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何者にもなれないお前たちに旦那の遺言を告げる
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25 :嫁:2011/11/30(水) 01:11:04.46 ID:kKC8GmiC0
病院から一時退院を言い渡された

だんなちゃんは家に帰ってきて すぐにいった。

だんなちゃん(以下ダ)「オレ、ガンかもしれない。」

1(以下嫁)「はぁ?帰ってきていきなりなにいいだすの?」

ダ「いや、病院でガンかもしれないって、でも、先天性のもので腫瘍ができることもあるから、そっちかもしれない、でも、ガンかもしれない。わからない。」

嫁「いやいや、あんたのいいたいことが、わからないだわ。」

ダ「だから、ガンかもしれないし、先天性のものかもしれない。調べてみないとわからない」

嫁「だから、ガンかなんなのか いいたいことがわからんぞ」

ダ「おれもよくわからんけど、がんじゃないほうがいい」

嫁「なんかさぁ、先天性がどうとかって言われても、ピンとこないからガンてことにしたらー? がんだったらなんとなく想像つくし、そうしなよ。」

ダ「じゃ、もし、がんだったら?」

嫁「そのときは・・・・ガーーーーーーーンだわ。」



26 :嫁:2011/11/30(水) 01:14:59.21 ID:kKC8GmiC0
ようするに、だんなちゃんがいいたかったことは、

いくら見た目がガンとわかっていても、細胞をとりだして、はっきりガンだとわかるまではガンと診断しないらしい。

それくらいガン申告というのは慎重なものらしい。



27 :嫁:2011/11/30(水) 01:18:25.16 ID:kKC8GmiC0
だから今の段階では まだなにかわかんないから、ガンじゃない希望は捨てないでね。と言いたかったんだと思う。

それが、緊張となんだかよくわからないテンションで発言してしまったと思われる



28 :嫁:2011/11/30(水) 01:22:38.00 ID:kKC8GmiC0
それにしても、がん患者かもしれないやつに向かってガーーーーーンてw

まぁ、この嫁もたいがいだとおもうけどw

後日だんなちゃんは、いろいろ心配して損した。

さすがオレの嫁wwwwwwwwwww

後にも先にも、がん患者にガーンといったやつはおまえだけだwwww

そのセリフ聞いて、俺はこの嫁とならやっていけるとおもったらしい。



29 :嫁:2011/11/30(水) 01:29:43.08 ID:kKC8GmiC0
あの時なんていえばいいのか思いつかなくて、とっさに出た言葉がガーンだったのだ。

だんなちゃんに、

ガーンという言葉には意表つかれたわぁ

オレが一日泣いて悩んだ分を返せ。悩んで損したわ。

とまでいわれた。

どんな言葉でかえしてもらいたかったのだろうかw?


30 :嫁:2011/11/30(水) 01:42:40.28 ID:kKC8GmiC0
とりあえずは、腹痛の原因でもある腫瘍を取り除く手術をすることになった。

でも、すぐに娘が入学式をむかえる。

だけど、いま、だんなちゃんの体には治療のための細いチューブが からだの中にささってる。

だけど、一生に一度の娘の晴れ舞台。

出席しないわけには行かない。


悩んだだんなちゃんは、体にチューブと点滴の針が刺さったまま入学式に出ることにしたのだ。



31 :嫁:2011/11/30(水) 01:45:05.00 ID:kKC8GmiC0
病院では、針の部分は触らないでくださいね。

あばれたりしないでくださいね。

終わったら、すぐかえってきてくださいね。



32 :嫁:2011/11/30(水) 01:47:42.98 ID:kKC8GmiC0
無事に入学式も済み。

そのままだんなちゃんは入院。

思えば、ここからすでに波乱万丈は はじまっていたのねぇ



33 :嫁:2011/11/30(水) 01:49:22.12 ID:kKC8GmiC0
ここまでで何かききたいことあるひといますかー?



