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男女間の修羅場を経験した話を書きますよ
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106 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:06:39.72 ID:fmYO4C/+0
ボクを11人集めて、こんな表情のお面をつけた女子チームと対戦したら きっとボロ負けするに違いないでしょうね。0-15くらいで。
そんなわけで、彼女を放っておけない気分になってしまい、すっかり暗くなった道を二人で帰ります。
107 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:07:44.09 ID:fmYO4C/+0
どうやら自分の家とは方向が違うようなんですが、なんとなく家まで送った方がいいかと思ってマネージャーさんの足が向かう方向に歩きます。
そのうち家に着いたらしく、玄関の前で足が止まりました。
これでボクの自分の仕事は、全て終わったと思いましたよ。
とっとと帰って明日以降の対策を練らないと、とか思いました。
108 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:08:36.79 ID:fmYO4C/+0
「じゃ、ボクはこれで帰ります」
そして自転車に跨ろうとした、その時。
「お腹空かない? 私、泣いたらお腹が空いちゃって。何か食べていかない?」
妙なタイミングで妙な誘いです。普通なら断りますよね。
あんな目に遭った後ですから、家なんかに入ったら次は どうなるか分かったもんじゃないですし。
109 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:09:22.95 ID:fmYO4C/+0
ところが、ちょっと憂いを含んだ笑みが、なんとも妖艶で美しかったのでボクは脊髄反射で「はい」と答えてしまったんですよ。
言ってしまってから気づいたんですがこの時、無意識でしたが1000分の1秒単位で不安と期待を天秤にかけてたわけです。
110 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:10:33.22 ID:fmYO4C/+0
ファーストキスを奪っていただいたのですから、展開によっては筆おろ……なんとも男の悲しい性です。
いや、男子高校生です。
というわけで、ボクはマネージャーさん宅のダイニングテーブルに座ってました。
彼女はキッチンで手際よく何かを炒めているようです。
ボクを11人集めて、こんな表情のお面をつけた女子チームと対戦したら きっとボロ負けするに違いないでしょうね。0-15くらいで。
そんなわけで、彼女を放っておけない気分になってしまい、すっかり暗くなった道を二人で帰ります。
107 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:07:44.09 ID:fmYO4C/+0
どうやら自分の家とは方向が違うようなんですが、なんとなく家まで送った方がいいかと思ってマネージャーさんの足が向かう方向に歩きます。
そのうち家に着いたらしく、玄関の前で足が止まりました。
これでボクの自分の仕事は、全て終わったと思いましたよ。
とっとと帰って明日以降の対策を練らないと、とか思いました。
108 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:08:36.79 ID:fmYO4C/+0
「じゃ、ボクはこれで帰ります」
そして自転車に跨ろうとした、その時。
「お腹空かない? 私、泣いたらお腹が空いちゃって。何か食べていかない?」
妙なタイミングで妙な誘いです。普通なら断りますよね。
あんな目に遭った後ですから、家なんかに入ったら次は どうなるか分かったもんじゃないですし。
109 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:09:22.95 ID:fmYO4C/+0
ところが、ちょっと憂いを含んだ笑みが、なんとも妖艶で美しかったのでボクは脊髄反射で「はい」と答えてしまったんですよ。
言ってしまってから気づいたんですがこの時、無意識でしたが1000分の1秒単位で不安と期待を天秤にかけてたわけです。
110 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:10:33.22 ID:fmYO4C/+0
ファーストキスを奪っていただいたのですから、展開によっては筆おろ……なんとも男の悲しい性です。
いや、男子高校生です。
というわけで、ボクはマネージャーさん宅のダイニングテーブルに座ってました。
彼女はキッチンで手際よく何かを炒めているようです。
111 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:11:30.84 ID:fmYO4C/+0
そのうち、テーブルには二人分の焼きソバが並びます。なぜに焼きソバ?
「ごめんね。こんなものしかできなかったけど」
「いや、すいません。わざわざ作っていただいて」
それを食べ終わると、彼女はいかにもお揃いの片割れっぽいマグカップを手にポツリポツリと先輩との話を始めました。
別に聞いてないんですけど……
112 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:13:06.67 ID:fmYO4C/+0
高校に入学して初めて会った時のこと……
合宿の夜に告白された時のこと……
学園祭の模擬店のこと……
二人で行った旅行のこと……
(えー、その話は先輩から何度も聞きました。深夜編だけですが)
113 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:14:18.21 ID:fmYO4C/+0
そして、最近すれ違いが多くなってきたことまで話すと、目に涙をいっぱいに浮かべるわけですよ。
なんか可憐で弱々しくって、思わずぎゅーっと抱きしめたくなる衝動にかられるんですが そんなことをしたら、ボクがこの先修羅場の中心人物に進化してしまいます。
いや、もうほぼ中心か?
