われてどうでした?調査員が張り込んでいて、会社に来られた時に止めようと思ったらしいのですが、間に合わなかったと言っていました」


「すみませんでした。所長の言われていた通りで、惨めな思いをして帰って来ました」


「青山は かなりの男ですよ。昨日、ご主人が乗り込んだ事で、見張られていると分かっていたはずなのに、平気でまた奥様と・・・・・それに・・・・・」


「それに何です?」


「その前に、青山が会っていた女性が分かりました。今週も二度会っています」


写真を見せられたが、私はその女性を知っていた。


「小料理屋の・・・・・」


「そうです。女将は青山の愛人です。

会った日は食事をした後、二度とも小料理屋に泊まっています。

昔風に言えば お妾さんですか」


小料理屋の女将が愛人だとすると、これで青山と恵理が繋がった。

--------------------

青山明、54歳。

大学時代に近所の若い奥さんと不倫して、相手が離婚したために責任をとるような形で卒業と同時に結婚したが、彼女とは一年で離婚している。


二番目の奥さんも、やはり人妻で、彼女が妊娠したのを、きっかけに35歳で結婚して、2人の子供を儲けたが、半年前に女癖の悪さが原因で離婚していて、まだ学生の子供2人は奥さんが引き取る。


昔は かなりの道楽息子だったらしく、仕事もろくにしないで遊び歩いていて、先代の社長である父親に勘当されたが母親が甘く、その間も十分過ぎる生活費を渡していたので懲りずに遊び歩いていた。

そして7年前に父親が急死し、母親が呼び戻して社長に就任。



清水美穂、46歳。

以前は青山の会社にパートとして勤めていたが、青山との関係がご主人に知られて、離婚されたのをきっかけに、会社を辞めて3年前に小料理屋を始める。

この時の開店資金は青山から出たものと思われる。


「女癖がかなり悪いですね。
浮気相手は人妻ばかりで、身近な人間でもお構い無しのようです。

奥様の他にも、過去に男女の関係になったパートさんが何人かいて、中には社員の奥さんとそのような関係になった事もあったらしいです。

しかし、これはあくまでも噂で、その人達は会社を辞めてしまっているので裏付けは取れませんでしたが」


人妻ばかりと言う事は、青山は他人の物を奪う事に興奮するのか。

妻も青山の、そのような欲求を満たすためだけに抱かれていたのか。

私は怒りよりも、妻の事が哀れに思えた。



「昨夜の事ですが、どうして妻はあのような状態に?」


「言い難いのですが、昨夜も奥様は青山とホテルに行きました。ただ、今までと違って、昨夜は後からもう一人男が・・・・」


私には所長の言っている意味が理解出来なかった。


「青山とホテルに行った後、別の男と会っていたと言うのですか?」


「違います・・・・・」


青山は、食事の時に酒を飲むので、いつも妻の運転で移動していた。

昨夜も食事してから妻の車でラブホテルに行き、30分ぐらいして高級外車に乗った男が入っていったが、その車と一瞬、見えた男の横顔に見覚えのあった調査員が見に行くと、その車は、妻の車が止めてある車庫の前に泊まっていたと言う。

「その男が、青山の会社に入っていくのを見掛けた事があったそうです。

そこのラブホテルはワンルームワンガレージなので、おそらく奥様達の部屋に・・・・おそらくと言うか、間違いなく奥様達と」


「つまり、3人で楽しんでいたと!」


所長はテーブルの上に二枚の写真を並べた。

一枚には青山が その男の車の助手席に乗って出て来る写真。

もう一枚は妻が自分の車で、一人で出て来る写真だった。


「男二人が先に出て、奥様が出てこられたのは30分も経ってからです」


私の脳裏に、二人の男を同時に相手している妻の姿が浮かぶ。

一人の男に乳房を弄ばれながら、もう一人の男に性器を舐められている妻。

一人の男に突かれながら、もう一人の男を口で慰めている妻。

人一倍恥ずかしがり屋で、ミニスカートすら穿いた事のなかった妻が、二人の男の前で裸体を晒した。

性には奥手で声が出てしまうのも恥ずかしく、限界まで声を出さないように我慢してしまう妻が、二人の男の前で恥ずかしい声を上げ続けていたのか。


「ラブホテルを出てからの様子を見ると、おそらく奥様は この男が来る事は知らなかったと思われます」


「青山が妻に黙って、勝手にその男を呼んだと」


「それは分かりませんが、奥様は かなりのショックを受けたのだと」


青山に対して殺意が芽生えた。

しかし、このような事に慣れている所長は、私の心を見透かしていた。


「絶対に暴力はいけませんよ。ましてや犯罪になるような事は。それこそ お嬢さん達が悲しむ」


「では、どうしろと!」


「慰謝料を請求しましょう」


私は慰謝料など請求しても、社長である青山には何のダメージも与えられないと思った。



>>次のページへ続く
 
カテゴリー:復讐・倍返し  |  タグ:浮気・不倫, 乱交・複数, 寝取られ, SM_調教, 性癖・プレイ,
 


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