童貞と共に人として大切な何かを亡くした話8(結衣編)
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465 :ED ◆WayzE/RKE2 :2011/05/30(月) 23:58:35.33 ID:prB/dxTZ0
吉崎は、俺も仲が良い若手芸人だった。
イケメソPが彼氏なら、相手も大人だし、俺も色々結衣の事を相談してたから こういう状況でもそれ程問題は無いと思った。
ただ吉崎と結衣が付き合ってるとは全く知らなかったから 吉崎に俺と結衣の話は全くしていなかった。
俺「それは不味いだろ…」
結衣「何で?」
俺「吉崎と俺は友達だ。流石に友達の彼女と一緒に泊まるとかあり得ない」
結衣「大丈夫じゃない?」
俺「イヤイヤ駄目だって」
結衣「じゃあどうするの?」
俺「これからはマネージャーに徹する」
結衣「それは嫌」
俺「俺は友達が嫌がるような事したくない」
結衣も大事だが友達も同じように大事だ。
俺のせいで吉崎と結衣が険悪になられたら吉崎に合わせる顔が無い。
466 :ED ◆WayzE/RKE2 :2011/05/31(火) 00:00:11.14 ID:prB/dxTZ0
俺「吉崎居るなら、俺じゃなく吉崎を頼るべきだって。頼る相手を間違ってるよ」
結衣「でも嫌…」
結衣が言うには、吉崎と付き合って一年程になるが最近は殆ど会ってすらいないという。
まあ実際殆ど俺と一緒だったから それは事実だろう。なら尚の事ダメだ。
俺と会う時間あるなら吉崎と会えと説得した。
結衣「もう良い…」
納得のいかない結衣。
気まずい空気のまま東京へと戻った。
東京へ戻ってからはロケの編集が溜まっていて 吉崎の話が無かったとしても結衣とは会えるような状況じゃなかった。
結衣から電話は有るが、その度に俺じゃなく吉崎に電話しろと伝えた。
俺の編集が一息ついた頃、結衣に呼び出された。
吉崎は、俺も仲が良い若手芸人だった。
イケメソPが彼氏なら、相手も大人だし、俺も色々結衣の事を相談してたから こういう状況でもそれ程問題は無いと思った。
ただ吉崎と結衣が付き合ってるとは全く知らなかったから 吉崎に俺と結衣の話は全くしていなかった。
俺「それは不味いだろ…」
結衣「何で?」
俺「吉崎と俺は友達だ。流石に友達の彼女と一緒に泊まるとかあり得ない」
結衣「大丈夫じゃない?」
俺「イヤイヤ駄目だって」
結衣「じゃあどうするの?」
俺「これからはマネージャーに徹する」
結衣「それは嫌」
俺「俺は友達が嫌がるような事したくない」
結衣も大事だが友達も同じように大事だ。
俺のせいで吉崎と結衣が険悪になられたら吉崎に合わせる顔が無い。
466 :ED ◆WayzE/RKE2 :2011/05/31(火) 00:00:11.14 ID:prB/dxTZ0
俺「吉崎居るなら、俺じゃなく吉崎を頼るべきだって。頼る相手を間違ってるよ」
結衣「でも嫌…」
結衣が言うには、吉崎と付き合って一年程になるが最近は殆ど会ってすらいないという。
まあ実際殆ど俺と一緒だったから それは事実だろう。なら尚の事ダメだ。
俺と会う時間あるなら吉崎と会えと説得した。
結衣「もう良い…」
納得のいかない結衣。
気まずい空気のまま東京へと戻った。
東京へ戻ってからはロケの編集が溜まっていて 吉崎の話が無かったとしても結衣とは会えるような状況じゃなかった。
結衣から電話は有るが、その度に俺じゃなく吉崎に電話しろと伝えた。
俺の編集が一息ついた頃、結衣に呼び出された。
467 :ED ◆WayzE/RKE2 :2011/05/31(火) 00:01:50.00 ID:WsDM33uN0
俺「何度言ったら…俺じゃなく吉崎と…」
結衣「別れた…」
俺「え?」
結衣「向こうも別れるって分かってたみたい…」
俺「そうか…」
結衣「うん」
俺「お前、本当に良いのか?俺達付き合ってる訳じゃないんだぞ?」
結衣「それでも私には吉崎君よりEDさんが必要なの…」
でも結局、俺が吉崎と顔合わせられない事は全然解決してないじゃん… というか、むしろ事態が悪化してる…
困ったというのが正直な気持ちだった。
だが、心の何処かでこの結果を予想していた自分も居た。
468 :ED ◆WayzE/RKE2 :2011/05/31(火) 00:03:02.67 ID:WsDM33uN0
人生で、ここまで誰かに必要とされた事が有っただろうか?