34 :嫁:2011/11/30(水) 01:54:48.78 ID:kKC8GmiC0
ちょっと書いてたら気がまぎれてきたのかねむくなってきました。

ひとねむりして、おきたらつづきかきますー



35 :私事ですが名無しです:2011/11/30(水) 03:04:00.05 ID:w+XlHMYwO
今スレ発見した

入学式に出席しておいて良かったね




36 :嫁:2011/11/30(水) 10:43:33.76 ID:kKC8GmiC0
ただいまです。

はい。ほんと。入学式に出席できてよかったです。


亡くなる一週間前に娘の学芸会があって、それも見に行くことができました。

余命二ヶ月と告げられて、一ヶ月ほどたったときのことでした。

だんなちゃんのがんは お知りの穴からも触って確認できるほど出てきてて。

すごく痛がってました。

こんな痛い思いするくらいなら楽に殺してくれって。それくらいしんどい。

病院の治療で傷みを和らげる緩和ケアというものがはじまっていました。



37 :嫁:2011/11/30(水) 10:47:55.83 ID:kKC8GmiC0
五年近く抗がん剤の治療をしていた だんなちゃんのからだは すでにボロボロで、効く抗がん剤ならやってみる価値はあるんだけど、効かなくなった抗がん剤は毒にしかならないと。


とりあえずは、痛みをとって体力を作っていく。という治療法に切り替えられました。

夜も まともにねられなくなっていた だんなちゃんは脊髄から麻酔をうって下半身の痛みの感覚をとって寝る ということをやっていました。



38 :嫁:2011/11/30(水) 10:53:56.73 ID:kKC8GmiC0
当然、いすに座るなんてことはもうできず、食事は常に たってしていました。

でも、たっていると足の付け根にできガン細胞のせいでリンパの流れが悪くなって、毛穴からリンパが流れ始めるのです。

それが、むくんで広がって、妊娠線のように皮膚が一部薄くなったところから亀裂が入ってリンパ液のようなものが流れ出すという。悪循環になっていました。



39 :嫁:2011/11/30(水) 10:56:12.98 ID:kKC8GmiC0
痛いし、足はぱんぱんだし、そんな状況でも娘の学芸会には出たいと。

そんなわがままを病院側は すんなり受け入れてくれ 主人は学芸会に行くことになりました。



40 :嫁:2011/11/30(水) 11:04:12.45 ID:kKC8GmiC0
軽い気持ちでうちら二人はいこかーw? っていったのに、すごくおおがかりなものになった。

まず、痛みがあって座れない主人の痛みをとるために夜、寝るときにやっている下半身麻酔をしながらいくということになりました。

そして、常時飲んでいるくすり。

モルヒネとこの三つをやりながらいくということになりました。

でも、飲み薬のモルヒネは自分たちでできるが腰から入れている麻酔は、医者か看護婦さんしかできない。

そのため、お医者さん二人と看護婦さんが付き添うということになりました。

そりゃもう、病棟あげての一大イベントとなっていました。



41 :嫁:2011/11/30(水) 11:13:00.12 ID:kKC8GmiC0
当日の朝、うちの主人が いつもよりちょっと強い痛いを感じた。痛いから学芸会どうしようか? ってはなしをしてた。

でも、病棟内は絶対だんなちゃんを無事に学芸会に連れて行くぞ。ムードで大盛り上がり。

痛みもある中、主治医の先生が手術があるということでいけないかも。という話が出てきてた。

だんなちゃんは ちょっと不安そうになってきて、イライラしはじめた。



42 :嫁:2011/11/30(水) 11:31:53.13 ID:kKC8GmiC0
痛みどころか熱もでてきて、強い倦怠感におそわれていた。

ダ「おれはおなかも痛いし頭も痛いんだよ。だけど学芸会にも行きたいんだよ」

嫁「学芸会行きたいならいけばいいじゃない。」

ダ「こんな状況でいけるわけないじゃないか」

嫁「じゃぁ、やめる?朝から楽しみにしてたんじゃないの? 楽しみにしてたならいくべきだと思う」

ダ「だから、おれだって行きたいって言ってるだろ? なんでわかんねぇんだよ。」

嫁「だからあたしは、行けばいいと最初から行ってるだろうが。意味をかんねぇ」

ダ「またそういう蔑んだ目で俺を見る。かあちゃん(あたしは だんなちゃんにそう呼ばれてた)にそういう目でみられるのが 俺は一番嫌いなんだよ。」

嫁「そんな顔してないわ、好きとか嫌いの問題じゃないでしょぉ、行くか行かないかでしょ? あたしだって仕事して疲れてんだし、あんたのそんなのに付き合ってられんわ」

ダ「じゃあオレもういかない。行く気がない」

嫁「じゃほんとにそれでいいんだね?」

ダ「やっぱり行く」

嫁「どっちなのよ?」

そのやり取りをずっと見てた看護婦さんは、とりあえず、決まったら またよんでくださいね。といって病室を出て行った。

あたしは、こいつが行かないわけがないのに、絶対行くに決まってるのにと思いつつも しばらくだまっていた。



>>次のページへ続く
 
カテゴリー:泣ける話  |  タグ:感動・泣ける話, 純愛,
 


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