「機械と少年」
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34 :名も無き被検体774号+:2013/09/18(水) 01:26:45.76 ID:uMFO6xjJP
クロム「そこのダンパーコンマ3度下げて」
整備兵「はい」
格納庫に来るとクロム・・・ドレッドの弟が俺のヴィントに何かをしていた
勇「何をしている?」
クロム「調整と整備よ。兄さんに頼まれてね」
ドレッドの頼みなら仕方ない
クロム「しかし、あんたみたいなガキにVT2を与えるなんてねぇ・・・」
勇「その・・・VT2って何なんだ?」
クロム「自分の乗ってる機体の事なのに知らないの?」
勇「風変わりなヴィントとしか・・・」
クロム「呆れた・・・これはね次世代ヴィントの貴重なテスト機。その1号機目があなたのヴィントよ」
勇「次世代ヴィント・・・」
クロム「VintTestType・・・VTT、ってことでVT2。
2は次世代って意味もあるのよ」
勇「詳しいんだな」
クロム「だってここにもあるもの」
35 :名も無き被検体774号+:2013/09/18(水) 01:32:55.51 ID:uMFO6xjJP
クロムが指差す先には俺が初めて見たVT2と同じ銀色のヴィントがあった
でも武装がない・・・というかブースターも何もない普通のヴィントだ
勇「あれが・・・?」
クロム「VT2の売りは簡易E2ループ電源による莫大な電力。それを兄さんはブースターに当てたみたいね」
E2ループって・・・それであの電力を出せる訳か・・・
クロム「でもあたしは兄さんの猿真似なんてしないわ!もっとエレガントなVT2を作るんだからぁ!!」
エレガントな兵器って・・・
クロム「そうね・・・兄さんのVT2に対抗して赤にしましょ。電子レーザーも積んで・・・赤外線ロック機構8連装ミサイルコンテナに・・・」
ブツブツ言いながらクロムはまたヴィントに戻る
整備兵「ああいう人なんだよ。変わってるだろ?」
勇「かなり」
しかし俺のヴィント・・・VT2が何機もあるなんて知らなかった
流石にワンオフではない気がしていたが
クロム「そこのダンパーコンマ3度下げて」
整備兵「はい」
格納庫に来るとクロム・・・ドレッドの弟が俺のヴィントに何かをしていた
勇「何をしている?」
クロム「調整と整備よ。兄さんに頼まれてね」
ドレッドの頼みなら仕方ない
クロム「しかし、あんたみたいなガキにVT2を与えるなんてねぇ・・・」
勇「その・・・VT2って何なんだ?」
クロム「自分の乗ってる機体の事なのに知らないの?」
勇「風変わりなヴィントとしか・・・」
クロム「呆れた・・・これはね次世代ヴィントの貴重なテスト機。その1号機目があなたのヴィントよ」
勇「次世代ヴィント・・・」
クロム「VintTestType・・・VTT、ってことでVT2。
2は次世代って意味もあるのよ」
勇「詳しいんだな」
クロム「だってここにもあるもの」
35 :名も無き被検体774号+:2013/09/18(水) 01:32:55.51 ID:uMFO6xjJP
クロムが指差す先には俺が初めて見たVT2と同じ銀色のヴィントがあった
でも武装がない・・・というかブースターも何もない普通のヴィントだ
勇「あれが・・・?」
クロム「VT2の売りは簡易E2ループ電源による莫大な電力。それを兄さんはブースターに当てたみたいね」
E2ループって・・・それであの電力を出せる訳か・・・
クロム「でもあたしは兄さんの猿真似なんてしないわ!もっとエレガントなVT2を作るんだからぁ!!」
エレガントな兵器って・・・
クロム「そうね・・・兄さんのVT2に対抗して赤にしましょ。電子レーザーも積んで・・・赤外線ロック機構8連装ミサイルコンテナに・・・」
ブツブツ言いながらクロムはまたヴィントに戻る
整備兵「ああいう人なんだよ。変わってるだろ?」
勇「かなり」
しかし俺のヴィント・・・VT2が何機もあるなんて知らなかった
流石にワンオフではない気がしていたが
48 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/09/19(木) 13:56:21.74 ID:bsu6rqm7P
「お前が勇か?」
後ろから随分ガタイのいいおっさんが声をかけて来た
勇「あんたは?」
ヴァルゴ「ヴァルゴだ。ここの総指揮をとっている。」
つまり大隊長か
勇「作戦のミーティングか何かですか?」
ヴァルゴ「いや、お前は俺の部下ではない。すなわち・・・」
ヴァルゴ「俺はお前を信頼していない」
勇「・・・何が言いたいので?」
ヴァルゴ「一戦お相手願おう」
ヴァルゴが指差すのは俺のヴィントだ
