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嫁と一緒に帰宅したら空き巣が
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数秒後、犯人は胸を押さえながらゆっくり立ち上がって、なんと、ポケットからナイフを出した。
ナイフを見たときの恐ろしさは、言葉では表現できない。
普段何気なく見てるナイフが、怒り狂った強盗が持っているというだけで全く違う違うものに見えた。
白く光る刃先を見て、俺は恐怖で固まってしまった。
嫁も俺も、ここで死ぬと思った。
嫁の援護とか、嫁を逃がすとか、そういうこともできなくなってしまった。
ふと嫁を見て、もっと驚いた。
笑ってる??なんで???ヽ(゚Д゚; )ノ
怖すぎだよコイツ
犯人は嫁の方に刃先を向けたナイフを振り回しながら、
「いい度胸だ、てめえ覚悟はできてんだろうな?」とか
「俺の喧嘩は、生き死にの喧嘩だぞコラ」とか
「知ってるか。下っ腹刺されると、長い時間苦しんで死ぬんだよ。ハハハ」とか「死ぬか?コラ?」とか嫁に向かって言ってた。
でも嫁は、犯人の言葉には一切反応せず、無言で犯人を見ていた。
左右にフラフラ動きながら怒鳴り散らす犯人とは対照的に嫁は木刀を正眼に構えたまま動かず、静かに犯人を見ていた。
犯人と嫁の間は結構離れてて、犯人はある程度距離があるところから嫁に怒鳴ってた。
俺も犯人も、まだ嫁と犯人がチャンバラする間合いじゃないと思ってた。
でも嫁は突然、その距離を一足飛びに詰めて、木刀を犯人の小手に叩き込んだ。
嫁は、今まで静かに構えてるだけだったのに、突然、火のように猛烈な攻撃に転じた。
ホント、電光石火だった。
たぶん俺が犯人でも避け切れないと思う。
まだ嫁の攻撃可能圏内じゃないと思ってたし、なにより驚くほど速かった。
犯人がナイフを落としたので、俺は無我夢中で犯人の足元にスライディングしてナイフを拾った。
俺「もう無駄な抵抗は止めてください」
拾ったナイフの刃先を犯人に向けてそう言った。
犯人は、木刀で叩かれた右手を押さえて「うう〜」とうめき声を上げて、立ち上がれずにいた。
犯人がほぼ無抵抗だったから、俺は自分のベルトを使って犯人を後ろ手に縛った。
小手を食らった手を後ろ手に回したとき、犯人は「ぐああああ、痛てえええ」と大声で叫んだ。
縛るときになってようやく気づいたんだが、犯人はそんなに体格よくない。
身長は、嫁と同じぐらいだから164cm前後だと思う。体つきもそんなにしっかりしてない。体重も60キロないと思う。年齢も40過ぎみたいだし。
冷静に考えれば28歳、身長178cm、体重75kgの俺の方が、身体能力的にはずっと上なんだよな。
もし犯人と俺が格闘してれば、ナイフ出される前にKO出来たのかもしれない。
でも、これは結果論
あの非常時、俺はこいつと格闘するなんて、考えもしなかった。
それ以前に、犯人の身体能力が低いことも気づかずそれどころか犯人を身長以上に大きく感じてた。
俺が縛っている最中、縛り上げられてる犯人に向かって嫁が言った。
嫁「あの、お願いがあるんです。
木刀で打ち込んだのは、あたしじゃなくて圭君てことにしてほしいんです。
あたしは、寝室から木刀を持ってきただけで、後は圭君がやった。
そういうことにしてもらえません?」
犯人「ああ、そうしてもらえると俺も助かるよ。
こんな小娘にやられたなんて、みっともなくて言えたもんじゃねえからな。
裁判になれば親類も来るだろうし、俺だって、こんなこと知られたくねえよ」
犯人は、苦痛で汗をビッショリかきながら嫁に向かって笑った。
でも嫁は突然、その距離を一足飛びに詰めて、木刀を犯人の小手に叩き込んだ。
嫁は、今まで静かに構えてるだけだったのに、突然、火のように猛烈な攻撃に転じた。
ホント、電光石火だった。
たぶん俺が犯人でも避け切れないと思う。
まだ嫁の攻撃可能圏内じゃないと思ってたし、なにより驚くほど速かった。
犯人がナイフを落としたので、俺は無我夢中で犯人の足元にスライディングしてナイフを拾った。
俺「もう無駄な抵抗は止めてください」
拾ったナイフの刃先を犯人に向けてそう言った。
犯人は、木刀で叩かれた右手を押さえて「うう〜」とうめき声を上げて、立ち上がれずにいた。
犯人がほぼ無抵抗だったから、俺は自分のベルトを使って犯人を後ろ手に縛った。
小手を食らった手を後ろ手に回したとき、犯人は「ぐああああ、痛てえええ」と大声で叫んだ。
縛るときになってようやく気づいたんだが、犯人はそんなに体格よくない。
身長は、嫁と同じぐらいだから164cm前後だと思う。体つきもそんなにしっかりしてない。体重も60キロないと思う。年齢も40過ぎみたいだし。
冷静に考えれば28歳、身長178cm、体重75kgの俺の方が、身体能力的にはずっと上なんだよな。
もし犯人と俺が格闘してれば、ナイフ出される前にKO出来たのかもしれない。
でも、これは結果論
あの非常時、俺はこいつと格闘するなんて、考えもしなかった。
それ以前に、犯人の身体能力が低いことも気づかずそれどころか犯人を身長以上に大きく感じてた。
