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「機械と少年」
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390 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/12/03(火) 23:47:17.83 ID:WGEU0SDWP
私室

勇「なぁ?13日空いてるか?」

リート「ほぇ?」

勇「その日はオフなんだ」

リート「えぇ・・・知ってます。私も同じですから。
    ・・・でも勇さんいつもオフの日も訓練行ったりするじゃないですか」

勇「久々に休暇を休暇らしく使いたいんだ。」

リート「めっずらしい!」

勇「いや、なんか予定があるならいい。」

リート「ないです!暇です!お供します!」

勇「そうか。なら良かった」

リート「本当に珍しいですね!勇さんが何処かにさそってくれるなんて!」

何を喜んでいるんだ?

勇「と言っても街まで行ったりぶらぶらするだけだぞ?」

リート「ぶらぶら上等です!」

勇「・・・やっぱ変わったなぁ」

リート「何がです?」

勇「お前、随分拾った時より人間っぽくなった気がする」



392 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/12/03(火) 23:56:37.43 ID:WGEU0SDWP
リート「そうですかねぇ・・・?」

勇「俺も時々忘れるがお前は機械なんだよな」

リート「自分でも忘れてる時ありますから・・・」

リートと視線が重なる

リート「もし・・・私がロボットじゃなかったら、
    もっと勇さんに近づけたかもしれないのに・・・」

勇「・・・?」

リート「・・・あーあ・・・いつか人間になりたいなぁ・・・!」

勇「妖怪人間かよ」

リート「なんです?それ?」

勇「・・・俺も知らない。なんだかふと頭に浮かんできた・・・」


人間になりたい・・・
俺も時々思う
リートが人間だったら・・・と
そうだ・・・
リートはより人間らしく進化してきている
これがロボットが意思を持つということなのだろうか?



395 :名も無き被検体774号+:2013/12/04(水) 08:01:39.70 ID:dYMS/q9/0
妖怪人間ww


396 :名も無き被検体774号+:2013/12/04(水) 08:07:31.18 ID:lHHnrfOz0
ADAMか…
つまりそういうことなんだろうか



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404 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/12/06(金) 01:02:01.80 ID:d25VEBz2P
そして13日・・・

リート「ちょ!勇さんっ!!街に行くんじゃ無いんですか!?」

勇「街に行く」


荒野を爆走するヴィント


リート「一体どこまで行くんですか!?」

勇「エアーホルンだ!」

リート「遠すぎますって!!」

勇「全力で飛ばせば半日かからない!」

リート「休暇は今日までですよ!!」

勇「大丈夫だ!しっかり今まで使っていなかった休暇を一気に消費する!」

リート「今まで休暇無かったんですか!?」

勇「結局することないからな!司令が一週間休みをくれた!」

リート「私は!?」

勇「お前は俺の所有物だ!問題ないだろ!!」


ヴィントが更に加速する
揺れがより大きくなる


リート「きゃぁっ!!」

勇「振り落とされるなよ!!」

リート「む、無理ですって!!」


エアーホルンに行く理由はただの休暇ではなかった
休暇を貰った理由はヴィントの完全メンテナンスのためだ
スティーアでメンテナンスも出来るのだが
今回丁度エアーホルンにVT2の開発者が来ているらしい
いい機会なので唯一生き残ったVT2を見たいと言い出したそうだ
本来なら断るところだがこのヴィントには
随分と世話になっているので出向くことにした
勿論個人の理由なので休暇を取る必要があったが・・・





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405 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/12/06(金) 01:09:11.60 ID:d25VEBz2P
エアーホルンシティ

勇「はぁ・・・結構疲れたな・・・」

リート「うぇ〜・・・」

町の中では爆走するわけにもいかないので道路交通法に従う

勇「とりあえず何処かに泊まろう」

リート「え?基地じゃないんですか?」

勇「休暇だしな。せめてホテルに泊まらないとまた仕事なのか休暇なのか分からなくなる」

リート「だったら!あそこに泊まりましょう!!」

リートが指差すのはエアーホルンで一番高級なホテルだ

勇「・・・無理だろ」

リート「私ロボですから料金はかからないと・・・」

勇「今までお前の宿代ケチろうとして成功した試しあったか?」

リート「・・・ないですね」

勇「せめて安いところに・・・」

「あら?もしかしたら勇さん?」


どこからか涼しげな声が・・・
となりの黒塗り外車からだ
窓が空いていてそこから見える顔に覚えがあった



406 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/12/06(金) 01:14:20.12 ID:d25VEBz2P
勇「あ・・・たしか、ティーナさん?」

ティーナ「そうです!憶えて下さったのですね!」

窓から乗り出して執事?的な爺さんに止められている

ぎゅぅっ!

勇「いっ!?」

リートに影でつねられた

勇「・・・なんだよ!?」

リート「なぁにニタニタしてるんですか・・・?」

始めてリートが怖いと思った・・・

ティーナ「よろしかったらお茶でもいかがですか?お二人は命の恩人ですし」

リート「あ、でも・・・」

ティーナ「すぐそこのホテルですが、お時間がありましたら・・・」

すぐそこのホテル
該当するものは一つ

リート「行きますっ!!」

リートが身を乗り出す

勇「お、おいっ!」

ティーナ「良かった!では、ホテルの前までお願いしますね」



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