ウチの親は今で言うネグレクトだった。
肉体的な虐待とかは殆ど無かったが親は俺に対して常に無関心だった。
物心ついた頃には、自分は親に必要とされてないと気付いていた。
小学校からは、泣き虫だった事もあって常にイジメの標的だった。
その上、問題児だったから教師からも疎まれ続けた。
そして俺が中学生の時、母親は男を作って蒸発した。
だからなのか俺は人一倍劣等感が強い。
誰にも必要とされない事に常に怯え続ける。
誰かに頼られる事で自分の価値を見出そうとする。
だから俺は結衣に頼られる事が快感だった。
事故評価が極端に低い俺は結衣や大垣達に頼られる事で、ちっぽけでギリギリなアイデンティティをなんとか守り続けていた。
まあ、その後に出会った精神科医の受け売りだが…
俺は、俺に依存する結衣に依存していった。
まさに共依存ってヤツだった。
それに対して、美貴は凄く強い女だ。
俺が居なくても何も問題無い。
一人で生きて行けるし、仕事も出来る。
俺に助けを求めた事は今まで一度も無かった。
そんな美貴の手術の日が決まった。
469 :ED ◆WayzE/RKE2 :2011/05/31(火) 00:05:25.61 ID:WsDM33uN0
美貴の手術は当分先の予定だったがキャンセルが出た為 急遽予定が繰り上がった。
美貴は一人で入院手続きを済ませて入院した。
美貴の入院を聞いた俺は 美貴の入院してる病院へと見舞いに向かった。
手術の丁度一週間前、従姉妹の結婚式で2ヶ月ぶり位に美貴と顔を合わせ そこで手術の話を聞いていた。
美貴「来なくて良かったのに…」
俺「まあ一応な…」
二人の間に会話は殆ど無い。
美貴の手術は非常に簡単な物で入院も3日だけだった。
俺「明日また来るよ」
美貴「来なくて良いよ。仕事あるでしょ?」
俺「まあね…」
そのまま病室を後にした。
次の日、美貴の手術当日。
俺は美貴の病院へ行くかどうか迷っていた。
仕事が切迫詰まっていたのもあったが 何より、美貴は俺を必要としていないと思った。
470 :ED ◆WayzE/RKE2 :2011/05/31(火) 00:06:57.01 ID:WsDM33uN0
結局、俺は手術より遅れて美貴の病院へと行った。
俺が病院に着いた時には、手術はもう殆ど終わる頃だった。
待合室には俺の母親と親戚が居た。
二人には、俺が来るのが遅かった事を散々責められた。
美貴の両親は来て居なかった。
手術が終わり美貴が手術室から出てくる。
まだ麻酔で眠ったままだった。
とりあえず、手術が無事終わった事を美貴の両親へと連絡する。
俺「お義母さん。美貴の手術が今無事に終わりました」
義母「今日手術だったの?あの子、私達に何も言わないから…」
俺「そうなんですか?連絡してあるとばっかり思ってました。連絡しなくて申し訳ありませんでした」
義母「良いのよ。ED君に全部任せちゃってゴメンなさいね」
俺「いえ、美貴が全部自分でやったんで…」
美貴は本当に誰の助けも要らないんだと思った。
病室に戻って暫くすると美貴の意識が戻った。
俺「大丈夫か?」
美貴「うん。ED仕事は?」
俺「仕事は大丈夫」
美貴「大丈夫だから仕事に戻って…」
俺は、美貴の退院手続きをして仕事に戻る事にした。
自分が必要とされてないんだと思った。
やっぱり美貴と別れよう…
病院からの帰り道、俺はそう思った。
>>次のページへ続く
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