俺が縛っている最中、縛り上げられてる犯人に向かって嫁が言った。
嫁「あの、お願いがあるんです。
木刀で打ち込んだのは、あたしじゃなくて圭君てことにしてほしいんです。
あたしは、寝室から木刀を持ってきただけで、後は圭君がやった。
そういうことにしてもらえません?」
犯人「ああ、そうしてもらえると俺も助かるよ。
こんな小娘にやられたなんて、みっともなくて言えたもんじゃねえからな。
裁判になれば親類も来るだろうし、俺だって、こんなこと知られたくねえよ」
犯人は、苦痛で汗をビッショリかきながら嫁に向かって笑った。
後から警察に聞いたんだけど、犯人は肋骨と手の骨がポッキリ折れてたらしい。
それからすぐに警察が来た。
警察が来るまでの間、嫁と犯人は妙に仲良く話し込んでた。
犯人は嫁をたいしたもんだと褒めてた。
なんだっけ?ストックホルム症候群とかリマ症候群とか言うんだっけ?こういうの。
ずいぶん後になって なんで外にいろって言ったのに家の中に入ってきたのか嫁に聞いたら、
「悲鳴が聞こえたから もう夢中だったよ。
それに、圭君だけだと殺されちゃうかもしれないけどあたしがいれば、女だから体触られるぐらいですむかなと思ったの。
警察が来るまでの短い間から、最悪、なんとかそれでしのごうと思ってたんだ」
と言った。
犯人がナイフを出したとき何で笑ったのかを聞いたら、「そう?笑ってたかなあ」と笑ってごまかしてた。
いや、そんな答え怖すぎだから。
しつこく聞いたら
「ナイフ出されたときね、これなら勝てるとは思ったよ。それで笑っちゃったのかなあ」
と言ってた。
「前に道場の友達からね
剣道やってる人からすれば、相手が素人の場合
素手で向かってこられるよりも
ナイフとか木刀とか持って向かってこられた方がやりやすいって、話を聞いたことがあってね
その話を思い出したの。
ボクシングみたいに素手で構えて間合い詰められると打ち込める場所が面ぐらいしかないんだよね。
女の力で木刀じゃ、胴はあんまりダメージ与えられないし、
かといって、木刀で面なんか打ち込んだから、間違いなく殺しちゃうから、それもできないし
でも、相手が何か武器持ってくれたら小手を打てば、それで腕の骨が折れるから都合がいいんだって。
その話思い出して、これなら勝てるって思ったんだ」
子ども見たいに笑いながら嫁は言った。
こんなかわいい顔してるこいつが、こんなに凄腕の剣豪だとは、全く思わなかった。
すっかりいいとこ無しで主人の面子は丸つぶれだが、まあ、嫁も無事だったし、仕方ないものとしよう。
その日、取調べが終わってから、俺は嫁と熱い夜を過ごした。
バックから嫁を突いてるとき、あのとき、もし嫁が負けてたら、きっと犯人は嫁にこんなことしてたんだろうなあと考えたら、嫁を犯す犯人になった気分になって、ありえないぐらい興奮した。
それからすぐに警察が来た。
警察が来るまでの間、嫁と犯人は妙に仲良く話し込んでた。
犯人は嫁をたいしたもんだと褒めてた。
なんだっけ?ストックホルム症候群とかリマ症候群とか言うんだっけ?こういうの。
ずいぶん後になって なんで外にいろって言ったのに家の中に入ってきたのか嫁に聞いたら、
「悲鳴が聞こえたから もう夢中だったよ。
それに、圭君だけだと殺されちゃうかもしれないけどあたしがいれば、女だから体触られるぐらいですむかなと思ったの。
警察が来るまでの短い間から、最悪、なんとかそれでしのごうと思ってたんだ」
と言った。
犯人がナイフを出したとき何で笑ったのかを聞いたら、「そう?笑ってたかなあ」と笑ってごまかしてた。
いや、そんな答え怖すぎだから。
しつこく聞いたら
「ナイフ出されたときね、これなら勝てるとは思ったよ。それで笑っちゃったのかなあ」
と言ってた。
「前に道場の友達からね
剣道やってる人からすれば、相手が素人の場合
素手で向かってこられるよりも
ナイフとか木刀とか持って向かってこられた方がやりやすいって、話を聞いたことがあってね
その話を思い出したの。
ボクシングみたいに素手で構えて間合い詰められると打ち込める場所が面ぐらいしかないんだよね。
女の力で木刀じゃ、胴はあんまりダメージ与えられないし、
かといって、木刀で面なんか打ち込んだから、間違いなく殺しちゃうから、それもできないし
でも、相手が何か武器持ってくれたら小手を打てば、それで腕の骨が折れるから都合がいいんだって。
その話思い出して、これなら勝てるって思ったんだ」
子ども見たいに笑いながら嫁は言った。
こんなかわいい顔してるこいつが、こんなに凄腕の剣豪だとは、全く思わなかった。
すっかりいいとこ無しで主人の面子は丸つぶれだが、まあ、嫁も無事だったし、仕方ないものとしよう。
その日、取調べが終わってから、俺は嫁と熱い夜を過ごした。
バックから嫁を突いてるとき、あのとき、もし嫁が負けてたら、きっと犯人は嫁にこんなことしてたんだろうなあと考えたら、嫁を犯す犯人になった気分になって、ありえないぐらい興奮した。
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