114 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:15:14.92 ID:fmYO4C/+0
「今日はね、父も母も遅いの……」
思いがけない言葉に緊張が走ります。
おいおい、マジでこの先があるのか?
どうする? ボクよ?
この際、成り行きに任せてみるのも……
115 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:17:05.63 ID:fmYO4C/+0
「そっちに行ってもいい?」
緊張して声が出せないボクの無言を肯定と、とったのか隣というか、もう膝の上近くに座るわけですよ。
そして、ねろねろと絡んでくるんですわ。
116 :名も無き被検体774号+:2012/10/04(木) 01:17:35.48 ID:VR5A405pO
はよはよ
117 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:17:46.59 ID:fmYO4C/+0
もうね。ダメですよ、この人。
完全に人格崩壊してます。絶対おかしいです。
(先輩からアッチの方は嫌いじゃないらしく激しいとは聞いてましたが……)
このままいけば、マジでボクの筆……
118 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:18:53.05 ID:fmYO4C/+0
――
ボクの脳内では各部位の担当がホットラインで状況報告をし始めます。
まずは隊長の“精神”です。
「各部位、状況を報告せよ!」
左半身:「左前腕部拘束されており制御不能!続いて上腕部が敵の侵略を受けています!」
右半身:「こちらは各部異常ありません!回避行動可能です! 指示を!」
119 :名も無き被検体774号+:2012/10/04(木) 01:19:14.31 ID:EEv3jPEH0
ゴクリ・・・
120 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:19:20.30 ID:fmYO4C/+0
胸部:「呼吸が苦しいですっ!心拍数も増大してますっ! 警戒レベルです!」
頭部:「視界良好、聴覚問題ありません!上下唇および声帯正常作動します!指示を! あっ嗅覚がやられました!」(そういえばマネージャーさんの髪からいい匂いがしてます)
頭脳:「……」
精神隊長:「精神から頭脳へ、応答せよ!」
頭脳:「●△※÷……」
121 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:20:03.17 ID:fmYO4C/+0
精神隊長:「ダメだ……完全に混乱してる。コイツが作動しないと行動の指示が出せん……」
その時、ボクの精神は緊張でカチカチになってる担当者を発見する……下半身だ。
直立不動で空を見上げている。
122 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:20:44.96 ID:fmYO4C/+0
精神隊長:「今日はお前の出番はないから安心しろ」
下半身は応答しない。
彼にとっては、これが初陣になるかもしれない状況とあり緊張と我慢で大汗をかいている。
相当気合いが入ってる様子だ……
123 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:21:30.76 ID:fmYO4C/+0
各担当との数十秒のやりとりの後、精神が発動した緊急脱出プログラムにより左右大腿部と下腿部に現在地点からの緊急離脱命令が下された。
もう既に左前腕部、上腕部から背部と腰部、そして胸部まで侵略されておりあと数秒判断が遅れたら、その場に押し倒されてフォール負けだったでしょう。
124 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:22:11.91 ID:fmYO4C/+0
ボクは命からがらマネージャーさん宅から生還したのです。
自分としては頭脳が結局、何の役にも立たなかったことが情けない……
――
125 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:23:00.08 ID:fmYO4C/+0
家に帰ったボクは、明日からどうしようかと真剣に悩みましたよ。
先輩とマネージャーさんは、本当に破局なのだろうか?
でも、今日のマネージャーさんを見てると、まだ先輩のことが諦めきれない様子。先輩の本当の気持ちが見えないけど……
126 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:23:51.10 ID:fmYO4C/+0
この際、ミドリに手を引いてもらうことが一番丸く収まるような気がするが。
となると、最初から分かってて進めたボクはどうなる?なんか面白がってたみたいで最低な奴になるんじゃねーの?
127 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:24:28.31 ID:fmYO4C/+0
まあ、ミドリには明日の帰りにでも正直に話そう。
彼女なら分かってくれるさ、きっと。と考えたんだけど……甘かった。
翌日ミドリは学校に来なかった。その翌日も。
128 :バース ◆H0fjJ5ft/U :2012/10/04(木) 01:25:11.90 ID:fmYO4C/+0
さすがにこれはマズイことになってるだろうと、帰りに家に寄ろうと思ってたんですが、昼休みに女子数人に囲まれる事態となるんです。
女子A「あんた、ミドリになんてことしたの!」
女子B「最初から分かってて面白がってたんでしょ!」
女子C「ホント最低っ!」
女子D「あんたのせいで、あの子、学校に来たくないって……」
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