49 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/09/19(木) 14:05:16.54 ID:bsu6rqm7P
勇「意味がわからないな・・・」
ヴァルゴ「俺は人の言葉ってのがどうしても信じられなくてな。」
クロム「つまりタイマンはれってことよ」
クロムが銀色のVT2を引っ張ってきた
クロム「あんたのVT2はもう充分動かせるわ。あとは塗装だけね」
ヴァルゴ「よぉし!いっちょやってやっか!」
勇「あんたがVT2に乗るのか?」
クロム「本来ならばヴァルゴレベルの兵士が乗るべきものよ。」
異常なのは俺の方か
クロム「いいから早く始めてちょうだいっ!」
クロムは凄く楽しそうだ
クロム「あぁ〜!VT2とVT2のバトルっ!燃えるわぁ〜!!」
VT2とVT2の戦い
俺もそれは楽しみだ
勇「わかった!その勝負、受けてたつ!」
それを聞いて周りの兵士が歓声を上げた
51 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/09/19(木) 14:26:32.44 ID:bsu6rqm7P
自分のヴィントに乗り込み電源を入れる
クロム「ピッカピカでしょ?頑張って修復したんだから!」
確かに俺のヴィントは新品同様の輝きを放っている
勇「感謝する」
正面には同じように銀色のVT2が起動したところだった
俺のヴィントとは細部が違う
俺のヴィントの増設スラスターに当たる部分が何かの発射装置になっているように見える
ヴァルゴ「ここから少し離れたところに演習場がある。そこまで来い」
勇「分かった」
ヴァルゴのヴィントに続いて基地を飛び出すと後ろから定員を明らかに超えているジープが何台もついて来た
勇「警戒態勢じゃないのかよ・・・」
基地の人員の不真面目さにため息がでた
52 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/09/19(木) 14:34:54.60 ID:bsu6rqm7P
演習場と言っても何もない場所というのではなく ちゃんと設備のしっかりした演習場だ
再び対峙する
ヴァルゴ「準備はいいか?」
勇「いつでも・・・」
軍人「では・・・始めっ!」
ダーンッ!!
銃声が響き俺とヴァルゴのヴィントは同時に動き出した
演習なのでガトリングには全てペイント弾。
カッターとライフルも演習用のものがラックに装備されている
まずはお互い手に持ったライフルで牽制射撃
ヴァルゴの赤いペイント弾と俺の青いペイント弾が地面にインクを撒き散らす
勇「一気に決めてやる!」
ヴィントを急加速させカッターを抜く
弾丸の様な突進をヴァルゴは簡単によけて見せる
勇「まだまだっ!!」
スラスターを反転させヴィントを回頭し再び突進
それをも簡単に回避するヴァルゴ
53 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/09/19(木) 14:41:54.14 ID:bsu6rqm7P
勇「なんだ・・・?なぜあんなに早く機体を動かせるんだ・・・?」
ヴァルゴのヴィントはまだ何も装備を使っていない
あれでは普通のヴィントと変わらない筈だ
それなのに俺の攻撃を簡単に回避している
ヴァルゴ「まだまだだな。勢いはあるが技術がない」
勇「くそ・・・!!」
俺のヴィントを変形させ急加速
ウィングを展開してさっきの何倍ものスピードで突進する
それすらヴァルゴは簡単に回避する
だが今度はヴァルゴの動きが見えた
ヴィントの重い後方を振り回すように回転して まるで闘牛士のように突進をよけていたのだ
勇「ヴィントを熟知しているからこそ出来る芸当だな・・・」
だかもうその手は使えない
こちらは既に空に飛び上がっている
54 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/09/19(木) 14:52:10.90 ID:bsu6rqm7P
移動速度はさっきまでの数倍になっている
一層歓声が大きくなる
すると・・・
ヴァルゴ「俺も使ってみるか!」
なんだ・・・?
ヴァルゴのヴィントがガトリングを撃ちながら俺のヴィントに向かって加速して来た
勇「その速度ではっ!」
一気に加速して回避する
その時・・・!
目の前に何かが刺さった
勇「ワイヤー・・・?」
それが何をするものなのか一瞬考えが遅かった
ヴァルゴのヴィントが急に向きを変えて俺のヴィントに迫る
この動き・・・いつかの雲型機械兵と同じだ
>>次のページへ続く
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