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俺と妻の24年間
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179 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:26:39.71 ID:IcNJnKVuO
結局また俺は結論を出すことができずに、灰色の日々を過ごしていた

意識的に何度か妻へと話しかけてみたものの、ほんのわずか驚いた顔を見せた後に 俺が惚れた笑顔を見せる妻を見ると

様々な感情が爆発的に体内を駆け巡り泣き出してしまいそうになり 全くどうして良いのかわからなかった



184 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:30:08.69 ID:IcNJnKVuO
そんなある日、仕事中に携帯電話が鳴った

発信者は娘だった。何か嫌な予感がした

娘「お父さん!お母さんが手首切ったの!早く病院に来て……」

電話口の向こうから娘が激しく泣きじゃくるのが聞こえた。

俺は急いで病院へと向かった



185 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:31:04.37 ID:C76mkEz1O
支援


186 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:31:24.59 ID:dqwYuxyq0
これは…


187 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:31:39.68 ID:hRW+cOT60
追いついた。
頑張れ




191 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:33:20.89 ID:QBemgKuV0
支援


197 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:36:05.31 ID:IcNJnKVuO
妻は無事だった。

手首の傷は浅くはないようだったが発見が早かったため大事には至らなかった

ただ精神的に弱っているため

少しの入院と退院後の継続的な通院が必要とのことだった

目覚めた妻のもとへ行くと、

妻は「ごめんなさい」と繰り返して泣いていた



198 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:36:29.20 ID:KiisGGgc0
24年目で現在進行形なのかな

はよ書け


203 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:40:03.18 ID:IcNJnKVuO
退院後は常に妻の側にいた。

皮肉にもそれは虚仮ではなく本当の夫婦の時間だった

妻は特に奇怪な行動をとったりはせず、家事なども自分でできるようだった

しかし俺は妻の側にいた。

それはもちろん医師からの指示でもあったが、そうする必要があると思ったからだ



205 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:41:21.68 ID:RJVDlSDi0
奥さんやりたい放題だな


206 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:42:37.57 ID:H7fRX63F0
これはまじのはなしや


212 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:45:08.94 ID:IcNJnKVuO
ただ妻は俺に対して素っ気ない態度しかとらなかった

俺と関わるのを嫌がっているようだった。

もちろん妻も思うことがあるのだろう

時々見せる、涙をこらえるような表情がたまらなく辛かった

どうしてこんな風になってしまったのか。

妻の見えないところで子供のように泣きじゃくった



214 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:45:55.78 ID:b+XSqQRSO
出会いから付き合うまでは完璧だったのにな


218 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:50:16.74 ID:IcNJnKVuO
ある日俺は妻と出かけた。

結婚前に良く通った大きな公園だ

なんと妻たっての希望だ。


2人きりで出掛けるのなんて本当に久しぶりだった

懐かしさに耽りながら、等間隔に木が植えられた道を歩いた

いつの間にか自然と手を繋いでいた



220 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:56:25.49 ID:IcNJnKVuO
しばらくするとベンチを見つけたので腰掛けた

ちらっと伺うように妻の顔を見ると微笑んでいるようで少し安心した

しばらくすると妻が口を開いた

「色々とありがとうね」

その言葉を聞いてひどく息苦しくなった。

何か気持ち悪い予感があった

「最後にここに来たかったんだ」



223 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:56:49.69 ID:C76mkEz1O
最後か……


225 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 15:58:29.22 ID:wtE1f7rf0
続きはよ


227 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 16:01:36.18 ID:IcNJnKVuO
「落ち着いたら出ていくからね。今までずっとごめんね」

俺は驚いて妻の顔を見た。

妻は寂しそうな笑顔を浮かべていた

一瞬にして俺の頭には様々な言葉が踊っていた

俺は何を言うべきなんだ。

引き止めるべきなのか。

これこそ俺が望んでたことじゃないのか。

俺は妻をどう思っているんだ



229 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 16:03:34.72 ID:mNUuITOA0
目汁が止まらない


230 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 16:03:39.86 ID:CrEDio8b0
そこで引き止めたら完全に妻の謀略に嵌まってるよね

お疲れ様


236 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 16:07:55.60 ID:fAtWdC+S0
>>230
人を愛したことがないんだなお前は

一緒に住むと凄い情がわくもんだよ

卵焼き一つにしても、微妙な味付け知ってるし、起きてからすぐのコーヒーも完璧だし

一人になると無意識に名前呼んでしまうし

コーヒーをとろうとしてテーブルに手を延ばしたらスカッたり


232 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 16:04:41.45 ID:IcNJnKVuO
なぜか俺の心臓は、はちきれそうなほどに高鳴っていた

迷いに迷ったあげく妻に聞いた

「君はこれまでの人生どうだった」

妻は少し驚いているように見えた。

おそるおそるといった感じで口を開く

「私は…幸せだったよ。あの子たちの成長も見れたし、あなたの側にいられた。だから幸せだったよ」

ボロボロと妻が泣き出した



233 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 16:06:02.42 ID:C76mkEz1O
これはなんとも…

はあ…


235 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/17(土) 16:07:37.83 ID:IcNJnKVuO
それを見て俺の中の何かがぶっ壊れた

涙が止まらなかった。いつかのように泣きじゃくった

「なあ妻…俺たち……やり直せないかなあ」

名前を呼ぶのは久しぶりだった

「!!…わたしがあなたを裏切ったのに…わたしがあなたを傷つけたのに!」

妻も叫ぶようにして泣き出していた

俺は妻の肩を強く抱きしめた



>>次のページへ続く
 
カテゴリー:人生・生活  |  タグ:夫婦生活, 泣ける話,
 


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